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マンションの相続税評価額とは?計算方法や控除・特例を徹底解説

マンションを相続した場合の相続税額が気になるという人も多いでしょう。

2024年1月に、マンション相続税評価額の新ルールが制定されました。こうした税制の変更を把握し、相続税評価額の算出方法を理解することで、相続時の対応をスムーズに行うことができます。

この記事では、マンションの相続税評価額の計算方法について解説していきます。また、相続時に適用できる控除や特例、相続手続きの流れについても紹介します。

この記事で分かること

  • 【2024年1月改定】マンション相続税評価額の新ルール
  • マンションの相続税評価額の計算方法
  • 賃貸マンションの相続税評価額の計算方法
  • マンション相続時に適用できる控除や特例
  • マンション相続手続きの主な流れ
  • マンションを相続する場合の注意点

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もくじ

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マンションの相続税評価額とは?

マンションの相続税評価額とは、相続税を計算する際に用いられる課税価格のことです。

相続税を計算するには、マンションの相続税評価額以外にも、現金や生命保険などの財産を合算した「相続財産の総額」を算出しなければなりません。

マンションの相続税評価額は、土地と建物に分けて計算します。詳しい計算方法は後述します。

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【2024年1月改定】マンション相続税評価額の新ルール

2024年1月から、マンションの相続税評価額に関する新ルールが制定されました。この改定を踏まえて、以下の2点を押さえておきましょう。

  • マンション1室の評価額の改定
  • タワーマンションへの影響

マンション1室の評価額の改定

過度な相続税対策を抑えるために、居住用のマンション1室の評価額の改定が行われました。マンションの評価額が時価の6割を下回る場合、相続税評価額は以下のように調整されます。

改定前の相続税評価額×区分所有補正率(評価乖離率×0.6)

※参考:「居住用の区分所有財産」の評価が変わりました|税務署

つまり、マンションの相続税評価額が、時価の6割以上となるように変更されています。

タワーマンションへの影響

改定された新ルールは、区分所有マンションが対象になります。

一般的には同じマンションであっても、高層階の方が高い時価で売買されるケースが多く、相続税評価額との乖離が大きくなっていました。

今回の改定は、タワーマンションの高層階ほど影響は大きいといえるでしょう。ただし、居住用の区分所有マンションが対象となり、事業用や1棟所有のマンションでは従来通りです。

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マンションの相続税評価額の計算方法

マンションの相続税評価額は、土地と建物に分けて評価額を算出し、合算することで求められます。ここでは、マンションの相続税評価額の計算方法を、以下の順に解説します。

  • 土地の計算方法
  • 建物の計算方法

土地の計算方法

マンションが建っている土地の相続税評価額を算出するには、「路線価方式」と「倍率方式」の2種類があります。

路線価とは、道路に面する土地の1㎡あたりの評価額のことです。路線価方式による土地の相続税評価額は、以下の式で算出できます。

土地の相続税評価額=敷地の路線価×マンションの敷地面積×補正率×敷地権の割合×区分所有補正率

路線価が定められていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率をかける倍率方式を用いて算出します。路線価と評価倍率は、国税庁のホームページで調べることができます。

※参考:路線価図・評価倍率表|国税庁

建物の計算方法

マンションの建物部分の評価額は、固定資産税評価額に区分所有補正率を乗じた金額です。

固定資産税評価額は、毎年4〜6月頃に郵送される課税明細書や、自治体で取得できる固定資産評価証明書に記載されています。

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賃貸マンションの相続税評価額の計算方法

ここでは、賃貸マンションの相続税評価額の計算方法を、以下に分けて解説します。

  • 区分所有の場合の計算方法
  • 一棟所有の場合の計算方法

区分所有の場合の計算方法

被相続人が賃貸で運用していた区分所有のマンションを相続した場合、借地権割合と借家権割合を考慮して以下のように計算する必要があります。

土地 相続税評価額(区分所有補正率適用)×(1-借地権割合×借家権割合30%)
建物 相続税評価額(区分所有補正率適用)×(1-借家権割合30%)

借家権割合は30%で決まっていますが、借地権割合は地域によって30〜90%で設定されています。

こうした借地権割合も、国税庁のホームページで調べることができます。

一棟所有の場合の計算方法

被相続人が賃貸で運用している一棟マンションを相続した場合、前述の通り区分所有補正率の適用はありませんが、「賃貸割合」を考慮する必要があります。

賃貸割合とは、実際に入居者に賃貸している割合のことです。例えば、部屋の面積が同じ20室の一棟マンションで12室が入居している場合、賃貸割合は60%です。

したがって、一棟所有の場合の計算方法は以下のようになります。

土地 相続税評価額×(1-借地権割合×借家権割合30%×賃貸割合)
建物 相続税評価額×(1-借家権割合30%×賃貸割合)

ただし、賃貸割合は部屋の専有部分の床面積の割合を基に算出されるので、部屋によって面積が異なるマンションの場合は注意が必要です。

マンションの相続税は相続税評価額だけで計算できる?

結論、マンションの相続税は相続税評価額だけでは計算できません。なぜなら、相続税を計算するには、マンション以外にも被相続人の相続財産(現金や生命保険など)の総額を調べる必要があるからです。

ここでは、相続税について以下の内容を押さえておきましょう。

  • 相続税がかからないケース
  • 相続税の計算方法

相続税がかからないケース

相続税がかからないケースは以下の通りです。

  • 相続財産の総額が基礎控除額以下のケース
  • 控除・特例が適用されるケース

相続財産の総額が基礎控除額以下のケース

相続財産の総額が、基礎控除以下の場合は相続税がかからず、申告も不要です。

基礎控除額は、法定相続人の数によって以下のように計算します。

3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人で計3人の場合、基礎控除額は以下のとおり計算します。

3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円

この場合、相続財産の総額が4,800万円以下であれば相続税がかかりません。

控除・特例が適用されるケース

相続時に使える控除や特例を適用することで、相続税がかからないケースがあります。

例えば、後述する「配偶者の税額の軽減(配偶者控除)」を適用することで、配偶者は1億6,000万円までであれば、相続税がかかりません。

ただし、控除・特例を適用する場合は、相続税がかからなくても申告する必要があるため注意しましょう。

相続税の計算方法

相続税の計算は、以下の手順で行います。

1. 相続財産の総額を計算する
2. 相続税の課税対象額を計算する
3. 相続税の課税対象額を法定相続分で按分する
4. 按分した金額に税率をかけて相続税の総額を算出する
5. 相続税の総額を実際の相続割合で按分する

相続税の計算方法は複雑なため、ここでは具体的にシミュレーションしてみましょう。

相続人が配偶者と子ども2人の計3人で、相続財産が1億円の場合、基礎控除額は前述の通り4,800万円となるため、課税対象額は5,200万円です。

次に、5,200万円から配偶者の法定相続分2分の1、子ども2人の法定相続分4分の1ずつで配分すると、以下のようになります。

  • 配偶者の法定相続分:2,600万円
  • 子ども1人あたりの法定相続分:1,300万円

次に、税率をかけて相続税の総額を算出します。税率は、金額に応じて以下のように異なります。

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% -
1,000万円超から3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超から5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超から1億円以下 30% 700万円
1億円超から2億円以下 40% 1,700万円
2億円超から3億円以下 45% 2,700万円
3億円超から6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

※参考:No.4155 相続税の税率|国税庁

この場合、計算式は以下のようになります。

● 配偶者:2,600万円×15%-50万円=340万円
● 子ども(1人あたり)1,300万円×15%-50万円=145万円

つまり、このシミュレーションの場合、3人にかかる相続税は630万円です。そして、算出した相続税を、実際の相続割合で按分することで、1人あたりの相続税が算出できます。

なお、控除や特例を活用すると、さらに節税できる可能性があります。詳しく知りたい人は、税理士などの専門家に相談しましょう。

マンション相続時に適用できる控除や特例

ここでは、マンション相続時に適用できる控除や特例を2つ紹介します。

  • 小規模宅地等の特例
  • 配偶者の税額の軽減(配偶者控除)

小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例とは、被相続人が事業や住宅などで使用していた土地及び建物を相続した場合、一定の面積までは評価を減額できる特例です。

宅地の用途によって、限度面積や減額割合は以下のように変動します。

対象の宅地 限度面積 減額割合
特定居住用宅地等 330㎡ 80%
特定事業用宅地等 400㎡ 80%
貸付事業用宅地等 200㎡ 50%

特定居住用宅地等とは、被相続人が居住用で使っていた宅地のことで、特定事業用宅地等とは、被相続人が事業用で使っていた宅地のことです。また、貸付事業用宅地等とは、被相続人が賃貸や月極駐車場などの貸付事業用で使っていた宅地のことをいいます。

特例の適用要件は、取得者によってそれぞれ異なるので、詳しい内容は国税庁のホームページを参考にしてください。

※参考:No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|国税庁

配偶者の税額の軽減(配偶者控除)

配偶者の税額の軽減(配偶者控除)とは、被相続人の配偶者が相続する財産のうち、以下のいずれか多い金額まで非課税になる制度のことです。

● 配偶者の法定相続分相当額
● 1億6,000万円

配偶者控除を利用することで、マンションを含む相続財産の相続税を大幅に節税できる可能性があります。

ただし、以下の点に注意が必要です。

● 戸籍上の配偶者であること
● 遺産分割が完了していること
● 相続税の申告書を税務署に提出すること

相続税の計算や配偶者控除といった特例の要件などは複雑になるため、専門家に相談することをおすすめします。

※参考:配偶者の税額の軽減(配偶者控除)|国税庁

マンション相続手続きの主な流れ

マンションの相続手続きは、主に以下の流れで進められます。

  • STEP1.遺言書の有無を確認する
  • STEP2.相続人・相続財産の調査を行う
  • STEP3.遺産分割協議を行う
  • STEP4.相続登記を行う
  • STEP5.相続税の申告・納税を行う

STEP1.遺言書の有無を確認する

まずは、亡くなった人(被相続人)による遺言書の有無を確認しましょう。

遺言書を作成している場合は、主に以下のようなケースがあります。

● 本人自筆の遺言書を自宅に保管している
● 公正証書による遺言を作成している
● 本人自筆の遺言書を法務局が保管している

最初に、被相続人の自宅や貸金庫など、重要書類が保管されていそうな場所を中心に調べます。

見当たらなければ、最寄りの公証役場での遺言検索や、法務局に「遺言書保管事実証明書」の請求を行うなどして、遺言書が保管されていないかを確認します。

遺言書が見つかり、マンションの相続人が指定されている場合は、その相続人がマンションを相続するのが一般的です。

ただし、被相続人の自宅で遺言書を見つけたとしても、勝手に開封してはいけません。家庭裁判所で開封手続きを行う必要がある点に留意が必要です。

STEP2.相続人・相続財産の調査を行う

被相続人が遺言書を作成していなければ、相続人や相続財産の調査も行いましょう。

相続人を特定するには、被相続人の出生から死亡までの戸籍を取得する必要があります。

相続財産は、預貯金やマンションなどのプラスの財産と、借金といったマイナスの財産があります。マイナスの財産が多い場合は、「相続放棄」をすることで財産を相続しない選択をすることも可能です。

STEP3.遺産分割協議を行う

相続人と相続財産が判明したら、相続人全員で「遺産分割協議」を行います。遺産分割協議とは、相続人で相続財産をどのように分割するかを協議して決めることです。

遺産分割協議が完了したら、「遺産分割協議書」を作成して協議内容を書面にまとめます。遺産分割協議書の作成に期限はないものの、相続税申告時に必要になるため、申告期限である「相続開始から10ヶ月以内」に完了しましょう。

STEP4.相続登記を行う

遺産分割協議書の作成が完了すれば、マンションの相続登記を行いましょう。相続登記とは、被相続人が所有していたマンションを、相続人に名義変更するために登記することです。

なお、相続発生から3年以内に相続登記しないと、10万円以下の過料が発生します。第三者にマンションの売却もできないので、早めに済ませておきましょう。

相続登記の手続きは自分で行うことも可能ですが、手続きが複雑なため、司法書士に依頼するケースが一般的です。

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STEP5.相続税の申告・納税を行う

相続税が発生する場合は、相続税申告書を作成し、税務署に提出して納付する必要があります。

相続税の申告と納付は、被相続人が亡くなった日の翌日から10ヶ月以内に行わなければなりません。期限に遅れると、加算税や延滞税がかかるおそれがあります。

マンションを相続する場合の注意点

マンションを相続する場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 相続後も各種費用は発生する
  • 相続税の申告漏れ・納税漏れは加算税や延滞税の対象になる

相続後も各種費用は発生する

マンションの相続後も、主に以下の費用を支払う必要があります。

● 固定資産税・都市計画税
● 管理費・修繕積立金
● 火災保険料
● 住宅ローン(残債がある場合)

これらの費用を考慮せずにマンションを相続すると、将来的に金銭的な負担が大きくなるおそれがあります。特に、築年数が古いマンションの場合、大規模修繕工事に備えて修繕積立金が増額されるケースも考えられます。

マンションを相続する際は、必要な費用を確認し、資金計画を立てることが重要です。各種費用の支払いに負担を感じる場合は、相続したマンションを売却するのも選択肢の1つです。

相続税の申告漏れ・納税漏れは延滞税の対象になる

相続税は、自己申告によって支払う税金であり、申告漏れ・納税漏れは加算税や延滞税の対象になります。延滞税の税率は毎年異なり、令和6年12月31日までは以下のようになっています。

● 納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までの期間:年2.4%
● 納期限の翌日から2ヶ月を経過した日以後:年8.7%

※参考:延滞税の割合|国税庁

相続税の申告は複雑で、専門的な知識が必要です。特に、マンションの相続税評価額の算出や各種特例の適用などは、誤りやすい点が多くあります。

確実な申告を行うためにも、早めに税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

マンション相続後に手放すなら売却を視野に入れよう

マンションの相続税評価額とは、相続税を計算する際に用いられる課税価格のことです。

土地と建物に分けて求める必要があり、賃貸で運用しているマンションの場合は、借地権割合・借家権割合・賃貸割合なども考慮しなければなりません。

マンションの相続では、毎月管理費や修繕積立金などの維持費が発生します。マンションの活用予定がなく、手放す場合は売却を視野に入れましょう。

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初回公開日:2025年12月24日

記事監修

橘慶太氏prof” class=橘 慶太(たちばな けいた)

円満相続税理士法人代表。「最高の相続税対策は、円満な家族関係を構築すること」をモットーに活動を行い、これまで手がけた相続税申告は500件以上、相談実績は5,000人以上に及ぶ。2018年にはYouTubeにて「円満相続ちゃんねる」を開設し、2026年1月時点のチャンネル登録者数は21万人超。著書に『ぶっちゃけ相続』などがある。
HP:円満相続税理士法人
Youtube:【円満相続ちゃんねる】税理士橘慶太
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