いつかは買いたい、でも今すぐには…と思っている人は多い

株式会社リビタ 一棟事業本部プロジェクト推進第2グループ 田代健太さん株式会社リビタ 一棟事業本部プロジェクト推進第2グループ 田代健太さん

住まいを選ぶときに、マンションか一戸建てを購入するか?それとも、賃貸物件にずっと住み続けるのか?どちらにしようかと悩みながら、なかなか決められない人も多いのではないだろうか。決められないままに賃貸物件に住み続けて数年経った…というケースもよく聞く。

「買う」のか、「借りる」のか、住み替えを考える時に誰もが一度は考えるこの二つの選択肢を、お試ししながらじっくり検討できるサービスを、株式会社リビタがはじめた。マンションを賃貸して住みながら、購入したいとなった場合、それまでに支払った家賃の一部を購入資金に充当できる仕組み「試住(タメ/スム)」は、2016年の1月にプレスリリースを発表して以降、エンドユーザーから多数の問合せがきているそうだ。

「いつかは購入したい!」と思っている人にとって、家賃が購入資金に一部充当できるというのはメリットが大きい。このサービスを利用できる松戸市の一棟丸ごとリノベーション分譲マンション「リノア新松戸」を訪れ、プロジェクトの責任者であるリビタの一棟事業本部プロジェクト推進第2グループ村岡篤志さんと、田代健太さんにお話を伺った。

購入も視野に入れながらお試しで住める!

「試住(タメ/スム)」が利用できる賃貸の一室。73~74平米の3LDKで家賃は7.4万円~8.1万円「試住(タメ/スム)」が利用できる賃貸の一室。73~74平米の3LDKで家賃は7.4万円~8.1万円

「リノア新松戸」は、分譲販売を昨年から開始しており、当初は「試住(タメ/スム)」のサービス提供は予定になかったそうだ。では、どういった経緯ではじまったのだろうか?

「『リノア新松戸』は3棟に分かれた大規模マンションです。総販売戸数は136戸ということもあり、もともと長期的な販売スケジュールを想定していました。当初から、3棟全てを分譲マンションとして販売するのではなく、1棟は賃貸として提供することは決めていました。ただ賃貸にするのではなく、社内で検討を進めていた、"食"や"服"のように、試すシステムが住まいにあってもいいのではないか?という企画を、このマンションでスタートすることになりました」と、村岡さん。

これまで、購入検討者から、「買うかどうか今は決断ができない」や、「賃貸でいったん試してみたい」という声を聞く機会が多かったそうだ。また、リビタの社員は20~30歳代の購入検討者層が多いということもあり、消費者目線から、新しい購入の仕組みが提供できないか?という意見が社内でもあがっていたとのこと。

実際に「試住(タメ/スム)」が利用できる賃貸住戸の一室を見せてもらったが、築24年とは思えないほど状態がよかった。もとは社宅ではあったものの分譲仕様で造られており、3LDKで74平米ほどと、DINKSやファミリーでも十分の広さがある。

気になる家賃の一部充当は、賃料の3分の1を購入資金に充てることができる。
※賃料85,000 円の部屋に3年間住んだ場合、購入価格より約102万円を購入金額に充当(85,000 円×36ヶ月×3分の1)

契約は3年の定期借家となっており、その間に十分検討することができる。なお、現在共有部のリノベーションを進めており、その前に購入したい場合は他の棟から気に入った部屋を選択することになる。原状回復不要でDIYができる点もメリットと言える。加えて、リノベーションで新たに設けられたコモンルームなどの共有施設も利用可能となっており、賃貸も分譲も隔てなくサービスの利用ができる。

購入する場合は専有部を自分好みにリノベーションできる

賃貸物件の入居問合わせをした人の中にも、購入検討者が多いそうで、分譲マンションのパンフレットも同時に取り寄せている人もいるそうだ。
「リノア新松戸」の分譲マンション棟は第三者機関による調査・診断後、必要に応じた修繕を施し、デザイン面・機能面のバリューアップが実施されている。リビタの一棟丸ごとリノベーションでは、どのような部屋に住めるのだろうか?

「広さは賃貸の部屋と同等で、間取りは和室を含む3LDKのAタイプ、2LDKのBタイプがあり、キッチンの位置や形、間取りなどのアレンジが出来ます。間取りの組み合わせは最大で700あり、ニーズに合わせてお選びいただけます。そこからさらに、フローリングやカラーコーディネートなどをご選択いただけます」(田代さん)

間取りは住まい選びの中でも悩むポイントであるが、最大で700通りの中から選べるとなると、迷ってしまう人もいるのではないだろうか。

「購入を検討されている方でも、間取りをどうするか悩まれる方はいらっしゃいます。『試住(タメ/スム)』を利用し、まずはマンションの住み心地や周辺の環境を実感してもらい、それから間取りについてじっくり検討していただくことで、より確信を持って選択し、購入していただければと思います」と、村岡さん。

住まい選びはエリア、物件、間取りなど、たくさんの選択肢があり、ひとつひとつ決めていくのは時間がかかる。それを一段階ずつ確認し、検討できることで「住んでみたら実際と違った」という住まい選びの"後悔"を避けることができるのかもしれない。

「リノア新松戸」のモデルルーム。フローリングや浴室、アクセント壁などのサンプルを確認することができる。<br>標準プラン以外は有償オプションもある「リノア新松戸」のモデルルーム。フローリングや浴室、アクセント壁などのサンプルを確認することができる。
標準プラン以外は有償オプションもある

住まいの"新しい選び方"が増えることの変化

「サービスをはじめる前に想定していたユーザー層の方たちから、お問合せやお申込みが入っており、ニーズがあることを再認識しています。中には、群馬や東京市部など、近隣ではないエリアからのお問合せもあります。リビタの提供する物件だから、という理由もあって興味を持ってくださっているようです。当初はテスト的にサービスを開始しましたが、今後は他の物件でもこのサービスに合致すれば提供を検討していきたいと思っています」(田代さん)

1月に発表された「試住(タメ/スム)」は、すでに数件の申し込みが入っているそうだ。分譲マンションは子供がいるファミリー層からの問合せが多く、「試住(タメ/スム)」はこれから結婚予定のカップルやDINKSなどから問合せがあるという。また、商圏として想定していたエリア外からも問合せがあるということは、物件に興味を持っていて、いつかは購入したいと思っている人にとっては、検討の敷居が下がったのかもしれない。また、カップルやDINKSなどの購入検討者層からも問合せがあるということは、「試住(タメ/スム)」の提供により住まい選びの選択肢が広がったということだろう。

過去に、HOME'S PRESSでは「借りながら購入検討ができる!?~大和リビングマネジメントが提案する、新しい売買のカタチ」で、大和リビングマネジメントの提供する「2WayHouse(ツーウェイハウス)」というサービスを取材している。こちらも借りながら購入検討ができる点は共通しているのだが、契約の方法が異なる。リビタの場合はまず賃貸で居住し、購入する場合は売買契約となるが、大和リビングマネジメントの場合は一度売買契約を結び、約1年後の履行までの間に試して納得行かない場合は、売買契約を解約することができる。

つい数十年前までは、"新築至上主義"であり、家の購入と言えば新築を購入する人が多かった。だが今は、リノベーションが定着し、中古物件を購入しリノベーションをする人も増えた。
"住まいは一度試してから購入が出来ない"という、一般的な概念を覆すようなサービスの提供を始めたリビタは、「次の不動産の常識をつくり続ける」をビジョンに掲げているそうだ。リノベーションが定着し一般的になったように、"試してから購入すること"が新しい不動産の選び方のひとつになれば、今よりも住まいの購入を身近に感じられるユーザーが増えていくかもしれない。

「リノア新松戸」の別タイプのモデルルーム。なお、オープンテラスやコモンスタジオなどの共有設備は、2016年4月下旬に完成予定とのこと。共有設備は管理人が常駐している間は近隣に住む人も利用できるそうで、マンションに住む人と地域の人とのコミュニケーションの場として活用できる「リノア新松戸」の別タイプのモデルルーム。なお、オープンテラスやコモンスタジオなどの共有設備は、2016年4月下旬に完成予定とのこと。共有設備は管理人が常駐している間は近隣に住む人も利用できるそうで、マンションに住む人と地域の人とのコミュニケーションの場として活用できる

2016年 02月29日 11時30分