投稿日:2023/03/17
さまざまな家電を運ぶことになる引越し。家電のなかには、運搬する前に準備が必要なものがあるということをご存じでしょうか。そのひとつが冷蔵庫です。
冷蔵庫のみの運搬も引越し業者にも依頼できることはご存じでしょうか?実は引越し業者が提供する単身パックなら、冷蔵庫だけの運搬はもちろん、冷蔵庫+家電や荷物も合わせて1~2万円代で運べるのでおすすめです。
ここでは引っ越しの時に冷蔵庫を運んでもらう場合の注意点や運搬に必要な事前準備、処分方法などについて分かりやすく説明していきます。新居に冷蔵庫を持っていく予定の方や自力引越しで冷蔵庫だけ運送会社に運んでもらう予定の方は参考にしてみてくださいね。
引っ越し当日までに必要な準備は大きく分けて以下の2つがあります。
まずは冷蔵庫の中身を整理、処分していきます。中身が入った状態のままでは引越し業者は冷蔵庫を運搬してくれません。常温で保存できる調味料や加工された食品はダンボールなどに詰めて運んでもらうことができますが、生鮮食料品は運んでもらえないので注意してくださいね。
ポイントは引越し当日までに冷蔵庫の中身が空になるように食材などを計画的に消費または処分していくこと。特に冷凍食品や自分で冷凍した食材は早めに消費するようにしましょう。新しい食材の購入は引越しの1週間くらい前から控えるのがベストです。
生鮮食料品はクーラーボックスなどに入れて運ぶこともできます。ただし、引越し業者のトラックには温度調節機能が付いていないうえ、振動もかなりあります。
どうしてもクーラーボックスで運びたいものがあるときは、自家用車を利用する、クール便で別途配送するといった方法も考えておきましょう。ただし暑い時期や車内が高温になりそうな気候のときは食材が傷む恐れがあるので、新居に持っていかずに処分することをおすすめします。
使いかけのしょう油や料理酒などをクーラーボックスやダンボールなどで運ぶ際は、フタをしっかりと閉めてラップでくるみ、ビニール袋に入れてから縦になるように入れていきます。クーラーボックスやダンボールの中に新聞紙を敷いておくとこぼれたときも安心です。
液体の食材をそのまま排水溝に流すと、食材に含まれる塩分で排水管を傷める恐れがあります。不要になった液体の食材は牛乳パックや何枚かに重ねたビニール袋などに丸めた新聞紙を入れ、染み込ませてから可燃ごみとして処分します。
使いかけの油やマヨネーズ、ケチャップなども同様の方法で処分します。排水溝に流すと詰まりの原因になりますし、水質汚染にもつながります。小麦粉やパン粉、片栗粉などの粉類も可燃ごみとして捨てましょう。
このように冷蔵庫の中身を処分すると、かなりの可燃ごみが出ます。引越前、最後の可燃ごみ収集の日に間に合うように計画的に片づけていきましょう。
冷蔵庫の電源が入った状態では冷却器が常に稼働しているため、冷蔵庫内部に霜がついています。この霜が完全に溶けていないと運搬中に水漏れが起きてしまう恐れがあるため、引っ越し前日までに電源を抜き霜を溶かす「霜取り」と溶けた水を抜く「水抜き」という作業が必要になります。
季節にもよりますが、霜が完全に溶けるには半日程度の時間が必要です。前日の昼くらいには霜取りをはじめましょう。まずは溶けた水で床を汚さないよう、冷蔵庫の周りに古いバスタオルなどを敷いておきます。電源を抜いたら冷蔵庫のドアを開けておきましょう。
しばらくたつと内部の霜が溶けて「蒸発皿」に水が溜まります。この水を捨てれば水抜き完了です。蒸発皿の位置は冷蔵庫の下や背面など機種によって異なり、蒸発皿を外せない機種もあるため引越しの1週間くらい前には蒸発皿の位置を確認しておくとよいでしょう。
なお、最近の冷蔵庫は自動で下鳥ができる霜取り機能が付いているものもあります。使用している冷蔵庫の機種を確認のうえ、霜取りの方法も確かめておきましょう。
常に食材が入っている冷蔵庫。全体を掃除する機会はなかなかないかもしれません。引越しで中身が空になったときが絶好のチャンス。冷蔵庫の中をピカピカにしておきましょう。
重曹や粉類、アルコール、塩素系漂白剤などはガラス、プラスチックの表面を傷つける恐れがあるので使用は控えましょう。
作業手順 | やること |
---|---|
1 | 引き出しや棚など外せるパーツをすべて外し、中性洗剤を溶いたぬるま湯につけておく。こびりついた汚れは食器洗い用の目の細かいスポンジで優しく洗う。パーツがきれいになったら、さかさまにして水分をきり、乾いた布でふいておく。 |
2 | 外せない部分やドア、取っ手部分の汚れは中性洗剤をぬるま湯で溶いたものでふき取ってから乾いた布でふく。 |
3 | 電源プラグや背面部分にはほこりがたまりやすいので、プラグをぬいたときに乾いた布でほこりを落としておく。 |
4 | ドアパッキンの部分の汚れはぬるま湯で溶いた中性洗剤を含ませた綿棒、歯ブラシなどで落とし、濡れたふきん、乾いた布の順でふき取る。ドアパッキンに汚れがついていると冷蔵庫がきちんと閉まらなくなり、故障の原因になるため清潔に保つようにしましょう。 |
中身を出して霜取りと水抜きを確実に行えば冷蔵庫を自力で運ぶことも可能です。その際はドアや引き出しが運搬中に開かないように、養生テープなどで固定して毛布のような厚手の生地で養生しておきましょう。
冷蔵庫を自力で運搬するときは、内部のパーツが動いて割れたりしないよう引き出しやドアなどを閉めて養生テープで止めておきます。その上で毛布や梱包材などで包んで、外部に傷がつかないように保護しておきます。
冷蔵庫はかなりの重さがあるので一人で作業をするのは危険です。完全に横にしないですむように必ず二人以上で作業をするようにしてください。
冷蔵庫を自力で運ぶときは、できるだけ冷蔵庫を横にしないようにするのがポイント。冷蔵庫を横にすると内蔵されているオイルが冷却システムに入り込み、故障の原因になるからです。 階段を降りるときやトラックから降ろすときなど一時的に斜めにする程度は問題ありませんが、完全に横に倒して積み込むことはおすすめできません。
冷蔵庫を横にしないとトラックや車に積み込むことができない場合は、毛布など厚手の生地で冷蔵庫を養生した上で、背面ではなく側面が下になるように積み込みます。新居に到着したら半日程度電源を入れずに放置し、オイルが内蔵されていた位置に戻るのを待つ必要があります。
ただし、この方法でも絶対に冷蔵庫が故障しないとは言い切れません。引っ越し作業の前にメーカーに問い合わせて横にして運搬するときの注意点を確かめておくことをおすすめします。自力で運ぶ際に内部のオイルが流れ出て故障する……ということもありますので、運搬作業に慣れた引っ越し業者に依頼するのが無難でしょう。
冷蔵庫の運搬を宅配業者に依頼したときの料金相場を見てみましょう。
業者名 | サイズと料金 |
---|---|
ヤマトホームコンビニエンス | 単身用冷蔵庫(高さ+幅+奥行の3辺合計=250cm以内) 例:神奈川県から県内への移動の場合 7,535円 |
佐川急便 | 240サイズ 重さ30kg 例:神奈川県から県内への移動の場合 10,373円 |
赤帽に依頼する場合、距離制運賃料金となります。移動距離が20km以内の場合、料金は4,950円です。日時や地区によっては、運賃割増、地区割増料が加算されることがあるので、事前に問い合わせておくとよいでしょう。
引越業者へ冷蔵庫のみの運搬を依頼する場合、単身引越し用のパックやプランを利用することができます。
サービス名 | ボックスサイズ(cm) | 荷物量(m3) | 料金目安(税込) |
---|---|---|---|
クロネコヤマト | 幅100×高さ170×奥行100 | 1.83 | 22,000円~ |
日通(パックS) | 幅108×高さ155×奥行74 | 1.23 | 19,800円~ |
日通(パックL) | 幅108×高さ175×奥行104 | 1.96 | 22,000円~ |
サカイ引越センター | 幅105×高さ144×奥行75 | 1.13 | 要見積もり |
※日通では2023年3月現在 インターネット割引2,200円、 開始時間お任せ割引1,100円あり
冷蔵庫を自身で配送するには時間も労力も必要ですので、冷蔵庫+他の荷物を合わせて1~2万円で引越し業者へ依頼するのはおすすめです。
冷蔵庫を廃棄処分する場合、家電リサイクル法に基づいて料金を支払います。まずはお住いの自治体のHPなどで処分方法を確認しましょう。自治体の家電リサイクル推進協会が指定の回収業者が受付、回収しているので、問い合わせをして回収日を決め、事前に郵便局振込方式で料金を支払います。
回収日になったら、回収車が積み込める場所まで搬出します。自力で運びだすことが難しい場合は指定の回収業者が搬出もしてくれます。(別料金が必要)
リサイクル料金は小型冷蔵庫の場合3,740円、大型冷蔵庫で4,730円となっています。運搬料金は2,000~3,000円前後が相場となっています。5,000~7,000円くらいかかると思っておけばよさそうです。
なお、自治体指定以外の不用品回収業者が引き取ってもらう場合、口コミや料金を必ず調べておきましょう。特にチラシで『無料回収』と謳っている業者や街中を巡回している業者のなかには家の中に入り込んで、引き取りを依頼していない高価な家財まで持ち出されたという被害が報告されています。
また、回収料金が無料でも高額な運搬費や出張費などを請求してくる業者も。トラブルに巻き込まれないためにも、怪しい業者には引き取りを依頼しないようにしましょう。
冷蔵庫を新調する場合、新しい冷蔵庫を購入した家電店に古い冷蔵庫の引き取りを依頼することができます。料金の相場は5,000~7,000円程度。 廃棄のみしたい場合は冷蔵庫を購入した店舗に問い合わせてどのようにすればいいか確認しましょう。
郵便局振込方式で料金を支払って、指定引取場所に直接持ち込むという方法もあります。この場合、収集運搬料金が不要となり、支払う料金はリサイクル料金(冷蔵庫の場合、4,000~6,000円程度)でOKです。指定場所や料金の支払い方法については、自治体のHPなどで確認することができます。
メーカーや型式などによって変わりますが、製造から5~10年程度の冷蔵庫はリサイクルショップで引き取ってもらえる場合があります。特に製造から3年以内の新しい冷蔵庫は高値で引き取ってもらえる可能性があります。
また、引っ越し繁忙期にあたる3~4月は査定額がUPすることも。事前に訪問査定をしてくれるところがあるので問い合わせてみましょう。
また冷蔵庫はネットオークションで売ることも可能です。ただし個人間のやりとりになるのでトラブルが起きた時は自己責任になる、運搬料が降りて負担になることが多い、売れるまでに時間がかかることがあるといったデメリットがあるので注意しましょう。
新居に到着後、冷蔵庫を設置したら食材をすぐに入れようと考えていませんか?冷蔵庫を運び終わったら以下、2つの点にも注意するようにしましょう。
冷蔵庫の内部には冷却に必要なオイルが内蔵されています。運搬中に冷蔵庫を斜めにすることでオイルが移動してしまうことがあるため、オイルが元の位置に戻るまで待ってから電源を入れるようにします。新居に到着し冷蔵庫を設置したあと、1時間程度待ってから電源を入れると安心です。
冷蔵庫の中が冷えるまでには3~4時間程度の時間がかかります。庫内が十分に冷える前に食材を入れると傷んでしまう恐れがあるため、庫内がしっかり冷えてから中身を入れるようにしましょう。
投稿日:2023/03/17
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