2023年の干支は「癸卯(みずのと・う)」

年が明けると、2023年になる。
2023年の干支「癸卯(みずのと・う)」は、「寒気が緩み、萌芽を促す年」だという。長引くコロナ禍ではあったが、昨年から徐々に緩和の動きが見えてきた。停滞し続けていた世の中が、そろそろ希望に向かって動きだす時期なのかもしれない。ロシア・ウクライナ情勢にも明るい兆しが見えることを期待したい。

お正月は、もともとはお盆と同じく先祖の霊を迎え慰霊する行事だったという。新年を迎えることは神事であり、日本人は禊(みそぎ)をして、神に祈りを捧げた。
新年を迎える行事は天皇家が代々行ってきた。天皇家では一年の一番初めに宮中祭祀として「四方拝(しほうはい)」を行う。四方拝は、元日の早朝に天皇がその年の属星(ぞくしょう)、天と地、四方の神々、山陵(さんりょう:天皇陵)を拝み、年の災いを祓い、豊作を願う儀式である。農耕民族である日本人は自然とともに生きてきた。だからこそ、新年を迎えるこの時期に感謝と祈りが込められた数々の正月行事がうまれた。

正月という漢字は、中国の秦の始皇帝の降誕月である「政月」から変化し「正月」となったという説がある。「正」が「あらためる」という意味もあることから「あらためる月」ということで「正月」となったという説があるという。

新しい年を迎えるための準備は各家庭で行うと思う。お正月を迎えるために家庭でも大掃除などを行うが、歳神様を気持ちよく迎えるための準備として「煤払い」などの行事から始まったとされる。歳神様は各家に豊穣と福をもたらしてくれると信じられており、先祖の霊でもあり、春には田の神、秋には山の神となる。門松を飾るのは歳神様への目印のため。歳神様を迎えて一緒に食事をするという「神人共食」の意味から、一緒にお供物をいただくためにお節料理を用意する。松の内が歳神様が家にいてくださる期間のようだ。松の内があけると左義長(どんど)の炎とともに天に帰るとされている。

新しい年を迎えることを祝って、これまでお届けしたお正月にまつわる記事をまとめてみた。
来年はどんな年になるのだろうか。みなさんとともに新しい年を迎える準備をしたい。

この一年、LIFULL HOME'S PRESSをお読みいただきありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

干支の「癸卯(みずのと・う)」が示すように「寒気が緩み、萌芽を促す年」になるだろうか干支の「癸卯(みずのと・う)」が示すように「寒気が緩み、萌芽を促す年」になるだろうか

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