高い確率で予想されていた、宮城県沖地震

   評価時点(基準)      10年以内     20年以内    30年以内
2001年(平成13年)1月1日    26%       81%       98%
2003年(平成15年)6月1日    39%       88%       99%
2005年(平成17年)1月1日    50%程度     90%程度     99%
2006年(平成18年)1月1日    50%程度     90%程度     99%
2007年(平成19年)1月1日    60%程度     90%程度     99%
2008年(平成20年)1月1日    60%程度     90%程度以上   99%
2009年(平成21年)1月1日    70%程度     90%程度以上   99%
2010年(平成22年)1月1日    70%程度     90%程度以上   99%
2011年(平成23年)1月1日    70%程度     90%程度以上   99%

この数字は平成23年1月11日、東日本大震災発生の2か月前に、宮城県沖地震の発生確率を政府の地震調査研究推進本部が計算し、公表したもの。宮城県沖でマグニチュード7.5以上の発生確率が30年以内に99%というもの。10年前の平成13年 にも98%と公表されている。
まもなく、東日本大震災発生から3年が経過する。来年は阪神淡路際震災発生から20年だ。1994~2003年に発生したマグニチュード6.0以上の地震回数は、世界で960回、その内220回(22.9%)は日本で発生している。
ご理解いただきたいのは、「大地震が発生すると警鐘が鳴らされている地域がある」「日本の地震発生回数は世界の中で突出している」「日本に地震が発生しない場所は無い」ということ。家を購入するにあたって地震のリスクを考慮しないのは家長としての自覚が欠如していると思わざるを得ない。

地震調査研究推進本部(平成26年1月15日発表)地震調査研究推進本部(平成26年1月15日発表)

自宅が倒壊しなければ、自分及び家族が抱える未来の地震リスクを
確実に1/3軽減できる

もし家族が倒壊した家屋の下敷きになってしまったら、真っ先に必要なものは、ジャッキアップする道具やチェーンソー等であろうもし家族が倒壊した家屋の下敷きになってしまったら、真っ先に必要なものは、ジャッキアップする道具やチェーンソー等であろう

防災グッズ、非常食、避難場所確認、連絡方法確認等、地震防災対策として多くの対策がある。
しかしその多くは、なぜか「自分・家族の命があること」「自分・家族が怪我をしないこと」が前提となっている。自分・家族が怪我や生命の危機にさらされていたら、用意しておくものが違ってくるはずだ。
もし家族が倒壊した家屋の下敷きになってしまったら、真っ先に必要なものは、ジャッキアップする道具やチェーンソー等であろう。特に有事の際の想像力の欠如は致命的だ。

だから、まずは命があること、次に怪我をしないこととなる。「地震は人を殺さない」のだ。
建物が倒壊したり、火災が発生したり、津波が発生したり、地震が引き金となって発生する事象で命を落とすのだ。命を守る防災対策として、私は18年も前から「家の耐震化」を叫び続けている。家は、大切な家族と自分の命を守る器でなければならない。その家が家族の命を奪うことなどあってはならないのだ。しかし、あまりにも住宅の耐震性について無頓着な人が多い。何か根拠でもあるのだろうか?
自分は被災しないと思っている多くの方に分かってほしい。「自宅が倒壊しなければ、自分及び家族が抱える未来の地震リスクを確実に1/3軽減できる」のだ。なぜならば、睡眠時間を含めて多くの方は1日8時間以上自宅にいるからだ。こんなに確実な地震対策は無いのである。
さらには、津波浸水地域、液状化予測など、その土地が持っているリスクもハザードマップとして公開されている。もちろん、予測を超える場合もあるが、すでに危険が予測されているのであれば、そのような場所は避けるのが賢明であることに疑う余地はないはずである。

住宅の耐震性はどう判断すればよいのか?<マンション編>

1981(昭和56)年6月を境に、それ以前は「旧耐震基準」、それ以降は「新耐震基準」である。6月以降に建築確認の申請許可を受けた建物となるため、旧耐震基準で建築されたが、完成が1982年という物件もあるので注意が必要だ。
1995年の阪神淡路大震災では、最大震度7の激震によって108件の分譲マンションが建て替えを余儀なくされた。その築年数は平均26年だったそうだ。東日本大震災でも全壊の認定を受けたマンションは100棟以上にのぼった。
潰す費用も、再建築する費用も、所有者の負担だ。マンションの建て替えとなるとその様な費用が発生するということも覚えておいてほしい。補修で済む場合もあるかもしれないが、地震で被害を受け補修したマンションは買い手も敬遠するので売りにくいだろう。

旧耐震基準のマンションであれば、耐震改修も可能だろう。技術もある。
しかし、区分所有者同士の合意形成が非常に困難だ。所有者によって生活状況が違うため、耐震改修のために一律お金を負担するという合意形成は極めて困難である。また、もし合意形成ができて耐震改修を実施た場合でも、大きなバツ印の「ブレス」が外から取り付けてあり、景観的にも決して美しいとは言い難い。
そのような物件は売れるのであろうか?だから、私だったら旧耐震基準のマンションは買わない。

次回は、木造一戸建ての耐震性について考えたい。

2014年 02月18日 09時43分