私たちの引っ越し…こ、これは!?

ぎっしり!ぎっしり!

2009年に「マンガはじめて家を建てました!」(ダイヤモンド社)という、自分の体験談+家づくり情報を盛り込んだ本を描きました。
私の実家を二世帯住宅にしたときの、家づくりの基本的な知識と、すったもんだの体験を面白おかしく描いたマンガ書籍です。
そこでこのコラムでは、今家づくりを考えているみなさんの役に立ったり立たなかったりする情報を、楽しくお伝えしていきたいと思います。

父母に遅れること数日、私たちも新居に引っ越してきた。
このときばかりはウキウキ、ワクワクしかない!
玄関ひとつとっても、アパートの3倍くらい広い。靴箱も5倍くらいある。
お風呂も倍以上大きい。トイレも…、いやトイレは同じくらいだったな。

なんといっても収納がたくさんある。
アパートはほんっとに最小限だったから、それだけでもとっても豊かな気分だ。
収納といえば、私には特別楽しみにしていたことがあった。
それは、食器の収納。

2DKのアパートでは、左右170cmくらいの小さいキッチンで、収納といえばシンクの上とガス台の下しかなかったのだ。ここに、鍋類、お皿、コップを全部しまっていた。
当然しまうスペースがないから、欲しいお皿を見かけても買うのをガマンしていた。

「わ~このお皿カワイイ~!(でも置くとこないから買わない)」
「わ~このコーヒーカップすごいステキ!(でも今使ってるのが壊れてないから買わない)」

そうしてガマンにガマンを重ねてきたのだ。しかし、その呪縛の日々も今日で終わる。
わたしの目の前には、大きく広い収納がどこまでも広がっているのよ!!

ガッ!!(収納の取っ手持つ音)
パカッ!!(収納の扉を開く音)
「…… なにこれーーーー!!」

なんということでしょうか。
新品・空っぽであるはずのキッチンの収納棚には、どこかで見た覚えのある昭和な雰囲気の食器がたんまりと詰め込まれていたのだ。

「これは…これはいったいどういう嫌がらせでしょうかお母さん!!」

母:「ああ、食器使っていいわよ。ウチの収納に入りきらなくって。
あんた食器がないって言ってたからちょうどいいでしょう?」

違う…ぜんぜん違う。食器がないのは、ガマンしてたから。そして私の欲しいお皿はコレジャナイ。

あれから10年経つが、母のよこした昭和の皿たちは、場所は変わったものの、私の収納に居座り続けている。使ってないのに。なんでだ。

住宅雑誌の取材が来た!!

すごい表情の写真がすごい表情の写真が

引っ越しして少し落ち着いた頃、施工会社であるじゃがバタホームの担当、M田君から連絡があった。
「あべさんのお家を、月刊○○リビングに掲載してもいいですか?」
ええっ!?それっていつも買ってた家づくりの雑誌じゃない!
わあ、すごい!いやあ~~~、やっぱりウチがかっこよくてカワイイからなのかしらね?
ウチの考え抜かれた設計と、ソツなく美しくまとめた外観の配色なんかを読者の方々に参考にしなさいよ、ドウゾ!ってことなのかしら?

「…いえ、「ペットと暮らす」という特集なんですが」

…OK。まあそれもいいでしょ。
ウチは、犬のパルちゃんのためにベランダのスリット、猫のチャーちゃんのために、ネコトイレスペースを作ってあげたのだから。それらを参考にするがいいでしょ。
「いいですよー」と返事をしてから「あれ?まてよ…」と気がついた。
ウチの犬猫は知らない人が来るの、苦手だわ。

撮影当日は思った通り。
犬のパルちゃんは
「知らない人が家に入ってくる!誰!?あのパシーッツ!って音がして光る機械(ストロボ)はなに!?ああん、怖いようー!!泣いちゃう!くううううーーん!!」
ネコのチャーちゃんは
「あっ!あたしに触るんじゃない!あんた誰!?なんで何回もネコ用のトイレドアをくぐらそうとするの!なんか光った!だからあたしに触るんじゃないっての!!フウー!!」

と言った具合に撮影は進み、月刊○○リビングにはカラーの見開きで、ベランダで作り笑いをする私のダンナさんとパルちゃんの写真、トイレ前でカメラを鋭く睨んだチャーちゃんの写真が掲載されたのだった。

雑誌に掲載してもらうと記念になるよ

見る影もなし見る影もなし

住宅雑誌へのお家の掲載はとってもおススメだ。
なにより記念になる。プロのカメラマンが撮影しているので、写真がとってもキレイ!

どうやらあのような雑誌は、施工した家を掲載したいメーカーが、そのページのスペースを購入するらしい。広告スペースと同じようなものだ。
モデルハウスではなく実例だから、読者さんも参考にしやすい。ってことは、メーカーとしても広告効果バツグン!
実際に私も、家を計画している最中はいろいろ参考にさせてもらった。

でもどうやったら雑誌に掲載されるの?
いや、それは私も本当のところはよくわからないけど、どうやら、「担当営業さんの推薦」みたいなものがあるらしい。
家の完成時期と、雑誌の特集(ウチの場合はペット)とが合えば、もしかして掲載されるかも?
担当の営業さんには、それとなく何度もアプローチしておくいいかも。

雑誌にはリビングの写真も掲載されていた。
完成して間もないころの、とっても部屋がキレイでかたづいていたころの、だ。
何年か経って、ウチの息子のしょっちーにそれを見せたら
「うわー、すごいキレイなお家!どこのウチ?」
と本気で聞いていた。現在のリビングの様子とはかけ離れているらしい。
しかしよく聞け。
今、リビングに散らかっているおもちゃはすべて君のものだからな!

次回は最終回!号泣!もといたアパートに戻りたい!?です。

2015年 10月31日 11時00分