「品川」が新たな東京の新拠点になるか?

品川駅には様々な鉄道が乗り入れている品川駅には様々な鉄道が乗り入れている

JR東海は品川~名古屋間をノンストップの状態で40分ほどで結ぶリニア中央新幹線を2027年目安に完成予定にしており、2014年から実際に工事を着工する予定だ。品川の港南口の地下にリニア駅を建設して、名古屋までの中間駅は4駅予定されているという。4駅は神奈川県JR横浜線橋本駅の隣接する地下、山梨県甲府市大津町付近、長野県飯田市上郷飯沼付近、岐阜県JR中央線美乃坂本駅付近だ。これら全ての中間駅に停車すると72分かかる。品川から名古屋までほぼ一直線で結ばれたルートで、いずれは新大阪までを想定しているという。

では、品川の駅はどこにできるのだろうか?時速500kmが出るリニアを地上に出すのは色々と環境的に難しいのか、品川の港南口のイーストワンタワー付近の地下40メートルのところにリニアの始発駅は作られるようだ。品川の新幹線ホームに並行するように長さ約1キロメートル、最大幅約60メートルの巨大な空間のホームが2つ建設される予定だ。各ホームには2編成ずつ計4編成が停車できるような作りになるという。

「品川」が始発駅になることで、周辺の人の流れは今以上に増える可能性が強い。東京駅にかわり品川が新たな拠点になりうるのだろうか。

品川駅の「周辺」と「湾岸エリア」をウォッチ

夢のリニアが実際登場するのが14年後。その間に品川は実際どう変わるのだろうか?人の足の流れが変わって、新たな東京の新拠点に品川がなるのか。新拠点として変わりつつある品川を現在の状況とともに検証していきたい。

まず、品川駅周辺についてみていこう。
品川駅は高輪口と港南口の2つの出口がある。リニア中央新幹線は港南口に建設予定で、比較的新しい高層ビルが立ち並ぶエリアだ。複数の企業が入る品川インターシティや品川グランドコモンズ、ソニーシティなどがある。一部、飲食店が建ち並ぶ昔ながらの雰囲気を残すエリアもあるが、今後こうしたエリアがどうなるのか注目したい。一方、高層ビル以外にも実は東京の“お肉”の台所ともいえる中央卸売市場や、芝浦水再生センター、湾岸地区に近いため東京海洋大学のキャンパスなどもある。港南口を一言で言うのなら、「ビジネスと食に密接したエリア」だと言える。

では、高輪口はどうか?有名どころでは、品川プリンスホテルやグランドプリンスホテル新高輪などがある。港南口よりも生活感が感じられるエリアで、第一京浜の道から少し入ると住宅街が広がる。高輪・御殿山などの高級住宅街やアジアや中東系の大使館も並び、緑豊かな地域だ。こちらは一言で言えば、「生活感のある高級住宅地」と言えるだろう。

次に品川港南口から抜けてりんかい線の天王洲アイル付近にいった湾岸エリアを見てみよう。品川から歩いて約10分位で、東京湾を望む今流行りの湾岸エリアに行くことができる。こちらのエリアになると一転してビジネスマンよりも高層マンションに住むファミリー層が多くなる。公園や商業施設もあり、比較的住みやすいエリアと言える。よくテレビドラマなどのロケにも使用されるスポットで、東京のオシャレな街並みを体感できる。

港南口の周辺と湾岸エリアは、平成に入ってから開発された地域。それまでは企業の工場や倉庫などの敷地だった。しかし、バブルがはじけて企業が負債を減らすために売却したことから開発がはじまった歴史がある。駅周辺だと1994年に品川インターシティが、2004年に品川グランドコモンズが建つ。湾岸エリアのタワーマンションは2001年~2002年にかけての再開発によって次々と建造された。2003年には新幹線の駅が開業。こうして、2005~2010年までには都内でも有数のオフィス街とマンション街に劇的に変貌をとげたばかりである。

一見既に開発が終わったように見えるが、まだまだ品川周辺の発展はとまらない。
リニア中央新幹線のほかに、山の手線の品川と田町の間に新しい駅を設ける計画もある。再開発も進んでおり、品川駅周辺~湾岸エリアは引き続き進化し続けるだろう。

品川周辺と湾岸エリアについて<br />地図中のオレンジアイコンはHOME'Sの新築マンション検索で<br />このエリア内で販売している新築分譲マンション(2013.12.2時点)品川周辺と湾岸エリアについて
地図中のオレンジアイコンはHOME'Sの新築マンション検索で
このエリア内で販売している新築分譲マンション(2013.12.2時点)

地価上昇、都内No.1の北品川をウォッチ

下町情緒が残る北品川。<br />しかし、この地域も変わっていくのだろうか?下町情緒が残る北品川。
しかし、この地域も変わっていくのだろうか?

品川から少し足を延ばすと、北品川などの住宅街エリアに差しかかる。かつて東海道の品川宿があったあたりだ。下町のにおいを残すエリアだが、実はここは9月に国土交通省が発表した「平成25年都道府県地価調査」において、東京の中では第1位の地価上昇率の住宅地だ。
(※東京・千葉・神奈川の東京圏では木更津についで第2位の上昇率)


先に述べた品川周辺や湾岸エリアよりも開発余地がある地域で、これからも注目を集めそうだ。
だが一方で少し悲しくも感じる。今の北品川のエリアは古くからのお店も多く、通りや街角には今なお下町情緒が強く残っている。その「古き良さ」が消えてしまう懸念もある。

リニア誕生で、人の動線が果たして変わるのか?

先ほど「平成25年都道府県地価調査」の話題にふれたが、東京圏の地価変動率の高い地域TOP10を見ると10件中5件は品川、川崎、横浜といった東京圏の南側エリアだ。その他の場所を見ても、東京圏北エリアは浦和の1エリアのみ。リニア中央新幹線が出来ることでさらに東京の南側エリアが熱くなってきそうだ。一番盛り上がるのは品川を中心とした地域だろう。しかし、地価が上がることで地代などの上昇も懸念される。それに伴い消えていく「古き良き」街並みもいなめない。今後、どう変わっていくのか注目したい。

国土交通省発表「平成25年都道府県地価調査」より、住宅地の上昇率順位表(圏域別)<br />黄色でぬったのが、東京圏の南エリア国土交通省発表「平成25年都道府県地価調査」より、住宅地の上昇率順位表(圏域別)
黄色でぬったのが、東京圏の南エリア

2013年 12月07日 10時03分