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不動産売却のベストタイミングはいつ?相場や築年数など4つの基準を解説

不動産売却を検討する際に、重要な要素の一つが、「売却するタイミング」です。

不動産市況が活発な時期を選ぶことで、短期間かつ適正価格で売却することが期待できます。とはいえ、いつが不動産売却に適したタイミングなのか、を判断するのが難しいという人もいるでしょう。

  • 不動産売却のベストタイミングを見極めるコツを知りたい
  • 不動産を売却しないほうがいいタイミングも把握したい

本記事では、上記のような悩みをお持ちの方に向けて、「不動産売却のベストタイミング」を判断するためのポイントを解説していきます。

この記事で分かること

  • 不動産売却のベストタイミングを見極める4つの基準
  • 不動産売却のベストタイミング
  • 不動産を売却しないほうがいいタイミング
  • 不動産売却のベストタイミングを見極めるコツ

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もくじ

不動産売却のベストタイミングを見極める4つの基準

不動産売却のベストタイミングを判断する基準としては、主に以下4つが挙げられます。

  • 基準1.価格相場
  • 基準2.築年数
  • 基準3.税金
  • 基準4.季節

基準1.価格相場

不動産売却を行うタイミングの1つとして重視したいのが、不動産価格の相場です。中古住宅や中古マンションの売却価格の相場が上昇しているときは、まさに売り時といえます。

そのため、不動産を売却するときは、売却を検討している物件の相場を調べるようにしましょう。事前に市場価格を把握しておくことで、不動産会社が提示した査定価格と比較し、その妥当性の判断に役立てることができます。

価格相場を調べる代表的な方法には、以下の3つが挙げられます。

  • レインズ・マーケット・インフォメーション
  • 土地総合情報システム
  • 不動産ポータルサイト

基準2.築年数

築年数も、不動産売却のベストタイミングを知る上で重要なポイントです。

一般的に不動産、なかでも建物の価値は古くなると下がっていくため、年数が経過するほど資産価値が下落していきます。そのため、築年数が浅い物件ほど高めに売れる傾向にあります。

東日本不動産流通機構(※1)の調査によると、中古マンションの平均築年数は23.33年(前年22. 67年)、中古一戸建て住宅の平均築年数は21.31年(前年21. 20年)となっています。

また、「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2022年)」(※2)の「中古マンションの成約状況」を見てみると、築25年を境に価格が大きく下がっています。

中古マンション成約状況

  価格 (万円) 面積(㎡) ㎡単価
築0~5年 6638 63.09 105.21
築6~10年 6193 66.05 93.76
築11~15年 5543 69.41 79.86
築16~20年 5250 70.94 74.01
築21~25年 4290 69.29 61.91
築26~30年 2832 63.54 44.57
築31年~ 2193 56.25 38.98

こうした状況を把握した上で、不動産売却のベストなタイミングを考えるべきでしょう。

※参考1:首都圏不動産流通市場の動向(2022年)|公益財団法人東日本不動産流通機構
※参考2:築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2022年)

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基準3.税金

不動産売却によって発生する税金は、建物の所有期間によって大きく変わるため、ベストなタイミングを見極める重要な基準の一つとなります。

不動産売却により利益が発生すると、プラスとなった金額に対して譲渡所得税が発生します。譲渡所得税とは、住民税と所得税から構成される税金の総称です。

譲渡所得税は不動産の所有期間により税率が異なり、長期譲渡所得(所有期間が5年超え)と短期譲渡所得(所有期間が5年以下)の2つに分けられます。短期譲渡所得(39.63%)と長期譲渡所得(20.315%)と、その差は20%近いため、特に事情がない場合は長期譲渡所得となるタイミングで売却した方が、支払う税金が安くなる可能性が高いと考えられます。

なお、譲渡所得税をおさえる特例として「3,000万円の特別控除」「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」などが挙げられます。これらの特例が適用されれば、譲渡所得税を抑えられるので、不動産売却の際には知っておきたい知識だといえます。

不動産売却時の税金については、後の章で詳しく解説します。

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基準4.季節

不動産売却には「売り時のシーズン」があります。売却するタイミングを売り時のシーズンに合わせた方が、早めに売れる可能性が高まるでしょう。 不動産の売り時といえるシーズンは、主に以下2つです。

  • 新年度のシーズン(1~3月)
  • 転勤のシーズン(10月)

新生活が始まる前の2〜3月は、1年の中で特に売り時といえます。新学期や新年度に向けて新しい住居を購入しようと考える人が増えるため、好条件での売却が期待できます。

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不動産売却のベストタイミング1.価格相場

ここでは、不動産を売却するときに重要なポイントである価格相場の現状と、価格を調べる方法を解説していきます。不動産価格が上昇しているタイミングを狙うことで、より高い価格での売却が期待できるでしょう。

  • 不動産市場の最新動向
  • 不動産売却前に価格相場を調べる方法

不動産市場の最新動向

国土交通省が公表した、令和5年3月における不動産市場における住宅の最新動向は以下の通りです。

不動産市場の動向は不動産価格指数の増減で読み取れます。不動産価格指数とは、不動産価格の動向を示した統計データであり、国土交通省が2012年8月から公表しています。

令和5年3月の不動産価格指数は住宅総合が134.3、マンション(区分所有)が190.1となっており、1月から上昇傾向です。1年前の令和4年3月と比較しても、住宅総合・マンションともに伸びています。

【不動産価格指数(住宅)】※季節調整値

  令和5年3月 令和5年2月 令和5年1月 令和4年3月
住宅総合 134.3 133.7 133.9 128.6
マンション(区分所有) 190.1 189.1 189 178

※参考:不動産価格指数|国土交通省

近年は、特に特に首都圏において不動産売却市場が活発化しており、中古マンションの成約物件価格が10年連続で上昇。中古戸建住宅についても2年連続で上昇しています。そのため、2023年現在は、不動産売却に適したタイミングと考えることができるでしょう。

参考:首都圏不動産流通市場の動向(2022年)

不動産売却前に価格相場を調べる方法

適正な売却価格を設定するために、売却予定の不動産の市場価格を自分でも調べておくようにしましょう。

不動産売却前に価格相場を調べる主な方法は、前述した以下3点です。

      • レインズ・マーケット・インフォメーション
      • 土地総合情報システム
      • 不動産ポータルサイト

レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システムです。実際に売買された価格(成約価格)の取引情報を検索できます。

地域を選択すると、所在・駅からの距離・価格・専有面積・間取り・成約時期などの不動産情報が表示されます。直近2年間の平均的な取引状況がグラフや表で掲載されているので、市況推移が把握できる便利なサイトです。

土地総合情報システム

土地総合情報システムは、国土交通省が運営しているサイトです。不動産取引価格情報検索では、実際に行われた不動産の取引価格を検索できます。

取引時期や・不動産の種類(宅地・中古マンションなど)・地域を選ぶと、取引価格や建築年などの情報が表示されるので、参考価格として役立ちます。

築年数や駅までの距離、面積などの条件も分かるので、自分の物件と類似する物件を選んで市場価格を把握しましょう。

不動産ポータルサイト

不動産ポータルサイトも、価格相場を調べるのに便利なツールです。現時点での販売価格が表示されるので、市場価格を把握することができます。建物内外の写真や間取りなども掲載されているケースが多く、イメージがつかみやすい点がメリットです。

また、LIFULL HOME'Sでは、マンションの参考価格をチェックできる「プライスマップ」を提供しています。住所、駅名、マンション名、地域などから、気になる物件の参考価格や坪単価が地図上で分かる便利なツールです。

マップ上の物件を選択すると、AIが参考価格や貸出賃料を瞬時にシミュレーションします。無料、かつ会員登録不要で利用できるのでぜひご活用ください。

また、売却の意思が固まっている方には不動産一括査定もおすすめです。LIFULL HOME'Sの無料一括査定では、不動産会社の特色や意気込みが分かる情報も豊富に提供しているので、自分と相性の良い不動産会社を探すことができます。

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不動産売却のベストタイミング2.築年数

不動産の価格に大きな違いが生じるともいえるのが、築年数です。一般的に築年数が経過するほど資産価値が下がるため、売却する際には考慮に入れておくべきポイントだと考えられます。

ここからは、築年数と資産価値の関係性について解説します。

築年数と資産価値の関係性

築年数が経過するほど建物の資産価値が減少するため、古いほど売却価格が下落します。下図は、不動産ジャパンがまとめた「築年帯別構成比率」のグラフです。

既存(中古マンション)

  成約状況 新規登録狀況
  価格 面積 ㎡単価 価格 面積 ㎡単価
築0~5年 6,638万円 63.09m 105.21万円 6,777万円 55.10m 123.00万円
築6~10年 6,193万円 66.05m 93.76万円 6,053万円 57.35m 105.55万円
築11~15年 5,543万円 69.41m 79.86万円 5,616万円 61.78m 90.90万円
築16~20年 5,250万円 70.94m 74.01万円 5,578万円 64.69m 86.23万円
築21~25年 4,290万円 69.29m 61.91万円 4,894万円 65.98m 74.18万円
築26~30年 2,832万円 63.54m 44.57万円 3,246万円 58.77m 55.23万円
築31年以上 2,193万円 56.25m 38.98万円 2,601万円 49.96m 52.07万円

既存(中古)一戸建て

  成約状況 新規登録狀況
価格 土地面積 建物面積 価格 土地面積 建物面積
築0~5年 4,821万円 119.58m 97.05m 5,564万円 130.06m 99.79m
築6~10年 4,653万円 121.47m 99.10m 5,358万円 132.70m 102.07m
築11~15年 4,436万円 133.71m 103.50m 5,327万円 149.27m 107.61m
築16~20年 4,024万円 139.07m 105.24m 4,987万円 149.46m 109.02m
築21~25年 3,955万円 138.76m 111.81m 4,638万円 152.41m 113.54m
築26~30年 3,333万円 157.91m 116.35m 4,195万円 175.35m 119.92m
築31年以上 2,345万円 170.47m 101.14m 3,005万円 186.07m 101.19m

出典:東日本不動産流通機構 「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

上図の内容から、中古マンション、中古一戸建てにおいて、築浅物件のほうが価格が高いことが分かります。特に中古マンションの成約価格においては築26年以上になると、2,000万円台へと急落してしまいます。

次に、LIFULL HOME'Sが独自に実施したアンケートである「「住まいの売却データファイル」の調査結果をもとに、マンションと一戸建てにおける売買契約まで完了した期間の割合を、築年数ごとに見ていきましょう。

※参考:築20年以上と築30年以上のマンション売却比較|築年別に売却のポイントを考察(住まいの売却データファイル)

上図によると、築20年以上の中古マンションより、築30年以上のほうが半年以内で売れた割合が多い傾向にありました。

※参考:築10年以上と築20年以上の一戸建て売却の傾向比較|違いから探るポイント(住まいの売却データファイル)

上図のように、一戸建てにおいても築10年以上より築20年以上の物件のほうが、半年未満に売れている割合が大きいことが分かります。

これらを踏まえると、築年数が経過した物件の資産価値は下がるものの、築浅物件より早く売れる場合もあると考えられます。不動産売却を検討する際は、こうした事情を踏まえた上で、売却のタイミングを判断するようにしましょう。

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不動産売却のベストタイミング3.税金

不動産を売却して利益が発生すると、譲渡所得税が課税されます。

ここでは、以下の3点をもとに譲渡所得税の概要や、税金負担を軽くする税制上の特例などについて解説します。

  • 所得税・住民税の税率
  • 3,000万円の特別控除の特例
  • マイホームを売ったときの軽減税率の特例

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所得税・住民税の税率

土地や建物を譲渡して利益が発生すると課税されるのが譲渡所得税です。前述したように譲渡所得税は所有期間によって税率が以下のように変わります。 なお、税率は所有期間が不動産を売却した年の1月1日時点において、5年を超えているかどうかで判断されます。

譲渡所得税の種類 税率
短期譲渡所得(所有期間5年以下) 所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%=合計39.63%
長期譲渡所得(所有期間5年超え) 所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%

このように、5年以下で売却すると税率が5年超えの約2倍にもなってしまいます。例えば、もう少しで所有期間が5年を超えるような場合は、5年が過ぎたタイミングで売却するほうがお得だといえるでしょう

つまり、税率を基準とした場合、所有期間5年超えの方が売却には良いタイミングだといえます。

3,000万円の特別控除の特例

マイホームを売却したときに適用要件を満たしていると受けられるのが、「3,000万円の特別控除の特例」です。不動産の売却益から3,000万円分を控除することができるので、譲渡所得税を軽減できます。

売却益が3,000万円以下の場合は、金額すべてが控除されるため譲渡所得税が課税されません。所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円までを控除できます。

特例の適用を受けるための要件としては、「売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でない」「売った年、その前年及び前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていない」などいくつかの条件があります。詳細は国税庁のホームページで確認してください。

参考:No.3302 マイホームを売ったときの特例

マイホームを売ったときの軽減税率の特例

所有期間が10年を超える不動産を売却したときに受けられるのが、「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」です。

一定の要件に当てはまる場合、長期譲渡所得の税額を通常より低い税率で計算することができます。具体的な税率は、以下の通りです。

譲渡所得金額 税額
6,000万円以下 所得税10.21% 住民税4% 合計14.21%
6,000万円超え 所得税15.315% 住民税5% 合計20.315%

適用するためには、「売却した年の1月1日で、家屋と敷地の所有期間がともに10年を超えている」「マイホームの買換えや交換など他の特例の適用を受けていない」などの要件があります。詳細な適用要件については、国税庁のホームページを確認してください。

なお、3,000万円の特別控除の特例との併用が可能です。

参考:No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例

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不動産売却のベストタイミング4.季節

不動産を売却するときに注意したいタイミングが、売出す季節です。

不動産の売買が活発になるのは、前述の通り新年度シーズンである1〜3月と、転勤シーズンの10月とされています。特に、新年度が始まる直前である2〜3月は好条件で売れやすいので、売り時のシーズンといえます。

以下の表は、東日本不動産流通機構がまとめた、2021年と2022年における月ごとの中古マンションの成約状況を示した表です。

【中古マンションの成約状況】

  2021年(件) 2022年(件)
1月 3,480 2,760
2月 3,587 3,146
3月 4,228 3,405
4月 3,428 3,094
5月 3,297 2,877
6月 3,262 3,003
7月 3,002 3,104
8月 2,615 2,346
9月 3,176 2,990
10月 3,440 3,072
11月 3,416 2,797
12月 2,881 2,835

※参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅長期動向グラフ(P4)

上記を参照すると、2021年・2022年ともに3月の成約件数が最多となっており、次に多いのが2月でした。最も少ないのは両年とも8月で、12月も少ない傾向です。

したがって、2〜3月の成約から逆算して売却活動をすると早めに売れる可能性が高まると考えられます。

不動産を売却しないほうがいいタイミング

ここまで解説してきたように、不動産は売り時もあれば、なるべく売出さないほうが良いタイミングもあります。

  • 所有期間が5年以内のタイミング
  • 税制優遇が適用されないタイミング
  • 年末年始や夏休みのタイミング

ここでは、上記3つのタイミングについて解説します。

所有期間が5年以内のタイミング

不動産を売却するときに注意したいのが、物件の「所有期間」です。不動産売却で利益が出ると譲渡所得税が課せられますが、「5年」を堺に以下のように税率が変動します。

  • 所有期間が5年以内(短期譲渡所得:税率39.63%)
  • 所有期間が5年以上(長期譲渡所得:税率20.315%)

所有期間が5年以内のタイミングは短期譲渡所得となり、5年以上所有している長期譲渡所得の約2倍の税率が課税されます。そのため、売り急いでいない場合は所有期間が5年以上になってから売却するほうがお得といえます。

なお、所有期間は、不動産を売却した年の1月1日時点で5年を超えているかどうかで判断されます。そのため、例えば2018年10月に購入した不動産を2023年11月に売却した場合、所有期間が5年を過ぎていても短期譲渡所得となります。

この場合、2024年1月1日以降に売却した場合でなければ長期譲渡所得になりません。

税制優遇が適用されないタイミング

不動産売却で利益が発生した場合には譲渡所得税が課せられますが、不動産の種類により税制が優遇されるケースがあります。

そのため、税制優遇が適用されないタイミングで売却することは可能な限り避けた方が良いでしょう。上手く税制優遇を活用すれば、手元に残るお金を増やすことができる可能性があります。例えば、相続した空き家を平成28年4月1日から令和5年12月31日までの間に売却して、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除できます。

このように、期限が設けられている特例もあるため、売却する際は税制優遇について不動産会社に相談してみましょう。

年末年始や夏休みのタイミング

不動産の動きが活発でない時期に売出しても、なかなか買主は現れません。

そのため、不動産の需要が低い時期である年末年始や、夏休みのタイミングなどに売却するのはなるべく避けた方が良いでしょう。

とはいえ、売却するシーズンをピンポイントで合わせることは困難なため、この時期で売出す場合は、事前の情報収集や不動産会社選びなどに注力しましょう。

不動産売却を成功させるためのポイント3選

納得のいく取引を実現するためには、以下のような事前準備をしておくことが必要です

  • 自分でも不動産売却の知識を身につけておく
  • 売却したい時期の半年前に余裕を持って準備しておく
  • 複数の不動産会社に査定依頼する

自分でも不動産売却の知識を身につけておく

不動産売却のベストタイミングを見極めるには、自分でも不動産売却の知識を身につけておくことが重要です。

例えば、空家売却の3,000万円控除の特例では、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが、要件の1つとなっています。したがって、決められた期間内に売却していなければ、3,000万円控除の特例は受けられません。

このように、不動産売却においてはさまざまな知識が必要となるため、不動産会社に任せきりにせず、自分でもある程度の知識を身につけておきましょう。

売却したい時期の半年前に余裕を持って準備しておく

不動産売却のタイミングを見極めるには、売却したい時期の半年前に余裕を持って準備しておくことが重要です。

前述したアンケートの調査結果にもあるように、不動産の売買契約に至るまでには、少なくとも半年〜1年程度の期間がかかります。

そのため、成約を目指す時期からさらに半年ほどの余裕を持って売却活動の準備を進めることで、スムーズかつ後悔なく成約につなげられる可能性が高まるでしょう。

複数の不動産会社に査定依頼する

不動産会社に査定依頼するときは、1社だけでなく複数社に依頼しましょう。何社かの査定価格を比較することで、その時期の市場価格を把握することができます。

不動産ポータルサイトなどが提供する無料一括査定サイトを利用すれば、一度の入力で複数社へ査定を依頼でき、手間や時間がかからないのでおすすめです。

LIFULL HOME'Sでは、無料で複数社に依頼できる「不動産一括査定サービス」を提供しています。独自の掲載基準を設け、厳正な審査をクリアした不動産会社のみを掲載しているので、初めて査定サービスを利用される方でも安心してご利用いただけます。

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2023年は不動産売却のベストタイミングといえるのか

2023年現在は、果たして不動産売却のベストタイミングといえるのでしょうか。

  • 世界情勢から見た影響
  • 大阪万博などのイベントから見た影響

ここでは、上記2点を基準に2023年が不動産売却のベストタイミングといえるか否かを解説していきます。

世界情勢から見た影響

2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、資源価格が高騰し世界的な物価の急上昇を招きました。

ただ、日本経済はそれほど大きな打撃を受けることなく、コロナによる制限が緩和されたこともあり、景気の回復が継続しています。新築マンションや中古マンションの価格も上昇傾向で、プロの投資家による新規投資も期待できるとみなされています。

※参考1:2023年の不動産市況の見通し|月刊不動産|公益社団法人 全日本不動産協会
※参考2:第1節 ロシアのウクライナ侵略による世界経済への影響:通商白書2022年版|METI/経済産業省
※参考3:マンション投資の動向をみる(住宅投資の動向2):新型コロナ感染症の拡大以降は|その他の研究・分析レポート|経済産業省

大阪万博などのイベントから見た影響

2025年には大阪万博の開催が予定され、大きな経済効果が期待されています。

経済効果は2兆円といわれており、先進的な交通インフラが整備されるなど建設工事が本格化しています。

万博など大きなイベントを開催する地域は有望なエリアとなることから、大阪万博の会場入口となる「夢洲(ゆめしま)駅」周辺は、投資家からも注目を浴びている地域です。

また、全国的なリニア鉄道開通が予定されており、東京・大阪間の移動時間が従来の半分以下に短縮されることから移動しやすくなり、東京・大阪ともに経済の発展が期待できると言われています。

大阪万博の終了後も、IRなどの商業施設やインフラ整備を開発予定のため、大阪は成長・発展をけん引する拠点エリアとして活性化が期待できる地域です。インフラが整備されると土地価格が上がるため、不動産価値も上昇する可能性が高いといえます。

※参考1:2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)|大阪府
※参考2:報道発表資料:大阪・関西万博に向け、インフラ整備を推進~「2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)に関連するインフラ整備計画」の決定~| 国土交通省
※参考3:日本の変化を数字で見てみる|リニア中央新幹線|JR東海
※参考4:2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)に関連する インフラ整備計画(案)の概要|内閣官房ホームページ(P6)

不動産売却のベストタイミングを見極めて少しでも高く売ろう

不動産を適正価格でスムーズに売るためには、ベストなタイミングを見極めてから売却することがポイントです。売り時に適正価格で売却したお金は、税制優遇などを活用して少しでも多く手元に残しましょう。

そのためには、信頼できる不動産会社に出会うことが必要です。

不動産の売却を視野に入れる場合は、LIFULL HOME'Sの不動産一括査定サービスをぜひご利用ください。不動産会社の特色や意気込み、サポート内容などが分かる情報も豊富に提供しているので、自分と相性の良い不動産会社を探すことができます。

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記事執筆・監修

矢口 美加子(やぐち みかこ)

宅地建物取引士整理収納アドバイザー1級福祉住環境コーディネーター2級の資格を保有。建築・不動産会社で事務をしながら、家族が所有する賃貸物件の契約や更新業務を担当。不動産ライターとしてハウスメーカー、不動産会社など一部上場企業の案件を中心に活動中。