いずれは2.5人に1人が65歳以上の社会に

現在日本では総人口が減少する中で高齢者が増加し、高齢化率も上昇し続けている。内閣府の発表によると2013年に高齢化率は25.1%で4人に1人となり、2035年に33.4%で3人に1人、さらに2060年には39.9%で2.5人に1人が65歳以上となる見込みだ。
この急速な高齢化社会の到来によって、高齢者向け住宅のあり方が問われている。今まで1人で生活ができなくなった人のおもな受け入れ先は、特別養護老人ホーム(特養)だった。しかし、世の中の核家族化や急速な高齢化に伴う高齢者の単身世帯が増加し、同施設の数が足りなくなっている。全国で入居待機者が42万人を超えているのだ。
また、単独で生活する高齢者の中には、日常生活に不安を持つ人が多く、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)など特養以外にも安心して暮らせる住宅を増やすことが急務となっている。

65歳以上の人口率は2060年には39.9%で2.5人に1人となる見込み(出典:内閣府「平成24年版高齢社会白書」)65歳以上の人口率は2060年には39.9%で2.5人に1人となる見込み(出典:内閣府「平成24年版高齢社会白書」)

サービスの質は各施設によって差が

高齢者にとって住宅は、一定期間の介護や看護を目的とした「施設」ではなく、尊厳ある暮らしを実現できる場でなければならない高齢者にとって住宅は、一定期間の介護や看護を目的とした「施設」ではなく、尊厳ある暮らしを実現できる場でなければならない

このような高齢者向け住宅は、「量」とともに「質」も伴わなければならない。単独で生活する高齢者にとって同住宅は「終の棲家」となる。一定期間の介護や看護を目的とした「施設」ではなく、入居者の目線に立った介護サービスと終身まで尊厳ある暮らしを実現できる「住まい」でなくてはならないのだ。
上記を実現するために各施設では、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」などによって様々な規程をクリアしている。たとえばサ高住では、ケアの専門家が少なくても日中は常駐しなければならないし、有料老人ホームでは、さらに生活相談員や看護師などの配置義務もある。
しかし、各施設によって職員スキルなどの差があり、サービスの質に高低が生じているのが実情だ。

最も優れた高齢者住宅の取り組みを選定し表彰する

このような背景から高齢者向け住宅の業界全体の発展を目指す団体が、高齢者住宅経営者連絡協議会だ。
同協議会では最も優れた高齢者住宅の取り組みを選定し、その開発・運営事業者を表彰する「リビング・オブ・ザ・イヤー2014」を開催する。
有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、ケアハウス、分譲型ケア付きマンションの中から募集する。
エントリー対象は以下の条件のうち1項目以上を満たしていることだ。

1.独自の医療連携あるいは看護、看取りを行なっていること
2.認知症ケアについて独自のプログラムや人材育成を行っていること
3.地域との連携を積極的に行なっている、もしくは地域の拠点として活動していること
4.過去にない、斬新なコンセプトに基づいて作られた高齢者住宅であること
5.省エネ、CO2削減、創エネにおいて新たな試みがなされていること

上記条件に共通するのは、「家庭的で安心した終焉」を迎えられる住まいであることだ。
同協議会によると「規模の大小は審査に関係ないので、小さなグループホームなどでも、ぜひ応募してほしい」とのこと。
応募期間は3月31日まで。
くわしくはこちら↓で確認してほしい。
http://kokeikyo.com/living/bosyu.html
結果の発表は9月12日だが、その内容もHOME'S PRESSでお伝えする予定だ。

高齢者の住まいを選ぶ際に、このような賞に入賞または応募していることが、一つの目安となるのではないだろうか。

2014年 03月25日 09時47分