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【投資用・自宅用】ワンルームマンション売却のタイミングは?流れや費用も

新川 優香

記事執筆・監修

新川 優香

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

フリーランスライター・2級FP技能士。大学卒業後、不動産仲介業務に従事し売買を経験。その後は不動産賃貸の事務職を経て、現在は専属ライターとして活動。不動産売買仲介から賃貸仲介、物件管理まで幅広い分野の執筆経験を持つ。宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、FP2級の資格を保有。

ワンルームマンションを所有している人にとって、売却タイミングの見極めは、売却価格や手元に残る利益を大きく左右する重要なポイントです。

投資用であれば、収支バランスや不動産市場の動向が影響し、自宅用であればライフステージの変化が売却の契機になることもあります。

また、売却の流れや必要な手続き、費用・税金についても事前に理解しておくことで、トラブルや損失を防ぐことにつながるでしょう。

この記事では、投資用・自宅用それぞれの売却タイミングの見極め方に加え、売却の流れや費用・注意点、高く売るためのコツなど、ワンルームマンションをスムーズに手放すための実践的な知識を解説します。

この記事で分かること

  • 【投資用】ワンルームマンションの売却におすすめのタイミング
  • 【自宅用】ワンルームマンションの売却におすすめの適したタイミング
  • ワンルームマンションを売却する一般的な流れ
  • ワンルームマンション売却にかかる費用・税金
  • ワンルームマンションを売却するときの注意点
  • ワンルームマンションを高く・早く売るコツ
  • 【築年数別】ワンルームマンションの売却相場

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▶︎マンション売却の注意点は?売却方法や流れ・費用についても解説

もくじ

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【投資用】ワンルームマンションを売却するおすすめのタイミング

ワンルームマンションを投資用として保有している場合、売却のタイミングを見極めることが重要です。売却のタイミングによっては想定以上の利益を得られる一方、誤った時期に売却すると資産価値を十分に活かせないこともあります。

ここでは、投資用ワンルームマンションの売却に適したタイミングを解説します。

  • 収支がマイナスのタイミング
  • 不動産市場が好調なタイミング
  • 地価が上昇しているタイミング
  • 家賃が周辺の相場を上回っているタイミング
  • 取得から5年以上経過したタイミング
  • 住宅ローン金利が低いタイミング

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▶︎【2026年】投資用マンションの売り時は今?ベストタイミングや高く売るコツも

収支がマイナスのタイミング

毎月の運用収支がマイナスになったときは、売却を前向きに検討すべきタイミングとも言えます。

たとえば、月6万円の家賃収入に対して、ローン返済・管理費・修繕積立金・固定資産税などの支出が月7万円を超えるような状態が続くと、所有し続けるほど損失が膨らみます。

特に空室期間が長引いたり、家賃を下げざるを得ない状況になったりすれば、さらに赤字幅は拡大するでしょう。

また、築年数の経過により建物の資産価値や家賃水準が下がる一方、修繕費などのコストは上がっていくため、将来的な改善も見込みにくくなるのが実情です。

税金などについての特別な事情がない限り、キャッシュフローが赤字化した段階で損切り売却を検討することは、資産を守るうえで合理的な判断といえるでしょう。

不動産市場が好調なタイミング

不動産市場が好調なときは投資家が物件を求めており、売却価格が高くなる可能性があるため、ワンルームマンションの売却に適しています。

以下の表は、マンションの月ごとの取引件数をまとめたデータです。

2024年4月 19,608件
5月 18,383件
6月 18,555件
7月 19,789件
8月 17,967件
9月 18,779件
10月 18,444件
11月 18,214件
12月 20,316件
2025年1月 16,474件
2月 17,694件
3月 24,496件
4月 19223件

※参考:不動産価格指数|国土交通省

上記の表を見ると2025年3月の取引件数が24,368件と多く、市場が活発だったことが分かります。また、2024年12月や2024年7月も取引件数が高水準で、これらの時期に売却を検討した場合、買主が見つかりやすくなった可能性があります。

取引件数が多いタイミングでは売却の競争力が高まり、希望価格に近い価格で売れる傾向があるため、不動産市場の動向を確認しながら売却時期を見極めることが重要です。

地価が上昇しているタイミング

地価が上がると周辺エリアの不動産価値も高騰し、購入希望者が増えるため、売却の好機となります。

2025年7月に国土交通省が発表した不動産価格指数によると、2025年3月時点のマンション(区分所有)の価格指数は220.0であり、2010年の価格から上昇し続けています。

※出典:不動産価格指数|国土交通省

最新の地価変動率データによると、令和7年(2025年)も住宅地・商業地ともに全国平均で上昇傾向が続いています。

特に、東京・名古屋・大阪などの三大都市圏では、住宅地の上昇率がいずれもプラスとなっており、都市部を中心に不動産需要が堅調であることが分かります。

このような市況は、ワンルームマンションを売却する良いタイミングといえるでしょう。

※出典:令和7年地価公示|地価変動率の推移 国土交通省

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▶︎【2025年最新】不動産価格は今後どうなる?現在の推移や動向から予測

家賃が周辺の相場を上回っているタイミング

家賃が周辺相場よりも高い場合、物件の収益力が評価されやすいため売却の好機です。

投資家は安定した賃料収入が見込める物件を求める傾向にあり、家賃が相場以上であれば資産価値の高い物件として関心を集めやすくなります。そのため、高い賃料を維持できているうちに売却を検討することで、良い条件での取引が期待できるでしょう。

周辺の家賃相場は賃貸情報サイトなどを活用して確認が可能です。自分の物件が市場価格より高い水準にあるかどうかを把握し、売却のタイミングを見極めることをおすすめします。

取得から5年以上経過したタイミング

譲渡所得税の視点から考えた場合、ワンルームマンションは5年超の所有後に売却するのが得策と言えます。

日本の税制では、不動産の譲渡所得に対する税率が所有期間5年以下かどうかによって大きく異なります。5年以下の短期譲渡では39.63%、一方で5年超の長期譲渡は20.315%と、税率が半分近くに下がります。

譲渡所得の種類 所得税率 住民税率 合計税率
短期譲渡所得 30.63% 9% 39.63%
長期譲渡所得 15.32% 5% 20.32%

ただし、「5年」とは実際の売却日ではなく、売却した年の1月1日時点での所有期間で判断される点に留意が必要です。

税負担を軽減し、手元に残る利益を最大化したい場合は、5年超えのタイミングでの売却が有利と言えます。

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住宅ローン金利が低いタイミング

低金利が続いている現在は、ワンルームマンション売却の好機といえます。

2024年に日銀がマイナス金利政策を解除し、金融環境はやや引き締め方向に動いていますが、それでも住宅ローンや不動産投資ローンの金利は、依然として過去と比べて低水準を維持しています。

金利が低ければ買主はローンを組みやすくなり、物件を購入しやすくなります。自己居住用の需要だけでなく、投資家による資金調達もしやすくなるため、買主の層が広がる点がポイントです。

今後、金利がさらに上がる可能性もあるため、比較的金利が安定している今のうちに売却を検討することも選択肢の一つといえるでしょう。

【自宅用】ワンルームマンションを売却するおすすめのタイミング

自宅としてワンルームマンションを所有している場合、売却を検討するのはライフスタイルの変化に伴うことがほとんどです。転職・転勤、結婚・出産、資金需要など、さまざまな理由が挙げられます。

ここでは、それぞれの状況に応じた売却の適切なタイミングについて解説します。

  • 転職・転勤が決まったタイミング
  • 結婚・出産を控えたタイミング
  • 手持ち資金が必要になったタイミング

転職・転勤が決まったタイミング

転職や転勤により、居住地が変わる場合は売却を検討する好機です。

例えば、地方から都心に転職する場合、都心の住環境に合わせた新たな物件を探すことが一般的です。

また、転勤によって数年間別の地域に住む必要がある場合、その間にマンションを賃貸に出す選択肢もありますが、管理の手間やリスクを考えると売却が合理的な場合もあります。

転職や転勤が決まったら売却の準備を早めに進めることが大切です。不動産市場の動向を確認し、できるだけ有利な条件で売却を進めましょう。

結婚・出産を控えたタイミング

家族構成が変化するタイミングで、ワンルームマンションを手放すのも一つの選択肢です。

ワンルームマンションは単身者向けの間取りであるため、結婚や出産を機に広い物件に住み替える人が多くなります。また、子育てを考慮すると周辺環境(保育園・学校・公園の有無など)も重要な要素となり、住み替えを決断するきっかけになるでしょう。

まとまった手持ち資金が必要になったタイミング

急な資金需要が発生した際には、ワンルームマンションの売却が有効な選択肢になります。

特に、ローンを完済している場合は売却代金がそのまま手元に残るため、資金繰りの改善に役立つでしょう。例えば、以下のようなケースで資金が必要になることがあります。

  • 事業を始めるための資金が必要になった場合
  • 急な医療費や介護費用がかかる場合
  • 不動産価格が高騰している時期に、購入時よりも高い価格で売却できる可能性がある場合

ワンルームマンションを売却する一般的な流れ7ステップ

ワンルームマンションをスムーズに売却するには、全体の流れをあらかじめ把握しておくことが大切です。特に投資用物件の場合は賃貸借契約が絡んだり、確定申告が必要だったりと、自宅売却とは異なる注意点もあります。

ここでは、ワンルームマンションを売却する流れを7つのステップで紹介します。

  • STEP1.不動産会社に査定を依頼する
  • STEP2.媒介契約の締結
  • STEP3.売却活動
  • STEP4.売買契約の締結
  • STEP5.決済・引渡し
  • STEP6.賃貸人の地位承継通知
  • STEP7.確定申告

STEP1.不動産会社に査定を依頼する

まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、相場価格を把握しましょう。

市場価格を正しく把握せずに売却を進めると相場よりも安く売ってしまったり、高すぎて売却期間が長引いたりするおそれがあります。

ワンルームマンションの査定には机上査定と訪問査定の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

査定方法 特徴 メリット デメリット
机上査定 周辺の取引事例や物件情報をもとに試算 3日程度で結果が出る 現地の状況が反映されにくい
訪問査定 担当者が現地を確認して価格を算出 精度の高い価格が把握できる 日程調整が必要、結果が出るのに1週間程度かかる

査定結果をもとに不動産会社の対応や提案力を比較検討し、信頼できる会社を選びましょう。価格だけでなく、対応の丁寧さや実績も重視するのがポイントです。

また、一括査定サイトを利用すれば簡単に複数社から査定結果を受取ることができます。

特にワンルームマンションの場合、賃貸需要や利回りを重視する不動産会社と、市場相場を重視する会社では査定価格に違いが出ることがあるため、慎重に比較しましょう。

STEP2.媒介契約の締結

ワンルームマンションの売却を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約の締結を行います。媒介契約とは不動産会社に売却活動を正式に依頼するための契約であり、販売活動の内容、仲介手数料、活動報告の頻度などが定められます。

媒介契約には以下の3種類があり、それぞれ不動産会社の義務や売主の制限が異なるのが特徴です。

専属専任媒介契約や専任媒介契約は制限が多いものの、不動産会社が売却活動に集中しやすくなる傾向があります。

複数社と契約 売主が自ら買主を見つける レインズ(※)登録義務 活動報告義務
専属専任媒介契約 × × 5日以内 1週間に1回以上
専任媒介契約 × 7日以内 2週間に1回以上
依頼者への業務報告義務 任意 任意

※不動産会社専用の物件情報共有システム

STEP3.売却活動

不動産会社と媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動が始まります。売却活動の主なステップは以下の3つです。

  1. 物件情報の公開・宣伝活動
  2. 内覧準備及び対応
  3. 購入希望者との条件交渉

物件情報の公開や宣伝活動は不動産会社が担当し、会社のWebサイトや不動産ポータルサイトへの掲載、さらにはチラシの配布などが含まれます。

内覧準備では水回りの清掃や換気を徹底し、汚れや臭いがないようにしましょう。生活感を抑えるためにハウスクリーニングを利用するのも一つの選択肢です。

内覧者が購入を決めると、価格や引き渡し時期、設備の有無などの条件交渉が行われます。

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▶︎マンション売却の内覧を成功させるコツは?事前準備や当日の対応を紹介

STEP4.売買契約の締結

売主と買主の間で売却条件(価格・引渡し日・特約など)が合意に至ると、正式に売買契約を結びます。契約当日は、不動産会社の担当者が重要事項説明書と売買契約書の読み合わせを行い、双方が内容を確認したうえで署名・捺印するのが一般的な流れです。

その際、買主から売主へ売買価格の5〜10%ほどの手付金が支払われます。

買主が契約を解除する場合は手付金を放棄し、売主が解除する場合は手付金の倍額を買主に返還するのが一般的な取り決めになっています。契約前には、賃貸借契約書(投資用の場合)や重要事項調査報告書など、物件に関する書類を整えておきましょう。

また、築年数が経過した物件の場合、契約不適合責任(※)として売却後に欠陥が見つかった場合の補償に関する説明が欠かせません。必要に応じて住宅瑕疵保険に加入しておくと、買主の安心感につながります。

※契約不適合責任:売買契約の内容どおりの物件を引渡さなかった場合に、売主が負う法律上の責任のこと。

【あわせて読みたい】
▶︎契約不適合責任とは?瑕疵担保責任との違いや免責についてわかりやすく解説

STEP5.決済・引渡し

売却が成立した後はワンルームマンションに関連する以下のような項目の支払いを行い、物件を買主に引渡します。

  • 固定資産税
  • 管理費と修繕積立金
  • ローン残債の整理

固定資産税は、売却した年の1月1日時点での所有者が支払う義務がありますが、慣習として引渡し日以降の分を日割りで計算し、買主に請求して支払いを調整します。

管理費や修繕積立金は一括で前払いしている場合、退去日以降の分は管理組合や管理会社から返金されます。

なお、売却金額をもとに金融機関のローン残債を清算すれば、ワンルームマンションの所有権移転が完了します。

STEP6.賃貸人の地位承継通知(投資用の場合)

投資用ワンルームマンションを売却する際、賃貸人(貸主)の地位を買主に引き継ぐ必要があります。自宅用との違いは、売却後に「賃貸人の地位承継通知(賃貸人変更通知)」を行う点です。

入居者に対して「所有者が変わったこと」を知らせるためのもので、いわば「オーナーチェンジのお知らせ」となります。

通知自体は法的に義務ではありませんが、特に管理会社が変更される場合は振込先や連絡先が変わるため、次の内容を通知しましょう。

  • オーナーの変更
  • 継続して賃貸できること
  • 管理会社が変わる場合の詳細と変更日

通常、前の管理会社と新しい管理会社が連携し、オーナーチェンジと管理会社の変更に関する通知を賃貸人に送ります。

また、新管理会社は新たに賃貸契約書を交わすための書類を準備することが一般的です。

STEP7.確定申告

ワンルームマンションの売却で利益が発生した場合は譲渡所得税が課税されるため、確定申告が必要です。また、特例や控除を利用した場合でも確定申告を行います。

確定申告の期間は、ワンルームマンション売却の翌年の2月16日から3月15日までであり、期間内に税務署へ申告を行うことが重要です。

また、譲渡所得税を計算する際は売却価格や取得費、譲渡費用を正確に把握し、必要書類を準備しておく必要があります。特に、購入時の契約書や費用明細、売却にかかる手数料などの書類を整理しておきましょう。

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ワンルームマンション売却にかかる費用・税金

ワンルームマンションの売却に限らず、物件を売却するときには以下の費用・税金が発生します。

費用・税金 計算方法
仲介手数料 ● 売却価格×3%+6万円+消費税(※速算式)
印紙税 ● 売却価格が1,000万円超~5,000万円以下の場合10,000円
抵当権抹消費用 ● 不動産1件につき1,000円
譲渡所得税 ● 譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用-特別控除
● 譲渡所得税=譲渡所得×税率

売却にかかる費用・税金は、売却価格の5〜7%程度になることが一般的で、例えば売却価格が2,000万円の場合、100万円以上の費用がかかることもあります。

なお、ローン返済中のワンルームマンションを売却する場合、売却益がローン残債を超えるかどうかを事前に確認することが重要です。

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▶︎投資用マンション売却にかかる税金は?譲渡所得税の計算方法も解説

費用・税金のシミュレーション

ワンルームマンションの売却にかかる費用や税金をシミュレーションすることで、実際に手元に残る金額を把握できます。

以下のシミュレーションを参考に、どの程度かかるか把握しておきましょう。

<条件>

間取り:1R
築年数:10年
購入価格:2,800万円
成約価格:3,000万円

単純に計算すると200万円の利益が発生していますが、売却費用や税金を差し引いた場合のシミュレーション結果は次のとおりです。

内訳 金額
売却費用の総額 107.8万円
仲介手数料 105.6万円
印紙税 1万円
譲渡税 1.2万円

このケースでは、ワンルームマンションの売却によって、費用・税金が約110万円かかっていることが分かります。

今回のケースでは、2,800万円で購入した物件が3,000万円で売却できた結果、90万円程度の利益が出たことになります。

また、投資用物件として賃貸していた場合には、保有期間中に得た家賃なども利益となります。

ワンルームマンションを売却するときの注意点

ワンルームマンションの売却の際、単に「早く売りたい」と思っていても、タイミングや方法によっては売却価格が低くなってしまうことがあります。

ここでは、ワンルームマンションを売却するときの注意点を紹介するので、ポイントを押さえてなるべく有利に売却を進めましょう。

  • 不動産会社に任せきりにしない
  • 売り出し価格を極端に高く・安く設定しない
  • 売却前のリフォームはなるべく避ける
  • ローン残債を確認しておく
  • 競合物件と同時期に売り出さない

不動産会社に任せきりにしない

ワンルームマンションを売却するときには、不動産会社に任せきりにせず、売主自身も積極的に情報収集しながら判断することが大切です。

売却は専門知識が必要な手続きも多いため、信頼できる不動産会社に依頼することは重要です。しかし、すべてを任せきりにしてしまうと、不利な条件を提示されてしまう可能性もゼロではありません。

実際に、ホームズが首都圏の売却経験者に対して実施したアンケート調査「売却の際に気をつけるべき点(マンション)」では、31.6%の人が「任せきりにせず自分でも情報収集すればよかった」と回答していました。

順位 内容 割合
1 余裕のあるスケジュールを立てる 35.3%
2 不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する 31.6%
3 不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする 31.2%

※1〜3位を抜粋
※参考:首都圏の売却経験者に聞いた!目的・期間・困りごと・満足度…不動産売却に関するデータをまとめて紹介

たとえば、以下のような内容を確認することで納得感のある売却が可能になるでしょう。

  • 内覧希望者への対応状況
  • 広告掲載の内容
  • 価格交渉の根拠 など

不動産会社は「依頼先」ではなく「パートナー」と認識し、自身も主体的に動くことが重要です。

売り出し価格を極端に高く・安く設定しない

売り出し価格は、相場と乖離しすぎない現実的な水準に設定することが重要です。

売主の心理として「できるだけ高く売りたい」という気持ちは当然ですが、相場より高すぎる価格で売り出すと、購入希望者が寄り付かず売れ残ってしまうリスクがあります。

反対に、売り出し価格が安すぎると本来得られる利益を逃してしまうでしょう。

先述のアンケート調査でも、「売れないからといって安易に価格を下げない(28.2%)」「売り出し価格を高くしすぎない(20.7%)」と後悔している人が一定数存在することが分かりました。

ワンルームマンションは、居住用よりも利回りや収益性を重視する投資家がターゲットになることが多いため、相場から大きく外れた価格では交渉の土俵にすら乗りません。

売却価格の設定は高すぎず・安すぎず、データ分析をもとに適正価格に導きましょう。

売却前のリフォームはなるべく避ける

ワンルームマンションを売却する際は、基本的にリフォームを行わないほうが賢明です。 理由として、以下の点が挙げられます。

  • リフォーム費用を売却価格に上乗せできるとは限らないから
  • 買主の好みにあわない可能性があるから
  • リフォーム期間中に売却のチャンスを逃してしまうおそれがあるから
  • 買主が自由にリフォームしたいと考えているケースもあるから

特に、投資用ワンルームマンションの場合、買主はすぐに賃貸に出せる状態かどうかを重視する傾向にあるため、売主側でリフォームしても意向にあわなければ、逆に売却しにくくなるでしょう。

ワンルームマンションの印象を良くしたい場合は、ハウスクリーニングや軽微な修繕を行う程度にとどめ、コストを抑えることが重要です。

どうしても売却前にリフォームを検討したい場合は、不動産会社にも相談しましょう。

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▶︎マンション売却前にリフォームは不要?必要なケースや費用相場も解説

ローン残債を確認しておく

ローンが残っているワンルームマンションを売却する場合、売却代金で残債を一括返済するのが原則です。しかし、売却価格が残債を下回るオーバーローンの場合は、以下の方法でカバーする必要があります。

  • 自己資金を用意する
  • 金融機関からの別の融資を受ける

たとえば、ローン残債が1,500万円で売却価格が1,400万円の場合、差額の100万円は現金などで支払わなければなりません。金融機関によっては不足分の返済に別途ローンを組めるケースもありますが、その場合でも事前相談は必須です。

確認を怠り売却を進めると契約不履行となり違約金が発生するおそれもあるため、契約書類をもとに、あらかじめ金融機関に相談しましょう。

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▶︎ローン残債があっても投資用マンション売却は可能?流れも徹底解説

競合物件と同時期に売り出さない

ワンルームマンションを売却する際、類似する物件と同じタイミングで売り出すのは避けましょう。なぜなら、競合物件が多いと買主に選ばれる確率が低くなり、売却価格が下がる可能性が高まるからです。

このような事態を避けるためにも、売却時期をずらしたり、市場動向を見極めて売り出すタイミングを選んだりするなど、価格を有利に保つことが重要です。

ワンルームマンションを高く・早く売るコツ

ここでは、ワンルームマンションを高く・早く売るコツを紹介します。

  • 余裕のあるスケジュールを立てる
  • 複数の不動産会社に査定を依頼する
  • ワンルームマンション売却に強みを持つ不動産会社を選ぶ
  • 入居者がいる状態で売却する
  • 物件情報をなるべく細かく伝える
  • 外国人投資家をターゲットにする

余裕のあるスケジュールを立てる

売却スケジュールには、最低でも3~6ヶ月の余裕を持たせることが重要です。

ワンルームマンションの売却は、想定以上に時間がかかることがあります。なぜなら、内覧対応や価格交渉、契約手続き、引渡しなど、複数のステップを経るためです。特に、人気のエリアでない場合や、築年数が経過した物件の場合は、売却期間が長引く傾向にあります。

また、売却を急いでしまうと価格交渉で不利になりやすいのもデメリットです。値下げを要求されても断る余裕がなければ、希望より低い価格で手放すことになるでしょう。

先述した首都圏の売却経験者を対象としたアンケートでは、「売却の際に気をつけるべき点」として最も多かったのが「余裕のあるスケジュールを立てる(35.3%)」でした。

順位 内容 割合
1 余裕のあるスケジュールを立てる 35.3%
2 不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する 31.6%
3 不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする 31.2%

※1〜3位を抜粋
※参考:首都圏の売却経験者に聞いた!目的・期間・困りごと・満足度…不動産売却に関するデータをまとめて紹介

売却を急ぎすぎることで価格が下がってしまったり、十分な比較検討ができないまま決断して後悔したりするケースが多く見られます。

自分にあった不動産会社を見つけたり、複数社に査定を依頼して比較したりと、満足のいく売却を実現するためにも焦らず計画的に準備を進めましょう。

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▶︎マンション売却期間は平均何ヶ月?長引きやすいケースや対策も解説

複数の不動産会社に査定を依頼する

ワンルームマンションを高く・早く売るには、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

1社のみに査定を依頼すると提示された査定価格の妥当性を判断しづらく、結果的に低い価格で売却してしまうおそれがあります。

アンケート調査でも、「価格や担当者を、複数の不動産会社でしっかり比較する」と回答している人が30.8%にも及んでいました。

不動産会社によって、査定価格の算出方法や重視するポイントは異なります。たとえば、同じマンションでも周辺の取引事例を重視する会社と投資家向け需要を重視する会社では、評価額が数十万円以上差が生じることも珍しくありません。

価格差を見極めるには、最低でも3社以上の不動産会社に査定を依頼するのが理想です。不動産一括査定サイトを活用すれば、自分で1社ずつ調べながら依頼する手間を省けます。

ホームズの一括査定は、4,700社以上(2025年7月時点)の提携会社から、最大10社に同時査定依頼できます。会社ごとの得意分野や対応エリアなどの情報も確認可能です。

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ワンルームマンション売却に強みを持つ不動産会社を選ぶ

売却を成功させるには、ワンルームマンションの売却実績が豊富な不動産会社を選ぶことが重要です。

ワンルームマンションは投資用としての需要も高く、居住用とは異なる視点や販売戦略が求められます。たとえば、投資家向けのネットワークを持つ会社であれば、利回りや空室率などを評価材料として提案でき、適正価格での売却が期待できます。

また、収益物件専門の会社は金融機関との提携や買主リストを多く保有していることが多く、早期売却にもつながります。会社選びの際は、公式サイトや査定時の対応を通じてどのような物件に強いのかを確認すると良いでしょう。

ワンルームマンションに特化したノウハウを持つ会社を選ぶことで、高値売却とスピード売却の両立が可能になります。

入居者がいる状態で売却する

ワンルームマンションを高く売るためには、入居者がいる状態で売却することが効果的です。空室のまま物件を売却すると、投資家にとって「入居者がすぐに見つかるか?」という不確実性を感じさせ、結果的に価格を引き下げた値引き交渉が行われやすくなります。

また、入居者への通知や契約内容の確認も忘れないようにしましょう。物件を売却する際には入居者に対してオーナーが変わることを事前に知らせ、適切な手続きを踏む必要があります。入居者との関係が円満であれば物件の魅力も増し、スムーズな売却が進むでしょう。

物件情報をなるべく細かく伝える

ワンルームマンションを売却する際、物件情報をできるだけ詳細に提供することが、売却を有利に進めるカギとなります。

物件の立地や築年数、間取り、設備などの基本情報に加え、周辺環境や交通アクセス、近隣施設など買主が気になる情報を伝えることが大切です。

外国人投資家をターゲットにする

ワンルームマンションを高く売却するためには、外国人投資家をターゲットにすることが有効です。特に、アジアの投資家は日本の不動産を高額で購入する傾向があります。

例えば、中国や台湾の投資家は自国の収益物件の利回りが低い、もしくは保有自体が難しいため、日本の不動産市場が魅力的に映ることが一般的です。

また、近年の円安傾向により、日本の物件がさらに割安感を強め、アジア系投資家にとっては魅力的な投資先となっています。

【築年数別】ワンルームマンションの売却相場

ワンルームマンションの売却相場は、築年数によって大きく異なります。一般的に築年数が浅いほど高く売れる傾向がありますが、都心部の人気エリアでは築20年以上の物件でも比較的高値で取引されるケースもあります。

以下の表に、東京都における築年数別のワンルームマンションの売却相場をまとめました。

築年数 売却相場
築5年以内 約1,999万円
築6~10年 約1,426万円
築11~15年 約1,056万円
築16~20年 約1,148万円

※参考:不動産価格(取引価格・成約価格)情報の検索・ダウンロード|不動産情報ライブラリ
※上記データは2005年以降のデータのみとなり、築20年までの範囲を記載

ここでは、さらに以下2つのポイントを紹介します。

  • ワンルームマンション売却相場の計算方法
  • ワンルームマンション売却相場を実際にシミュレーション

ワンルームマンション売却相場の計算方法

ワンルームマンションの売却価格は、主に以下2つの方法で概算できます。

  • 成約事例比較法(主に自宅用)
  • 収益還元法(主に投資用)

それぞれ用途や特徴などが異なるため、物件の状況と照らし合わせて判断しましょう。

成約事例比較法(主に自宅用)

成約事例比較法は、近隣エリアや同一マンション内の過去の成約価格をもとに算出する方法です。主に、以下などが似ている物件と比較して価格を導き出します。

  • 築年数
  • 専有面積
  • 階数・方角
  • 設備 など

収益還元法(主に投資用)

収益還元法は、「純利益 ÷ 利回り」で物件価格を逆算する方法です。

純利益は、年間の家賃収入から管理費や固定資産税、修繕費などの運用コストを差し引いたもので、利回りは投資価格に対してどれだけのリターン(家賃収入)があるかを示す割合を指します。

なお、利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があり、計算方法の違いは以下のとおりです。

● 表面利回り=年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100
● 実質利回り=(年間家賃収入 - 年間諸費用)÷ 物件価格 × 100

表面利回りは単純な家賃収入のみを考慮したもので、諸経費が反映されていません。一方、実質利回りは管理費や修繕積立金などを考慮するため、より正確な投資指標となります。

たとえば、純利益が84万円で利回り5%なら、「84万円 ÷ 0.05 = 1,680万円」が売却相場の目安となります。

自己居住用・投資用いずれの場合も、複数の相場計算方法を使い分けることで、より適正な売却価格を把握できるでしょう。

ワンルームマンション売却相場を実際にシミュレーション

実際の家賃収入や利回りをもとに、売却価格を試算してみましょう。

たとえば、都内の駅近ワンルームマンションで、以下のような条件の物件があるとします。

● 間取り/専有面積:1R / 20㎡
● 家賃収入:月8万円(管理費込)
● 年間諸経費:月2万円(年間24万円)
● 利回り:4%

この場合に、売却価格は以下の計算式で求めます。

売却価格 =(年間家賃収入 - 年間諸経費) ÷ 利回り

条件と計算式を踏まえて売却相場を算出すると、以下のとおりです。

(96万円 - 24万円) ÷ 0.04 = 1,800万円

上記のとおり、売却価格は1,800万円となりました。

ただし、この計算で得られる価格はあくまで目安です。実際にはエリアの需要や市場動向、物件の状態などが影響し、査定額が変わることがあります。

正確な価格を知りたい場合は、不動産会社の査定を受けることが重要です。

ワンルームマンションの売却に関するよくある質問

ここでは、ワンルームマンションの売却に関するよくある質問を紹介します。

  • ワンルームマンションが売却できない理由と対処法は?
  • サブリースのワンルームマンションを売却する方法は?
  • ワンルームマンションの売却益で住宅ローンが完済できないとどうなる?

ワンルームマンションが売却できない理由と対処法は?

ワンルームマンションが売却できない主な理由として、以下が考えられます。

  • 築年数が古い、立地が悪い、駅から遠いなどの理由で買主が見つかりにくい
  • 相場より高い価格で売り出していると買主の候補から外れやすい
  • 近隣に同条件の物件が多数売り出されていると、価格競争が激しくなる

対処法としては、不動産会社と相談しながら市場相場を考慮した価格設定を行うことや、ハウスクリーニングなどを施して物件の魅力を高めることが挙げられます。

サブリースのワンルームマンションを売却する方法は?

サブリースとは不動産の一括借り上げ方式のことで、オーナーは入居者の有無に関係なく一定の家賃収入を得られます。

売却する場合は、契約期間の残りや解約の可否、違約金の有無を契約書で確認したうえで以下の方法を検討してください。

  • サブリース契約を引き継ぐ(オーナーチェンジ方式)
  • サブリース契約を解約して売却する

オーナーチェンジ方式は、サブリース契約を解約できない場合や違約金が高額な場合に、契約をそのまま引き継ぐ形で投資家向けに売却する方法です。

また、契約期間が終了間近であれば解約後に市場に出すことで、より幅広い買主を探すことができます。

どちらの方法を選ぶ場合も、サブリース物件の売却経験が豊富な不動産会社に相談し、適切な戦略を立てることが重要です。

ワンルームマンションの売却益で住宅ローンが完済できないとどうなる?

ワンルームマンションを売却しても売却価格がローン残債を下回る(オーバーローン)場合、不足分をどう支払うか考える必要があります。

主な対処法は以下のとおりです。

  • 自己資金で不足分を補填する
  • 金融機関から追加融資を受ける
  • 任意売却を検討する(金融機関と交渉し、残債の一部を減額してもらう)

オーバーローンの状態で売却を進めると自己資金の負担が大きくなるため、事前にローン残債を確認し、資金計画をしっかり立てておくことが重要です。

ワンルームマンションは売却タイミングを見極めよう

ワンルームマンションを売却するには、投資用なら収支や地価、ローン金利、自宅用ならライフイベントといった各タイミングを見極めることが非常に重要です。

売却の流れや必要な費用・税金、注意点を理解し、高く・スムーズに売るためのコツも押さえておけば失敗せずに手放すことができるでしょう。

また、売却を成功させるためには自分にあった不動産会社を選ぶことが重要です。1社だけでは判断が難しいため、複数社に査定を依頼しながら見極めましょう。

ホームズの一括査定では、全国4,700社以上(2025年7月時点)の提携不動産会社から、実績や特徴を比較しながら自分にあった会社を見つけられます。ワンルームマンションの売却に強みを持つ不動産会社を見つけたい人は、ぜひご利用ください。

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記事執筆・監修

新川 優香(あらかわ ゆうか)

大学卒業後、不動産仲介業務に従事し売買を経験。現在は不動産賃貸の事務職に従事。不動産売買仲介から賃貸仲介、物件管理に関わる執筆経験もあり。宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、FP2級の資格を保有。