契約時の面倒な手続きや時間、諸費用をカットし、気軽に住み替えを

「住みたい街ランキング」「街の住みここちランキング」など、さまざまな調査で取り上げられる人気の街。例えば、池袋、川崎、中野、高円寺、広尾、市ヶ谷、横浜、恵比寿、吉祥寺、鎌倉…。調査方法は違えど、確かにどの街も魅力がありそうだ。

しかし、例えば東京23区内から23区内、しかも同じ路線での引越しだったとしても、気軽にはできないと考える人が多いはずだ。「あの街に住んでみたい」と思っても、引越しをするためには一般的に敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用が必要なほか、家財の運搬費用、そして不動産会社での面倒な手続きなどが必要になる。また、仮に引越しても、もしかしたら「前の街の方が住みやすかった」などと後悔することがあるかもしれない。

そんな中、面倒な手続きをカット。物件探しから契約までスマホでOK、敷金・礼金・仲介手数料は不要で、家電や家具を備えた部屋を用意し、ホテルにチェックインするかのように住みたい場所に住むことができる不動産賃貸サービス「OYO LIFE」が登場。運営会社を取材した。

憧れの街に「試住」。気に入ったらそのまま暮らせるというメリットも

OYO LIFEのホームページ。写真を見ただけでも部屋の清潔感が伝わってくるOYO LIFEのホームページ。写真を見ただけでも部屋の清潔感が伝わってくる

ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフー株式会社と、世界6位の規模を誇るインドのホテル運営会社OYOが合弁で設立した新会社OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPANが2019年3月に開始した不動産賃貸サービスが「OYO LIFE」。

OYO LIFEを利用する場合、パソコンやスマホから入居したい物件を選んで必要事項を入力。ホテルにチェックインするように最短で翌日から入居できる。保証人は不要で、電気や水道などの契約もOYO LIFEが行い、部屋にはテレビや電子レンジ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、ベッド、デスクなど生活するのに困らない家電や家具のほかポケットWi-Fiも備わる。支払いはクレジットカードなので、大げさではなく、着替えさえあれば気軽に引越しができるだろう。

「仮に月々の賃料が10万円だとしても、初期費用や光熱費、インターネット回線の契約などを含めると実質12~13万円ぐらい必要になるでしょう。OYO LIFEでは賃料が10万円だとしたらそのまま10万円で住むことができます。どちらが入居者にやさしいでしょうか」と話すのはOYO LIFE CEOの勝瀬博則さん。

ただ、OYO LIFEを利用しスマホなどの手続きで気軽に入居できるのは31日~90日の間。30日以下は旅館業法に抵触する可能性があること、また91日を超えると定期建物賃貸借契約書が必要となるため、書面での契約を行うことになる。
ただ、その場合も2ヶ月ほど入居し、「この部屋、この街に住み続けたい」と思えたら書面での手続きをすればよいだけのこと。契約や引越しの手間やリスクが低いので、気になる街に「試住」ができるメリットがあるといえるだろう。

「サブリース」の形態をとることで手続きを簡便化。入居者だけでなくオーナーにも好評

このような簡便な手続きで入居を可能としたのは、OYO LIFEが「仲介」ではなく「サブリース」の形態をとっているから。仲介の場合は契約成立時には書面によるやり取りが必要だが、OYO LIFEが部屋をサブリース契約で借り、その部屋を転貸することで従来の手間がかかる契約を省いている。

「現在都内近郊に2,000室ほどの部屋を確保しており、約7割を個人のオーナー様から、残りの約3割を法人様から借り上げています。サブリースのため家賃収入が保証され、様々なリスクを回避できることはもちろん、一般的な管理会社のような部屋の外の管理だけでなく部屋の中まで管理するため、部屋をできるだけ丁寧に使って欲しいと願うオーナー様からとても喜ばれています」

OYO LIFEによるサブリースは、コスト削減にも効果的だ。
「オーナー様が個人で部屋をメンテナンスするよりも、OYO LIFEでまとめてメンテナンスや保険の契約を行った方が、スケールメリットによりコストを抑えることができます。整備され、保険にも加入したレンタカーを借りるのと同じように、入居者も安心して暮らすことができます」

2019年6月には、法人向けサービス「OYO LIFE Biz」がスタート。これはOYO LIFEが貸し出す賃貸住宅を社宅やマンスリー賃貸として提供するサービスで、法人会員などの年会費のほか敷金・礼金・仲介手数料なども不要なため、初期費用を抑えることができる。さらに、企業専用コンシェルジュが物件探しから入居に関わる手続きを一元管理することで、従来かかっていた転居に伴う様々な手間も削減できるという。

スマホだけで入居の手続きが可能(写真はスマホの画面)。就職活動などで東京にしばらく滞在する場合に利用すれば、</br>ホテルに宿泊するよりも出費を抑えられそう。他にも様々な利用方法がありそうだスマホだけで入居の手続きが可能(写真はスマホの画面)。就職活動などで東京にしばらく滞在する場合に利用すれば、
ホテルに宿泊するよりも出費を抑えられそう。他にも様々な利用方法がありそうだ

規模の拡大と認知度アップが今後の課題。「場所や季節に合わせて暮らして欲しい」

OYO LIFE CEOの勝瀬博則さん。「試着や試食、試乗はあっても、試住は一般的でなく、憧れの街に試しに住むにも高額な初期費用や煩雑な手続き、面倒な引越しが必要となるなどリスクを伴います。その点OYO LIFEなら試しに1ヶ月住み、気に入ったらそのままずっと住むといった使い方も可能です。特に独身の時は様々な場所で暮らしてみるのもいいかもしれません。ぜひ便利に活用していただきたいですね」OYO LIFE CEOの勝瀬博則さん。「試着や試食、試乗はあっても、試住は一般的でなく、憧れの街に試しに住むにも高額な初期費用や煩雑な手続き、面倒な引越しが必要となるなどリスクを伴います。その点OYO LIFEなら試しに1ヶ月住み、気に入ったらそのままずっと住むといった使い方も可能です。特に独身の時は様々な場所で暮らしてみるのもいいかもしれません。ぜひ便利に活用していただきたいですね」

「OYO のミッションは、『世界の全ての人にクオリティリビングスペースを提供する』です。クオリティリビングスペースには、1)便利な立地、2)快適な住体験、3)リーズナブルな価格の3つが必要と考えています。この3つの条件は時代を超え、世代を超え、国や文化を超えて、居住者が必ず求めるものです。そしてホテルでも賃貸住宅でも同じです。

OYOが展開するホテル事業で培ったITと事業ノウハウを注ぎ込み、便利な立地で、快適な住体験を、リーズナブルな価格で多くの方にご提供したいと思います」と勝瀬さん。

今後の課題は、規模の拡大と認知度アップ、入居者の満足度の上昇と話す。賃貸物件を企業や個人の賃貸オーナーからサブリースしているOYO LIFEにはそれ相応のコストが発生するため、入居者獲得や顧客満足度のアップは現状のシステムを守るために必須といえる。

「例えば、春は桜を楽しむために中目黒に、夏はマリンスポーツを楽しむために茅ヶ崎に、秋は明治神宮外苑など紅葉のきれいな公園の近くに、寒い冬はオフィスのすぐ近くに…など、好きな場所に気軽に住み替えて暮らしていただきたいというのが私たちの願い。煩雑な手続きや高額な初期費用から解放され、家電や家具も揃っている部屋が用意されているのです。転居の手間とリスクを下げることができ、憧れの場所に『試住』できるのがOYO LIFEの特長です。ぜひご利用ください」

ホテルのように気軽に住めるOYO LIFEの賃貸住宅。今後広く認知され、日本の賃貸住宅市場を席捲するのか。人口減少や物件の飽和状態が懸念され、あまり景気のよい話を聞かない賃貸市場に活気をもたらすのか、今後の動きに注目したい。

■OYO LIFE
https://www.oyolife.co.jp/

2019年 07月16日 11時05分