イメージを具現化するパナソニックセンター大阪の住空間展示

パナソニックセンター大阪のスタッフが手描きした民泊リフォームのリライフストーリーパナソニックセンター大阪のスタッフが手描きした民泊リフォームのリライフストーリー

グランフロント大阪 南館の地上1~2階と、地下1階の3フロアで展開する「パナソニックセンター大阪」。パナソニックのショールームとして、さまざまな住空間の提案と最新設備の展示がされている。

1階と2階に広がる住空間の展示は、「Re-Life Story~もっと、人生を、新しく」をコンセプトに、全12のリライフストーリーに基づいた空間が作られている。ここでは、セカンドライフのことを“リライフ”と称し、展示空間の住人の物語をリライフストーリーとしてテーマにしている。

例えば、移住の提案では「淡路島や琵琶湖でプチ隠居」と題してLDKでパノラマビューが楽しめる空間に。介護リフォームの場合は「バリアフリー・ヴィラ」として、自立した暮らしをかなえつつ、おしゃれなアジアンリゾートデザインに。そんな具合に一つ一つに詳細な物語が組み込まれている。

そんなリライフストーリーのひとつに、民泊リフォームの住空間がある。インバウンド需要の高まりとともに注目されている民泊。同施設では2016年12月に民泊リフォームの提案を開始しており、2018年6月にリニューアルがされた。

新たにテーマにしたのは「実家に活力、生きがいがうまれる民泊リフォーム」。50代の夫婦のリライフストーリーとなる。

親が亡くなり、空き家になった実家。今は夫婦と娘、息子でマンション暮らしをしており、いずれ子どもたちが独立すれば夫婦2人となるため、広い実家に移ってもスペースを持て余してしまう。だけど、思い出の詰まった実家を売りたくない。そこで浮かんできたのが“民泊”というキーワード…。

パナソニックセンター大阪 企画課の木村香子さんにご案内いただき、見学してきた。

海外のゲストを意識した和テイストで一軒丸ごとリフォーム

リニューアル前は、住人が住む家にゲストが宿泊するという居住型の民泊を提案していたという。「住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行される前から提案をしておりましたが、実家の空き家問題が増えていることから、今回は一軒丸ごと民泊施設にするリフォームを提案しています」と木村さん。

海外のファミリーや若者たちといった大人数で利用するゲストを想定。1階はゲストたちの憩いの場になる広いLDK、2階を寝室とした。

インテリアはそんな海外のゲストに喜んでもらえるよう、伝統的な日本家屋の良さを活かしつつ、モダンな空間になっている。

ダイニングテーブルには、木製のチェアとともに、座ってくつろげる「畳が丘」というパナソニックが出している畳を使ったコーナー収納を組み合わせてある。

そのほか、和柄をイメージしたキッチンのタイルや市松模様のガラスが入った障子戸、二本松箪笥など、随所に日本らしさを感じる。

左上/民泊リフォームコーナー。左下/リフォームのビフォーアフターを図面で紹介。右上/「畳が丘」は、和の雰囲気を作りながら、イスのように立ったり座ったりが比較的楽にできるため、年配の人にも好評。座面の下が収納になっている。右下/民泊のルールを宿泊客に知らせる手作りポスター。細かなところまでヒントを得られる作りになっている左上/民泊リフォームコーナー。左下/リフォームのビフォーアフターを図面で紹介。右上/「畳が丘」は、和の雰囲気を作りながら、イスのように立ったり座ったりが比較的楽にできるため、年配の人にも好評。座面の下が収納になっている。右下/民泊のルールを宿泊客に知らせる手作りポスター。細かなところまでヒントを得られる作りになっている

民泊だけでない価値を生むリフォームを提案

民泊リフォームのリライフストーリーには続きがある。それはテーマに入っている「生きがいがうまれる」こと。50歳を過ぎた夫婦の趣味が盛り込まれているのだ。

陶芸にはまっている夫、料理教室を月に何回か開いてきた妻。そんな2人の夢を民泊施設にコラボさせたという物語。陶芸のアトリエと、料理教室ができる対面型の大きなキッチン。キッチンのオープンシェルフには夫が作った皿が飾られ、民泊のゲストはその皿に料理を盛り付けて食事することもできる。

「民泊新法では、年間の営業日数が180日以内と決められています。宿泊の予約がない日は料理教室を開催したりできるので、民泊を導入しやすいかもしれません」と木村さん。

社会問題にもなっている空き家の有効活用ができないかというところをスタートに、民泊、セカンドライフの夢がうまく組み込まれたテーマは、大いに参考になることだろう。

左/オープンキッチンにしたLDKは、“妻”の夢である料理教室ができる料理スタジオになるイメージ。右上/“夫”の夢の実現例として陶芸アトリエを設けた。右下/陶芸作品を並べたキッチンのオープンシェルフ。ギャラリーのようでもあり、民泊ゲストには和の盛り付けで食事を楽しんでもらうという提案も左/オープンキッチンにしたLDKは、“妻”の夢である料理教室ができる料理スタジオになるイメージ。右上/“夫”の夢の実現例として陶芸アトリエを設けた。右下/陶芸作品を並べたキッチンのオープンシェルフ。ギャラリーのようでもあり、民泊ゲストには和の盛り付けで食事を楽しんでもらうという提案も

来訪者に便利なワンストップサービス

家電事業のほか、住宅設備・建材などの住宅事業も手掛けるパナソニック。インテリアスタイリングでは、先に紹介した「畳が丘」のほかにも、キッチンカウンター、調理家電、掃除機など、自社製品が随所に配されている。一括で提案できるのは、総合メーカーとしての強みだろう。パナソニックセンター大阪では、そんなワンストップサービスとなっているのが大きな特徴だ。

紹介してもらった家電の民泊への活用で、なるほどと思ったのが、「おはなしカメラ」という製品。スマートフォンと連携してカメラで宅内を見ることができ、外出先から家にいる子どもと話をするなどで主に使われる。カメラからワンタッチで登録したスマートフォンを呼び出すことができるので、民泊のゲストが困ったときに対応できる。オーナーが常時滞在していない民泊施設では、この活用でゲストも安心できるはずだ。

左上/民泊のゲストと連絡をとる手段に活用できる「おはなしカメラ」。左下/パナソニックの家電製品が随所に。パナソニックセンター大阪の地下1階は、キッチン、バス・洗面・トイレ、内装など、住まいの最新設備のショールームとなっている。右/室内ドアもパナソニックの製品。こちらは「クラフトレーベル」というシリーズで、セルフペイントで自分好みに仕上げられる左上/民泊のゲストと連絡をとる手段に活用できる「おはなしカメラ」。左下/パナソニックの家電製品が随所に。パナソニックセンター大阪の地下1階は、キッチン、バス・洗面・トイレ、内装など、住まいの最新設備のショールームとなっている。右/室内ドアもパナソニックの製品。こちらは「クラフトレーベル」というシリーズで、セルフペイントで自分好みに仕上げられる

日本民泊協会と連携し、個別アドバイスサービスを実施

上/コンシェルジュデスク。下/インテリアなど住まいに関する本を5,000冊揃えたライブラリーもある上/コンシェルジュデスク。下/インテリアなど住まいに関する本を5,000冊揃えたライブラリーもある

パナソニックセンター大阪では、コンシェルジュデスクを設け、リフォーム、不動産、ファイナンシャルプラン、シニアライフサポート、インテリアデザインと5つの領域で、住まいに関することにほぼ対応してくれる。

ただ、民泊の法律や申請など専門的部分に関しては、一般社団法人 日本民泊協会と連携。毎週土曜日の午後に、協会の担当者が個別アドバイスサービスを実施している。予約優先で、相談は無料だ。

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パナソニックセンター大阪では、「自分らしく、くらすためのセミナー」と題したさまざまなイベントも開催している。民泊関連では、現役の民泊ホストの話を聞いたり、「集客できる民泊施設写真の撮り方」というテーマもあったそうだ。

また、この住空間展示は、具体性を持たせた物語を基にした提案で、新築やリフォームを考えている人が漠然と抱えていたイメージを「こういうことがしたかったんだ!」と思いつきやすいのではないかと感じた。

単にリフォームを提案するだけではなく、必要とされるサービスを提供して、しっかりとフォローがなされているのも心強い。

民泊には不安を覚える部分も多いと思う。パナソニックセンター大阪でも相談数は増えてきており、実際に民泊へのリフォームなどもう一歩進んだ相談も入ってきている。まずは、検討されている人は、イメージしやすいショールームの見学から始めてはいかがだろうか。

取材協力:パナソニックセンター大阪 
     https://www.panasonic.com/jp/corporate/center/osaka.html

2019年 05月25日 11時00分