木造、鉄骨造、RC造…主な住宅構造の長所と短所

RC造の家は、防水性に優れるが、調湿性は悪く、意識的に換気しないと結露しやすいRC造の家は、防水性に優れるが、調湿性は悪く、意識的に換気しないと結露しやすい

5月中旬の沖縄を皮切りに、全国的に梅雨のシーズンに突入。外出するのも大変だし、家でじっとしていたくても、じめじめした家の中にいるのはいやなもの。梅雨シーズンこそ、室内で快適に過ごしたいものだ。
そこで、建物構造と湿気の関係について、調べてみよう。

まず、主な住宅構造と、簡単な長所と短所について見ていこう。
昔ながらの木造住宅は、木材の柱と梁で方形の骨組みを作り、建物を支えるもので、さらに骨組みに斜めの「筋交い」を入れて補強する。木材は外気温の影響を受けにくいので、夏は涼しく冬は暖かい長所があるが、基本的に湿気に弱いので、日ごろから風通しを考える必要がある。また防音性が低いので、騒音が気になる人には向かない。

鉄骨造は鉄骨を骨組みにしたものだが、軽量鉄を使った軽量鉄骨ブレース(軸組)構造は、軽量鉄骨の土台や柱、梁で骨組みを作り、鉄骨ブレースで補強したもの。重量鉄骨を使用し、柱と梁を完全に固定する重量鉄骨ラーメン構造もある。軽量にも関わらず強度があり、工期も短いが、防音性は十分とは言えない。
鉄筋コンクリート(RC)造は、鉄筋でコンクリートを補強した構造で、鉄骨を使ってさらに強度を上げた鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造もある。強度が高く、耐火性や耐震性にも優れ、遮音性も良いが、コンクリートは外気の影響を受けやすく、調湿性が低いため、夏は蒸し暑く、冬は底冷えがするのが弱点だ。

住宅構造に関わらず防ぎたい結露

雨の日でも室内を快適に保つには、温度と湿度を調節する必要がある。
外気の影響を受けやすいコンクリートや土壁の住宅は、夏の真昼は室温が上がり、エアコンなしではいられないほどだが、梅雨の時期は気温より、むしろ湿度の方が気になるだろう。
もっとも湿度を調節しにくいのはRC(鉄筋コンクリート)造や、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造。コンクリートは調湿性が低く、家の中がムシムシと感じる。結露しやすくカビが生えることもあるので、計画換気装置が取り付けられている住宅も多いだろう。調理時や入浴中、入浴後には意識的に換気をしないと結露の原因になるし、外が雨だからと室内に洗濯物を干すのもNG。梅雨シーズンにはもっとも暮らしにくい住宅構造と言えるかもしれない。
鉄骨造は壁の材質によって変わる。断熱性と調湿性の高い素材を使った壁ならば、湿気を気にせず快適に過ごせるが、コンクリートパネルの壁ならば、RC(SRC)造と同じく、適切に換気扇を使用し、結露を防がねばならない。

木造家屋は木の壁や土壁が多いが、どちらも調湿性が高いので、蒸し暑さは感じにくいだろう。

調湿性が高い木造住宅も、結露によるカビの発生に加え、木を腐らせてしまう木材腐朽(ふきゅう)菌、シロアリに気をつけたい調湿性が高い木造住宅も、結露によるカビの発生に加え、木を腐らせてしまう木材腐朽(ふきゅう)菌、シロアリに気をつけたい

梅雨シーズンに気をつけたい雨による家屋の腐食

外壁にひびがある場合は、鉄筋や鉄骨が露出していないか確認しよう外壁にひびがある場合は、鉄筋や鉄骨が露出していないか確認しよう

梅雨シーズンは、雨による家屋の腐食にも気を使いたい。RC(SRC)造はコンクリートに防水性があるため、コンクリートに囲まれた鉄筋に水が触れて錆びる可能性は少ない。ただしコンクリートにひびが入って鉄骨部分が露出していたり、そもそも施工の際に隙間があったりする場合もあるので、割れ目部分から鉄骨が露出していないか、確認する方が良いだろう。
鉄骨造は鉄骨に壁パネルを設置しているだけなので、防水対策がされていなければ、外壁に傷などがついて雨が染みると錆びる可能性がある。鉄骨に万全な防水対策がしてあれば良いが、そうでない場合は、頻繁に外壁のチェックを。ひびを発見したら、すぐに工務店などに見てもらおう。

木造住宅も、結露などにより木材が腐る恐れがあるため、壁のひびはすぐに修理しなくてはならない。木造住宅の場合、カビの発生に加えて、木を腐らせてしまう木材腐朽(ふきゅう)菌が発生する可能性がある。この腐朽菌が柱や梁といった構造材を腐食することによって、住宅強度の低下を招く恐れがあるため注意が必要だ。さらに、腐った木材はシロアリの餌にもなるため、ますますその悪影響が広がりかねない。

家屋の腐食対策では、壁のひびも要注意だが、雨漏りも重大な問題だ。そこで、次に雨漏りの原因と対策を見てみよう。

雨漏りはなぜ起こる?

屋根の瓦が割れていたり、ずれていることが雨漏りの原因に直結する訳ではなく、他にも様々な要因が考えられる屋根の瓦が割れていたり、ずれていることが雨漏りの原因に直結する訳ではなく、他にも様々な要因が考えられる

雨漏りがしてしまう場合、複数の原因が考えられる。建築時の防水に不備がある場合や、防水層や目地のコーキングの劣化によるもの、ベランダなどの排水口が詰まって水浸しになった場合などがある。
建築時の防水に不備がある場合は、契約書の瑕疵担保責任を確認して、施工業者に対応を依頼すると良いだろう。新築住宅なら、売り主あるいは請負主に、主要構造部分の10年保証が義務付けられているが、瑕疵を知ってから1年以内に損害賠償の請求をしなければならないので、新築物件で雨漏りを発見した場合は、早急に対応しよう。
外壁の防水層や屋根のコーキングなどが劣化して、ひびなどから雨が浸入する場合も工務店などに修繕を依頼するのが無難だろう。ホームセンターへ行けば修復材がそろっているので、DIYの腕に自信があるなら、自分でチャレンジしてみても良い。
排水口の詰まりが原因の場合は、詰まったゴミなどを取り除くだけで良いが、再発してはいけないので、枯れ葉などがたまらないよう、定期的に掃除をしよう。

梅雨の時期を少しでも快適に過ごすために

最後に、梅雨の時期を少しでも快適に過ごせるよう、湿気対策を考えてみよう。
エアコン除湿も一つの手法だが、「弱冷房除湿」のエアコンだと冷えすぎてしまう可能性があるし、「再熱除湿」のものは冷房より電気代がかかってしまう。市販の除湿シートを床に敷いたり、除湿剤や炭などを部屋に置いたりすれば湿気を吸い取ってくれるので、活用すると良いだろう。
また、換気も重要だ。複数の換気扇を回すか、複数の窓を開けて空気の流れを作る事。これだけでは足りないと感じるなら、開いた窓に向けて扇風機を回すと空気の流れができるので試してみてほしい。

長雨のシーズンは、誰もが鬱陶しいもの。家の点検を万全にし、湿気対策をして、少しでも安全快適に過ごしたいものだ。

2016年 06月19日 11時00分