投稿日:2019/04/11
引っ越しするとき、気になるのが原状回復(本来存在したであろう状態に戻すこと)費用の負担額です。なかでも壁紙は多くのケースで張り替えが必要となります。敷金を払っていない物件の場合、高額な費用を請求されてトラブルになることもあるようです。
でもでも、そもそも、引っ越し時に壁紙の張り替え費を入居者が支払うのは義務なのか?また、壁紙の張り替えにかかる費用の相場がどのくらいなのかについて詳しく説明していきます。
退去時に原状回復義務が生じるといっても、必ずしも借りた当時の新しい状態に戻さなければならないというわけではありません。では壁紙の場合、どんなケースで張り替えが必要になるのか?本来、大家が負担すべきであるケースも踏まえて説明していきます。
壁紙の張替費用を大家が負担するケース
・日焼けや自然消耗、経年劣化など自然現象による変色
・通常使用の範囲内である電気ヤケや画びょうやピンの使用による穴
・物件のグレードアップや入居者確保のために行うリフォーム
エアコンの設置によるビスの穴の跡や入居者が通常の範囲の使い方をしていても起こる自然現象による変色や摩耗、経年劣化によって摩耗している場合、修繕費用は大家が負担することになります。
(出典:http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf)
また、テレビや冷蔵庫を置いていた箇所の後ろの壁が変色する「電気ヤケ」に関してはテレビや冷蔵庫が生活必需品であることから通常使用の範囲内とみなされ、大家負担と考えるのが妥当です。
● 退去前に一度目を通しておきたい、原状回復に関するガイドライン
賃貸住宅の退去時にトラブルとなりやすい原状回復については国土交通省がガイドラインを定めています。詳しいことを知らずに交渉すると高額な費用を請求されることも考えられます。退去時の立会いにはこのガイドラインをプリントアウトして持参するといいでしょう。
入居者が壁紙の修繕費用を負担しなければならないのは、通常使用の範囲を超えた使用方法使用方法が原因で起こる損傷、汚損などです。(善管注意義務違反)退去時に高額の費用を請求されないようにするためにも、どんなケースが該当するかは、入居前に知っておくべきと言えるでしょう。
・タバコのヤニによる変色
・落書き
・台所の油汚れ
・結露を放置したことで起こる壁紙のカビやシミ
・クギやネジを刺したことで地ボードの張替が必要なケース
・天井に直接つけた照明器具の跡
●タバコのヤニによる壁紙の張替は入居者負担!
タバコのヤニによる壁紙の変色は通常の範囲を超えるため入居者の負担です。賃貸物件の中には喫煙禁止が条件である部屋もあり、こうした物件でタバコのヤニによる変色が見られた場合、別途違約金が発生する可能性もあります。
また、台所の油汚れや結露によるカビやシミ、腐食などは入居者が適切な清掃を怠っていたとみなされます。なお結露がひどい場合、構造に問題があることも考えられます。通常の手入れをしていても状態が改善しない場合、早めに管理会社や大家に知らせるようにしましょう。
入居した際に敷金を支払っている物件では、壁紙の張替にかかる費用が敷金から差し引かれます。しかし、最近では初期費用を節約するため敷金ゼロという物件も多いですよね。
こうした物件を退去する際は、事前に壁紙の張替えにかかる費用を見積もりしてもらい、妥当な金額であるか確認するようにしましょう。
通常、壁紙を張り替えるときは壁4面と天井の合計5面の壁紙を張替る必要があります。極端に高い金額を請求されないよう、張替え費用の相場を知っておきましょう。
壁紙のグレードにもよりますが、壁紙張り替えの費用は1㎡当たり800~1,000円が相場。6畳の部屋全体の壁紙の張り替えを行った場合の費用は、40,000~50,000円くらいが一般的です。
また、壁紙の破れや天井に穴が開いた場合の修繕費用は、20㎝以下なら5,000円~、20㎝以上になると8,000円程度かかるのが一般的です。
入居者がどんなにキレイに家を使っていても、壁紙やフローリングなどは経年によって劣化してくるもの。入居者が変わるたびに修繕費用を負担させていたら、大家は得をすることになってしまいますよね。
このように入居者が不利益を被ることがないよう、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」において、壁紙の経年劣化による残存価値は6年で1円になると定められています。
そのため、入居してから6年前後経ってから引越しする場合、壁紙の張り替えが必要になったとしても、費用は大家が負担するべき部分が多くなるのです。
ただし、6年以上住んでいる場合でもタバコのヤニによる汚れやニオイがついている場合に限っては、入居者が張り替え費用を負担する必要があるので注意してくださいね。
壁紙の張り替え費用は平方メートル単位で算出するのが基本。しかし、あまり小さい単位で張り替えを行うと、ツギハギ状態になってしまい賃貸物件としての価値を損なう恐れがあります。
そのため、毀損(汚れやダメージ)がある部分を含む壁紙1面分までは、張り替え費用として入居者が請求されてもやむを得ないとするのがルールです。
壁紙の張り替え費用の計算式の例をあげてみます。入居前に新しい壁紙に張り替えられていたと想定し、3年後に退去する場合の計算式です。
・壁紙1面分2㎡を張り替え 1平方メートル当たりの費用が1,000円
1,000円×2÷(6年÷3年)=1,000円
壁紙の汚れやペットによるひっかき傷、子どもの落書きなどを防ぐために保護シートを貼っておくという方法があります。粘着力の弱い透明もしくは半透明のシートで壁紙の上に貼っても目立ちません。退去時は簡単に剥がすことができるので安心です。
投稿日:2019/04/11
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