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マンションの耐用年数は何年?何年住めるのかや寿命に影響する要素も

一般的にマンションの建物としての価値は時間が経過するにつれて減少していきます。そのため、「このマンションはあと何年くらい住めるのだろう?」と不安に感じてる人も多いでしょう。

マンションの価値を判断する指標の一つに「耐用年数」があります。耐用年数には、法定耐用年数や物理的耐用年数などの種類があるため、違いを理解しておいた方が良いでしょう。

この記事では、マンションの耐用年数や一般的な寿命などに影響する要素、耐用年数が過ぎた場合の選択肢などについて解説していきます。

この記事で分かること

  • そもそもマンションの耐用年数とは?
  • マンションの耐用年数は47年
  • マンションの寿命に影響する要素
  • マンションの耐用年数が過ぎた場合の選択肢
  • マンションの寿命を少しでも延ばすためのポイント

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もくじ

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そもそもマンションの耐用年数とは?

マンションの耐用年数とは、一般的に住居としての性能や価値が保たれる期間のことを指します。耐用年数は、大きく分けて以下の3種類があります。

  • 法定耐用年数
  • 物理的耐用年数
  • 経済的耐用年数

法定耐用年数

法定耐用年数とは、減価償却費を算出するために法律で定められた期間のことです。法定耐用年数は、建物の構造や用途によって異なります。

例えば、建物が鉄骨鉄筋コンクリート造の住宅の法定耐用年数は47年と定められています。

なお、法定耐用年数はあくまで会計上の数字であり、実際に年数が過ぎたからといって住めなくなるわけではありません。

法定耐用年数は、建物の資産価値が時間とともに減少していく割合を計算するための基準として使用されます。

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物理的耐用年数

物理的耐用年数とは、建物の物理的な強度や性能が保たれる期間のことです。建物が使用できなくなるまでの期間を指すため、一般的な文脈における「寿命」に近い数字といえるでしょう。

物理的耐用年数は、建築技術の進歩や適切な維持管理によって、近年長期化しています。現代のマンションの物理的耐用年数は、100年以上ともいわれています。

経済的耐用年数

経済的耐用年数とは、建物の経済的な価値が残っている期間のことです。建物の劣化やメンテナンスの状況、市場価値など、さまざまな観点から建物に残存している価値を判断します。

マンションの経済的耐用年数は、一般的に50年程度と考えられています。残存年数が長いと、資産価値が高いと判断されるのが一般的です。

経済的耐用年数を過ぎると、売買の際は建物に価値がないと考えられ、土地の価格のみで判断される傾向があります。

マンションの耐用年数は47年

マンションの法定耐用年数は、建物の構造や用途によって異なります。居住用の場合、マンションの耐用年数は以下のとおりです。

マンションの構造 法定耐用年数
重量鉄骨造 34年
鉄筋コンクリート造(RC造) 47年
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) 47年

※参考:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

耐用年数の残存期間を把握することで、マンションの価値を判断しやすくなるでしょう。

耐用年数と寿命の違い

マンションの法定耐用年数は会計上の数字ですが、一般的な文脈における寿命は実際に使用できなくなるまでの期間を指す点で異なります。マンションの寿命は、物理的耐用年数に近い指標といえるでしょう。

マンションの「寿命」は、適切な維持管理を行うことで延ばすことが可能です。

マンションの耐用年数が過ぎたら何年住めるのか

マンションの耐用年数を超えても、以下の条件を満たしていれば安全に住み続けることができると考えられます。

  • 定期的な点検や修繕が行われている
  • 構造上の問題がない
  • 居住に必要な性能が保たれている

物件によって事情は異なるものの国土交通省の調査によると適切な維持管理が行われているマンションは、築100年以上も使用できるとされています。

そのため、マンションの耐用年数で寿命を判断するのではなく、修繕計画やメンテナンス記録などを確認するのが良いでしょう。

※参考:国土交通省|期待耐用年数の導出及び内外装 設備の更新による価値向上について

マンションの平均寿命

国土交通省の調査によると、鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションの平均寿命は、68年とされています。

ただし、鉄筋コンクリート部材の寿命は120年、外装仕上げにより延命した場合は150年ともいわれています。

つまり、マンションを適切に修繕や管理を行うことで、寿命を延ばすことが可能です。

※参考:国土交通省|期待耐用年数の導出及び内外装 設備の更新による価値向上について

マンションの寿命に影響する要素

マンションの寿命に影響する要素は主に以下の4つです。

  • マンションの強度
  • 耐震性能
  • 管理状況
  • 立地条件

マンションの強度

マンションの強度が高いほど、寿命も長くなります。マンションの構造は、主に以下の3種類があります。

  • 鉄骨造(S造)
  • 鉄筋コンクリート造(RC造)
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

一般的には、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の強度が最も高く、続いて鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨造(S造)の順になります。

また、マンションに使われるコンクリートの品質や強度も、寿命に大きく影響する要素です。

コンクリートの強度は、1平方ミリメートルあたりの圧縮強度の高さ(N/平方ミリメートル)で表されます。普通のコンクリートは27〜36N/平方ミリメートルが一般的ですが、高強度のコンクリートは36〜60N/平方ミリメートルとなります。

マンションの寿命を判断する際は、構造やコンクリートの強度が一つの判断材料になるでしょう。

耐震性能

日本は地震が多いため、耐震性能もマンションの寿命に大きく影響する重要な要素です。

1981年6月1日以降に建てられた建物は「新耐震基準」を満たし、震度6強〜7程度の揺れでも倒壊・崩壊しないことを基準にしています。

一方、1981年5月31日以前の建物は、「旧耐震基準」で建てられ、震度5強程度の揺れでも倒壊・崩壊しないことを基準にしています。そのため、旧耐震基準で建てられたマンションは、震度6以上の大きな地震が発生した際にダメージを受けやすいと考えられます。

マンションに長く住みたい人は、新耐震基準で建てられたマンションを選ぶと良いでしょう。

管理状況

マンションの管理状況は建物の寿命に大きく影響します。そのため、以下のような内容が適切に実施されているかを確認しましょう。

  • 定期的に点検されているか
  • 修繕計画が立てられているか
  • 清掃やメンテナンスがされているか
  • 修繕積立金が正しく運用されているか

なお、管理組合が機能していないマンションは、修繕積立金の管理や修繕計画が疎かになりやすく、建物の寿命が縮まる傾向にあります。適切に管理や修繕を行っていれば、マンションの寿命を延ばすことができるため、管理状況を確認しましょう。

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立地条件

マンションの立地条件は、寿命に影響する可能性があります。例えば、以下のような立地にあるマンションは、寿命が短くなりやすいといえます。

  • 海からの距離が近い
  • 自然災害が発生しやすい

海からの距離が近いと、潮風による塩害で金属が錆びやすいデメリットがあります。また、台風や土砂災害など、自然災害が多い立地のマンションは、外壁や屋根が損傷しやすくなります。

立地条件が悪いマンションは、適切にメンテナンスや修繕がされているかや、対策を講じられているかなどを詳しく確認しましょう。

マンションの耐用年数が過ぎた場合の選択肢

マンションの耐用年数が過ぎた場合の主な選択肢は、以下のとおりです。

  • 大規模修繕を行う
  • 建て替えをする
  • 解体して敷地を売却する

大規模修繕を行う

マンションの耐用年数が過ぎて住み続けることが難しくなった場合、大規模修繕を行うことで寿命を延ばす方法があります。

大規模修繕とは、外壁や屋根、共用部分など、マンションの経年劣化や不具合を修繕する工事のことです。12〜15年程度の周期で行われるケースが一般的で、資産価値を守るうえで必要不可欠です。

マンションの大規模修繕工事を定期的に行うことで、建物の寿命を延ばすことができ、長期にわたって住み続けることが可能になります。

ただし、築年数が経過しているマンションは、修繕費用が高額になりやすいため、綿密に修繕計画や費用を準備しておく必要があります。

マンションに住み続けたい人は、定期的に大規模修繕工事を行いましょう。

建て替えをする

マンションの耐用年数が過ぎて住み続けることが困難になった場合、新しいマンションに建て替える方法があります。

しかし、マンションを建て替えるには、区分所有者の5分の4以上の賛成が必要になります。仮住まいや建築費用の負担も発生するため、難易度が高いといえるでしょう。

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解体して敷地を売却する

建て替え以外にも、マンションを解体して敷地を売却する処分方法があります。

しかし、建て替え同様に区分所有者の5分の4以上の賛成が必要になり、ハードルが高いといえるでしょう。

寿命を過ぎたマンションを放置すると、自然災害による倒壊のリスクも高くなるため、所有者で協議を重ねて方針を決める必要があります。

マンションの寿命を少しでも伸ばすためのポイント

マンションの寿命を少しでも延ばすためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 日々のメンテナンスを怠らない
  • 長期修繕計画を見直す
  • ホームインスペクションを行う

日々のメンテナンスを怠らない

マンションの寿命を延ばすには、日々のメンテナンスを怠らないことが重要です。

修繕や清掃といった日々のメンテナンスを怠ると、マンションの劣化が進行してしまいます。日々のメンテナンスを徹底することで、不具合の早期発見・対応が可能になります。

長期修繕計画を見直す

長期修繕計画は定期的に見直し、修繕積立金が不足しないように対策しておくことも重要です。

長期修繕計画を見直す際は、外部の専門家に調査してもらい、第三者の視点から修繕計画を提案してもらうと良いでしょう。

ホームインスペクションを行う

ホームインスペクションとは、住宅診断士(ホームインスペクター)が第三者の立場から住宅の状態を確認するサービスのことです。

住宅診断士が以下のような内容を目視で確認し、劣化状況や不具合の有無をチェックします。

  • 外壁や屋根など建物の構造部分が劣化していないか
  • 雨漏りや水漏れがあるか
  • 配管設備に損傷がないか

ホームインスペクションを行うことで建物の現状を把握でき、必要なメンテナンスや修繕を実施することが可能です。

なお、中古マンションのホームインスペクションにかかる費用相場は5〜7万円程度です。詳細な診断が必要と判断されると、追加で費用がかかる場合があります。

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マンションの耐用年数に関するよくある質問

ここでは、マンションの耐用年数に関するよくある質問を2つ紹介します。

  • 耐用年数と減価償却の関係性は?
  • 耐用年数の調べ方は?

耐用年数と減価償却の関係性は?

減価償却とは、マンションの取得費を法定耐用年数に応じて毎年均等に経費計上することです。

マンションのような不動産は会計上「固定資産」に分類され、1度に経費計上せずに複数年に分けて計上する決まりです。

つまり、耐用年数は減価償却費を計算するうえで必要となる数値といえます。

耐用年数の調べ方は?

法定耐用年数を調べるには、国税庁のホームページを確認すると良いでしょう。

国税庁のホームページでは、構造・用途別の法定耐用年数を示しています。例えば、居住用マンションの場合は以下のようになります。

マンションの構造 法定耐用年数
重量鉄骨造 34年
鉄筋コンクリート造(RC造) 47年
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) 47年

※参考:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

事務所用や店舗用など、用途が異なっても法定耐用年数は変動します。そのため、構造・用途が合致する法定耐用年数を確認しましょう。

マンションは耐用年数が過ぎても住むことは可能

マンションの耐用年数は、一般的に住居としての性能や価値が保たれる期間のことであり、以下の3つの考え方があります。

  • 法定耐用年数
  • 物理的耐用年数
  • 経済的耐用年数

物理的耐用年数は、実際にマンションが使用できなくなるまでの期間を指すため、寿命に近い数字といえます。

マンションの寿命を延ばすには、日々のメンテナンスを計画的に行うことが重要です。長期修繕計画を見直し、定期的にメンテナンスを行うことで、耐用年数が過ぎても住み続けられます。

耐用年数が迫ってきたことで資産価値への影響が気になる場合、早期にマンションを売却することも選択肢の1つです。マンションの売却を検討する場合、築年数が経過した物件の売却に強みがある不動産会社に査定を依頼することが非常に重要です。

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初回公開日:2024年12月12日

記事執筆・監修

矢野 秀一郎(やの しゅういちろう)

不動産会社で2社勤務。1社目では時間貸駐車場の開発営業を中心に携わり、2社目では不動産売買の仲介営業や、一戸建ての分譲工事のプロジェクト、および新築・リフォーム工事の現場監督など、幅広く業務を担当。現在はフリーのライターとして不動産や金融に関する内容を中心にライティング・記事監修を実施。