年々増している自然災害の恐怖

今年(2019年)の夏も豪雨による災害が多かった。近年、ほとんどの人が自然災害の増加を実感しているのではないだろうか。集中豪雨という言葉はもはや日常的に使われている。実際に日本に降る雨の量は増えているようで、気象庁のデータを確認すると、たとえば東京の1970年から1979年の年間平均降水量が1,395mmだったのに対し、2009年から2018年では1,639mmと大きく増加している。

このような自然災害への備えのために、自宅がある自治体の公表するハザードマップを活用している人も少なくないはずだ。しかし、災害に遭う場所は自宅周辺とは限らない。職場や旅行先で被災することもあり得る。そのような場合に役立つのが国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」だ。これは各自治体が公表しているハザードマップの情報を集約しているサイト。同サイトは2007年4月から公開されているので、すでにチェックしたことがある人も多いかもしれない。だが、実は頻繁にリニューアルしているのだ。たとえば、2016年6月にはスマートフォンに対応し、2017年には国交省のトップページからアクセス可能になり、見やすい図記号を採用している。また、「ため池決壊による浸水想定区域の公開」といった細かい更新は、毎月のように行われている。そこであらためてハザードマップポータルサイトの使い方を紹介しよう。

「ハザードマップポータルサイト」のトップ画面。下部の更新情報を見れば分かるように頻繁に更新している「ハザードマップポータルサイト」のトップ画面。下部の更新情報を見れば分かるように頻繁に更新している

さまざまな防災情報を重ねて表示する「重ねるハザードマップ」

同サイトは、大きく分けて「重ねるハザードマップ」と「わがまちハザードマップ」の2つのコンテンツがある。「重ねるハザードマップ」は、防災に役立つさまざまな情報を1つの地図上で自由に重ねて表示できるものだ。閲覧できる情報は20種類前後あるが、主なものは次のような情報だ。

・洪水浸水想定区域
河川氾濫により浸水が想定される区域など。

・道路冠水想定箇所
大雨の際に冠水する可能性がある道路など。

・緊急輸送道路
災害直後から緊急車両の通行を確保すべき道路。

・事前通行規制区間
災害が発生する前に通行止めなどの規制を実施する区間。

活用例としては、たとえば「土石流危険渓流」「事前通行規制区間」「洪水浸水想定区間」「道路冠水想定箇所」を重ねることで、大雨時の避難ルートを検討することできる。

「重ねるハザードマップ」のサンプル画面。想定していた避難経路が使えない可能性もあるので、一度自分の住む地域を確認してみてほしい「重ねるハザードマップ」のサンプル画面。想定していた避難経路が使えない可能性もあるので、一度自分の住む地域を確認してみてほしい

各自治体の防災情報を検索できる「わがまちハザードマップ」

「わがまちハザードマップ」では、全国の自治体が公開しているハザードマップを地図や市町村名から簡単に検索することができる。閲覧できる主な情報には次のようなものがある。

・洪水ハザードマップ
河川が氾濫した際に想定される浸水域や避難場所などを表示。

・高潮ハザードマップ
台風の影響などにより海水が堤防を越えて浸水することが想定される地域などを表示。

・火山ハザードマップ
火山噴火による噴石、火砕流などの影響が及ぶ範囲などを表示。

・土砂災害ハザードマップ
土砂災害の発生危険地域などを表示。

・震度被害(揺れやすさ)マップ
地震時の震度など揺れの大きさを表示。

これらの情報の種類は、「海がない=高潮ハザードマップがない」など地域によって異なるので、気になる市町村にどのような災害の危険性があるのかを知る手がかりにもなるだろう。

また、スマートフォンのGPS機能を活用して、現在地の自然災害リスクを確認することも可能だ。

スマホにアイコンを登録する方法も紹介

外出先で手軽に防災情報を確認するツールとしては、スマートフォンが最適だろう。そこで同サイトでは、ハザードマップポータルサイトのアイコンをスマートフォンのホーム画面に登録する方法も紹介している。これはiOSとAndroidの2つのOSについて説明しており、たとえばiOS(Safari)であれば次のような手順になる。

1.スマホにハザードマップポータルサイトを表示し、画面最下部の「共有リンクボタン」をタップ
2.下部に表示された「ホーム画面に追加」をタップ
3.画面右上の「追加」をタップ
4.ホーム画面にアイコンが追加される

仕事中、買い物中、旅行中など災害はいつどこで発生するのか誰にも分からない。いつでも持ち歩いているスマートフォンにハザードマップポータルサイトを登録しておけば、事前、またはいざというときに避難場所や避難ルートの確認がスムーズにできるはずだ。

以上のようにハザードマップポータルサイトは、年々便利で使いやすくなっている。定期的にチェックしておきたい。

ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/index.html

iOS(Safari)でのアイコン登録方法画面。このように登録しておけば、外出先でもすぐに防災情報を確認できるiOS(Safari)でのアイコン登録方法画面。このように登録しておけば、外出先でもすぐに防災情報を確認できる

2019年 10月22日 11時00分