女子一人でも貼って、剥がせる、ヨーロッパの壁紙

厚みやデコボコのある壁紙などもあり、1面貼るだけでもかなり変わりそう厚みやデコボコのある壁紙などもあり、1面貼るだけでもかなり変わりそう

お邪魔したのは原宿にあるウォールデコレーションストア。ここにはヨーロッパの壁紙、アメリカの塗料、ヒマラヤ(ネパール)のロクタ紙などが置かれており、こうした素材を使えば女子一人でも我が家を変身させられるという。

まず、見せていただいたのは壁紙。日本で昔から販売されていた壁紙は幅90センチと一人では持ちにくいサイズが中心だったが、ここにあるのは50センチ程度と持ちやすい。さらに従来は紙のほうに糊を付ける必要があったため、紙がよれよれになってしまい、貼りにくかった。だが、ここにある商品のうち、裏が不織布になっているものであれば、糊を壁に塗り、そこに紙を貼るというやり方で貼れる。

さらに、この糊は3日間くらいかけてゆっくりと乾くため、貼った直後はもちろん、翌日くらいでも、剥がして貼り直すという作業が可能だという。あ、曲がっちゃった!と思ったら、貼り直せば良い。私のような不器用人間にとっては福音のような壁紙である。

しかも、もうひとつ、嬉しいことに、この壁紙は乾くとパリパリになり、剥がしやすくなる。賃貸では退去時に原状回復をしなくてはいけないが、この壁紙なら、絶対に大丈夫とまでは言えないが、丁寧に剥がせば元の通りに復元できる可能性が高い。賃貸でも利用可というわけである。

花柄にスカル柄、トイレットペーパー柄に木目調と色柄はお好み次第

店内のトイレはトイレットペーパー柄。開けた途端、思わず、声を上げてしまったほどびっくり!床もダークな木目調の壁紙が貼られており、ビル内とは思えない重厚さ店内のトイレはトイレットペーパー柄。開けた途端、思わず、声を上げてしまったほどびっくり!床もダークな木目調の壁紙が貼られており、ビル内とは思えない重厚さ

店内には180種類くらいの壁紙が置かれており、それ以外はカタログから取り寄せることもできる。いかにもヨーロッパ風な花柄からベルベットのエンボス調スカル柄、キラキラとラメが光るゴージャスな唐草柄、ペンキを塗った木壁を思わす柄、ムーミンが散りばめられた柄まで、見始めると決められなくなるほどバリエーションは豊富。店のトイレに貼ってあるトイレットペーパー柄など、訪れる人を驚かせるような壁紙もあり、どれにしようか、考えるだけでも楽しい。

これらの壁紙は1本辺り10m巻いてあり、約5m2分だが、柄合わせを考えると4m2分ほど。アクセントウォールとして6畳の部屋の1面だけに貼ると考えると、天井の高さによって多少の差はあるが、2本あれば大体間に合うとか。価格は1本6000円から3万円だから、壁1面を大変身させるための予算は1万2000円~といったところ。トイレのような空間ならもっと安くで済むだろう。タイミングがよければ、見切り品などが置かれていることもある。

古ぼけた我が家を家族で塗り直してリフレッシュ

アメリカの塗料と聞くとカラフルなものをイメージするが、実際には詫びた色などもあり、個性的な色使いも可能アメリカの塗料と聞くとカラフルなものをイメージするが、実際には詫びた色などもあり、個性的な色使いも可能

賃貸なら壁紙で一部を変えるのがお勧めだが、もし、自宅でやるなら塗料で3面をペイント、プラス1面に壁紙を貼ってアクセントウォールにするという手もいい。「個性的な壁紙が多いので、全体に貼ってしまうといささか重すぎることも。それにペイントのほうが手間がかからず、子どもでもできるほど。今年に入ってから、住み始めて10年前後、汚れたクロスを張り替えるなら、その上から塗ってみたいと買いにいらっしゃる家族が増えています」(ウォールデコレーションストア 江田幹さん)。

クロスを張り替える場合、施工業者を頼まざるを得ず、時間もお金もかかる。かつ、ゴミも多く出て、環境に優しくない。それだったら、クロスの上から塗料を塗るほうが安くつくし、色の選択肢も豊富と考える人が増えているというわけだ。

置かれている塗料はベンジャミン・ムーアというアメリカメーカーの品で、ホワイトハウスの指定塗料にもなっているという、品質には定評のあるもの。アメリカでは日本より塗料の安全規制が厳しいそうで、鉛を含まず、臭いもほとんどしない。粘度が高いため、伸びやすく、垂れにくいのが特徴で、素人にも塗りやすい。DIYが日常的なアメリカならではの製品である。色数は3500色。見本を見て選ぶと、10分ほどで調合、好みの色を仕上げてくれる。

汚れたら塗って隠す、飽きたら塗り替えるという手も

垂れてこず、均質に塗れるので初めての人でも問題なし。匂いもほとんどない垂れてこず、均質に塗れるので初めての人でも問題なし。匂いもほとんどない

実際の作業はローラーと刷毛を利用し、一度塗ってから1時間ほど乾かし、再度塗って仕上げる。やってみると、色むらが出ることもなく簡単。時間を分けて塗っても色に違いが出ないので、今週は玄関、来週は廊下と分けて塗ることもでき、子どもがいたずら書きした部分だけに塗って隠すという手もある。

一度塗った色が気に入らない、飽きたという場合はその上からまた塗れば良い。黒の上に白を塗ることもできるというから、驚きだ。また、和室の砂壁、京壁にも下地材を塗れば利用できるそうで、日本の伝統色に近い色もある。

価格は0.9リットル入りのクォート缶が4000円で、これで5m2分。6畳1室で1面だけを塗料仕上げにするなら、1~2缶が必要で予算は8000円ほど。もし、6畳1室の4面を塗るなら、20m2塗れる3.8リットルのガロン缶(1万2000円)とクォート1缶で予算は1万6000円。これに道具類も必要になる。

「部屋を明るくしたいという要望が多いのですが、その場合にはあえて一面を少し暗めにすると、他の部分が明るく見え、全体の印象が変わります。これまでの日本製にはなかった淡い色、繊細な色もあり、皆さん、色選びでは悩まれますね」(前出・江田さん)

貼り方、塗り方教室も随時開催

200種類以上が揃い、価格は1000円~1600円とお手頃。包装紙、ブックカバーとしてもしゃれている200種類以上が揃い、価格は1000円~1600円とお手頃。包装紙、ブックカバーとしてもしゃれている

いくら簡単だと言われても、DIY未経験者には自分でできるのか、不安もある。そんな人たちのためには壁紙の貼り方、塗料の塗り方教室があり、各5000円。3人までは同一料金なので友達を誘い合わせて参加すれば安くなる。また、壁紙貼り、塗料塗りの両方を一度に習うコースもあり、こちらは8000円(3人まで)。いずれもスケジュールが合えば、いつでも教えてもらえる。

もうひとつ、日本の和紙の材料となるミツマタの原種ロクタで作られたロクタ紙も置かれており、これはアイディア次第で使い方は自在。壁に貼るのはもちろん、襖に貼ったり、パネルにしたり、ランプシェードを作ったりなどなど。この紙を使ったランプシェード作りの講習会なども行われている。

こうした壁紙、塗料が日本に入り始めたのは数年前から。しかし、爆発的に売れ出したのはここ1年。当初は大家さんや自分で店内を改装したいという、いわばプロの人たちが中心だったそうだが、最近は自分で我が家を好きなように変えたいという一般の人が増えている。そりゃそうだ、こんなに簡単に貼ったり、塗ったりできるのであれば、ちょっと気分を変えるために作業してみようかなと、ものぐさな私でさえ思う。インテリアにこだわりのある人ならさぞやなはずだ。

ウォールデコレーションストア
http://walldecorationstore.jp/

2013年 11月21日 13時30分