マンネリ化しがちなインテリア、気分で着替えよう

株式会社WALLSの副代表中田あきこさん。代表は、職人である夫の健一さん。壁紙の提案から実際の施工まで一貫して相談できる。施工場所は、住宅、店舗、オフィスなど様々だ。株式会社WALLSの副代表中田あきこさん。代表は、職人である夫の健一さん。壁紙の提案から実際の施工まで一貫して相談できる。施工場所は、住宅、店舗、オフィスなど様々だ。

食事をしたり、家族と会話したり、自分だけの静かな時間を過ごしたり…。多くの時間を過ごす住まいは、毎日のリズムを整えてくれる大切な場所。居心地の良い住まいは、インテリアでつくることができる。季節に合わせて、気分に合わせて、衣替えをするように、インテリアを楽しんでみてはいかがだろうか?

今回は、壁紙をテーマに、近年注目を集めている「アクセントウォール」をピックアップ。「アクセントウォール」とは、空間を魅力的に見せるために、部屋の一部の壁の色や柄を変えることを指す。インテリアを楽しむ上での壁紙の取り入れ方や場所、そのポイントについて、アドバイスしてくださるのは、株式会社WALLSの副代表中田あきこさん。輸入壁紙の施工を専門に行なっている、いわば壁紙のプロフェッショナルだ。

「壁紙を味方につけると、インテリアが自分のものになりますよ」と中田さん。それでは早速、壁紙インテリアの楽しみ方を紐解いてみよう。

初級者は、トイレなどの個室空間からトライ!

「壁紙インテリアの初級者さんにオススメの場所は、『トイレ』です。基本的に扉を閉めて使用する小さな個室空間なので、世界観がつくりやすい場所です。限られた空間なので、印象的な柄や鮮やかな色もチャレンジしやすいですし、植物や小物が置けないスペースでもインパクトが出て効果的です。部屋全体はちょっと…という方でも、トイレを変えたことをきっかけに壁紙の楽しみ方がわかりました、という話も聞きます。また、壁紙を全面に貼っても面積が小さいため、コストも抑えられます。

リビングの一面だけも取り入れやすいです。テレビが置かれている壁面部分やソファのある場所など、一面だけでも色がプラスされるだけで部屋が華やぎます。家族みんなが使う空間なので、デザインの面白さを共有できるのも楽しいですよね。

また、日本ならではの遊べる場所としては、和室。イメージがガラッと変わって、モダンな空間に早変わりします。マンションの和室コーナーなどで使われる方もいらっしゃいます。壁紙はどんなものを選んでも基本的にはOK。好みの色や柄が目に入る空間で過ごしていると、自分自身の気分も変わりますよ。」

(左上)天井との距離が低い場合に効果的な「ストライプ柄」。(右上)リビングのテレビのある壁。(左下)ベッドボードをアクセントウォールに。(右下)トイレの空間づくりに効果的。(全ての提供写真:株式会社WALLS施工写真)(左上)天井との距離が低い場合に効果的な「ストライプ柄」。(右上)リビングのテレビのある壁。(左下)ベッドボードをアクセントウォールに。(右下)トイレの空間づくりに効果的。(全ての提供写真:株式会社WALLS施工写真)

「空間をどう見せたい?」を実現する上級者アレンジ

「部屋に奥行きを出すためには、部屋の奥側をダークカラーにするのが○。真っ白な壁だとのっぺりとした空間になってしまいますが、部屋の奥一箇所にアクセントとして、暗めの色や特徴的な柄を持ってくると、最初にその箇所に目線がいきやすくなります。結果として、部屋に奥行きを演出することができ、空間にメリハリも出ます。広がりを演出するという意味では、ストライプとボーダーも活躍します。縦(ストライプ柄)の壁紙を使うと高さが強調されますし、横(ボーダー柄)にすると、狭い部屋でも広く見える効果があります。

オープンリビングの一角だけ壁紙を変えて書斎風にして、デスクや本棚を置いてみたりというのもうまい使い方です。アクセントになるだけではなく、空間の機能をやんわりと区切るという役割も果たしてくれます。壁一面をアートにすると、遊び心のある余白をつくることができます。

個人的なオススメとしては、寝室の天井です。見落としがちなのですが、天井にあるのは照明くらいなので、ベッドに寝転ぶと壁紙全体が見えるので、好きなデザイン柄を持ってくると世界観をまるごと楽しめてお得です(笑)。寝室の機能を高める方法としては、天井に落ち着いた色をもってくるとリラックスできる空間になります。私の自宅でも取り入れています。」

(左上)廊下側の一面をカラーに。空間が立体的になる。(右)玄関の一面を、ウィリアム・モリスのデザイン柄に。(左下)柱や梁のみに壁紙を貼るというポイントアクセントづかいも。(全ての提供写真:株式会社WALLS施工写真)(左上)廊下側の一面をカラーに。空間が立体的になる。(右)玄関の一面を、ウィリアム・モリスのデザイン柄に。(左下)柱や梁のみに壁紙を貼るというポイントアクセントづかいも。(全ての提供写真:株式会社WALLS施工写真)

壁紙そのものを、存分に楽しんでほしい

輸入壁紙のインポーターさんと壁紙をセレクトしている様子。「海外の壁紙には、デザインそれぞれにストーリーがあります。子どもの落書きをモチーフにしていたり、デザイナーがインド旅行の時に見たゾウにインスピレーションを受けてデザインに用いていたり。ストーリーを知ると選ぶことが楽しくなりますよ」と中田さん輸入壁紙のインポーターさんと壁紙をセレクトしている様子。「海外の壁紙には、デザインそれぞれにストーリーがあります。子どもの落書きをモチーフにしていたり、デザイナーがインド旅行の時に見たゾウにインスピレーションを受けてデザインに用いていたり。ストーリーを知ると選ぶことが楽しくなりますよ」と中田さん

壁紙をインテリアとして取り入れようとしたとき、実際にどこに行けばいいのだろうか?WALLSさんのような壁紙専門の施工会社が全国に点在しているので、探してみるか、もしくは家具屋さんやインテリアショップなどに相談してみるというのも1つの手だろう。 壁紙の販売専門店も増えてきてはいるが、それはDIYの場合に限られてしまう。

また、賃貸物件の場合は、原状復帰の義務があるため、壁紙の張り替えが難しいというのが現状。分譲マンションや一戸建てを購入した場合に、壁紙を試してみるという方が多いそうだ。欧米には、インテリアショップやデザイン重視の工務店、壁紙専門店が街中にある。そして、服のブランドのように、壁紙のデザインブランドも豊富だ。好きな壁紙を選ぶというのも、家具や食器を選ぶのと同様のことで、生活を豊かにするアイテムに組み込まれている。日本にもインテリアとして壁紙を楽しむ文化が広がってくれたらと中田さんは話す。

「壁紙は、”白”でなければいけない訳ではありません。時期も選ばず、いつでも張り替えられますし、デザインも自由に選べるんです。日本のインテリアは、空間の面積に対して、家具の割合がとても多いんです。家具が多いということは、壁が隠れてしまっている割合も多いということ。もっと壁をあらわにして、壁そのものを楽しんでほしいと思います。壁紙は建築物と一体化したときが一番美しい。それをぜひ一度体験していただきたいですね。」

インテリアを楽しむときに、壁紙は大きな味方になってくれそうである。まずは、魅力的にしたい部屋からはじめてみてはいかがだろうか。

2019年 09月15日 11時00分