シェアハウスとはまた違った魅力のソーシャルアパートメント

ソーシャルアパートメントの核となるラウンジ空間。ここに入居者が集いコミュニケーションが生まれるソーシャルアパートメントの核となるラウンジ空間。ここに入居者が集いコミュニケーションが生まれる

最近は、シェアハウスという共同型の居住形態が注目を集め、社会にも浸透し始めてきた。シェアハウスの魅力は、やはり家賃を抑えられ、それと同時に密なコミュニティを形成できること。最近では、「畑付き」「シングルマザー向け」などコンセプトを絞ったシェアハウスも登場し、人気を集めている。ただし、シェアハウスは一般的に一軒家の形態が多く、どうしてもプライバシー面では譲歩しなければならない。

入居者同士の交流には魅力を感じるが、プライバシーは確保したい。そんな願いを持つ方も多いのではないだろうか?

実は、その両方を兼ね備える物件が存在しているという。それが株式会社グローバルエージェンツが提供する「ソーシャルアパートメント」だ。魅力は、プライバシーを確保しながら、居住者と交流がある暮らしができる点。

一体、どのような物件なのか? 今回は、3月に完成した新築物件「ソーシャルアパートメント原宿」を訪ねながら、その魅力を探ってきた。

主眼はコストシェアではなく、多様な居住者との交流

ソーシャルアパートメントを発案した、株式会社グローバルエージェンツ 山崎 剛代表取締役ソーシャルアパートメントを発案した、株式会社グローバルエージェンツ 山崎 剛代表取締役

そもそも、ソーシャルアパートメントの狙いは、シェアハウスとは視点が異なる。シェアハウスが家賃を折半することに主眼を置いて出発したのに対し、ソーシャルアパートメントが目指すのは、あくまでも「多様な居住者との交流」である。

ソーシャルアパートメントを構想し、2006年に1号棟を立ち上げ、現在首都圏を中心に24棟を展開するグローバルエージェンツ 山崎 剛代表取締役はその想いを次のように説明する。

「もともと私自身が近隣とのコミュニケーションが活発なテラスハウスで育ったこと、一人暮らしを始めてからも、外人ハウスや下宿に住んだりする中で、住居におけるコミュニケーションが人格形成に非常に良い影響を与えることを実感していました。
当時学生の私が社会人寮に交じって入居し、ビジネスの赤裸々な話を耳にすることもありました。そこで見聞きしたことは今でも自分の世界を広げる糧になったと思っています。
ちょうど、当時はfacebookやmixiなどオンラインのソーシャル化が確立してきた時代でした。『オンラインのソーシャル化と同じように、リアルでもできないか?』と考え、思いついたのがこのソーシャルアパートメントだったのです」

だからこそ、山崎氏がこだわったのは多様な居住者との交流だ。一軒家に数人という単位ではなく、戸数の多いマンション規模の住居で、多様なバックボーンを持った人々に、自身の視野を広げるための交流を持たせたい。それが狙いだという。

ソーシャルアパートメントを建物的な特長を端的に表せば「ワンルーム」に「豪華なラウンジ」が併設されていることだ。現在首都圏を中心に24棟の物件が展開されているが、物件の規模により世帯数は1棟あたり十数戸から200戸近いものまで様々。物件の規模に合わせてラウンジもキッチン・リビングを併設する基本的なものから、ワーキングラウンジ、ビリヤードラウンジなどタイプの違う複数のラウンジを併設するものまである。

「ワンルーム」でプライバシーを守りつつ、ラウンジを起点に、業種・国籍を問わず様々な入居者がコミュニケーションを繰り広げる。この物件が「ソーシャル」である所以だ。

では実際に、プライバシーとコミュニケーションを両立する空間を3月に完成した新築の「ソーシャルアパートメント原宿」を例に見ていこう。

ホテルのようなスペックの高い居住空間を実現

「ソーシャルアパートメント原宿」のキッチン。広々としたアイランドキッチンで、周りには高級家電が並ぶ「ソーシャルアパートメント原宿」のキッチン。広々としたアイランドキッチンで、周りには高級家電が並ぶ

大型物件になるとラウンジがいくつもあるが、ここ原宿では、世帯数が32と絞られているため、ラウンジは1つだ。

足を踏み入れると、その洗練されたデザイン性に驚く。広々としたアイランドキッチンの周りには、ハイスペックな家電が並ぶ。オーブンが「ヘルシオ」であったり、本格的な「カフェマシーン」や「ル・クルーゼ」の鍋が並ぶ。そこに個人の所有物を納められるBOXが並んでいて、共用スペースであっても散らかる心配がない。ダイニングテーブルも天然の無垢材が使われていて、木の柔らかさが絶妙な存在感を出している。

ラウンジ内のくつろぎの空間には、大型の壁面テレビが置かれ、周りの壁一面にライブラリーが併設されている。置かれる書籍も写真集や紀行もの、ビジネス書や専門書など入居者が多様な「知」に触れられるよう様々なジャンルの書籍が揃えられている。

これだけ快適なラウンジがあれば、共用スペースに自然と足が向くはず。料理をしながら、テレビを見ながら、本を読みながら、自然と会話が生まれ交流ができるはずだ。

このほかの共用スペースは、ランドリースペースとバスルームがそれぞれ男性用に1つ、女性用には2つある。女性はどうしても入浴時間が長くなるので、こうした配慮は嬉しい。
ランドリーは、乾燥までできる最新のドラム式が並び、バスルームも広めでバスタブはしっかり足も延ばせて酵素入浴までできる。いたれりつくせりだ。

屋上にいたっては、テラスも完備されていて、これからの季節ここで明治神宮の緑を眺めながら読書といった楽しみ方もできそうだ。

個室はというと、トイレ・シャワー付きの1Rで13m2ほど。さすがにコンパクトと言えるが、収納も半間程度だが天井まで伸びたクローゼットがあり、水回りが共用スペースにあることを考えれば、一人暮らしなら十分の広さだ。ベッドやデスクを置いてもくつろぐ空間がしっかりと残る。もちろん鉄筋コンクリートのため、音漏れも気にならないつくりだ。しっかりとしたコンクリートの打ちっ放しの壁が、プライバシーを守りつつ、スタイリッシュな空間を演出してくれる。

共用スペースに至っては管理人が掃除をしてくれるため、「週末に掃除をしなきゃ」と憂鬱になることもない。一番掃除の大変な水回りがいつも清潔に整っているというのは、入居者のストレスをかなり軽減させてくれるだろう。

ラウンジを通らずに個室に直行、プライベートとソーシャルをバランスよく配置

個室も一人暮らしなら快適な広さ。こちらは原宿のモデルルームを撮影した個室も一人暮らしなら快適な広さ。こちらは原宿のモデルルームを撮影した

個室や共用スペースのスペック高さもさることながら、ソーシャルアパートメントには、プライバシーとソーシャルを両立する様々な工夫がある。例えばラウンジの位置一つをとっても、そこには計算がある。

「一般的なシェアハウスなどでは、リビング空間を通ってしか個室に行けない間取りになっています。ですがソーシャルアパートメントでは、マンションのエントランスから廊下を通り、直接個室に向かう導線にしています」(山崎氏)

確かに、「今日は仕事で疲れたので早く一人になりたい」「友達を連れてきているから、部屋に直接いきたい」そんな時でも、プライベート空間と共用スペースに線引きができるのは嬉しいものだ。

ちなみに、今回紹介した「ソーシャルアパートメント原宿」の家賃は113,000~129,000円。シェアハウスなどと比べると家賃は高めにはなるが、これだけのスペックと原宿から徒歩6分という立地を考えれば、決して高いとは思えない。

ソーシャルアパートメントは、単なる箱を提供しているだけではない。居住者との交流や情報交換ができることを考えれば、目に見えない恩恵がある。入居者同士によるサークル活動も盛んだと言う。例えば有志を募っての英会話レッスンがラウンジで開催されることも。駅前留学はよく聞くが、自宅が英会話スクールになるのはなんとも魅力的だ。ラウンジで様々な活動をして自室に戻るのに1分もかからない。時間のない現代人にとって、新たな魅力を提供してくれる住環境だ。

“住む”以上の“体験”が手に入る

ラウンジに設置されたメッセージボード。入居者同士のコミュニケーションはもちろんのこと、パーティ時などにも活躍しそうだラウンジに設置されたメッセージボード。入居者同士のコミュニケーションはもちろんのこと、パーティ時などにも活躍しそうだ

同社では、このほかにもカフェ併設型やレジデンシャルホテルの形態を持つソーシャルアパートメントも展開している。今年中には関西に支店も出す予定だ。

「ソーシャルアパートメントは、単なる住居の枠を超えています。インフラだけの魅力ではなく、“住む”以上の体験が魅力です。自分の可能性というのはどこに落ちているか分かりませんよね。コンセプトを絞ったシェアハウスに住む方々が最初からその可能性に気づいている人だとしたら、ソーシャルアパートメントでは、異業種の方々や文化の違う外国の方々との接点により、0から1に変える“気づき”を提供できると思っています」(山崎氏)

次回は、こうしたソーシャルアパートメントに住むメリットを、実際の入居者の体験談から紹介したい。

2014年 03月20日 09時51分