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住み替えの理由、売却価格はどうだった?…住み替えに関する意識調査レポート

かつては、「マイホームは一生に一度の大きな買い物」と考えられていました。しかし、近年は、ライフステージの変化に応じて、一度購入したマイホームを手放し、別のマイホームを購入する住み替えを行う人も増えてきているようです。

住み替えを行う場合には住宅ローンの残債や、いまの住居の売却価格など考慮すべき要素が数多くあります。そこでLIFULL HOME’Sでは、1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)の過去3年以内に住み替え(※)をした経験を持つユーザー500人を対象にアンケートを行いました。

本記事では、この調査結果をもとに住み替えの進め方や資金計画、住み替えを検討するにあたり注意すべきポイントなどについて紹介します。

※本記事では、「家を売って新たな家を買ったこと」を「住み替え」と表現しています。

もくじ

住み替え経験者の過半数は、「新居の購入意思ありき」で検討

一般的に、住み替えの進め方は、大きく以下の3つのパターンに分けることができると言われています。

  1. 買い先行:新居の購入を先に行う
  2. 売り先行:現在住んでいる家の売却を先に行う
  3. 同時進行:現在住んでいる家の売却と新居の購入を同時進行で行う

現実は上記のように明確に分けられるものではありませんが、住み替えを検討した際の順番について聞いたところ、「『新たに住まいを購入したいという気持ちや理由』が先にあり、その後、前の家を売却しようと決めた」が53.0%となりました。

これに対し、「『前の家を売る理由や必要性』が先にあり、その結果、新たに住まいを購入しようと決めた」は18.0%となっており、今回の調査では、まず「新居を購入したい」という意思ありきでの住み替えが多いという結果になっています。

住み替え後の住居の購入予算を「前の家の売却価格を考慮せず」に決定する人も

住み替えを進めるうえでは、資金計画が非常に重要になります。一般的に新居の購入資金は、売却代金を充てる場合が多いことから、売却価格はその後の資金計画に影響を及ぼすと考えられます。

実際に、今回の調査結果でも、「前の家の売却価格をふまえて、現在の住まいの購入予算を決めた」という回答が48.8%となっています。

しかし前者より若干下回ってはいるものの、「前の住居の査定額や相場額、売却価格などを考慮せずに新居の予算を決めた」という回答も46.9%を占めています。

住み替えのきっかけは「住んでいる家に対する不満」が最も多い

続いて、住み替えを検討したきっかけについて聞いたところ、1位は「住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど)」となりました。

また、一般的に住み替えの理由として考えられている「子どもの誕生や成長」「自分や家族の介護・高齢化」などといった「ライフステージの変化」に該当する回答も少なくありません。

そのほか、「コロナ禍の影響」「不動産価格の値上がり」など、近年の社会情勢の変化を裏付けるような回答も見られます。

順位 住み替えを検討した理由 割合
1 住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど) 25.6%
2 住宅の老朽化 24.5%
3 子どもの誕生・成長 21.9%
4 自分や家族の介護・高齢化 18.0%
5 コロナの影響による生活スタイルの変化 15.4%
6 家から通勤・通学先などへの遠さ 14.0%
7 不動産価格が上がっていたので高く売れそうだと思った 14.0%
8 周辺環境に対する不満(スーパーが遠い、治安が悪いなど) 13.9%
9 維持費の高さ 13.7%
10 自分や家族の仕事の都合(転勤、転職など) 12.3%
11 住宅ローンを支払える年齢を考えたこと 11.1%
12 結婚 7.9%
13 住宅ローンの支払いが難しくなった 5.7%
14 特に深い理由はなく、何となく 4.1%
15 離婚 3.7%
その他 9.8%

(複数回答)

続いて、これらの住み替えのきっかけを年代ごとに見てみると、各年代の上位3位は、以下のようになります。

【30代】

  1. 子どもの誕生・成長(36.2%)
  2. 住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど)(23.9%)
  3. コロナの影響による生活スタイルの変化(20.7%)

【40代】

  1. 子どもの誕生・成長(27.4%)
  2. 住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど)(23.5%)
  3. 家から通勤・通学先などへの遠さ(20.6%)

【50代】

  1. 住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど)(26.2%)
  2. 住宅の老朽化(25.0%)
  3. 自分や家族の介護・高齢化(23.8%)

【60~84歳】

  1. 住宅の老朽化(38.2%)
  2. 住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど)(24.9%)
  3. 自分や家族の介護・高齢化(20.2%)

30~40代では「子どもの誕生・成長」による住み替えがトップで、50代以降は「住宅の老朽化」が上位に入り、60~84歳ではトップとなっています。

総務省が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査(平成30年)」によると、日本の持ち家住宅率は61.2%ですが、65歳以上の高齢者がいる世帯では82.1%とさらに高くなっています。これは、賃金や土地、株式など右肩上がりの経済環境にあったバブル期ごろまで多くの人が当たり前のように家を購入していたことが理由の一つと考えられます。

当時購入したマイホームが経年劣化してきたことで、住み替えの必要性が生じてきたと推測されます。また加齢とともに自分や家族に介護が必要になったり、住みやすさの基準が変わってきたりしていることも影響している様子が見てとれます。

新居選びで重視したこと上位は間取りや交通利便性

住み替え後の新居選びで重視したことについては、「間取り(54.0%)」、「交通利便性(46.2%)」、「生活利便性(スーパーが近いなど)(39.0%)」が上位でした。

男女別で見ると女性は男性と比較して「間取り」「築年数」「住宅設備(床暖房・宅配ボックスなど)」などをより重視する傾向があるようです。これまでの住居での生活で不満に感じていた細かな点を、新居に求めている様子がうかがえます。

順位 新居選びで重視したこと 割合
1 間取り 54.0%
2 交通利便性 46.2%
3 生活利便性(スーパーが近いなど) 39.0%
4 部屋数 35.2%
5 床面積の広さ 30.0%
6 住宅の耐震性 26.9%
7 住宅設備(床暖房・宅配ボックスなど) 23.8%
8 価格の安さ 23.7%
9 築年数 23.6%
10 災害に強いエリア 20.7%
11 メンテナンスや管理状態 20.1%
12 ランニングコスト(管理費・修繕費など) 19.8%
13 高気密・高断熱 16.3%
14 長期優良住宅 13.0%
15 省エネ基準適合住宅 12.8%
16 オール電化 10.8%
17 リフォーム・リノベーション済みであること 7.5%
18 低炭素住宅 7.3%
19 その他 4.2%
住み替え先の検討には関与していない 1.6%

(複数回答)

各年代の上位3位までの重視ポイントは、以下のようになっています。

【30代】

  1. 間取り(45.3%)
  2. 部屋数(41.6%)
  3. 生活利便性(スーパーが近いなど)(34.4%)

【40代】

  1. 間取り(55.1%)
  2. 交通利便性(48.7%)
  3. 生活利便性(スーパーが近いなど)(34.3%)

【50代】

  1. 交通利便性(58.3%)
  2. 間取り(54.8%)
  3. 生活利便性(スーパーが近いなど)(39.2%)

【60~84歳】

  1. 間取り(64.0%)
  2. 交通利便性(55.1%)
  3. 生活利便性(スーパーが近いなど)(48.7%)

どの年代でも間取りを重視している背景には、子どもの誕生・成長・独立といった家族人数の変化に合わせているといった事情があると推測できます。

年代の違いによる特徴としては、年代が上がるほど交通利便性を重視する傾向があるようです。若いころに比べて車の運転がおっくうになったり、移動時の乗り換え・乗り継ぎを面倒に感じたりするなど体力的な衰えに対する不安の現れかもしれません。

また上位3位には入っていませんが、30代は他の年代と比較して「長期優良住宅」「低炭素住宅」などを志向する傾向があることが分かりました。

6割近くの人は築20年までの物件を売却

ここからは、住み替え前の住居の売却について見ていきましょう。

売却した物件の築年数は、以下の通りで築20年未満の物件売却が合わせて57.9%でした。

特に30代では「築3年以上10年未満(41.4%)」、40代では「築10年以上20年未満(41.1%)」がそれぞれ4割程度となっています。

先程「高齢者のいる世帯では82.1%」と高い持ち家住宅率のデータを紹介したように、かつて住宅は「一生に一度の大きな買い物」として一度購入した家にずっと住み続けるのが一般的な考え方でした。しかし今回のアンケート結果からは、そうした傾向に変化があることがうかがえます。

いったんマイホームを購入してもライフステージや社会状況の変化によって柔軟に住み替えの必要性を判断し、自宅の売却・新居の購入を行っていく考えの方も出てきているようです。

売却時に依頼した不動産会社を選んだ理由は?

不動産を売却する際には、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。今回の調査結果でも、ほとんどの人が何らかの仲介契約を結んで売却に至っています。なかでも最も多かったのが、1社のみに売却活動を依頼でき売主自身が買主を見つけた場合には直接取引できる「専任媒介契約」でした。

一般媒介契約 25.0%
専任媒介契約 31.6%
専属専任媒介契約 12.9%
不動産会社の買取 21.50%
個人売買 4.4%
分からない・覚えていない 3.30%
その他 1.3%

また、不動産会社を選んだ理由についても聞いたところ、結果は、以下のようになりました。

順位 不動産会社を選んだ理由 割合
1 担当者が良かったから 33.3%
2 会社が信頼できたから 27.4%
3 物件の販売力がありそうだったから 23.6%
4 査定価格が納得のいくものだったから 20.6%
5 次の住まいを契約・購入した不動産会社だったから 20.3%
6 有名な会社だから 19.7%
7 早く売却できそうだったから 18.6%
8 連絡が早かったから 18.2%
9 地元の不動産事情に詳しかったから 17.6%
10 取引実績が多いから 17.3%
11 過去に付き合いがある会社だったから 16.2%
12 会社の規模が大きかったから 14.4%
12 近くに店舗があったから 14.4%
14 サービスが充実していたから 11.2%
15 友人・知人だったから/友人・知人・家族の紹介だったから 10.4%
16 保証が充実していたから 9.6%
- その他 2.8%

(※複数回答)

【あわせて読みたい】
▶︎売却経験者は何を重視した?「査定を依頼する不動産会社」を決めた基準ランキング

不動産会社の買取保証なしが過半数

不動産会社に仲介契約を依頼する場合、不動産会社によっては「買取保証」を付けてもらえる場合があります。

買取保証とは、簡単にいうと一定期間を過ぎても買い手が現れず不動産の売却ができそうにない場合に不動産会社が、取り決めた価格で当該不動産の買取を保証してくれるというサービスです。

住み替えの場合、売却代金を住み替え後の購入資金に充てたい人も多いため、一定の価格で確実に売れる保証があれば安心して依頼することができます。専任媒介契約、専属専任媒介契約を結んで売却した人に、この買取保証の利用の有無について聞いたところ、以下のような結果となりました。

買取保証を付けたことがある 26.2%
買取保証を付けたことはない 58.9%
分からない・覚えていない 14.9%

【あわせて読みたい】
▶︎「利用してよかった」のは何?売却経験者に聞いた「不動産会社のサービス」ランキング

約4割は住宅ローンが残った状態で売却活動開始。売却代金で完済が9割

続いて、売却時に住宅ローンが残っていたかどうかを聞いたところ、約4割は住宅ローンが残った状態で売却活動を行ったことが分かりました。

住宅ローンが残っていた 41.0%
住宅ローンは完済していた 40.7%
住宅ローンは組んでいない(一括購入) 16.9%
分からない・覚えていない 1.4%

住宅ローンが完済できない場合は、売却(引渡し)および住み替え先の購入にかかる住宅ローン契約が難しくなります。

そこで「住宅ローン残債があった」という人に売却代金で完済できたか、を聞いたところ、大部分の方が売却代金で完済できたという結果になっています。

売却代金で完済できた 90.0%
売却代金では完済できなかった 8.0%
分からない・覚えていない 2.1%

4割近い人が購入時よりも高値で売却に成功

近年、不動産売却市場は活性化していると言われています。そこで、住み替え前の住居の売却価格と、購入時の価格の「価格差」についても聞いたところ、「購入時より高く売れた」という方が35.5%、「購入価格と売却価格が同程度だった」が18.5%となっています。両者を合わせて半数以上の方は売却損を出さずに住み替えを行うことができたようです。

一方、住み替え経験者の約4割の方は「売却損が出た」と回答しています。ただ、そのうち約85%の方は「想定していた範囲内」「納得できる範囲内」だったとのこと。住み替えを検討するうえで、ある程度の売却損を見込んだうえで資金計画を立てておけば安心と言えるかもしれません。

「納得できないくらいに購入時より売却価格が下がった」という方は6.2%と少数派でした。

購入時の価格より、売却価格の方が高かった 35.5%
購入時の価格と、売却価格は同じくらいだった 18.5%
購入時の価格より売却価格は下がったが、想定していた範囲内だった 22.3%
想定以上に購入時の価格より売却価格が下がったが、納得できる範囲だった 11.6%
納得できないくらいに、購入時の価格より売却価格が下がった 6.2%
分からない・覚えていない 5.9%

ちなみに年代別に見てみると「購入時の価格より、売却価格のほうが高かった」という人は、30代、40代に多い傾向で、特に40代では半分近い方が売却益を出しています。

  • 30代:34.8%
  • 40代:47.7%
  • 50代:32.2%
  • 60~84歳:28.2%

不動産売却時にしておけば良かったことは「複数の不動産会社で比較すること」

最後に「売却時にもっとこうすれば良かった」と思うポイントを住み替え経験者に聞いてみました。これから住み替え、不動産売却を検討している人にとって、参考になる意見と言えるでしょう。

順位 もっとこうすれば良かったと思うポイント 割合
1 余裕のあるスケジュールを立てる 24.1%
2 価格や担当者を、複数の不動産会社でしっかり比較する 21.0%
3 売れないからといって安易に価格を下げない 20.8%
4 不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする 19.8%
5 不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する 18.8%
6 不動産会社について詳しく情報収集する 17.6%
7 多少の損を覚悟しておく 17.1%
8 設備の不具合などを正直に申告する 14.5%
売り出し価格を高くしすぎない 14.5%
10 内覧時に良い印象を与えられるようにする 13.5%
11 査定価格の高さだけで不動産会社を選ばない 11.9%
12 買う人がどんな経済状態か、どんな人なのかを確認する 10.0%

(※複数回答)

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▶︎不動産売却における「困りごと」ランキング!解決のためのポイントも解説

売却後に「こうしておけば良かった」と感じた意見は、スケジュールや価格、不動産会社に関することに大別できそうです。

なかでも「不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする(19.8%)」「不動産会社について詳しく情報収集する(17.6%)」「査定価格の高さだけで不動産会社を選ばない(11.9%)」という不動産会社に関する意見も多いことが分かります。

これらの意見は、まさに上位に位置している「価格や担当者を複数の不動産会社でしっかり比較する(21.0%)」に集約できそうです。

複数の不動産会社で価格や担当者を比較するためには、複数の不動産会社に一括で売却査定を依頼できる一括査定サービスが便利です。LIFULL HOME'Sの不動産一括査定サービスでは、全国3,500社以上の不動産会社の中から、自分に合った不動産会社を選んで査定を依頼することができます。

調査結果では、売却額を考慮せずに新居の購入価格を決める人も半数近く存在するという結果になりましたが、やはり住み替え時には資金計画が非常に重要になります。特に適切な価格、期間で売却を行うことは重要なポイントになるでしょう。

こうした点について、的確なアドバイスを受けるためにも不動産会社選びは非常に重要になります。住み替え時の不動産会社選びには、ぜひLIFULL HOME'Sの不動産一括査定サービスの活用をご検討ください。

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※調査概要:過去3年以内に自分が住んでいた1都3県の購入物件(マンション、一戸建て)を売却し、新たに購入した物件(マンション、一戸建て)に住み替えた25~84歳男女を対象としたインターネット調査。
実施期間:2023年6月2日(金)~6月5日(月)
有効回答数:500人
注:構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計値が100にならない場合があります。

LIFULL HOME'S不動産査定のデータ利用について

LIFULL HOME'S不動産査定提供の調査結果について、調査結果の引用・転載を希望される場合、 紙媒体や資料では「出典の明記」、ウェブ媒体では「出典の明記および、LIFULL HOME'S不動産査定と該当ページURLへのリンク」をお願いいたします。 その他ご要望等については、こちらより承ります。

<記載例>
紙媒体:出典:LIFULL HOME'S不動産査定『住み替えに関する意識調査』,2023年
WEB媒体:出典:LIFULL HOME'S不動産査定,『住み替えに関する意識調査』,2023年

記事監修

LIFULL HOME'S 不動産売却査定

LIFULL HOME'S 不動産売却査定 編集部

日本最大級の不動産・住宅情報サイト 「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」の不動産売却査定サービスでは、不動産売却に関する疑問や悩みに答える「よくわかる!不動産売却」をお届けしています。記事は宅地建物取引士、マンション管理士、不動産鑑定士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ専門家による監修や校閲チェックを行う体制を構築しています。