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土地売却の流れ8ステップ!費用や税金・注意点も解説【図解付き】

土地をスムーズにかつ、高く売却したいと考えるのであれば、土地売却に関するさまざまな知識を事前に把握しておく必要があります。

この記事では、不動産売却の流れを、ケース別に図解付きで分かりやすく紹介します。また土地売却にかかる費用や税金、早く高く売却するためのポイントについても解説します。

この記事で分かること

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▶︎土地売却の基礎知識まとめ|土地を売る方法や流れ・注意点を解説

もくじ

【図解】土地売却の一般的な流れ8ステップ

ここでは、土地売却の一般的な流れを以下の8ステップに分けて紹介します。

  • STEP1.必要書類の準備や情報収集しておく
  • STEP2.不動産会社に査定を依頼する
  • STEP3.不動産会社と媒介契約を結ぶ
  • STEP4.必要に応じて測量や境界測定を依頼する
  • STEP5.売却活動を開始する
  • STEP6.買主が見つかったら売買契約を結ぶ
  • STEP7.決済・引渡しを実施する
  • STEP8.売却益が発生したら確定申告する

STEP1.必要書類の準備や情報収集しておく

土地を売却する際には、さまざまな書類が必要なため、事前に調べて準備することをおすすめします。土地売却に必要とされる主な書類は、以下のものが挙げられます。

必要書類 必要なタイミング
登記済証(権利証)または登記識別情報通知書 査定時・媒介契約時・売買契約時・引渡し時
本人確認書類 媒介契約時・売買契約時・引渡し時
確定測量図 査定時・媒介契約時
住民票・固定資産評価証明書 引渡し時
印鑑証明書(3ヶ月以内) 売買契約時・引渡し時

登記済証(権利証)または登記識別情報通知書、確定測量図は売主が保管している書類なので、いつでも提示できるよう事前に確認しておくと良いでしょう。

また、土地価格の推移や、動向についても調べておいた方が良いでしょう。近年は、インターネットで手軽にリサーチできるため、近隣における土地売却の成約価格などを知っておくことで自分が売る土地の相場価格を把握できます。

STEP2.不動産会社に査定を依頼する

一般的に、土地に限らず不動産を売却する際には、不動産会社に査定を依頼することになります。

査定依頼するときは、1社だけではなく複数社に依頼することをおすすめします。なぜなら、1社だけでは提示された査定価格が適正であるか判断しにくいからです。複数の不動産会社からの査定結果を比較検討することで、売りたい土地の市場価格を把握することができるでしょう。

具体的には、3〜5社の不動産会社に査定を依頼しておおよその価格相場を把握しましょう。 なお、査定依頼するときは不動産の一括査定サービスが便利です。

LIFULL HOME'Sでは、不動産会社ごとの特色や意気込みを見やすく掲載した不動産一括査定サービスを提供しています。

LIFULL HOME'Sで不動産の一括査定を依頼する

【あわせて読みたい】
▶︎土地を売りたいときはどこに相談する?不動産売却の状況別に相談先を紹介

STEP3.不動産会社と媒介契約を結ぶ

査定を依頼して、相性の良い不動産会社を見つけたら媒介契約を結びます。 媒介契約には以下の3種類があります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

それぞれの特徴は、以下の通りです。

依頼可能数 売却活動の
報告義務
レインズへの登録
一般媒介
契約
複数社 なし 任意
専任媒介
契約
1社のみ 2週間に1回以上 義務
専属専任
媒介契約
1社のみ 1週間に1回以上 義務

※参考:「不動産取引の手引き」4 媒介(仲介)契約を締結するときは(2)| 東京都住宅政策本部

各契約の特徴を把握して自分に合った媒介契約を選びましょう。

【あわせて読みたい】
▶︎3種類ある媒介契約のメリット・デメリット

STEP4.必要に応じて測量や境界確定測量を依頼する

土地を売却するには面積や境界を確定しておく必要があるため、必要に応じて測量を依頼しましょう。

面積や境界を明確にしないと、売却したあとに買主や隣地所有者とトラブルになる場合があります。法務局で登記簿謄本を取得すれば面積・境界が確認できるため、売主と買主の双方が合意すれば、登記簿の記載通りでの売買契約が可能です。

ただし、正確に測量されていないケースもあり、登記簿とは誤差が発生する場合もあります。売却後、買主や隣地所有者とトラブルを起こしたくない場合は、測量士または土地家屋調査士に測量・境界の測定を依頼すると良いでしょう。

測量士や土地家屋調査士に依頼し、土地面積や境界を明確にしておけば、後々トラブルに巻き込まれるリスクを減らすことができます。

STEP5.売却活動を開始する

不動産会社と正式に媒介契約を結び、土地の売出し価格を決定したら、いよいよ売却活動を開始します。多くの場合、不動産会社はレインズに物件を登録し、LIFULL HOME'Sを始めとする不動産情報ポータルサイトなどに広告を掲載して営業活動していきます。

また、チラシのポスティングや新聞への折込チラシなども効果的な営業ツールです。

不動産会社は売主への営業報告を、専任媒介契約で2週間(休業日を含む)に1回以上、専属専任媒介契約で1週間(休業日を含む)に1回以上が義務付けられています。一般媒介契約の場合は特に義務付けられていないため、売主から営業状況を問合せする必要があります。

STEP6.買主が見つかったら売買契約を結ぶ

土地の買主が見つかったら、正式に売買契約へと進みます。

買主が買付申込書(不動産購入の意思を表示する書類)を提出し、不動産会社が売主と売却価格や支払い方法、引渡し時期などについて具体的に打ち合わせします。

売却条件について売主と買主の双方が合意後、売買契約書を作成し、正式に売買契約を締結したら契約完了です。

【あわせて読みたい】
▶︎不動産売買契約書とは?書かれている内容や確認すべきポイントを解説

STEP7.決済・引渡しを実施する

売買契約を締結したら、売買契約書で取り決めた日に決済・引渡しを実施します。原則、決済と引渡しは同時に実行し、以下の流れで実行します。

  • 代金を決済する
  • 不動産会社と司法書士に手数料を支払う
  • 所有権移転登記を申請する

買主から手付金を引いた残金で、受取り代金の決済を実行します。この場合、買主が住宅ローンを利用する場合は、住宅ローンが承認されてから残金を決済することが原則です。

決済が完了したら不動産会社と司法書士に報酬を支払い、司法書士は当日中に法務局へ売主から買主への所有権移転登記を申請します。

所有権移転登記の申請が承認されると、引渡しが完了します。

STEP8.売却益が発生したら確定申告する

土地を売却して売却益が発生したら、確定申告を行う義務が発生します。

確定申告の申告期間は、土地を売却した翌年の2月16日〜3月15日です。売却益が発生しているのに確定申告しない場合は、延滞税や無申告加算税などのペナルティを課せられます。

原則として利益が出なかった場合には、申告する義務はありません。ただし、確定申告することにより、売却した年のそのほかの所得と相殺して所得税・住民税を控除できる(損益通算)ため、所得税や住民税を抑えられる場合があります。また、様々な特例を利用する場合にも確定申告を行う必要があります。

www.homes.co.jp

【図解】相続した土地を売却する場合の流れ4ステップ

相続した土地を売却する場合には、なるべく早めに行動することをおすすめします。相続税を申告できる期限の翌日以後3年を経過する日までに売却すれば、譲渡所得税が節税になる特例を受けられるからです。

相続した土地を売却する流れは、主に以下の通りです。

  • STEP1.遺産分割協議を実施する
  • STEP2.相続登記する
  • STEP3.相続した土地を売却する
  • STEP4.売却益を分割する

STEP1.遺産分割協議を実施する

遺言書がない場合は、法定相続人全員で遺産分割協議を実施します。

遺産分割協議で決定する内容には法定相続人全員の合意が必要なため、それぞれが納得できるまでじっくり話し合います。遺産分割の方法は以下の表の通りです。

分割方法 分割の内容
現物分割 財産をそのままの形で分割する
換価分割 財産を売却して現金で分割する
代償分割 一部の人が財産を取得し、他の相続人に現金で支払う
共有分割 財産を共有名義にする

遺産分割協議書には相続人全員が署名し、実印での押印が必要になります。印鑑証明書も添付して相続人全員が同じ物を1通ずつ所持します。

STEP2.相続登記する

遺産分割協議書を作成したら、不動産の名義を被相続人から相続人に変更手続きします。

相続登記を怠ると不動産の所有者が不明確になり、相続人同士でトラブルになるおそれがあるため、将来のリスクをなくすために必要な手続きです。相続登記の期限は定められていませんが、後回しにすると面倒なため、なるべく早めに済ませることをおすすめします。

STEP3.相続した土地を売却する

相続登記したあと、不動産会社に依頼して相続した土地を売却します。個人間でも取引できますが、後日トラブルが発生するリスクを考慮すると、不動産会社に依頼したほうが安心でしょう。

中古物件の買取を行なっている不動産会社もあるため、なかなか売れそうもない場合は買取依頼するの選択肢の一つです。

STEP4.売却益を分割する

相続した不動産を売却して利益を得たら、各自の相続分にあわせて売却益を分割します。なお、譲渡所得が発生したときは、売却した翌年の2〜3月に確定申告と納税が必要になります。

所得税・特別復興所得税は原則として売却した翌年の2月16日〜3月15日、住民税は売却した翌年度の6月以降に納付します。

【あわせて読みたい】
▶︎土地の相続手続きの流れは?遺産分割方法や特例・売却手順も

【図解】古家付きの土地を売却する流れ4ステップ

古家付きの土地を売却する場合、かならずしも古家を解体する必要はありません。それぞれにメリットとデメリットがあるため、まず更地にするか、古家付きのまま売却するか決めましょう。

  • STEP1.建物解体の可否を決める
  • STEP2.家の中の残置物の撤去
  • STEP3.解体業者に依頼(更地にする場合)
  • STEP4.更地もしくは古家付きとして売却する

STEP1.建物を解体するか残すかを決める

まず建物を解体するか残すか、それぞれのメリット・デメリットを考えて決めます。

建物の築年数や状態、その地域の需要を考慮する必要もあるため、判断が難しい場合は不動産会社に相談してみましょう。

更地にして売却するメリット・デメリット

買主に解体費用がかからない更地は、土地を探している人にとって魅力的な物件です。

そのため、比較的早期に売却できる可能性があります。早期に売却したい場合は、更地にすることを検討しましょう。

自ら住んでいた建物を解体して更地にする場合は、1年以内の売却を目指しましょう。居住用財産を売却して利益が発生したとしても、譲渡所得から3,000万円まで控除できる特例があります。しかし、家屋を取り壊した場合は1年以内に売買契約を締結しなければ、この特例の適用を受けられなくなります。

デメリットは解体費用がかかること、また更地にすることでそれまで適用になっていた固定資産税と都市計画税の住宅用地の軽減を、翌年から受けられなくなる場合があることです。

建物があることで住宅用地に対する軽減措置が適用され、土地面積200㎡までは固定資産税は1/6(200㎡超の部分は1/3)、都市計画税は1/3(200㎡超の部分は2/3)になっていますが、更地にした翌年以降は受けられなくなります。

古屋付きのままで売却するメリット・デメリット

古家付きのまま売却すれば、建物を解体する費用がかかりません。

また、近年古家をリノベーションして住みたいという人も増えており、築年数が古い建物があることにメリットを感じて購入されるケースも考えられます。

ただし、古家付き土地として売却するのであれば、建物について契約不適合責任を免除してもらいましょう。建物の不具合があったとしても免責となるため、引渡し後のトラブルを避けることができます。

古家付き土地のデメリットは、売却するまで建物の維持管理をしなければならないことです。放火や不法投棄されないように管理する必要があり、万が一近隣に悪影響を与えるような状態になった場合、「特定空き家」に認定される恐れがあります。

その場合、固定資産税と都市計画税の住宅用地の軽減措置が適用にならない可能性があるため注意が必要です。

※参考1:マイホームを売ったときの特例|国税庁
※参考2:住宅等に係る固定資産税 ・都市計画税の主な軽減制度一覧|東京都主税局

STEP2.家の中の残置物を撤去する

残置物とは、家具や衣類、食器など基本的に家にある日用品すべてです。

建物を解体して更地にする場合や、古家付き土地として売却する場合に限らず、家の中の残置物を撤去する必要があります。

建物を解体する場合、基本的に家具や衣類は片付けなければなりません。建物を解体して出たゴミは産業廃棄物として処分できますが、日用品などは一般廃棄物に分類されるため、混ざったまま処分することができないからです。

分別を依頼する場合、残置物の量や内容にもよりますが追加料金が発生します。自治体の粗大ゴミの回収を利用するなどして、残置物は早めに撤去するようにしましょう。

STEP3.解体業者に依頼する(更地にする場合)

更地にする場合は、解体業者に依頼します。インターネットなどで解体業者を探すこともできますが、不動産会社で紹介してもらえることもあります。

木造の場合は坪4~5万円、鉄骨の場合は坪6~7万円が相場です。例えば30坪の木造建物は、120〜150万円かかる計算です。

解体する建物の前面道路が狭い場合、小さいトラックで何度も運ばなければならず、通常よりも割高になることがあります。実際にかかる費用は、解体業者に見積もりを依頼して確認しましょう。

また、自治体によっては古家の解体費用を助成していることがあります。自治体のホームページなどで、補助制度の有無を確認することをおすすめします。

【あわせて読みたい】
▶︎空き家の解体費用はどれぐらい?売却する際の注意点も解説
▶︎家の解体費用はいくら?更地にするメリットとデメリットについても解説

STEP4.更地もしくは古家付きで売却する

更地、もしくは古家付きの状態で売却します。

古家付きで売却する場合は、建物内の内覧を希望される可能性があります。ただし、鍵を不動産会社に預けることができれば、その都度立ち会う必要はありません。

売買契約締結前に駐車場などとして貸し出した場合、マイホームを売ったときの3,000万円控除を受けられなくなるので注意が必要です。なお、売却により利益が発生していないときは、そもそも譲渡所得税はかからないため、控除を気にする必要はありません。

売却により利益が発生した場合は、翌年に確定申告する必要があります。損益が発生したときも給与所得と損益通算できる可能性があるので、忘れずに確定申告しましょう。

税金や控除について分からないときは、不動産会社や税務署、自治体が開催している無料税務相談会などで相談できます。

【図解】個人間で土地を売却する流れ3ステップ

不動産会社へ売却を依頼して成約に至った場合、仲介手数料がかかります。しかし個人間で売買すれば仲介手数料がかかりません。

この章では、個人間で土地を売買するときの流れを、3つのステップで紹介します。

  • STEP1.価格相場を調べる
  • STEP2.個人売買サイトなどに掲載
  • STEP3.買主と交渉し売却

【あわせて読みたい】
▶︎不動産の個人売買は可能?メリット・デメリットや流れ・注意点を解説

STEP1.価格相場を自分で調べる

不動産会社へ売却を依頼する場合は、通常査定を依頼することになりますが、個人間で売買する場合は自分で相場を調べた上で価格を設定することになります。

不動産ポータルサイトなどでも、ある程度近隣の土地の価格相場を把握することもできますが、以下のサイトで実際の成約事例や相場をを検索できます。

条件が近い成約事例を探し、希望も考慮して売出し価格を決めましょう。ただし設定価格が高すぎると、売却までに時間がかかる可能性があります。

土地総合情報システム 国土交通省が管理しているWEBサイトです。実際に不動産取引された不動産の、成約価格を公表しています。
住所や沿線、駅名から簡単に類似する土地を検索できます。
REINS Market Information 国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している、不動産取引情報提供サイトです。
ただし、マンションと一戸建てを対象としているため、古家付き土地として売り出すときの参考としましょう。
エリアごとの土地の価格相場を調べる LIFULL HOME'Sでは、土地価格相場情報を提供しています。沿線もしくは市区町村から簡単に検索でき、土地面積100㎡当たりの平均価格を調べることができます。

H3.STEP2.個人売買サイトなどに掲載する

土地を個人間で売買するのであれば、知人や親戚に売却する場合などすでに買い手が決まっているケースを除き、買主を探すところから始める必要があります。

たとえば個人間売買をサポートするサイトを利用する方法があります。最初に掲載料を支払うことで売却できるまで利用できるタイプや、買主が見つかったときに手数料を支払うことでサポートを受けられるタイプもあります。

ちなみにLIFULL HOME'Sでは、国や全国の地方自治体が管理している空き家情報を集めたサイトを運営しています。自治体が運営する、空き家バンクの利用も1つの選択肢といえます。

個人間売買は仲介する立場の人がいないため、不動産会社による仲介での取引と比較してトラブルのリスクが高まります。そのため、特別な事情がない限り、個人間での売買は行わない方が良いでしょう。

不動産に関する知識が不十分でサポートが必要な人や、確実に売却したい場合は、不動産会社への依頼も視野に入れておきましょう。

参考:【ホームズ】空き家バンク | 地方移住・田舎暮らし向けの物件情報

STEP3.買主と交渉し売却する

購入希望者が現れたら、価格や引渡し条件のすり合わせを行います。たとえば以下のことを確認しておきましょう。

売買契約書はインターネットで検索するなどしてひな型を入手し、取引に合った契約書を選びます。所有権移転登記を依頼する予定の司法書士へ事前に必要書類を確認し、売買契約書についても確認しておけると安心です。

個人間売買でも、売買契約書に印紙を貼る必要があります。万が一貼らない場合、本来貼付しなければならない印紙税の、2倍の過怠税を徴収されることになります。貼り忘れないように注意しましょう。

  • 売買価格
  • 手付金の額
  • 売買契約書をどちらが作成するか
  • 買主のローン利用の有無
  • ローン特約の期限
  • 個人間売買する場合でも買主がローンを組めるのか否か
  • 引渡し日
  • 境界確定測量の有無
  • 公簿売買するか実測売買とするか
  • 更地渡しとするか古家付きとするか
  • 依頼する司法書士について

土地売却にかかる費用や税金

土地売却時には、費用や税金がかかります。一般的にかかる税金や費用は以下の通りです。

印紙税 不動産売買契約書は課税文書のため、作成時に所定の印紙を貼る必要があります。
登録免許税 所有権移転登記にかかる登録免許税と司法書士への報酬は、不動産の慣例により買主が負担します。売主の立場で登録免許税がかかるのは、住所変更登記や抵当権の抹消があるときです。
譲渡所得税 不動産を売却することで利益が発生する場合、譲渡所得税が発生します。翌年に確定申告して納めます。
仲介手数料 不動産会社へ売却を依頼する場合にかかる費用です。不動産会社が直接買取する場合は、仲介手数料はかかりません。
土地の測量費用 境界がない場合など、境界確定測量をする場合は、土地家屋調査士へ測量費を支払います。
建物の解体費用・水道引き込み工事の費用 更地にする場合は、建物の解体費用がかかります。また水道の引き込みがない場合で、売買契約で水道の引き込みを売主の負担とした場合、その費用が発生します。
住宅ローン一括返済の事務手数料 住宅ローンを売買代金で完済する場合、決済時に金融機関へ事務手数料を支払います。

土地売却にかかる費用や税金については、以下の記事で詳しく解説しています。

【あわせて読みたい】
▶︎土地売却にかかる費用(手数料)や税金はいくら?必要なコストを解説

土地を売却するときの注意点

土地を売却する際には、いくつかの注意点があります。

土地を売却するときには、主に以下の点に注意しましょう。

  • 境界確定と測量を実施しておく
  • 相続した土地の場合は、相続登記を実施しておく
  • ローンの完済有無を確認しておく
  • 必要書類をしっかりと把握しておく
  • 前面道路との関係に注意する
  • 契約不適合責任の内容に注意する
  • 借地や底地の売却ではトラブルに注意する
  • 遠方の土地売却では現地の不動産会社に依頼する
  • 共有の土地売却では登記簿謄本を取得しておく
  • 重要事項は売買契約書にしっかりと記載する

上記のほかにも注意点は多くあります。詳しくは、以下の記事をご参考ください。

【あわせて読みたい】
▶︎土地売却時の注意点10選!必要になる費用や流れも解説

土地を流れに沿って早く・高く売却するためのポイント

重要な資産である土地を売る際には、少しでも高く売りたいと考えるのが自然でしょう。ここでは、土地売却を早く・高く売るコツについて解説します。

  • 余裕のあるスケジュールを立てる
  • 複数社に査定を依頼する
  • 売却に関する知識を自分でも蓄えておく
  • 査定価格の根拠を見極める

余裕のあるスケジュールを立てる

土地を早く売却するためにも、余裕のあるスケジュールを立てましょう。

土地売却では、境界確定や建物の解体、リノベーションなどが必要になるケースがあります。これらの手続きや施工には、期間に数ヶ月を要することが一般的です。

売却するまで長期的な期間を要することを踏まえると、余裕のあるスケジュールを立てることは非常に重要といえるでしょう。

なお、LIFULL HOME'Sが独自に調査した『土地の売却で後悔したことは?』のアンケートによると、「余裕のあるスケジュールを立てる」が24.9%と4位にランクインしています。

順位 項目 割合
1 売れないからといって安易に価格を下げない 28.1%
2 不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする 27.2%
3 価格や担当者を複数の不動産会社でしっかり比較する 25.0%
4 余裕のあるスケジュールを立てる 24.9%
5 不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する 24.5%

※6位以降は割愛
※参考:「土地」の売却経験者から学ぶ!売り時と売り方の判断方法(住まいの売却データファイル)

上記のアンケートでも分かる通り、スケジュールに余裕を持たせることは売却活動をスムーズに進めるために重要な項目といえます。

複数社に査定を依頼する

土地を早く・高く売るためには、複数の不動産会社へ査定依頼することが重要です。

1社のみに依頼しただけでは、その不動産会社が提示する査定価格しか把握できず、市場の適正価格を正確に知ることができません。

LIFULL HOME'Sが独自に調査した『査定依頼した不動産会社の数は?』のアンケートでは、2〜3社の査定依頼数が36.9%と最多でした。

※参考:「土地」の売却経験者から学ぶ!売り時と売り方の判断方法(住まいの売却データファイル)

上記のアンケートを見ると、売却に成功した人の査定依頼社数は、2〜3社が最多でしたが、4〜5社に依頼した人も10%台となっており一定数います。したがって、3〜5社に依頼してしっかりと比較検討することが重要です。

売却に関する知識を自分でも蓄えておく

信頼できる不動産会社に任せることも重要ですが、なるべく売却に関する知識を自分でも蓄えておくようにしましょう。不動産売却の流れ・期間や、売れる土地の特徴などを知っておくことで、売却に関する不安が薄れていきます。

LIFULL HOME'Sが独自に調査した『土地の売却で後悔したことは?』のアンケートによると「不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する」が24.5%と5位でした。

順位 項目 割合
1 売れないからといって安易に価格を下げない 28.1%
2 不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする 27.2%
3 価格や担当者を複数の不動産会社でしっかり比較する 25.0%
4 余裕のあるスケジュールを立てる 24.9%
5 不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する 24.5%

※6位以降は割愛
※参考:「土地」の売却経験者から学ぶ!売り時と売り方の判断方法(住まいの売却データファイル)

査定価格の根拠を見極める

不動産会社が提示した、査定価格の根拠を見極めることも大切です。適正価格であるのかを判断するためには、自分でも売りたい土地の市場価格を把握するようにしましょう。

また、複数社に査定を依頼しながら不動産会社が提示する査定価格に根拠があるかどうか、判断できるように準備することが重要です。

LIFULL HOME'Sが独自に調査した『土地の売却で不安に感じていたことは?』のアンケートによると、「売却金額の相場感が分からなかった」が17.5%で1位となっています。

順位 項目 割合
1 売却金額の相場感が分からなかった 17.5%
2 法律に関する知識が足りなかった 14.6%
3 買い手がなかなか見つからなかった 13.5%
4 何から始めればよいか分からなかった 10.4%
5 お金に関する知識が足りなかった 9.9%

※参考:「土地」の売却経験者から学ぶ!売り時と売り方の判断方法(住まいの売却データファイル)

不動産ポータルサイトや、過去の成約事例などから相場を確認することもできますが、売却の意思が固まっているのであれば、査定を依頼したほうがスムーズに把握できるでしょう。

【あわせて読みたい】
▶︎高く売るコツはある? 土地を売る手順と事前準備、会社選びのポイント

土地売却の流れに関するよくある質問

最後に、土地売却の流れに関するよくある質問を紹介します。

  • 個人から土地を買うことは可能?
  • 土地売買で起こりうるトラブルと対策は?
  • 土地を知り合いと個人売買しても問題ない?

個人から土地を買うことは可能?

個人間にて、土地の売買取引を実行することは可能です。不動産会社に仲介手数料を支払うことなく取引を成立させることができます。

しかし、売却活動のなかでトラブルが発生した場合に個人での対処は非常に困難です。不動産取引は専門的な知識が必要であるため、プロである不動産会社に仲介を依頼したほうが安心です。

したがって、個人から土地を買うことは可能ではあるものの、あまりおすすめできません。

土地売買で起こりうるトラブルと対策は?

土地売買で起こりうるトラブルとして、以下のような例が挙げられます。

  • 土地の境界・面積のトラブル
  • 土地の地下埋設物のトラブル

土地の売却で多いのが境界・面積のトラブルです。特に、古い土地の場合は登記簿上の面積と実際の面積に差異が生じることもあり、しばしば問題となります。

そのため、売却する前に隣地所有者も立ち会いのもと境界を明確にし、土地家屋調査士に面積を測量してもらうことをおすすめします。

また、土地の地下埋設物のトラブルも考えられます。例えば、地下に従前の建物のコンクリート残骸などがあると、売却後にトラブルを招くおそれがあります。親が購入した土地の場合などは、売主自身も知らない場合があります。地下埋設物がある可能性が高い場合は、専門家に調査してもらうと安心です。

土地を知り合いと個人売買しても問題ない?

隣地所有者や知人と個人間売買する場合、見ず知らずの人と売買するよりはトラブルが起きる確率が下がる場合もあります。ただし、必ずしもスムーズかつ安全に進むとは限りません。 相手が誰であれ、事前に条件や売買契約書の確認などを徹底していなければ、後々のトラブルに発展するケースがあります。

そのため、原則としては不動産会社に仲介を依頼した方が良いでしょう。

土地売却の流れを把握してスムーズに売却活動を進めよう

土地の売却は一般的に6ヶ月程度かかるといわれており、売却期間の長さは立地条件により異なります。

不動産会社の担当者の実力によっても売れるスピードは変動するため、実績豊富で信頼できる不動産会社に仲介を依頼することが重要です。

ただし、不動産会社に任せきりではなく、売主自身も土地売却の流れや所有する土地の市場価格を把握することが大切です。後悔なく土地を売却するためにも、土地売却に関する知識を身に付けて、適正な価格で早めに売れるように進めましょう。

記事監修

桜木 理恵(さくらぎ りえ)

私鉄系不動産会社にて売買仲介営業として約8年従事。積水ハウスリフォーム株式会社にてリフォームアドバイザー(営業)として5年従事。公益財団法人日本英語検定協会にて英語検定の普及活動(営業)として1年半従事。三井住友信託銀行にて不動産事務などを経験。22年4月からwebライターとして活動中。