震度6弱以上の地震が来る確率は横浜市が78%、千葉市で73%

最近(2015年6月)全国各地の火山活動が活発化し、比較的大きな地震も多発している。
政府の地震調査委員会が公表する「全国地震動予測地図」の2014年版によると、関東地方での大規模な地震の発生率が大きく上昇しており、今後30年以内に震度6弱以上の地震が来る確率は横浜市が78%で千葉市は73%だった。
家は人生で最大の買い物。地震に限らず災害はできる限り避けたい。そのためには住まいの購入前により多くの情報を収集しておくことが重要だ。

そこで宅地に関する16種類の情報を一度に確認できる無料サイト「住環境情報マップ」を紹介しよう。

「住環境情報マップ」
http://www.asahigs.co.jp/jukankyo/map.html

政府の地震調査委員会が公表した「全国地震動予測地図」の最新改訂版。今後30年間で震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を表す。濃い赤の部分が確率26%~100%政府の地震調査委員会が公表した「全国地震動予測地図」の最新改訂版。今後30年間で震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を表す。濃い赤の部分が確率26%~100%

「地震による揺れやすさ」や「液状化の可能性」など16種類の情報が入手可能

「住環境情報マップ」は、次の住環境調査のエキスパート4社が合同で開発した。

株式会社環境地質・・・宅地地盤調査、土砂災害関連調査など
株式会社オオスミ・・・環境分析、大気汚染調査、騒音調査など
日本土地評価システム株式会社・・・不動産鑑定、固定資産税評価など
アサヒ地水探査株式会社・・・GISシステム開発、地盤情報データベースなど

確認できる住環境の情報は、以下の16種類だ。
*地域によってはすべての情報を得られない。

1.標高値 2.浸水の可能性 3.地震による揺れやすさ 4.液状化の可能性 5.住宅地盤簡易診断 6.地盤要注意エリア 7.自治体液状化ハザードマップ 8.土砂災害危険箇所マップ 9.浸水想定区域マップ 10.海抜マップ 11.東日本大震災津波浸水マップ 12.大気(PM2.5)データ 13.騒音データ 14.地価公示 15.都道府県地価情報 16.避難所マップ

中には違いが分かりにくいものもあるので説明しよう。

●水害系
2.浸水の可能性・・・周辺地域との高低差などによっての浸水の可能性を「低い」「高い」といった程度で表したもの。
9.浸水想定区域マップ・・・河川の氾濫などを想定し、その被害の程度を地図上で色分けしたもの。

●地震災害系
3.地震による揺れやすさ・・・「大」「中」「小」といったように程度を表したもの。
4.液状化の可能性・・・「大」「中」「小」といった程度で表したもの。
6.地盤要注意エリア・・・地盤沈下しやすいエリアを地図上で色分けしたもの。
7.自治体液状化ハザードマップ・・・液状化の可能性があるエリアを地図上で色分けしたもの。
10.海抜マップ・・・高さ0mから30mまでの津波が来た際に被害を受ける地域を地図上で色分けしたもの。
11.東日本大震災津波浸水マップ・・・東日本大震災の時に津波による浸水があった地域を地図上で色分けしたもの。

住みたい街ランキングトップクラスの横浜駅周辺の住環境を調べてみた

では、どのような住環境がどのように分かるのか、住みたい街ランキングで常にトップクラスの横浜駅周辺を例に説明しよう。

情報は画面左側のチェックボックスにチェックを入れることで11種類、地図上の気になるエリアをクリックすることで5種類得られる。

地図上のJR横浜駅をクリックすると小さなウィンドウが立ち上がった。中には「標高」「浸水の可能性」「地震による揺れやすさ」「液状化の可能性」「住宅地盤簡易診断結果」の情報が表示される。
海に近いためか頑丈な地盤とはいえなさそうだ。

画面左の「浸水想定区域マップ」にチェックを入れると、地図が水色、緑、黄色に色分けされた。それぞれの色が河川の氾濫などによってどれくらい浸水するかを表している。

3mの津波が来た際の被害エリアを確認するため海抜マップにチェック入れ、m数を選択すると地図の一部が青色に変わった。

「地価公示」「都道府県地価情報」の情報があるエリアは、△印で表される。この印をクリックし、出てきた小ウィンドウの中の「表示」をクリックすることで、詳細な情報を確認できる。

JR横浜駅周辺の住環境情報マップ。任意の場所をクリックすると小窓が現れ標高や浸水の可能性などが表示される。標高が数十メートルあっても周辺よりも低ければ浸水の可能性は高くなることもある。地図上の水色、緑、黄色の部分が浸水想定区域。青色の部分が3mの津波が来た際の被害エリアJR横浜駅周辺の住環境情報マップ。任意の場所をクリックすると小窓が現れ標高や浸水の可能性などが表示される。標高が数十メートルあっても周辺よりも低ければ浸水の可能性は高くなることもある。地図上の水色、緑、黄色の部分が浸水想定区域。青色の部分が3mの津波が来た際の被害エリア

住宅地盤簡易診断レポートによって事前に地盤改良の必要性を確認

小ウィンドウの中には「住宅地盤簡易診断レポート作成(無料)」というボタンがある。
これはA4一枚にまとまった地盤の強弱が分かるレポートだ。過去の地図や航空写真のほか、地盤の強弱を6ランク(良・やや良・普通・やや不良・不良・対象外)に分類し、地盤技術者のコメントが付けられている。「やや不良」「不良」「対象外」という診断結果の場合、右に行くほど住宅を建てる際に地盤改良をしなければならない可能性が高くなる。

以上のように「住環境情報マップ」は、無料にも関わらず非常に多くの情報が得られる便利なサイトだ。
ただし、土地の状態はたとえ2mずれても大きく変わる。同サイトの情報はピンポイントではないので、より正確なものが欲しければ有料(2万7,000円)の調査結果(「住環境レポート」)を得られる仕組みになっている。
同サイトはあくまで気になるエリアの目安となる情報を得る方法として活用し、いよいよ決断という時期がきたら、「住環境レポート」やプロに診断を依頼すればいいだろう。

また、たとえ地盤が弱かったり、液状化の可能性が高い土地であっても、建築技術によって安全に住むことができるケースが多い。重要なのは土地を購入した後に「地盤改良が必要とは知らなかった。予算が足りない」とならないために、事前に同サイトなどを活用してできるだけ多くの情報を得て、解決策を練っておくことだろう。

取材協力:株式会社環境地質
http://www.kankyo-c.com/

無料でプリントアウトできる「住宅地盤簡易診断レポート」。地盤の強弱を6ランク(良・やや良・普通・やや不良・不良・対象外)に分類し、地盤技術者のコメントが付けられている無料でプリントアウトできる「住宅地盤簡易診断レポート」。地盤の強弱を6ランク(良・やや良・普通・やや不良・不良・対象外)に分類し、地盤技術者のコメントが付けられている

2015年 07月09日 10時50分