
2026年の干支は「丙午(ひのえ・うま)」です。干支にはそれぞれ意味があるのですが、2026年の「丙午」は、60年に1度やってくるかなり衝撃的な年であることを指し示しています。
2026年に不動産を売るとしたら、または買うとしたら…? 果たしてどんな年になるのでしょうか? この記事では、干支の意味や由来、不動産業界のゲン担ぎの文化について解説します。
もくじ
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干支は未来を知るための暦のシステム

干支は、東洋思想の「陰陽五行思想」を礎にした、未来に起きる出来事を予測するために生み出された暦のシステムです。
干支というと「十二支(じゅうにし)」の「子・丑・寅・卯…」を思い浮かべる人が多いと思いますが、本来は10種類の「十干(じっかん)」と12種類の「十二支」を組み合わせた、合計60種類の干支が存在します。つまり60年に一度、同じ組み合わせが巡ってくるわけです。これが還暦の由来でもあります。
東洋思想では、未来は既に定まっているものとされています。未来を知ることができれば、災いを避け、利を得ることができるようになる。そこで生まれたのが、さまざまな占いや暦、世の中の摂理を解明するための思想体系です。干支もそのひとつというわけです。
十干と十二支は、太陽や月の運行と、生きとし生けるものの生命サイクルを、それぞれ10と12の段階で示しています。それらを組み合わせることで、世の中の循環や大自然の摂理を知り、未来を計ろうとしたのです。

干支は、「陰陽五行思想」の影響を強く受けています。陰陽五行思想とは、世の中の全ては「木・火・土・金・水」の5つの元素に分類され、それぞれに「陰」と「陽」が存在するという考え方です。
十干と十二支もこの五行と陰陽に分類され、2026年の「丙(ひのえ)」は「火の陽」、つまり天に輝く太陽そのものを表しています。そして「午(うま)」もまた「火の陽」。季節で言えば真夏、時間で言えば正午を意味します。
天にも火、地にも火。
この二つが重なる「丙午」は、60の干支の中でも際立ってエネルギーが強い年とされています。変革と成長の膨大なエネルギーが巡り、叡智を持って素早く行動した者は飛躍を遂げますが、決断を先延ばしにする者はその激流に飲み込まれるリスクもある。そんな「激動の年」であることを暗示しているのです。

2025年「乙巳」から2026年「丙午」への激動

つまり、2025年の「乙巳」は、「伸び切った枝葉を糧にして、業火が起こる年」であることを暗示していました。これは、長い時間をかけて蓄積された歪みや、あるいは成長の種が着火の時を得てまさに燃えあがろうとしている状態です。
そして、その勢いが頂点に達し、爆発的なエネルギーとして顕現するのが、2026年「丙午(ひのえ・うま)」の年なのです。
「午尻下がり」の相場格言が示すもの

「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」
この格言は、十二支のサイクルと経済相場の変動を読み解いたものとして知られています。「辰巳天井」と言われるように、2024年(辰)から2025年(巳)にかけては相場が天井、つまり高値をつけやすい時期とされています。実際、この数年の不動産価格の動きを見ていると、思い当たる方も多いのではないでしょうか。
そして注目すべきは次です。 「午(うま)尻下がり」
格言は、午年に相場が下落傾向、あるいは調整局面に入ることを示唆しています。「尻下がり」とは、初めは勢いがあっても後半にかけて失速することを意味します。
これは「丙午」の性質とも矛盾しません。「丙午」の「火」のエネルギーは爆発的ですが、一気に燃え広がる反面、燃料が尽きれば鎮火するのも早いのです。つまり、2026年は市場の熱狂がピークに達すると同時に、その反動が押し寄せる転換点となる可能性があることを暗示しています。
もちろん、これはあくまでも古くから伝わる格言であり、相場を正確に予測するものではありません。しかし長い歴史の中で語り継がれてきた言葉には、一定の経験則が込められていると言えるのではないかと考えています。
不動産業界のゲン担ぎの文化

「今日は水曜日だから、不動産屋さんは定休日だな」
そう思った経験はありませんか?実は、多くの不動産会社が水曜日を定休日にしているのは、日曜日に商談をしやすくするためだけでなく、「水=契約が水に流れる」という連想を避けるためとされています。また火曜日を定休日にするのも、「火=火事」や「火の車」を連想させるからという説もあります。
合理主義が進んだ現代社会においても、こういったゲン担ぎは、暮らしの中にたくさん残っています。例えば、結婚式は仏滅を避け、家を建てる時は地鎮祭を行い、家の間取りを考える際には鬼門の方角を気にする。そんな方も多いのではないでしょうか。
私たちの生活の根底には、目に見えない力への畏敬の念と、それを味方につけたいという切実な願いが流れています。意識する、しないにかかわらず、こうした象徴的なことに、さまざまな影響を受けて暮らしています。
特に人生で最も大きな買い物、あるいは売り物となる「不動産」の領域では、この傾向は一層顕著です。こういったゲン担ぎの文化は、単なる迷信というだけでなく、先人たちが長い歴史の中で積み上げてきた「より良く生きるための知恵」の集積であると、筆者は考えています。
節分までに決断する、という考え方

「変革と成長の膨大なエネルギー」がプラスに働くか、マイナスに働くか。
もし、現在、不動産売却を検討しているのであれば、ゲン担ぎという観点からは、「節分(2026年2月3日)まで」、つまり本格的な丙午のエネルギーに入る前に決断する、という考え方があります。
「辰巳天井」の高値圏で売却の機会を逃さず、「午尻下がり」の調整局面に入る前に、相場の潮目が変わる前に、確実な形で資産を現金化し、次への備えを固める。丙午の「火」の気はスピードを象徴します。この年において悠長な様子見は、古い教えに従うなら得策ではないことになります。
逆に、購入を検討している方にとっては、慌てる必要はないかもしれません。「午尻下がり」が示すように、市場が調整局面に入る可能性があるのなら、焦らず冷静に、良い物件を見極めるタイミングを待つのもいいでしょう。
ただしこれらは「ゲン担ぎ」によるひとつの考え方です。不動産売買は、市場動向、金利、税制、そして何より自分自身のライフプランによって決まるものです。干支や相場格言は、その判断を補助する「もう一つの視点」として捉えて頂ければと思います。
ゲン担ぎは決断の背中を押すもの

不動産売買において、こうした心理的な揺れは誰にでもあるものです。
ゲン担ぎや干支の読み解きは、そんな時に「決断の背中を押してくれるもの」として活用できます。「2026年の節分までに」という一つの区切りを持つことで、ダラダラと先延ばしにせず、期限を決めて真剣に向き合うきっかけになるかもしれません。
古くから伝わる暦や格言には、人々の経験と観察の積み重ねがあります。それを「迷信」と切り捨てるのではなく、「先人の知恵の一つ」として、現代の合理的な判断と組み合わせて活用する。それが、ゲン担ぎとの賢い付き合い方になるでしょう。
2026年、丙午の「炎」の年にどう行動するか。その答えは、自身の決断の中にあります。
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記事執筆
村上 瑞祥(むらかみみずき)
歴史学者・東洋古代思想史研究家
/一級建築士事務所 Office Yuu所属
大学院にて東洋思想史の研究に勤しみ、その後アジア各地を歴訪、民間伝承や故事を収集。特に中国古代思想を専門とし、教育心理学、民俗学、宗教学、卜占にも造詣が深い。家相・風水に関するコラム執筆、「幸せになる風水の家相学」執筆・監修など。