
投資用マンションの売却は、「いつ売るか」で手元に残る金額が大きく変わります。
2026年は、不動産価格が引き続き高い水準を維持している一方、金利上昇の影響がじわじわと広がりつつあり、売却タイミングを見極めることがこれまで以上に重要になっています。
また、築年数や利回り、税金、減価償却の状況などによっても、最適な売り時は物件ごとにそれぞれ異なります。
この記事では、2026年の不動産市況を踏まえた売却タイミングの考え方や、高く売るための具体的なコツなどについて解説します。
【この記事で分かること】
もくじ
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【2026年】投資用マンションの売り時は今?

2026年に投資用マンションの売り時を検討する際には、価格上昇の状況を見極めることが必要です。
国土交通省が公表した「不動産価格指数(令和7年12月・令和7年第4四半期分)」を見ると、特にマンション(区分所有)は2013年以降大きく上昇し、2025年時点でも高水準を維持しています。この状況は売却益を狙いやすい好環境といえるでしょう。

2025年時点においては、価格は右肩上がりになっていますが、今後は金利上昇の影響で需要が弱まる可能性もあります。
また、2025年11月に不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや) 」が会員を対象に行った「意識調査」によると、39%の人が「売り時」と考えています。

「売り時だと考える理由」については、60%が「これから金利が上がるから」と回答しています。

2026年は売却を検討しやすいタイミングでもあるため、今後の市況変化を踏まえて判断するようにしましょう。
投資用マンションの売却タイミングを見極めるポイント

投資用マンションは、売るタイミング次第で手取り額が大きく変わります。ここでは、売却タイミングを見極めるポイントについて解説します。
- 利上げ(金利上昇)の影響が本格化する前
- 売却相場の上昇によって購入時より高く売れるとき
- 物件が満室のとき
- 大規模修繕の前
- 築20年を迎える前
- 減価償却が終了する前
- 所有期間が5年を超えているとき
利上げ(金利上昇)の影響が本格化する前
2026年現在はすでに利上げ局面に入っており、「影響が本格化する前後」をどう判断するかが重要です。一般的に、金利が上がるとローンの返済負担が増え、購入希望者の資金計画は厳しくなります。
短期プライムレートの連動により、変動金利の基準金利が上昇している状況です。その結果、投資用マンションの需要が減少し、価格の上昇が止まる、あるいは下落する可能性もあるでしょう。
特に今後さらに利上げが進めば、買い手の減少による売却期間の長期化や価格調整が起こりやすくなります。現時点ではまだ高値を維持しているため、これ以上の上昇を待つのではなく、市況が大きく崩れる前に売却を検討することも選択肢の一つといえるでしょう。
売却相場の上昇によって購入時より高く売れるとき
投資用マンションの売却タイミングとして有効なのが、不動産市場が活況で価格が上昇しているときです。需要が高まり買い手が増えると、希望価格での成約や短期間での売却が期待でき、キャピタルゲイン(売却益)を得やすくなります。
通常は築年数の経過とともに資産価値は下がりますが、市場全体が上昇している時期であれば、購入時より高値で売却できるケースもあります。また、利回り低下は価格上昇のサインでもあるため、出口戦略としては有利な局面です。
市況が好調なうちに含み益を確定し、トータルリターンを高める判断が重要といえます。
不動産投資と収益物件の情報サイト健美家の『収益物件 市場動向マンスリーレポート』で利回りと価格の推移を見ると、価格が上昇する一方で、利回りは横ばいもしくは低下傾向にあります。

物件が満室のとき
所有している投資用マンションが満室のときは売り時といえます。入居者がいる状態で売却する「オーナーチェンジ物件」は、購入後すぐに家賃収入が得られるため、投資家からの需要が高まりやすいのがメリットです。
内覧ができない点や買主が自由に運用できない点がデメリットですが、空室リスクがない点は大きな魅力です。空室がある場合は、早期に入居者を募ったほうが売却しやすくなります。
大規模修繕の前
マンションの大規模修繕前も、売却を検討すべきタイミングの1つです。大規模修繕工事にかかる費用は、区分所有者の毎月の修繕積立金から支払われます。
しかし、昨今は工事費用相場の値上がりにより、修繕積立金だけでは足りず、オーナーが不足額を負担するケースも少なくありません。一般財団法人経済調査会の資料によれば、2025年の最新調査では修繕費が大きく上昇に転じ、1戸あたり150.6万円と直近2年間で約16%増加しています。
将来的な負担増が現実的な課題になっている状況のため、大規模修繕前はコスト増加前の売却タイミングとして検討するのもよいでしょう。また、大規模修繕をきっかけに修繕積立金が値上げされるケースもあるため、修繕費用がかさむ前に売却を検討するのも選択肢の1つです。
築20年を迎える前
築20年を迎える前の物件は、比較的売却しやすいとされています。
首都圏不動産流通市場の動向(2024年)|東日本不動産流通機構によると、成約物件の平均築年数は約25年まで上昇しており、築古物件でも売却できる環境が広がっている状況です。
築20年を超えると給排水設備に劣化が目立つようになり、外観も一昔前といった印象を与えるため、資産価値が大きく下がります。ただし、築20年を迎える前の物件であれば評価額が高いため、35年ローンでの借入が可能です。
投資用マンションはローンでも購入する人が多い傾向にあるので、築20年前後が売却の1つの目安といえます。
減価償却が終了する前
投資用マンションを売却する際は、減価償却が終わる前のタイミングで実行するのもよいでしょう。減価償却費とは、建物の取得費を法定耐用年数に応じて経費として計上できる仕組みです。
課税所得を圧縮し、節税効果を生み出せますが、償却が終わると経費が減るため利益が増えて税金の負担が重くなる点に注意が必要です。
また、返済が進むと元本の割合が増え、減価償却費より大きくなると「デッドクロス(ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態)」と呼ばれる状態になり、手元に残るお金が減りやすくなります。こうした負担が大きくなる前に売却すれば、無理のない形で収支を整えやすくなります。
所有期間が5年を超えているとき
投資用マンションの所有期間が5年を超えてから売却すると、売却益にかかる税率が低くなります。
| 譲渡所得の種類 | 税率(復興特別所得税含む) |
|---|---|
| 短期譲渡所得(所有期間5年以内) | 39.63% (所得税30.63%・住民税9%) |
| 長期譲渡所得(所有期間5年超え) | 20.315% (所得税15.315%・住民税5%) |
所有期間が5年以下に比べて5年超は、約19%も税率を抑えることができます。所有期間によっては税制面で売却に有利に働くため、売却時期にこだわらないのであれば、所有期間が5年(※売却した年の1月1日時点で)を超えてから売却するとよいでしょう。
売却を急ぐ事情がない場合は、5年超となるタイミングまで保有することで、税制面で有利に売却できる可能性が高まります。
投資用マンションを売却する流れ7ステップ

投資用マンションは、売りたいときに売却してすぐに現金化できるわけではありません。一般的に売却には売却活動を開始してから成約までに3〜6ヶ月かかるとされているため、適切なタイミングで売却できるよう以下のステップを覚えておきましょう。
- STEP1. 事前準備
- STEP2. 査定依頼
- STEP3. 媒介契約の締結
- STEP4. 売却活動の開始
- STEP5. 契約条件を交渉する
- STEP6. 売買契約の締結
- STEP7. 物件の引渡し
STEP1. 事前準備
投資用マンションの売却を成功させるための事前準備として、以下の3つは早めに済ませておきましょう。
- マンションの管理会社への連絡
- 必要書類の準備
- 不動産市況や価格相場の調査
売却が決まってからでも問題ありませんが、スムーズな売却を行うためにも、組合員の「資格喪失届」と管理費・修繕積立金の精算を済ませておくことをおすすめします。
また、投資用マンションの売却には、主に以下の書類などが必要になります。
- 身分証明書・実印・印鑑証明書
- 権利証・登記簿謄本
- ローン残高証明書
- 賃貸契約書
- 固定資産税・都市計画税納税通知書
さらに、不動産市況や価格相場の調査をしておくことで、不動産会社による査定結果の妥当性を判断できます。不動産情報ライブラリや不動産ポータルサイトなどで条件の近いものを探してみるとよいでしょう。
STEP2. 査定依頼
投資用マンションを売却する際は居住用と同様に、まずは不動産会社に査定を依頼します。適正価格を把握するためにも複数社に査定を依頼し、結果を比較検討しましょう。
また、投資用マンションの売却を得意とする会社に依頼するのがポイントです。なぜなら、利回りや税金、賃貸契約の引継ぎなど、投資用マンションならではの手続きがあるからです。
不動産会社によっては媒介契約の締結を優先して根拠のない高額な査定価格を提示してくることもあるため、自分で売却相場を調べておく必要があります。査定額の高さだけで判断せず、根拠も確認しておくことが重要です。
投資用マンションは収益性が価格に直結するため、家賃や入居状況をきちんと反映した査定になっているかを見極めることがポイントです。
STEP3. 媒介契約の締結
投資用マンションの査定結果が出たら、その中から信頼できる不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があります。
| 契約の種類 | 複数社への依頼 | 報告義務 | レインズ登録 |
|---|---|---|---|
| 専属専任媒介契約 | 不可(1社のみ) | 1週間に1回以上 | 5日以内に義務 |
| 専任媒介契約 | 不可(1社のみ) | 2週間に1回以上 | 7日以内に義務 |
| 一般媒介契約 | 可(複数社) | なし | 任意 |
一般媒介契約以外は売主側に制約が多く不動産会社が力を入れてくれるため、投資用マンションなどの購入者層が限定される物件は、専属専任媒介契約か専任媒介契約を結ぶことをおすすめします。
STEP4. 売却活動の開始
投資用マンションを購入するのは投資家であるため、居住用マンションの買主とはチェックするポイントが異なります。そのため、投資用マンションを購入した際にどのようなメリットがあるのかをアピールする必要があります。
アピールポイントは、賃貸需要や利回りの具体的な内容、近隣の再開発工事の有無などが考えられます。
入居者のいるオーナーチェンジ物件の場合は内覧できないため、修繕履歴や住宅診断結果報告書、耐震基準適合証明書などを用意しておくと買主側への安心材料になります。
STEP5. 契約条件を交渉する
買主が見つかったら、売買契約前に契約条件の交渉に移ります。売り出し価格を設定する際は、値下げ交渉されることを想定して少し高めに設定することが重要です。
また、売却価格で投資用不動産ローンの残債を完済できるかも考慮しなければなりません。契約条件に折り合いがつかないことも考えられるため、不動産会社と相談して値下げできない最低ラインを決めておき、後悔しない売却を行いましょう。
STEP6. 売買契約の締結
買主との条件交渉が完了したら、売買契約の締結に移ります。この際、買主は売主に売買代金の5〜10%程度の手付金を支払い、売主は不動産会社に仲介手数料の半金を支払うことが一般的です。ただし、不動産会社によっては引き渡し完了時に一括で支払うケースもあります。
仲介手数料の金額は一棟マンションの売却であれば金額が大きくなりやすいため、事前に支払い額の確認をしておくことが重要です。
なお、オーナーチェンジ物件の場合は賃貸借契約に加えて、敷金や管理契約も買主に引き継がれるため、引き渡し条件を事前に確認しておきましょう。
STEP7. 物件の引渡し
物件引渡しの日は、売主・買主・不動産会社・司法書士などの関係者が平日の日中に集まって決済の手続きを実施します。
決済では、手付金を差し引いた残りの売買代金が買主から売主に支払われ、売主は買主に書類一式や鍵などを渡します。また、決済時に投資用不動産ローンが残っている場合は、この時点で一括返済をするのが一般的です。
その後、司法書士が法務局で所有権の移転登記を行い、手続きは完了です。
投資用マンション売却にかかる税金

投資用マンションを売却する際は、譲渡所得税や登録免許税などの税金がかかります。
- 譲渡所得税
- 登録免許税
- 消費税
- 印紙税
譲渡所得税
投資用マンションを売却して利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に対して譲渡所得税が課税されます。
① 譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
② 譲渡所得税 = 譲渡所得 × 税率
取得費には売った土地や建物の購入代金(建物は減価償却後の残額)、購入時にかかった手数料が含まれます。譲渡費用には仲介手数料など売却時に要した手数料が含まれます。
税率は所有期間によって異なり、以下のとおりです。
| 譲渡所得の種類 | 税率(復興特別所得税含む) |
|---|---|
| 短期譲渡所得(所有期間5年以内) | 39.63%(所得税30.63%・住民税9%) |
| 長期譲渡所得(所有期間5年超え) | 20.315%(所得税15.315%・住民税5%) |
所有期間による税率の差は大きく、売却タイミングによって手取り額に大きな影響を与えます。特に急いでいない場合、所有期間が5年を超えたタイミングで売却することをおすすめします。
なお、所得税法上の所有期間は単純に購入日から売却日までではありません。売却した年の1月1日時点において、所有期間が5年を超えているかで判定されます。
登録免許税
アパートローンなどの残債が残っている状態で投資用マンションを売却する際は、抵当権抹消登記が必要です。
税額は不動産1件につき1,000円ですが、マンションの場合「建物」と「土地(敷地権)」を別個にカウントするため、通常は合計2,000円です。
登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的で、登録免許税は報酬とあわせて請求されるケースが多く見られます。日本司法書士会連合会のアンケートによれば、抵当権抹消登記を司法書士に依頼した場合の手数料は平均1万7,470円でした。税金の額だけでなく、司法書士費用を含めたトータルコストとして把握しておくようにしましょう。
消費税
投資用マンションの売却では、建物部分に消費税が課税され、土地は非課税となるのが原則です。マイホームの場合は建物も非課税となりますが、投資用マンションは事業用資産に該当するため、建物には消費税が発生します。
ただし、消費税が発生することと実際に納税義務があるかは別問題です。消費税を納めるのは課税事業者に限られ、個人の場合は前々年の課税売上高が1,000万円を超えているかどうかで判断されます。
売主が個人で基準期間の売上が1,000万円以下であれば、建物に消費税が含まれていても納税は不要となるケースがあります。自身が消費税課税事業者である場合は納付が必要です。
印紙税
印紙税とは、投資用マンションの売買契約書に記載された売却価格に対して課税される税金です。売買契約書に収入印紙を貼ることで納税できます。
売買契約書は2通作成され、売主と買主がそれぞれ1通分ずつ負担するのが一般的です。収入印紙代は売却価格によって異なり、2027年3月31日までに作成された契約書は軽減措置が適用されます。
| 売却価格 | 本則税率 | 軽減税率(〜2027年3月31日) |
|---|---|---|
| 100万円超500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
| 500万円超1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
| 1,000万円超5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
| 5,000万円超1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
| 1億円超5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
| 5億円超10億円以下 | 20万円 | 16万円 |
印紙税は現金納付になるため、金額の大きくなりやすい一棟マンションでは、事前にいくらかかるのかを押さえておくことが重要です。収入印紙を貼り忘れると過怠税が課せられ、本来納めるべき印紙税額の倍以上の金額を納めることになります。
投資用マンション売却にかかる税金以外の費用

投資用マンションの売却では、税金以外にも仲介手数料や登記費用などがかかります。
- 仲介手数料
- ローン繰り上げ返済手数料
- 司法書士報酬
- その他の費用
仲介手数料
投資用マンションを売却する際、大きな支出となるのが不動産会社に支払う仲介手数料です。仲介手数料は売却が成立した際に支払う成功報酬で、法律によって上限額が定められています。売却価格が400万円を超える場合の上限額は以下の計算式で算出されます。
仲介手数料 =(売買価格 × 3% + 6万円)+ 消費税
たとえば、3,000万円で売却できた場合の手数料は約105.6万円です。媒介契約時に支払い時期を定めるのが一般的ですが、契約時に半額、引き渡し時に残りの半額を支払うケースが多く見られます。
金額が大きくなりやすいため、事前にいくらかかるのかを確認し、資金計画に組み込んでおきましょう。
ローン繰り上げ返済手数料
投資用マンションを売却するときに投資ローンが残っている場合は、残りの金額をまとめて返済しなければなりません。その際に金融機関へ支払うのが、ローン繰り上げ返済手数料(全額繰上返済手数料)です。
手数料の額は金融機関やローンの種類によって異なり、1万円程度で済むこともあれば、返済金額の2〜3%など高額になるケースも見られます。長期で借り入れた固定金利のローンを途中で完済する場合、手数料が高くなりやすい点に注意が必要です。
一方、ネット銀行を中心に一括返済手数料無料を打ち出している金融機関も存在します。同じ金融機関でも窓口ではなくオンラインで手続きを行うことで、手数料を抑えられることもあります。具体的な手数料についてはあらかじめ確認しておきましょう。
司法書士報酬
投資用マンションを売却する際にローン残債がある場合、抵当権抹消登記が必要となります。この手続きをする際は、登記の専門家である司法書士に依頼するのが一般的です。
司法書士報酬は依頼内容や地域によって異なりますが、1万円〜3万円程度が目安とされ、報酬に加えて登録免許税などの実費も別途かかります。
手続きをする際、司法書士は買主側のローン利用銀行や仲介会社が手配することが多く、売主が自分で探さないケースが見られます。支払いのタイミングは司法書士事務所によって異なりますが、すべての手続きが完了した後にまとめて支払うケースが一般的です。
その他の費用
仲介手数料や税金のほかに、物件の状況に応じて以下の費用が発生する場合があります。
- 各種書類の取得にかかる費用(住民票・印鑑証明書・固定資産税評価証明書・登記事項証明書などの発行手数料:200〜600円程度)
- ハウスクリーニング費用(空室がある場合に内覧時の印象をよくするため)
- 賃貸管理の解約手数料(管理委託を終了する際に発生する場合があり、相場は家賃の1〜6ヶ月分)
こうした費用も含めて、あらかじめ支出の全体像を把握しておくことが必要です。
投資用マンションを高く売るコツ

投資用マンションを高く売却するためには、事前準備が重要です。ここでは、高く売るためのポイントを紹介します。
- 複数社に査定依頼する
- 投資用マンションの売却が得意な不動産会社を探す
- 実質利回りを正確に算出してアピールする
- 資料・書類を不備なく揃えておく
- なるべく入居者が多い状態で売り出す
- 外国人投資家への売却も視野に入れる
複数社に査定依頼する

投資用マンションは複数社に査定依頼を行い、比較検討することが重要です。不動産会社によって査定価格には差が出てくるため、適正価格を知るためにも比較する必要があります。
査定価格の高さだけでなく、売却戦略や査定価格の根拠などの説明がきちんとできる不動産会社を選びましょう。また、自分の疑問や不安に丁寧に対応してくれるかどうかを基準に見極めることで失敗を避けやすくなります。
投資用マンションの売却が得意な不動産会社を探す
投資用マンションの売却は不動産市況や相場だけでなく、利回りや賃貸借契約などの知識なども必要なため、投資用マンションの売却を得意とする不動産会社を探すことが重要です。
居住用マンションとは違って、投資用マンションは遠方の投資家が購入するケースも少なくありません。そのため、地元密着型の不動産にこだわらず、投資用マンションの取扱い実績が多い不動産会社を選びましょう。取扱い実績は、不動産会社のホームページで確認できます。
実質利回りを正確に算出してアピールする
投資用マンションを高く売りたいときは、実質利回りを正確に算出して買主に提示するようにしましょう。投資家は表面利回りだけでなく、管理費や修繕積立金、固定資産税などを差し引いた「手取りベースの収益」を重視するからです。
実質利回りが明確であれば、購入後のキャッシュフローを具体的にイメージできるため、買主は判断しやすくなります。収益性の透明性を高めることで買主の信頼を得やすくなり、結果として有利な条件での売却につながります。
資料・書類を不備なく揃えておく
投資用マンションを高く売却するためには、購入を検討する人が必要とする資料を不備なく揃えておくことが欠かせません。不動産投資家は、感情ではなく「数字と根拠」をもとに収益性やリスクをシビアに判断するからです。
具体的には、現在の賃料状況をまとめたレントロールをはじめ、賃貸管理契約書や購入時の売買契約書、重要事項説明書、過去の修繕実施記録などの開示が求められます。
これらの情報が整理されている物件は運営リスクが低いと見なされ、買い手の購入判断が大幅に早くなる可能性があります。逆に、資料が不足していると不信感を招き、大幅な値引き交渉の口実を与えかねません。
必要な書類を先回りして提示し、物件の透明性を高めることが、結果として強気の価格設定や有利な条件での成約につながるでしょう。
なるべく入居者が多い状態で売り出す
投資用マンションの価値は収益の安定性で決まるため、満室に近い状態で売り出すと高値で売却できる可能性があります。入居率が高いほど家賃収入が安定していると評価され、投資家にとって魅力的な物件と映るでしょう。
空室があると将来の収益に不安を感じられやすいため、価格交渉で不利になることも考えられます。一方、満室や高稼働の状態であれば、購入後すぐに収益が見込めるため、スムーズな売却や高値での成約を期待できます。
外国人投資家への売却も視野に入れる
投資用マンションを売るときは、外国人投資家も視野に入れてみるのがおすすめです。
日本の不動産は、治安の良さや社会の安定性から、海外でも安心して投資できる資産として見られています。購入希望者を国内だけに絞らず、海外にも目を向けることで、買い手の幅が広がります。競争が生まれやすくなり、より良い条件で売却できる可能性が高まるでしょう。
投資用マンションの売却に関するよくある質問

投資用マンションの査定で用いられる計算方法は?
一般的に不動産の査定では主に3つの計算方法が用いられます。
| 計算方法 | 概要 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 取引事例比較法 | 類似物件の成約事例をもとに価格を算出 | マンション・土地 |
| 原価法 | 再調達コストから減価償却分を差し引いて価格を算出 | 一戸建て |
| 収益還元法 | 将来得られる収益をもとに現在価値を算出 | 投資物件 |
投資用マンションでは収益還元法が利用されることが多くなっています。
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投資用マンションが売れないときの対処法は?
投資用マンションが売れないときの対処法は、以下のとおりです。
- 空室を埋める:入居者がいない状態では家賃収入が見込めず、購入を控える投資家も多いためです
- 外国人への売却を検討する:日本国内の不動産市場において外国人投資家の購入が増えているため、ターゲット層を広げる方法です
- 不動産会社に買取依頼をする:急な転勤などで早く売却したい場合に有効な選択肢です。買取価格は市場相場から1〜3割程度下がるものの、早期売却が可能です
投資用マンションのローン残債が売却価格を上回ると売却できない?
売却自体は可能ですが、ローン残債が売却価格を上回る場合は不足分を自己資金で補うことが必要です。難しい場合は任意売却を検討するケースもあります。
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投資用マンションの売却タイミングを見極めて査定を依頼しよう

投資用マンションを少しでも高く売るには、売り出すタイミングが大きく影響します。市況や金利、築年数、税金などを見ながら、高値で売れる時期を選びましょう。
査定は1社だけで決めず、2〜3社に依頼して比べてみるのがおすすめです。価格の違いだけでなく、担当者の説明のわかりやすさや対応の丁寧さも見えてくるでしょう。
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初回公開日:2023年11月7日
記事執筆・監修
矢口 美加子(やぐち みかこ)
宅地建物取引士、整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級の資格を保有。建築・不動産会社で事務をしながら、家族が所有する賃貸物件の契約や更新業務を担当。不動産ライターとしてハウスメーカー、不動産会社など一部上場企業の案件を中心に活動中。