外国人の受け入れと共生が求められる社会になってきた

グローバルトラストネットワークス新大久保支店グローバルトラストネットワークス新大久保支店

2018年12月8日第197回国会において「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立し、同月14日に公布された。
政府は今後5年間で最大34万人強の外国人を受け入れるとの試算を提示したが、この法律では同時に、受入れ機関に対し支援計画を作成し、支援計画に基づいて特定技能1号外国人に対する日常生活上、職業生活上又は社会生活上の支援を実施することを求めている。

具体的には、外国人の住宅の確保、在留中の生活オリエンテーションの実施、日本語習得の支援、外国人の相談・苦情への対応、各種行政手続についての情報提供、非自発的離職時の転職支援等で、出入国在留管理庁長官の登録を受けた登録支援機関が行うこともできる。

しかし、生活の基盤となる住宅の確保について、受け入れ企業も、企業から住宅探しの依頼を受ける不動産会社も、まだその態勢が十分に整っていないのが実状だろう。

外国人専門の家賃保証会社として入居審査からトラブル対応までサポートする

入居希望者との接客の様子入居希望者との接客の様子

株式会社グローバルトラストネットワークス(以下GTN)は、外国人専門の賃貸住宅保証会社として2006年に創業し、これまで延べ163ケ国、約12万人の外国人の家賃保証を行ってきた。営業部マネジャーの尾﨑幸男氏によると、年間の保証件数は約36,000件にのぼり、毎年来日する留学生の1/4が同社のサービスを利用し、代理店契約をしている不動産会社は8,000社を超えるとのこと。

メインの保証サービス「TRUST NET21」は、滞納賃料48ヶ月まで保証(管理費等含む)し、保証範囲も訴訟費用、残置物撤去・保管費用、原状回復費用、更新料、退去予告義務違反まで幅広い内容になっている。
しかも滞納家賃は、ほぼすべて回収しているという。
その秘訣を聞くと、「当社の強みは、まず費用回収のノウハウがあること、次に入居者のサポートを徹底することでトラブルを回避していること、そして社員の定着率の高さにある」との話だった。

入居者に対する多言語サポートサービスで、トラブルの97%は5日以内に解決する

GTNが外国人を保証する際は、すべて母国の両親に電話をし緊急連絡先になってもらうとともに、日本の商慣習や契約内容、保証システムを説明した上で、トラブル発生時には協力をしてもらう旨の依頼をする。
そして、両親のコンセンサスがとれた上で初めて保証をする流れだ。また、入居時には重要事項説明の理解が進むように、日本で生活するためのポイントと、ゴミ出しや夜中の騒音問題など一番トラブルになりやすい部分にフォーカスをして、母国語で7分半にまとめたDVDを見てもらう。

さらに、同社の重要なインフラとして他社ではまねができないものが、入居者に対する多言語によるライフサポートサービス「TRUST CALL」だ。
同社の社員の7割以上が外国人で、16言語での対応が可能だという。彼らが直接入居者と母国語で相談にのることで、「入居者からは月に5,000~6,000件の相談や問合せが入りますが、トラブルの7割は当日に解決し、5日以内では97%の解決率」ということだ。

ただ、この仕組みがこのように充実するまでにはいろいろな苦労があり、創業当初は社員の離職率が5割を超えることもあったという。しかし、その後外国人の文化を大事にしながら、社員旅行や懇親会などを大切にして、部門を越えてつながり、生き生きと働ける風土を作っていったことで、離職率は7%にまで減ったそうだ。

16ケ国語の言語で外国人を含め対応するサポートデスク16ケ国語の言語で外国人を含め対応するサポートデスク

生活インフラの支援を拡大することで、外国人の生活ストレスを無くす

後藤裕幸社長は、この事業に取り組む目的を「日本が好きで日本にやってくる外国人に、日本に来てよかったと思ってもらえるようにしたい」と語る。

「日本にやってくる外国人の多くは日本に興味があり、日本のことが好きです。しかし住居の問題を中心に、嫌な思いをして日本を嫌いになって帰る人が多すぎる。本来家探しはもっと楽しいはずなのに、何軒も断られたあげく、結局は日本人も借りないような物件を斡旋されるなど、外国人にとっては屈辱の経験の連続です。これでは日本のことを好きになってくれません」

そこで、当社の保証を使える外国人の入居が可能な物件を集めた『BEST-ESTATE』という7か国語対応が可能な物件サイトを立ち上げ、不動産会社にも無料で開放している。また、住居を紹介するだけでは来日の動機にならず、生活のために金銭的なサポートも必要なことから、アルバイトの紹介や就職斡旋事業に着手。さらに、2014年には自ら通信事業者になり携帯電話サービス事業も開始し、機器を強制購入させず、解約もスムーズにできる仕組みを提供している。

「住む、働く、通信。送金というインフラを整えたのも、せっかく来日したのなら彼らに日本を好きになってもらいたいし、希望通りに日本で就職し、世界に日本の良さを広めて欲しいからです。そのために外国人の生活上のストレスを解消することが事業の目的です」

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・グローバルトラストネットワークス(保証内容や不動産会社、オーナーの手続きについて)
 https://www.gtn.co.jp/

・外国人の入居が可能な物件検索サイト(7か国語での対応が可能)
 https://www.best-estate.jp/

社内のアクティビティの様子。チームワークの良さが質の高いサービスの秘訣だという社内のアクティビティの様子。チームワークの良さが質の高いサービスの秘訣だという

2019年 07月15日 11時00分