進化するショールーム。最新技術を用いたバーチャル空間の体験も

新築やリフォームの際には、設備機器や建材のショールームを利用することは基本。多くの方がプランニングを進める中で複数ケ所・複数回、ショールームで実際の商品を比較検討し決定している。

最近のショールームは最新機器や豊富なバリエーションを揃えた商品展示はもとより、空間展示やプランニングシミュレーションなど、各メーカーそれぞれ商品の特徴がわかりやすく、選びやすいようにフロア構成がなされている。

また、最新技術を用いることで、よりイメージしやすく、プランニングに役立つようなサービスを提供するショールームもみられるようになってきた。VR(バーチャル・リアリティ/仮想現実)やAR(オーグメンテッド・リアリティ/拡張現実)など、デジタル技術を活用したバーチャル体験ができる施設も誕生している。昨年10月にオープンした「LIXIL Digital Studio GINZA」もそのひとつ。ショッピングの街でもある銀座エリアで、バーチャルな水まわり空間を体験した。

「LIXIL Digital Studio GINZA」「LIXIL Digital Studio GINZA」

銀座エリアに22坪の水まわりショールーム

 「ショッピングのついでや昼休みなど、気軽に体験していただきたい。設備機器とのひとつの接点、タッチポイントになるのではないかと思っています」 とLIXIL ショールーム統括部の小嶋洋人さん 「ショッピングのついでや昼休みなど、気軽に体験していただきたい。設備機器とのひとつの接点、タッチポイントになるのではないかと思っています」 とLIXIL ショールーム統括部の小嶋洋人さん

「リフォームに興味があってもショールームに行く機会がない方や具体的にリフォームの予定がない方など、既存のショールームでは接点を持つことができなかった皆さまに、気軽に立ち寄っていただきたいと考えています」と話すのは、LIXIL ショールーム統括部の小嶋洋人さん。

22坪という限られたスペースには、最新のシステムキッチンやシステムバス、洗面化粧台が各1台、トイレが3台展示されている。

一般的なショールームと比べると展示商品は少ないが、「LIXIL Digital Studio GINZA」の大きな特徴は、VR・ARといった最新デジタル技術を用いて、最新設備機器を組み込んだ空間などを体験できるということだ。

VRでキッチンやバス・サニタリー空間を歩くように体験できる

ヘッドマウントディスプレイをつけることで、目の前には最新設備を取り入れた空間が広がるヘッドマウントディスプレイをつけることで、目の前には最新設備を取り入れた空間が広がる

VR体験からみていこう。
ヘッドマウントディスプレイを装着すると、モデルハウスにいるような感覚で、LIXILの最新のキッチンやバスルームのある空間が360度広がる。リモコン操作によって、商品が設置された空間を歩きまわるように体験することが可能。商品が部屋の中に設置されたイメージをよりリアルに感じることができる。

「将来的には、お客さまの間取りを3D化して、希望のキッチンやバスなどを間取りに合わせて設置できるようにしたいと考えています」(小嶋さん)

ARで画面上の空間に商品を設置、リフォーム後をイメージ

AR体験では、タブレット端末のカメラ機能を通じて画面上に映し出された空間にLIXILの商品が現れ、空間上に設置することが可能だ。たとえば現在の住まいのトイレ空間を撮影し、その空間内に新しいトイレ機器を組み込むことで、リフォームした際の設置イメージやサイズなどを確認することができる。

また、ショールームの商品展示の空間に他の商品をARで出現させることで、ショールームの商品とは異なるデザインやカラーバリエーションの設置イメージをシミュレーションすることも。「現在、AR体験をすることができるのは、トイレ、洗面化粧台、キッチン、室内ドアの4種類ですが、今後、体験できる商品の追加も予定しています。専用のアプリも用意しているので、お客さまのご自宅でもAR体験をしていただくことも可能です」

「オープンして5ヶ月経ちますが一般の方だけでなく、建築関係の方にもVR・AR体験は興味を持っていただいています。このVR・ARは、リニューアルオープンしたショールーム東京でも用意しておりますので、実際の商品の確認と合わせて体験してみてください」(小嶋さん)

画面上で最新機器に取り替えてサイズの確認も。また、機器をさまざまな角度からチェックすることも可能画面上で最新機器に取り替えてサイズの確認も。また、機器をさまざまな角度からチェックすることも可能

条件や目的に合わせて、設備選びの方法も変化するか

新築やリフォームで設備機器を選ぶ際には、ホームページやカタログで情報を集めショールームで比較検討し確認する、という作業を繰り返すのが一般的だ。
しかし、最近では、メーカーや商品によっては、ホームページ上でシミュレーションなどが用意されているケースもあり、自宅でもさまざまな方法でプランニングを検討することが可能になってきている。加えて、バーチャルな空間での比較が可能であれば、より多様な検討方法が考えられるだろう。

もちろん、デジタル技術では補いきれない部分もある。たとえば、細かな色の違いや素材感・操作性や音の問題など、実際の商品で確認することが重要であることは言うまでもない。
しかし、何を知りたいのか、どう比較検討したいのか、目的に合わせて、ショールームやデジタル技術を上手に使うことが、これからの設備機器選びのひとつの方向になるのかもしれない。これら最新の技術は、設備機器選びやプランニングの方法の幅を広げてくれるのではないだろうか。

■取材協力
LIXIL Digital Studio GINZA:https://www.lixil.co.jp/lixil_digital_studio

上質なタイルをコーディネートした空間に、最新のシステムキッチンやトイレなどを展示上質なタイルをコーディネートした空間に、最新のシステムキッチンやトイレなどを展示

2019年 04月09日 11時05分