
マンションを売却して住み替える場合は、「現在のマンションを先に売る」「新居を先に購入する」「購入・売却の両方を同時に進めていく」といった3つの方法があります。
どの方法を選ぶかによって、売却の進め方に違いが生じるので、注意が必要です。
この記事では、住み替えの進め方やマンションの住み替え費用などについて詳しく解説します。
これからマンションを売却して住み替えを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- マンションの住み替えは3種類
- マンションを売却して住み替える手順や費用
- マンションを売却して住み替えるベストタイミング
- マンション売却・住み替えを成功させるコツ
- マンション売却による住み替えに利用できる控除・特例
- マンション売却ならホームズの一括査定がおすすめ
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もくじ
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マンションの住み替えの進め方は3種類

一般的にマンションの住み替えの進め方には、以下の3種類があると言われています。
- 売り先行
- 買い先行
- 同時並行
しかし、実際の住み替えでは、こうした明確な区別ができるわけではありません。売却活動や新居選びの進み方次第で進捗によって順番が変わることもあります。 そうした実情を踏まえて、それぞれの進め方について解説していきます。
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売り先行

この仮住まいの家賃を抑えるために、現在保有しているマンションの売却日と新居の決済・引渡し日をできるだけ近い日に調整することをおすすめします。
売却と購入を比較すると、一般的に自分のタイミングで決められる購入よりも、買主の都合に合わせる必要のある売却のほうがスケジュール調整が困難です。
売り先行で進める場合は、短い期間で売却できるように売却が得意な不動産会社に相談することが重要です。
売り先行のメリット
売り先行のメリットは、以下の通りです。
- 売却代金を住み替え先の購入資金に充てられる
- 資金計画が立てやすい
- 維持費の負担がない
先に売却を行った場合、買主から売却代金を受取ったあとに新居の購入費用を支払うことになるため、資金面で無理が生じにくいというメリットがあります。そのため、住宅ローンの残債がある人に適しています。
また、買主と売買契約締結後に新居を探せば、売却代金をもとに詳しい資金計画が立てられるため、予算をオーバーする心配もないでしょう。
さらに、マンションを所有しているだけで管理費や修繕積立金、固定資産税などがかかりますが、先に売却してしまえばそれらの支払いもなくなり負担が軽減されます。
売り先行のデメリット
売り先行のデメリットは、以下の通りです。
- 仮住まいが必要
- 引越し費用が必要
- 住みながらのため売りにくい場合がある
先に売却してしまうと、新居が見つかるまでの期間は仮住まいが必要です。賃貸物件に住む場合は、新居の購入が遅れるほど支払う家賃の額も大きくなります。
また、現在のマンションから仮住まいへ、仮住まいから新居へと2回の引越しが必要になるため、引越し費用や労力がかかってしまう点もデメリットです。
さらに、住みながらの売却活動になるため内覧時に生活感が出やすくなってしまいます。売主の生活感と買主のイメージが合わなければ、売却する上でマイナスになる可能性が少なくありません。
床の荷物は片付け、キッチンやトイレ、浴室などの水回りは念入りに掃除をしましょう。室内の汚れが目立つ場合は、ハウスクリーニングを依頼するのも1つの選択肢です。
買い先行

ただし、現在のマンションに住宅ローンの残債がある場合は二重ローンが発生し、経済的な負担が重くなってしまうリスクもあるため気をつけましょう。
買い先行のメリット
買い先行のメリットは、以下の通りです。
- 仮住まいが不要
- スケジュールが調整しやすい
- 納得のいく新居探しができる
買い先行では新居を先に購入しているため、住み替え時に仮住まいを探したり、2回も引越したりする必要がありません。引越しの手間やコストを削減できるため、ストレスなく新居に移ることが可能です。
現在のマンションを売却するタイミングや、引越しのスケジュールを柔軟に調整できるため、無理なくスムーズな住み替えができる可能性が高いでしょう。住み替えの理由によりますが、基本的には新居探しに時間をかけられるので、納得のいく住まいを見つけることが可能です。
現在のマンションの住宅ローンを完済している人や貯蓄がある人、売却代金を購入資金に充てる必要がない人などに適しています。
買い先行のデメリット
買い先行のデメリットは、以下の通りです。
- 二重ローンになる可能性がある
- 売却が長引くと維持費の負担が重くなる
- 売却価格が想定よりも低い場合、資金計画が崩れる
現在のマンションの住宅ローンが残っている場合は、旧居と新居の住宅ローンを両方抱えることになります。
また、現在のマンションの売却が想定より長期化するケースも考えられます。売却に時間がかかると、現在のマンションの維持費の負担が重くなり、二重ローンの負担と合わせて、経済的に困難な状況に置かれてしまう可能性もあります。
さらに、買主からの値引き交渉によって売却価格が想定よりも低い場合、新居の購入に必要な資金計画が崩れる可能性があります。売却価格が低い場合、追加で資金を調達しなければならないので、調達が困難になると住み替え自体が実現できないリスクもあるでしょう。
したがって、買い先行は資金に余裕のある人に向いていると言えます。
同時並行
同時並行は、現在のマンションと新しいマンションの手続きを同時に進める方法です。
住み替える際は、現在のマンション売却と住み替え先の購入を同時並行で進め、現在のマンションを引渡した直後に、新居の引渡しを受けるのが理想的といえます。
しかし、売却と購入の同時並行はタイミングを合わせるのが難しいため、先に紹介した売り先行か買い先行になるケースが大半です。
同時並行のメリット
同時並行のメリットは、以下の通りです。
- 売却・購入・引越しが一度に完結できる
- 買い先行のように二重ローンになる心配がない
- 仮住まいが必要ない
現在のマンションの売却活動をしながら新居を購入し、引越しも同時に行うため、手続きを一度に完結できます。複数回の引越しや手続きが必要ないため、スムーズな住み替えが可能です。
また、同時並行のメリットには、買い先行のように二重ローンになる心配がない点が挙げられます。経済的な負担を抑えつつ、住み替えられる点が魅力と言えます。
さらに、売り先行のように仮住まいが必要にならないため、無駄に家賃を支払わなくて済みます。現在のマンションから直接新居に移ることができるため、ストレスなくスムーズに住み替えができるでしょう。
同時並行のデメリット
同時並行のデメリットは、以下の通りです。
- 焦って新居を決めてしまうリスクがある
- 値下げ交渉をされてしまうリスクがある
- 高値売却が難しくなる
先に理想の買主が見つかった場合、引渡し日までに新居を見つけなければならないため、焦って新居を決めてしまい、後悔するリスクがあります。急いで決めることで、希望条件を妥協せざるを得なくなる可能性があるため、慎重な選択が求められます。
また、先に新居が見つかった場合は購入を焦ってしまうため、急いで売却しようとして、結果的に安売りしてしまう可能性があります。同時並行は先に新居が決まると売却が急がれる状況であるため、買主から値下げを求められることもあるでしょう。
同時並行で進める場合は、現在のマンションの売却条件に「契約から引渡しまで〇ヶ月」といった制限をかけることが多いので、高く買ってくれる買主を見つけにくくなります。
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マンションを売却して住み替える手順

ここでは、マンションを売却して住み替える手順を種類別に紹介します。
- 売り先行の手順
- 買い先行の手順
- 同時並行の手順
それぞれ見ていきましょう。
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売り先行の手順
売り先行での住み替えの流れは、主に以下の通りです。
| STEP1. | 現在のマンションの売却活動を開始する |
| STEP2. | 売却するマンションを買主が内覧する |
| STEP3. | 現在のマンションの売買契約を結ぶ |
| STEP4. | 現在のマンションの引渡し(抵当権の抹消)を実施する |
| STEP5. | 賃貸などへ仮住まいする |
| STEP6. | 新居探しを実施する |
| STEP7. | 新居購入の売買契約を結ぶ |
| STEP8. | 新居のローン審査を受ける |
| STEP9. | 新居の引渡しを受ける |
| STEP10. | 新居へ引越す |
売り先行では、現在住んでいるマンションの売却資金を新居の購入資金に充てるケースが多いので、引渡しが終わってから新居を探しはじめることになります。なぜなら、買主がローン審査に通らなかった場合は、契約自体が白紙に戻るケースもあるからです。
ただし、買主が信用できる場合は決済を待たずに売買契約締結の段階で、新居の売買契約を締結するケースもあります。
買い先行の手順
買い先行での住み替えの流れは、主に以下の通りです。
| STEP1. | 新居を探す |
| STEP2. | 新居購入の売買契約を結ぶ |
| STEP3. | 新居のローン審査を受ける |
| STEP4. | 新居の引渡しを受ける |
| STEP5. | 新居へ引越す |
| STEP6. | 空き家になったマンションの売却活動を開始する |
| STEP7. | 売却するマンションを買主が内覧する |
| STEP8. | マンションの売買契約を結ぶ |
| STEP9. | マンションの引渡しを実施する |
買い先行の場合、前述した通り、新居が決まっても現在のマンションが売却できなければ、二重ローンで返済が困難になることも考えられます。
買い先行で住み替えを進める場合は、基本的に住宅ローンを完済していることが望ましいでしょう。しかし、事情によっては先に新居を購入することも考えられます。そのため、リスクヘッジとして売買契約書では、現在のマンションの売却ができない場合に解約可能を特約事項に記載しておくのが一般的です。
ただし、場合によっては新居の売主から断られることもあるので注意が必要です。
同時並行の手順
同時並行での住み替えの流れは、以下の通りです。
| マンション売却 | 新居購入 | |
| STEP1. | 査定依頼・媒介契約を結ぶ | 資金計画・新居探しを実施する |
| STEP2. | 売却活動を開始する | 住宅ローンの仮審査を受ける |
| STEP3. | 売買契約を結ぶ | 売買契約・住宅ローン本審査を受ける |
| STEP4. | 決済・引渡しを実施する | |
同時進行では、売却と購入の媒介契約を同時に実行します。売却と購入は進行速度を合わせる必要があるため、同じ不動産会社に依頼するのが一般的です。
同時進行であれば住み替えにかかる期間も短くなります。少しリスクはありますが、不動産会社の担当者とよく相談しながら進めていきましょう。
マンションを売却して住み替える際にかかる費用

マンション住み替えにおいて、売却時・購入時にかかる費用は以下の通りです。
| 売却時にかかる費用 | 購入時にかかる費用 |
|---|---|
|
・仲介手数料 ・印紙税 ・抵当権抹消費用(司法書士報酬) ・譲渡所得税 ・住宅ローン一括返済手数料 |
・仲介手数料(中古の場合のみ) ・印紙税 ・手付金 ・住宅ローン借入費用 ・修繕積立基金(新築の場合のみ) ・火災保険料 ・固定資産税・管理費などの精算金 ・登記費用 |
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売却時にかかる費用
マンションの住み替えによる売却時にかかる費用は、以下の通りです。
| 項目 | 目安 |
| 仲介手数料 | 売却価格 × 3% + 6万円 + 消費税 ※物件価格が400万以上の場合の速算式 |
| 印紙税 | 1~6万円 ※売買契約書に記載された売却価格による |
| 抵当権抹消費用(司法書士報酬) | 1つの不動産につき1,000円 (2万円前後) |
| 譲渡所得税 | 譲渡所得の20.315%~39.63% ※マンションの所有期間による |
| 住宅ローン一括返済手数料 | 2万円前後 ※金融機関による |
仲介手数料
仲介手数料とは、不動産の売買や賃貸物件の賃貸借の契約が成立した際に、売主と買主の間を仲介した不動産会社に支払う手数料のことです。成功報酬のため、契約に至らなかった場合は支払う必要はありません。
売買の手数料は400万円を超える取引の場合、金額の上限は売却価格の約3%程度となります。仲介手数料は売買契約時と引渡し時に半額ずつ支払うケースが一般的です。
印紙税
印紙税とは、契約書や領収書などの文書を作成した際に、その文書に課税される税金です。 課税対象の書類に収入印紙を貼付し、それに消印を押すことで、印紙税を納付したとみなされます。
売買契約書に記載された売却価格により税額が異なり、令和6年4月1日から令和9年3月31日までに作成される契約書については、印紙税の軽減措置が適用されます。
例えば、5,000万円の売却価格が記載されていた場合は、1万円の印紙税が課税されます。
抵当権抹消費用(司法書士報酬)
住宅ローン返済中にマンションを売却する場合は、金融機関の承諾を得た上で抵当権を外してから売ることになります。
抵当権とは金融機関が住宅ローンを貸し出す際に、債務者の不動産に担保として設定する権利のことです。住宅ローンの支払いができなくなったら、金融機関が担保不動産を売却し、貸し出したお金を回収します。
抵当権抹消にかかる費用のうち、登録免許税は不動産1個につき1,000円です。マンションで土地と建物にそれぞれ抵当権が付いている場合は、合計2,000円となります。
抵当権抹消手続を代行してもらう場合には、司法書士への報酬が発生します。日本司法書士連合会のアンケート結果では、司法書士手数料の相場は16,000円程度となっています。
※参考:報酬アンケート結果(2018年(平成30年)1月実施)(P10)|日本司法書士連合会
譲渡所得税
譲渡所得税とは不動産を売却して利益が発生した際、その利益(譲渡所得)に対して課税される税金のことです。譲渡所得は不動産を売った金額がそのまま該当するわけではなく、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いて算出します。
譲渡所得税の税率は所有期間により違いがあり、以下のとおりです。
| 所有期間 | 税率 | |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63%(所得税 30.63%・住民税 9%) |
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 20.315%(所得税 15.315%・住民税 5%) |
課税対象となる譲渡所得は、「3,000万円特別控除」などの特別控除を利用すると税額を大幅に節約できるケースもあります。
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住宅ローン一括返済手数料
住宅ローンを一括返済する際には、金融機関に手数料を支払うことになります。
主な金融機関ごとの手数料のケースは以下のとおりです。
| 金融機関名 | 料金(Web) | 料金(窓口) |
|---|---|---|
| みずほ銀行 | - | 3万3,000円 |
| 三井住友銀行 | 5,500円 |
書面:2万2,000円 専用パソコン:11,000円 |
| 三菱UFJ銀行 | 1万6,500円 | 3万3,000円 |
手数料は金融機関によって異なりますが、Web上で手続きできる場合は窓口より割安であるケースが多く見られます。
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購入時にかかる費用
マンション住み替えにおける購入時にかかる費用は、以下の通りです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 仲介手数料(中古の場合のみ) | 売却価格 × 3% + 6万円 + 消費税 |
| 印紙税 |
1~6万円 ※売買契約書に記載された売却価格による |
| 手付金 | 売買代金の10%前後 |
| 住宅ローン借入費用 | 3~5万円+消費または融資額の1%~2%など ※金融機関による |
| 修繕積立基金(新築の場合のみ) | 20~40万円台 |
| 火災保険料 | 3,400円〜11,300円程度 |
| 固定資産税・管理費などの精算金 | 物件により違いがある |
| 登記費用 | 売買による所有権移転登記の登録免許税は2% |
仲介手数料(中古の場合のみ)
先述したとおり、仲介手数料は不動産会社を通して不動産売買契約が成立したときに、仲介した不動産会社に対して支払う手数料です。
新築マンションなど、マンションの販売会社から直接購入する場合は仲介する不動産会社が存在しないため、仲介手数料はかかりません。中古マンションを購入する場合は、仲介手数料が発生します。
ただし、不動産会社によっては売主から仲介手数料を受取っても、買主には仲介手数料を無料とする会社も見受けられます。
印紙税
印紙税も先述したとおり、売買契約書など営業に関する書類を作成した場合に、印紙税法に基づいてその文書に課税される税金です。
売却時も同様ですが、 同じ契約書を複数作るときは、1通ごとに印紙を貼る必要があります。なお、一般の人が売主となり自宅マンションなどのマイホームを売買するときは、営業とは関係ないため、領収書に印紙税はかかりません。
手付金
手付金とは、不動産の売買契約を行う際に買主から売主に支払うお金のことです。契約成立の証拠や契約解除などの目的のために支払うものであり、法的効力を持ちます。
手付金の上限は購入価格の20%までと定められていますが、売買代金の5〜10%が相場とされています。
不動産売買においては、特段の定めがない場合は「手付金=解約手付」であるため、買主側が解約する際は、理由を問わずにペナルティとして手付金を放棄することになります。 一方、売主側から解約する際は、買主側に手付金を倍返ししなければなりません。
住宅ローン借入費用
住宅ローンを契約して借入する際は、印紙税の他に以下のような費用がかかります。
- ローン事務手数料
- 保証料
ローン事務手数料の種類は、借入金額に対して一定の割合で手数料を支払う「定率型」と、あらかじめ決められた金額を支払う「定額型」の2通りです。
定率型では、借入金額の2.2%(税込)程度を設定している金融機関が多く見受けられます。
ローン保証料は、保証会社に保証人となってもらうための費用です。融資実行時に一括で支払う、あるいは金利に0.2%程度上乗せをして支払う方法もあります。
※参考:住宅ローンの諸費用ってどのくらいかかるの?金額の目安と節約方法|三井住友銀行
修繕積立基金(新築の場合のみ)
修繕積立基金とは、新築マンションを購入する際に支払う費用です。中古マンションや一戸建て住宅を購入するときには請求されません。
通常、物件の引渡し時に支払う費用で、12〜18年のスパンで予定されている大規模修繕工事の際に備える基金です。
マンションのグレードや占有面積により金額は違いますが、20〜80万円程度が相場となります。
火災保険料
マイホームを購入するときに必要な費用の一つが火災保険料です。マンションの保険には「火災保険」「地震保険」の2つがあります。
マンションで地震保険が付いていない場合は5年間一括払いでも、15,000円以内が相場の保険料です。地震保険をつけると保険料の相場は5年間一括払いで91,000円〜105,000円程度が一般的となります。
固定資産税・管理費などの精算金
固定資産税は、その年の1月1日における不動産の所有者が納める税金です。
不動産を売買する際は、売主と買主それぞれが所有する日数に応じて、固定資産税と都市計画税を各自が負担するのが一般的です。これを「固定資産税清算金」といいます。
具体的には、売主はその年の1月1日から譲渡日まで、買主は譲渡日からその年の12月31日までの期間の日数で按分します。
マンションの管理費も売却時に精算します。売主が管理費を修繕積立金とあわせて翌月分を前納している場合、引渡した以降の分の管理費を、買主は売主に清算金として支払います。
登記費用
不動産を購入したときに、自分が所有者であることを公示するために必要なのが「所有権移転登記」の手続きです。所有権を移転するには登録免許税がかかり、固定資産税評価額に所定の税率をかけて算出します。
マンションを売買したときの所有権移転登記の税率は原則2%です。マイホームの軽減特例が適用される場合は、2027年(令和9年)3月31日まで0.3%に軽減されます。
その他にかかる費用
マンションを売却して住み替える場合は、以下の費用が別途かかります。
- 仮住まいの住居費用
- 引越し費用
- 残置物の処分費用
それぞれの費用について解説します。
仮住まいの住居費用
新しい住まいを購入する前にマンションを売却して住み替えるケースでは、仮住まいが必要です。仮住まいには数十万以上の費用が見込まれます。
一般的な賃貸住宅を借りる場合は、初期費用として敷金・礼金・仲介手数料がかかり、毎月の家賃も支払わなければなりません。
先に元の住まいを売り出したものの、なかなか売れずに仮住まいの期間が長引くと住居費用の負担が大きくなってしまいます。
引越し費用
新居へ移るための引越し費用も、資金計画に入れておく必要があります。関東運輸局が公表している『引越しのモデル運賃・料金』によると、費用は以下のとおりです。
| 料金 | 備考 | |
|---|---|---|
| 単身(1階 1K~1DK) | 5~6万円 |
距離:100km程度 トラック:2トン車1台、運転手1名、作業補助1名 |
| 家族(1階 2DK~3DK) | 10~12万円 |
距離:100km程度 トラック:4トン車1台、運転手1名、作業補助2〜3名 |
引越し費用は、引越しする時期や距離、家族の荷物量などにより違いがあります。
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残置物の処分費用
通常の不動産売買では、残置物は売主が処分しておくのが一般的です。ただし、買主との話し合いで売却価格から残置物の処分費用を差し引いて清算するケースもあります。
残置物の処分にかかる費用は、部屋の大きさから割り出した容量で決めることが多いため、残置物が多いほど高額です。
業者に処分を依頼する場合は、1立方メートルあたり1万円前後が目安といわれており、費用は数十万円もしくはそれ以上かかる可能性があります。
マンション売却による住み替えに適したタイミング

マンションを売却して住み替えるのに適したタイミングは、以下のとおりです。
- マンションの物件価格が上昇している時期
- ライフスタイルが変化する時期
- 築年数が5年超〜20年未満を目安とした時期
- 年度末の2~3月を目安とした時期
- 大規模修繕が実施される時期
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不動産市場から見るベストタイミング
不動産市場を把握していれば、マンションの売り時を逃さずに適切なタイミングで売却することができます。
国土交通省が発表している不動産価格指数によると、2013年からマンション価格が上昇し続けていることが分かります。

※出典:不動産価格指数(令和7年9月・令和7年第3四半期分)を公表
2025年9月時点でも、マンション価格は右肩上がりで、売却すると高値で売れる可能性があります。
ただし、不動産が値上がりしているということは、住み替え先である新居の価格も上がっている可能性があることに注意が必要です。
ライフスタイルが変化する時期
マンション売却を検討する際は、ライフスタイルからベストタイミングを決める方法もあります。ライフスタイルが変わるきっかけとなり得るのは、以下の時期です。
- 結婚や出産
- 子どもの進学や独立
- 転勤や定年退職
ライフステージが変化する時期が、住み替えを考えるタイミングといえます。
場合によっては、急いで住み替えが必要になるケースもあります。住み替えには最低でも半年程度かかるため、できるだけ良いタイミングで売却したいものです。
一般的に、新生活がスタートする傾向にある1〜3月がマンションの売れやすい時期だといわれています。この時期はマンションの需要が高く、買主が見つかりやすいといえます。こうした時期から逆算して、売却のタイミングを決めるという考え方もあります。
築年数が5年超〜20年未満を目安とした時期
一般的にマンションは築年数が経過するほど資産価値が下がるため、売却価格も下がる傾向にあります。
東日本不動産流通機構の『首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2025年04~06月】』では、東京都の築年数別平均売却価格は以下のように公表されています。
| 築年数 | 価格 | 専有面積 | ㎡単価 | 前年同期比(価格) |
|---|---|---|---|---|
| ~築5年 | 11,258万円 | 58.2㎡ | 193.5万円 | +13.3% |
| ~築10年 | 9,752万円 | 59.3㎡ | 164.4万円 | +15.1% |
| ~築15年 | 8,640万円 | 60.4㎡ | 143.0万円 | +10.8% |
| ~築20年 | 8,284万円 | 61.9㎡ | 133.9万円 | +18.8% |
| ~築25年 | 7,476万円 | 64.6㎡ | 115.8万円 | +20.3% |
| ~築30年 | 6,093万円 | 63.9㎡ | 95.4万円 | +16.1% |
| 築30年~ | 3,562万円 | 52.6㎡ | 67.7万円 | +8.1% |
| 合計平均 | 6,735万円 | 58.4㎡ | 115.3万円 | +8.1% |
※参照:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2025年04~06月】|東日本不動産流通機構
中古マンションの築年帯別平均価格で最も高値なのは築5年以内で、それ以降は緩やかに下落していきます。「築26~30年」が経過すると「築0~5年」の半分程度の価格です。
「築16~20年」では「築0~5年」の価格から2割程度の下落率で済むため、マンションを売るならば築年数が5年超〜20年未満を目安とした時期に実行するのが適切といえます。
ホームズが実施したアンケート結果では、住み替えによって売却した物件の築年数で最も多いのは、「築10年以上~築20年未満」の29.4%でした。
築20年未満が57.9%を占めていることからも、マンションを売却する適切なタイミングは、築年数が5年超〜20年未満を目安とした時期であるといえます。
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年度末の2~3月を目安とした時期
1年の中で、不動産の成約件数が多いのは2〜3月であることから、マンションを売却するには年度末の2〜3月の時期も狙いたいタイミングです。
東京都で2024年12月から2025年12月までに取引された中古マンションの成約状況は、以下のとおりです。
【首都圏中古マンションの成約件数】
| 年月 | 件数(件) | 前年比(%) |
|---|---|---|
| 24/12 | 3,158 | +7.4% |
| 25/01 | 3,242 | +19.6% |
| 25/02 | 4,152 | +23.9% |
| 25/03 | 4,991 | +31.0% |
| 25/04 | 3,950 | +21.5% |
| 25/05 | 3,841 | +35.0% |
| 25/06 | 4,299 | +31.9% |
| 25/07 | 3,979 | +24.6% |
| 25/08 | 3,553 | +54.5% |
| 25/09 | 4,475 | +46.9% |
| 25/10 | 4,222 | +36.5% |
| 25/11 | 4,435 | +38.3% |
| 25/12 | 3,975 | +25.9% |
出典:月例マーケットウォッチ|公益財団法人東日本不動産流通機構
参照すると、最も成約件数が多かったのは2025年3月の4,991件でした。
データが示していることからも、年度末の2〜3月の頃に売却が成立するスケジュールで動いていくと、良い条件で取引できる可能性があります。
大規模修繕が実施される時期
マンションの売却を検討するときは、大規模修繕工事が実施される前が適切なタイミングといえます。大規模修繕は12〜15年周期で行われるのが一般的で、マンション売却は大規模修繕の前に行うのがよいとされています。
大規模修繕の前に売却するメリットは次のとおりです。
- 修繕積立金の増額を防げる
- マンションを高値で売りやすい
- 工事中の居住を避けられる
修繕積立金は、将来の大規模修繕費用に備えて積み立てられる資金ですが、大規模修繕前に修繕費用が不足していると修繕積立金が上がる可能性があります。大規模修繕前に売却してしまえば、そのような心配もないでしょう。
また、修繕積立金が増額する前にマンションを売却すれば、資産価値を維持したまま高値で売ることも期待できます。
大規模修繕は50戸以下の規模の小さなマンションの場合でも、工事完了まで2〜3ヶ月はかかるため、長期間の仮住まいはストレスが溜まることも考えられます。大規模修繕の前に売却すれば工事中の居住を避けられるのもメリットです。
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マンション売却による住み替えに利用できる控除・特例
マンション売却による住み替えでは、以下の控除・特例を利用できるケースがあります。
- 特定のマイホームを買い換えたときの特例
- 3,000万円特別控除
- 10年超所有軽減税率の特例
- 住宅ローン控除(減税)
ここでは、マンション売却による住み替えで利用できる控除・特例について解説します。
特定のマイホームを買い換えたときの特例
特定のマイホームを買い換えたときの特例とは、不動産を買い替えるときに納める税金を将来に繰り延べられる制度です。
通常、自宅を売却して最終的な利益がプラスになった場合、その利益分に対して譲渡所得税が発生します。しかし、この特例を利用すると、売却益に対する課税を、次にマイホームを売ったときに繰延べられます。
特定のマイホームを買い換えたときの特例が適用される主な要件は以下のとおりです。
| マイホームに関する要件 | 新居に関する要件 |
|---|---|
|
・自分が住んでいる家屋、またはその敷地や借地権を売ること ・マイホーム売却に関するそのほかの特例を受けていない ・売却代金が1億円以下、売った人の居住期間が10年以上 ・売却先が親子や夫婦など特別の関係がある人ではない など |
・買い換える建物の床面積が50平方メートル以上のものであり、買い換える土地の面積が500平方メートル以下 ・マイホームを売った年の前年から翌年までの3年の間にマイホームを買い換える など |
※参考:No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁
ただし、元の住まいの売却価格よりも、新居の購入価格が低い場合は、差額分が課税対象となります。
3,000万円特別控除
3,000万円特別控除とは、マイホームを売ったときに、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例です。
3,000万円特別控除を利用すると、譲渡所得税を大幅に節税できます。3,000万円特別控除が適用される主な要件は以下のとおりです。
- 自分が住んでいる家屋を売る、または家屋とともにその敷地や借地権を売る
- 売却した年の前年及び前々年にこの特例、またはマイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていない
- 売却した年、その前年及び前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていない
- 売った家屋や敷地などについて、収用等の特別控除など他の特例の適用を受けていない
- 売却先が親子や夫婦など特別な関係ではない
- 災害によって売却する場合、住まなくなった日から3年後の年の12月31日までに売る
控除を受けるには、上記6つの項目をすべて満たしていることが必要です。
※参考:No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁
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10年超所有軽減税率の特例
10年超所有軽減税率の特例とは、自分が10年以上所有して住んでいたマイホームを売却した場合に、譲渡所得税の税率に軽減税率を適用できる特例です。
3,000万円控除特例と併用できるため、譲渡所得税を大幅に節税できます。10年超所有軽減税率の特例が適用される要件は以下のとおりです。
- 日本国内にある自分が住んでいるマイホームを売る、あるいはマイホームとともにその敷地を売る
- 売却した年の1月1日において売却したマイホームや敷地の所有期間がどちらも10年を超えている
- 売却先が親子や夫婦など特別な関係でない
- 売却した年の前年及び前々年にこの特例の適用を受けていない
- 売却したマイホームや敷地についてマイホームの買換えや交換の特例など他の特例の適用を受けていない(3,000万円控除の特例と軽減税率の特例は併用可能)
この特例を受けるには、上記5つの項目を全て満たしていることが必要となります。
※参考:No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例|国税庁
住宅ローン控除(減税)
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を購入した人の税負担を軽減できる制度です。正式には、「住宅借入金等特別控除」といい、住宅ローンを利用して住宅を新築・取得・増改築する場合、住宅ローン残高の0.7%を最大13年間、所得税から控除できます。
令和8年度の税制改正においては、借入限度額など住宅ローン減税の制度内容が変更されました。以下が最新の制度内容です。(2026年1月時点)
新築・既存ともに控除率0.7%・借入限度額は住宅性能によって変わります。
| 住宅の種類=新築・中古とも対象面積40㎡ ※1 | 借入限度額(元本上限) | 控除期間 | 控除率 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 区分 | 住宅性能 | 子育て世帯 ※2 & 若者世帯 ※3 |
その他の世帯 | ||
| 新築住宅・ 買取再販住宅 |
認定住宅 長期優良住宅ほか | 5,000万円 | 4,500万円 | 13年 | 0.7% |
| ZEH住宅&GX志向型住宅ほか | 4,500万円 | 3,500万円 | |||
| 省エネ基準適合住宅 ※4 | 3,000万円 | 2,000万円 | |||
| 既存(中古) 住宅 |
認定住宅 長期優良住宅ほか | 4,500万円 | 3,500万円 | 13年 | 0.7% |
| ZEH住宅&GX志向型住宅ほか | |||||
| 省エネ基準適合住宅 ※4 | 3,000万円 | 2,000万円 | |||
| 一般住宅(省エネ基準非適合) | 2,000万円 | 10年 | |||
※1 内法面積(登記簿面積)で40㎡以上であることが必要(固定資産税の減額措置対象床面積も40㎡〜240㎡に変更)
※2 子育て世帯:19歳未満の子を有する世帯 / ※3 若者世帯:夫婦のいずれかが40歳未満の世帯 = 特例対象個人
※4 2028年4月以降新築住宅は住宅ローン控除の対象外。中古住宅は一般住宅扱いで元本上限2,000万円の控除対象。
新築&中古とも控除対象面積を40㎡以上に(内法面積&世帯年収1,000万円以下:1,000万円を超えた年は控除されない)
災害レッドゾーンに新たに建築された住宅は対象外。建て替え&中古購入は対象。
参考:住宅ローン減税等の延長・拡充が閣議決定されました! ~既存住宅、コンパクトな住宅への支援が拡充されます~
省エネ基準を満たさない新築・買取再販住宅は控除対象外となります。
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住み替え先はマンションと一戸建てどちらを選ぶべきか

マンション売却後の住み替え先において、マンションと一戸建てどちらを選ぶべきかは、自身の希望条件やライフスタイルにあわせて検討することが重要です。
- 住み替え先を選ぶ際のポイント
- マンションに住み替えるのが向いている人
- 一戸建てに住み替えるのが向いている人
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住み替え先を選ぶ際のポイント
住み替え先を選ぶ際には、以下のようなポイントなどを考慮することが大切です。
- 立地
- 最寄駅からの距離
- 築年数
住み替え先の物件周辺にスーパーやドラッグストアなどがあると普段の買い物に便利です。 病院や公園などの場所もチェックし、自分や家族のニーズに合った立地を見つけましょう。
通勤や子どもの通学が伴う人は、最寄駅からの距離も考慮する必要があります。
住み替え先の築年数は、家の状態やメンテナンスの必要性を把握するために重要です。新築物件は建物のコンディションが良く、新しい設備が揃っている可能性が高くなります。
一方で、築年数が著しく経過した物件はリフォームやリノベーションが必要になるため、維持費や費用を考慮して最適な住み替え先を選びましょう。
東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」では、築20〜25年の中古マンションは築0〜5年の平米単価と比較すると、半分近くまで価格が落ちていることが分かります。そのため、長く住み続けられるといった視点で見た場合には、築20〜25年が狙い目と言えます。
マンションに住み替えるのが向いている人
マンションに住み替えるのが向いている人は、主に以下が挙げられます。
- 慣れた生活スタイルを維持したい人
- 利便性の高い物件に住みたい人
- メンテナンスの手間を減らしたい人
マンションからマンションへの住み替えであれば、以前と同じような生活スタイルを維持することが可能です。そのため、慣れ親しんだ生活スタイルを維持したい人に向いています。
入居者との付き合い方や共有部分の利用方法、管理組合へのかかわり方などは、現在のマンションでの経験が活かされるでしょう。
都心部には比較的マンションが集まっており、交通や生活の利便性が高い施設が多くあります。条件が良い物件ほど価格は高くなりますが、利便性を求める人には向いています。
マンションは、管理会社による共有部分のメンテナンスが実施されるため、自己管理が必要な一戸建てと比べて手間が少なくなります。忙しい日常を送りながらも快適な生活を求める人にとっては、メンテナンスの手間を軽減できるマンションが適しているでしょう。
実際にマンションに住み替えた人の体験談
ここでは、ホームズが独自に実施したインタビューから、メーカー勤務のサラリーマン・Tさん(51歳)の住み替え体験談を紹介します。
【売却した住まい】
エリア:千葉県千葉市
立地:最寄駅から徒歩10分
間取り・総面積:3LDK・82㎡
築年数:約20年
Tさんの居住年数:13年
売り出しから売却までかかった期間:1年
売却年月:2016年3月
Tさんは、13年前に長女の誕生を機に首都圏のとあるニュータウンで住宅ローンを組んでマンションを購入しました。その後、次女も誕生し、現在のマンションが手狭になったため、住み替えを実行しています。
Tさんの場合、メーカー勤務ということもあり、通勤の便がよく、子育てもしやすい首都圏のマンションがライフスタイルに適している住まいでした。そのため、住み替え先も同じニュータウン内にあるマンションを選びました。
Tさんのように、慣れた生活スタイルを維持したい人や、利便性の高い物件に住みたい人は、立地条件の良いマンションが適している住まいといえます。
以前の住まいと同じニュータウン内にあるマンションが住み替え先であることから、住み慣れた地域であるため、日常生活に大きな影響を及ぼしません。これまでと同じライフスタイルでストレスを感じることなく、家族4人で新しい生活を順調に過ごしています。
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一戸建てに住み替えるのが向いている人
一戸建てに住み替えるのが向いている人は、主に以下が挙げられます。
- プライバシーを重視したい人
- ガーデニングなどを楽しみたい人
- 静かな環境で暮らしたい人
一戸建てはマンションと異なり建物自体が独立しているため、プライバシーを重視することが可能です。周囲の視線を気にせず自分たちの空間を守りたい人に向いています。
家族や友人との時間をゆったりと過ごしたい人にとって、一戸建ては自分らしい生活を実現する場となるでしょう。
また、ガーデニングを楽しみたい方にもおすすめです。比較的広い敷地面積がある一戸建ては庭を持つことが可能であり、個人の趣味にあわせて庭を自由にアレンジできます。季節の花や野菜を育てたりなどが好きな人には、魅力的な住み替え先といえるでしょう。
さらに、一戸建てはマンションよりも隣接する住戸が離れているため、静かな環境での生活が期待できます。自然に囲まれた場所や、閑静な住宅街での暮らしを希望する人におすすめです。
実際に一戸建てに住み替えた人の体験談
すでに一戸建てに住んでいた人が、子どもの成長にあわせて、広い家に引越したいと考えるケースもあります。ここでは、千葉県に住むSさん(45歳)の体験談を紹介します。
【売却した住まい】
エリア:千葉県柏市
立地:最寄駅から自転車で約20分
土地面積:約90㎡
建物面積:約60㎡
間取り:木造2階建て・3LDK
築年数:35年
Sさんの居住年数:35年
売り出しから売却までにかかった期間:約1年
売却年月:2014年4月
Sさんは結婚後、そのまま実家の一戸建てに住んでいましたが、子どもの成長で手狭になり、住んでいた家を売却して広い一戸建てに住み替えました。
築30年を過ぎ、耐震に不安を感じるようになったのも大きなポイントです。現在の家を売却し、現在の耐震基準で建てられた新築に住み替えるほうが安心できるのではと考えました。
元の家が売れたため、結果的に以前より広い新築住宅を手にしています。最寄駅も今までと同じで、駅から新居まで自転車で約5分とアクセスもよくなりました。
Sさんのように静かな環境の中で暮らしてきた方は、住み替え先も一戸建てのほうが快適に過ごせる可能性が高いといえます。家族や友人との時間をゆったりと過ごしたい人にとって、広い一戸建てはくつろぎやすいでしょう。
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マンション売却・住み替えを成功させるコツ

マンション売却・住み替えを成功させるコツは、以下の通りです。
- 住み替えの半年前を目安に売却の準備を進める
- 内覧前にしっかりと準備しておく
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
住み替えの半年前を目安に売却の準備を進める
住み替えを検討している場合は、半年前を目安に売却の準備を進めましょう。
例えば、売り先行で3月末までに引越しを完了させたい場合、10月には売却活動を始めている必要があります。なぜなら、一般的に売買契約を締結するまでの期間(査定依頼や媒介契約の締結)に3ヶ月、売り物件の売買契約締結から新居の売買契約締結や引渡しに3ヶ月程度かかるからです。
住み替えたいと考えている日付が明確にある場合は、その日から半年前を目安に売却の準備を進めましょう。
内覧前にしっかりと準備しておく
売却するマンションの内覧を行う前には、しっかりと準備をしておくことが大切です。物件の魅力を引き出すために掃除や整理整頓を行い、買主に良い印象を与えましょう。
特に、売り先行の場合は住みながらの売却になるため生活感が出やすいので、しっかりと掃除や整理整頓をしておかなければ、購入意欲を減らしてしまいます。掃除をするときは、買主が気になりやすいキッチンやトイレ、浴室などの水回り設備を優先しましょう。
また、内覧は室内が明るく見える日中がおすすめです。万が一、室内の日当たりが悪い場合は、買主が来る前に照明などで対策しましょう。内覧前にこれらの準備をしておくことで、早期に買主を見つけることができる可能性が高まります。
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複数の不動産会社に査定を依頼する
査定依頼をするときは、1社ではなく複数の不動産会社に依頼するようにしましょう。
少なくとも、2〜3社に査定依頼するのが望ましいといえます。なぜなら、複数の不動産会社に査定を依頼したほうが、市場価格をより正確に把握できるからです。
複数社の査定価格を比較することにより、売却するにあたって適正な価格をつかめます。
マンション売却・住み替えに関するよくある質問

最後に、マンション売却・住み替えに関するよくある質問を紹介します。
- 老後の住み替えはマンションと一戸建てのどちらにすべき?
- 住み替えは自己資金なしでもできる?
- 住み替え時にマンションが売れないときはどうする?
ここでは、それぞれの質問について解説しましょう。
老後の住み替えはマンションと一戸建てのどちらにすべき?
住み替え先にマンションと一戸建てどちらが優れているとは一概にいえません。なぜなら、どちらが良いかは暮らす人のライフスタイルによって異なるからです。
老後の住み替えにマンションを選ぶ場合でも、暮らしやすい面は多くあります。老後の住み替えでマンションに住むメリットは以下のとおりです。
- 立地の良い物件が多い
- 掃除やメンテナンスの負担を減らせる
- セキュリティ性が高い
高齢になると免許を返納することもありますが、マンションは立地の良い場所に建てられているため、買い物にも困りません。
庭もなく、家の掃除やメンテナンスも軽減できるため、体に負担をかけないのも良い点です。セキュリティ性が高いので高齢者でも安心して暮らせます。
これらのメリットがライフスタイルに合っている方は、マンションが向いているでしょう。
住み替えは自己資金なしでもできる?
自己資金を準備できなくても、住居の住み替えは実現できる可能性があります。 金融機関から新規住宅ローンや住み替えローンなどの融資を受けて、新しい住居を購入するのです。
ただし、住み替えで新規に住宅ローンを組む際に頭金を用意できない場合は、ローンの審査基準が厳しくなる可能性があります。
住み替え時にマンションが売れないときはどうする?
住み替え時にマンションが売れなかった場合の対処法は、以下の通りです。
- 内覧対応を見直す
- 売り出し価格を見直す
- 買取を依頼する
マンション売却における内覧は、買主からの印象を大きく左右する大事なポイントです。内覧時に良い印象を与えることができれば、購入してくれる可能性が高くなります。 なかなかマンションが売れない場合は室内の清掃状況を改めて確認したり、自身の対応を見直したりしましょう。
また、住み替えの場合は「より高く売りたい」という気持ちから相場より少し高く設定している場合がありますが、なかなか売れないときは見直しが必要です。
これらの対処を実践しても売れない場合は、不動産会社に直接買取してもらうのも選択肢の1つです。市場で売却するよりも買取価格は安くなりますが、短期間で買い取ってもらえるので、住み替えがスムーズに行えます。
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事前準備を徹底してマンション売却・住み替えでの失敗を避けよう
マンションの住み替えには、売り先行と買い先行、同時並行の3つの方法があります。売り先行のほうが経済的な負担が軽いため、一般的には売り先行を選択する人が多くいます。
また、住み替え先としてはマンションや一戸建てなど、購入か賃貸かといった選択肢もあります。これらを考慮して、資金面や住み替えるタイミング、その他の条件を検討し最適な住み替え先を決定しましょう。
住み替えを検討する際には、特に住宅ローン残高に注意が必要です。計画を立てる際は、住み替えの半年前程度から準備を始めなければなりません。住み替えは売却と購入と一度に実施することになるので、手続きだけでなく費用や税金の計算も大変です。
マンションを売却して住み替えるときは、控除・特例を利用できるケースがあるため、要件を満たす場合はぜひ利用しましょう。
住み替えで失敗しないためにも、多くの実績と知識を持つ不動産会社に相談することが重要といえます。住み替えを依頼する不動産会社を見つけるなら複数社に査定依頼ができる、LIFULL HOME'Sの不動産一括査定をぜひご利用ください。
初回公開日:2023年8月31日
記事執筆・監修
矢口 美加子(やぐち みかこ)
宅地建物取引士、整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級の資格を保有。建築・不動産会社で事務をしながら、家族が所有する賃貸物件の契約や更新業務を担当。不動産ライターとしてハウスメーカー、不動産会社など一部上場企業の案件を中心に活動中。