本記事では、不動産査定方法の種類や不動産価格の算出方法を解説していきます。
不動産を売りたくても、経験や知識がないため不安に感じる方は多いのではないでしょうか。
不動産会社へ相談に行きたくても「手続きが複雑そう」「適正価格で売却できるのか」「どのように不動産会社を選んだらよいのか」と迷って一歩踏み出せないこともあると思われます。
不動産の売却を検討している方は、不動産査定から始めてみましょう。査定価格を知ることは売却を決める第一歩となるからです。
不動産査定とは、不動産会社に査定価格を算出してもらうことを指します。しかも、パソコンやスマホから気軽に依頼できます。ただし、不動産査定方法にはいくつか種類があり、目的にあわせて選ぶことが重要です。
そこで今回は、不動産査定の種類や不動産価格の算出方法について解説していきます。不動産の売却査定でお悩みの方は、ぜひ最後までお付き合いください。
この記事で分かること
- 不動産査定方法とその目的
- 不動産査定「机上査定(簡易査定)」
- 不動産査定「訪問査定」
- 不動産鑑定士による査定(鑑定評価)
- 不動産査定方法に関するよくある質問
- 不動産査定方法に関するアンケート調査
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もくじ
不動産の売却をお考えなら LIFULL HOME'Sで査定依頼
【完全無料】査定依頼へ進む不動産査定方法とその目的

不動産査定を行う目的や理由は、複数の査定価格を比較することであり、不動産会社が確認した最新の適正価格を知るためです。
不動産の査定方法は、主に以下の3種類です。
- 机上査定(きじょうさてい)
- 訪問査定
- 鑑定評価
机上査定と訪問査定は、不動産売却を目的に、不動産会社に依頼します。不動産会社による査定は無料です。査定結果は、机上査定なら早ければ当日、訪問査定でも数日〜1週間で受け取れるため、とにかく早く、おおまかな価格が知りたい場合は机上査定を依頼しましょう。
より正確な査定価格を知りたい場合や売却を依頼する不動産会社が決まっている場合は、訪問査定が適しています。
一方、鑑定評価は不動産鑑定士に依頼します。不動産鑑定士が行う鑑定評価は有料です。
不動産鑑定士は国土交通省が定めた不動産鑑定評価基準に基づき、専門性の高い鑑定を行います。極めて特殊な不動産を売却する場合や、裁判所・税務署に不動産価格を提出する場合、相続評価額が知りたい場合などに利用します。
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目的別不動産査定方法
| 目的 | 査定方法 |
|---|---|
| 不動産売却を検討しており、おおまかな売却価格を知りたい | 机上査定 |
| より正確な売却価格を知りたい | 訪問査定 |
| 相続評価額を算出したい 裁判所や税務署に不動産価格を提出したい など |
鑑定評価 |
不動産査定「机上査定(簡易査定)」

机上査定の特徴
- おおまかな価格を知ることができる
- 物件情報や路線価などから簡易的に査定される
- 査定結果を早く得られる
- インターネットの一括査定が利用でき、複数の不動産会社の査定価格を比較できる
- 不動産会社により査定結果に差がある
- 査定価格は現場調査されていないため、実際の売却価格との差が生まれやすい
机上査定は「簡易査定」ともいわれる簡易的な査定方法です。
インターネットで所在地、面積、築年数、間取りなどの物件情報を入力するだけで、翌日〜1週間程度で査定結果を受け取れます。依頼を受けた不動産会社は、入力された物件情報をもとに、類似物件の売買価格や市場動向、路線価・公示価格などの公的なデータを参照して価格を算出します。
たとえば「LIFULL HOME’S」では簡単にマンション査定を依頼することができ、提携している不動産会社も約3,700社と幅広いため、数多くの査定を受けることができます。
査定方法や査定項目には統一基準がないため、不動産会社によって査定価格が変わることを把握しておきましょう。査定価格はある程度参考になるものの、現地調査はされないため、売却の意思が固まったら訪問査定を依頼するのが望ましいです。
LIFULL HOME'Sのプライスマップは、駅名やマンション名を入力すると、すぐにそのマンションや周辺エリアの価格相場を把握できます。およそ48万棟・470万戸のデータベースがあり、国土交通省や各種メディアにも紹介されています。
本サイトでおおまかな相場を把握してから、机上査定を依頼する方法もおすすめです。
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不動産査定「訪問査定」

訪問査定の特徴
- より正確な価格が分かる
- 実際に不動産や周辺環境を見て査定される
- 査定価格の算出方法には、原価法、取引事例比較法、収益還元法がある
- 査定結果が出るまでに時間がかかる
訪問査定は不動産会社の担当者が現地に行き、実際に物件を見て査定する方法です。
机上査定の項目に加え、実際に見なければ分からない建物の維持管理の状態や日当たり、眺望、周辺環境を細かくチェックします。現地調査しているため、査定結果が分かるまでに3日〜1週間程度かかりますが、机上査定より精度の高い査定が期待できるでしょう。
ただし、査定結果までの時間と手間がかかる点や、不動産会社によって金額に差が生じる点などに注意が必要です。
また査定価格の算出方法には、原価法、取引事例比較法、収益還元法があり、目的によって使い分けられます。原価法と取引事例比較法はおもに一般的な居住用不動産の査定に使用され、収益還元法は投資用不動産の査定に使用されます。
- 原価法
- 取引事例比較法
ここでは、上記2点について詳しく説明します。
原価法
原価法とは、査定時点で同じ建物を建てた場合の価格(再調達価格)を算出し、その金額から築年数による経年劣化を減価修正して査定価格を導き出す方法です。おもに一戸建て住宅の査定に利用されています。簡単に計算例を紹介します。
計算式
建物の試算価格=再調達価格(m²または坪単価)×延床面積×残存耐用年数(耐用年数-築年数)÷耐用年数
たとえば、築11年、延床面積100m²の木造一戸建て(m²単価20万円・耐用年数22年)の場合、上記の式にあてはめると試算価格は1,000万円(20万円×100m²×11年÷22年)です。この価格に維持管理の状態やリフォームの有無などを評価に加え、価格を補正します。
取引事例比較法
取引事例比較法は、条件の近い取引事例(成約事例や売出事例)を参考に相場を算出する方法で、おもにマンションや土地の査定で利用されるのが特徴です。
事例をいくつか選んで平均のm²(坪)単価を出し、間取りや方角、日当たりなどを加味して査定価格を算出します。比較する物件によって価格が左右してしまう点や不動産売買が少ない地域では事例が少なく、正確性に欠けてしまう点がデメリットです。
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不動産鑑定士による査定(鑑定評価)

鑑定評価の特徴
- 国家資格をもつ不動産鑑定士による専門性の高い査定
- 国土交通省が定めた不動産鑑定評価基準に基づいて客観的に算出される
- 不動産の売却価格を算出するためとは限らない
- 相続評価額を算出したいときなどに向いている
- 査定は有料で、査定結果が出るまでに1ヶ月程度かかる
不動産鑑定士による鑑定評価は、国土交通省の不動産鑑定評価基準に基づいて行われる専門性の高い査定方法です。費用相場は20万円〜50万円程度で、1週間〜1ヶ月程度かけて調査されます。
たとえば、病院やゴルフ場などの特殊な不動産価格や相続評価額を知りたい場合や、離婚で財産分与するため裁判所に不動産価格を提出する場合です。
不動産鑑定士による査定で用いられるのも原価法、取引事例比較法、収益還元法です。鑑定評価においては、原則として3つの評価方法が併用され、それぞれ異なった視点からのアプローチで不動産の適正価格を導き出します。
ただし、鑑定評価は不動産の市場価値を不動産鑑定評価基準に基づき客観的に算出するもので、鑑定評価の結果がそのまま売却価格になるとは限りません。
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不動産査定方法に関するよくある質問

ここでは、不動産査定方法に関するよくある質問に回答していきます。
よくある質問をあらかじめ確認し、少しでも利用しやすい環境を整えましょう。
- 建物の種類によって査定の計算方法は変わりますか?
- 査定価格で不動産会社を見極めることはできますか?
上記2点の質問と回答を紹介します。
建物の種類によって査定の計算方法は変わりますか?
建物の種類によって、査定の計算方法は変わります。先述のとおり、査定価格を算出する方法は原価法、取引事例比較法、収益還元法の3つです。
原価法はおもに一戸建ての査定に使用されます。同様の不動産を再調達した場合にかかる費用から築年数による経年劣化分を差し引いて算出するのが特徴です。
取引事例比較法はおもにマンションや土地の査定で使用されます。過去の類似物件の取引額と比較して算出するのが特徴です。
収益還元法はおもに投資用物件で使用されます。将来生み出されると期待される収益額に着目して算出するのが特徴です。
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査定価格で不動産会社を見極めることはできますか?
査定価格だけで不動産会社を見極めるのは、あまり推奨できません。査定価格だけではなく、総合的に判断することをお勧めします。
不動産会社による査定は、「この金額で売れるだろう」という予想価格です。不動産会社がその金額で買い取ってくれるわけではありません。高い価格で査定されたからといって、必ずその価格で売れるというわけではないため「査定価格=売却価格ではない」ということを理解しておきましょう。
査定価格だけでなく、算出根拠の信頼性や取引実績、担当者の応対など総合的に判断して見極めることが大切です。
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不動産査定方法に関するアンケート調査

不動産売却の第一歩は不動産査定から始まります。
多くの方にとって、不動産査定や不動産売却は人生のなかでも大きなイベントになるでしょう。その際には、大きな疑問や不安が生じるケースがほとんどです。
そこで周囲の方がどのように不動産売却を行っているか、当サイトが独自に調査した『住まいの売却データファイル』のアンケート調査から下記2つを紹介します。
- 売却依頼した不動産会社に決めた理由は?
- 売却後に思った「こうすれば良かった・・・」
LIFULL HOME'Sでは、上記のアンケート調査だけでなくマンション売却に関するさまざまな調査結果を紹介しています。詳しくは、『住まいの売却データファイル』をご参照ください。
売却依頼した不動産会社に決めた理由は?
| 順位 | 割合 | |
|---|---|---|
| 1 | 担当者の対応が良かったから | 29.7% |
| 2 | 地元の不動産事情に詳しかったから | 24.2% |
| 3 | 会社が信頼できたから | 24.0% |
| 4 | 査定価格が納得のいくものだったから | 22.2% |
| 5 | 過去に付き合いがある会社だったから | 17.6% |
| 6 | 物件の販売力がありそうだったから | 16.9% |
| 6 | 早く売却できそうだったから | 16.9% |
| 8 | 連絡が早かったから | 15.4% |
| 9 | 担当者の知識が豊富だったから | 13.9% |
| 10 | 近くに店舗があったから | 13.8% |
| 11 | 友人・知人だったから/友人・知人・家族の紹介だったから | 13.5% |
| 12 | 取引実績が多いから | 12.9% |
| 13 | 有名な会社だから | 12.5% |
| 14 | 会社の規模が大きかったから | 12.0% |
| 15 | サービスが充実していたから | 8.0% |
| 16 | 保証が充実していたから | 7.2% |
| 17 | 次の住まいを契約した不動産会社だったから | 3.3% |
| その他 | 2.1% |
※サンプル数:2,507(複数回答)
※不動産会社の仲介/買取/任意売却で売却した方の回答を集計
※参考:不動産の売却どうしたらいい?経験者3,000人のデータからわかる、リアルな売却傾向(住まいの売却データファイル)
不動産売却にあたって、売却を依頼する不動産会社を決めることはとても重要です。上記のアンケート結果で不動産会社を決定した理由をみてみましょう。
「担当者の対応がよかったから」が29.7%、「地元の不動産事情に詳しかったから」が24.2%、「会社が信頼できたから」が24.0%と、これらが上位に来ました。
「取引実績が多いから」や「有名な会社だから」という理由よりも多い傾向にあり、担当者の応対を重要視していることが分かります。興味深いのは「査定価格が納得のいくものだったから」が22.2%で次に続いていることです。不動産査定の重要性がアンケート調査でも明らかになりました。
売却後に思った「こうすれば良かった・・・」
| 順位 | 割合 | |
|---|---|---|
| 1 | 余裕のあるスケジュールを立てる | 28.5% |
| 2 | 価格や担当者を複数の不動産会社でしっかり比較する | 26.6% |
| 3 | 不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする | 24.3% |
| 4 | 売れないからといって安易に価格を下げない | 23.9% |
| 5 | 不動産会社に任せきりにせず、自分でも情報収集する | 23.3% |
| 6 | 売り出し価格を高くしすぎない | 20.1% |
| 7 | 多少の損を覚悟しておく | 19.5% |
| 8 | 査定価格の高さだけで不動産会社を選ばない | 18.7% |
| 9 | 不動産会社について詳しく情報収集する | 16.0% |
| 10 | 設備の不具合などを正直に申告する | 15.2% |
| 11 | 内覧時に良い印象を与えられるようにする | 15.0% |
| 12 | この中にあてはまるものはない | 13.9% |
| 13 | 買う人がどんな経済状態か、どんな人なのかを確認する | 12.5% |
※複数回答
※参考:不動産の売却どうしたらいい?経験者3,000人のデータからわかる、リアルな売却傾向(住まいの売却データファイル)
不動産売却は一大イベントであるため、できることなら後悔したくありません。
上記は、売却後にこうすればよかったというアンケート結果です。言い換えれば、経験者だからこそ知るアドバイスといえます。是非、先人の教えから学びましょう。
「余裕のあるスケジュールを立てる」が28.5%、「価格や担当者を複数の不動産会社でしっかり比較する」が26.6%、「不動産会社の言うことが正しいかどうか判断できるようにする」が24.3%でした。
不動産売却は時間との勝負になることが多いのも事実です。時間にゆとりをもって、検討しましょう。また最初から一社に決めるのではなく、複数の不動産会社を比較することや、不動産会社の言うことを鵜呑みにしないことも重要です。自分で判断できることは成功の秘訣といえるでしょう。
複数の会社を比較するなら、不動産一括査定がおすすめです。全国3,691社の不動産会社が参加しており、多くの会社から査定結果を受け取ることができるでしょう。
また自分で判断できるようにするためには、相場を知っていることがとても重要。プライスマップを活用して大まかな価格を把握してから不動産会社に依頼することをおすすめします。
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まとめ
| 机上査定(簡易査定) | 訪問査定 | 鑑定評価 | |
|---|---|---|---|
| 依頼先 | 不動産会社 | 不動産会社 | 不動産鑑定士 |
| 費用 | 無料 | 無料 | 有料 |
| 算出根拠 | 物件情報、アンケートやデータ、市場動向 | 試算価格、物件情報、物件の状態・状況、市場動向 | 試算価格、物件情報、不動産鑑定基準に基づいた鑑定評価 |
| 利用目的 | 手軽におおまかな価格を知りたい | なるべく正確な価格を知りたい | 特殊な不動産の価格を知りたい |
| 複数社の価格を比較したい | 急いでおり、査定が出たらすぐに売り出したい | 相続評価額を確定したい |
今回は、不動産売却の第一歩である不動産査定の種類や不動産の価格を算出する計算方法について紹介しました。
不動産の売却を検討している方は、不動産一括査定サイトを使って机上査定を依頼してみましょう。査定価格や顧客対応、実績などを総合的にみて不動産会社を2、3社に絞ってから訪問査定を依頼するとスムーズです。
記事監修
新谷 吾郎(しんたに ごろう)
不動産鑑定士、再開発プランナー、不動産証券化認定マスター、宅建(試験合格のみ)の資格を保有。経験20年以上の不動産鑑定士。大手不動産コンサル機関にて不動産評価やコンサルティングを多数経験してきました。不動産専門誌へのライティングや書籍出版経験もあり。