実際に見て触れて商品を選ぶことができるコンセプトショールーム

新築やリフォームの際に、キッチンにこだわる方は多くみられる。
最近では、住まいや暮らしの中心にキッチンを据えるようなプラン、キッチンをダイニングやリビングと一体化した間取りも増えてきている。どのようなキッチン空間とするか、どのようなキッチン機器を取り入れるかは、日々の暮らしを大きく左右するポイントのひとつといえるだろう。

多くの方が取り入れるシステムキッチンは、さまざまなメーカーから豊富な商品が提案されている。プランニングを進める中では、複数社のショールームを、複数回訪れた上で比較検討し決定するケースも多い。そのため、各社工夫を凝らしたショールーム展開がみられ、最近では、単に商品を並べるだけでなく、テーマを持たせた空間展示、性能やメンテナンス性などの解説コーナーも増えてきている。

本年10月に創業70周年を迎えるクリナップは、「クリナップ・キッチンタウン・横浜」を6月にオープン。横浜ショールームと横須賀ショールームを統合したもので、キッチンを中心とした、実際に見て触れて商品を選ぶことができるコンセプトショールームだ。

海にほど近い横浜・みなとみらい地区にオープンしたショールームを訪ねてみた。

(上)ウェルカムリビング/ショールームの受付の近くに配された居心地の良い空間。(下)打ち合わせコーナー/館内のデザインコンセプトは「Natural Fusion~横浜の自然との調和~」。開放的な明るいスペースでゆったりと検討することができる(上)ウェルカムリビング/ショールームの受付の近くに配された居心地の良い空間。(下)打ち合わせコーナー/館内のデザインコンセプトは「Natural Fusion~横浜の自然との調和~」。開放的な明るいスペースでゆったりと検討することができる

12のキッチン空間がイメージをより具体的に

「オープンして1ヶ月(取材時)になりますが、以前のショールームと比較すると多くのお客様にいらしていただいています。観光や商業の中心でもあり高層マンションも多く立ち並ぶ、みなとみらい地区という立地の可能性を感じています」と話すのは、横浜ショールーム所長の池田和美さん。

「新築やリフォームを具体的に検討している方だけでなく、散歩やショッピングの途中で興味を持って立ち寄ってくださる方など、住宅設備の中でも、身近なキッチンを中心に据えたショールームということで、気軽に足を運んでいただいています」(池田さん)

「クリナップ・キッチンタウン・横浜」の大きな特徴は、システムキッチンの展示セット数の充実はもちろん、ダイニングやリビングなど、キッチンの周辺空間を含めた12の空間提案を体感することが可能なこと。空間のボリュームや天井の高さなどにもこだわり、ダイニングテーブルやソファ、小物などのインテリアなどもコーディネートされたスペースとなっているので、具体的な住まいや暮らしのイメージを広げることができるのが魅力だ。

(右)「キッチンスタジオは実際に調理体験が可能です。最新のキッチンを体感していただけます」と所長の池田さん。 (左上・下)空間提案コーナー/「CENTRO」「STEDIA」「ラクエラ」などのクリナップのシステムキッチンシリーズを用いて、6つのカラーテイストを具現化した空間提案が並ぶ (右)「キッチンスタジオは実際に調理体験が可能です。最新のキッチンを体感していただけます」と所長の池田さん。 (左上・下)空間提案コーナー/「CENTRO」「STEDIA」「ラクエラ」などのクリナップのシステムキッチンシリーズを用いて、6つのカラーテイストを具現化した空間提案が並ぶ 

コーディネーションシステムで好みに合ったインテリアテイストを確認

キッチンのプランニングの際には、機能性や性能などにも十分な配慮が必要だが、あれこれと悩み、迷いがちなのが、デザインに関わる部分。床材や室内ドアなど、空間全体のコーディネートに配慮しつつ、キッチンの扉材やカウンター素材などを選ぶことが大切だ。

どのようなデザインにすればいいのか悩む場合は、ショールームに設置されているインテリアシミュレーションシステム「My Kitchen Coordination」を利用しても。こちらはライフスタイルや嗜好などの9つの質問に答えると、6つのカラーテイスト(ナチュラルで親しみやすい、重厚感のある、華やかなど)の中から、適するテイストを示し、キッチンの扉の色やインテリアを提案してくれるもの。ドアや床材、家具・小物などのコーディネート例が画像で表現されるので、自分のイメージを確認することができる。

池田さんは、「キッチン選びの初期段階の方だけでなく、ある程度決まっている方でも、一度お試しいただきたいと思います。自分の嗜好がより明確になることもありますし、悩んでいる場合は、背中を押してくれる、ひとつのきっかけになることもあるようです」。

楽しみながら、家族みんなで、また、夫婦それぞれ試すことで、お互いの好みを理解することにも役立つのではないだろうか。

(上)My Kitchen Coordination/簡単な操作で好みのテイストを確認できる。 (下)打ち合わせコーナー近くには、扉やカウンター素材の見本が並ぶ。圧迫感のないレイアウトで、比較検討もしやすい(上)My Kitchen Coordination/簡単な操作で好みのテイストを確認できる。 (下)打ち合わせコーナー近くには、扉やカウンター素材の見本が並ぶ。圧迫感のないレイアウトで、比較検討もしやすい

ものづくりにこだわるメーカーならでは展示も

注目したいのは、ソリューションコーナーだ。キッチン専業メーカーならではのものづくりへのこだわり、技術を知ることができる。

開き戸と引き出しといったキャビネット収納の新旧比較、また、キャビネット内部の構造に関しても、木製キャビネットとステンレスキャビネットの違いなども確認することが可能だ。

池田さんは、「ステンレスは、水はもちろんニオイやカビにも強く、清潔で耐久性も高い素材であることをご理解いただけると思います。また最近のシンクは、水栓からの水流による音の大きさが違うので、ぜひ新旧を比較してみてください」と話す。

そのほか、調理中の水流を利用して、ゴミを排水口まで流してくれる新機能のシンク、ファンとフィルターが一体になったものが中に組み込まれているため、お湯を容器に入れてセットするだけで勝手に掃除をしてくれるレンジフードなどもチェックしておきたいアイテムだろう。

「独自のステンレス加工技術を持つキッチンメーカーとしては、鏡面仕上げや光の角度などによって表情が変わるステンレスの扉材なども揃えています。このような特徴を理解したうえで、具体的な空間づくりを進めていただければと考えています」(池田さん)

(右上)ソリューションコーナー/新旧比較やものづくりのこだわりを紹介。 (右下)具体的にさまざまなアイテムが収納されている収納キャビネットも。 (左)機器検索ギャラリー/換気扇の設置方法、コンロやIHクッキングヒーターの種類などを確認できる(右上)ソリューションコーナー/新旧比較やものづくりのこだわりを紹介。 (右下)具体的にさまざまなアイテムが収納されている収納キャビネットも。 (左)機器検索ギャラリー/換気扇の設置方法、コンロやIHクッキングヒーターの種類などを確認できる

ショールームでのキッチン選びのポイント

キッチンは、単に食事をつくるためだけの空間ではなく、家族との時間を過ごすための空間としての役割を持つようになってきている。そのため、キッチンのデザイン、インテリアとのコーディネートはもちろん、美しさを保つためにも掃除のしやすさ、お手入れのしやすさなどもチェックしておきたいポイントだ。くつろぎの場と一体化するようなプランの場合は、キッチンでの作業音やニオイなどにも配慮することが必要だろう。

ショールームでは、ダイニングやリビングとのつながりやデザイン性などを空間展示で体感すること。空間ボリューム、動線などもチェックしておきたい。また、実際に水を流すことができたり操作が可能な機器などは、動かしてみることが重要だ。

池田さんは、「家づくりの状況にもよりますが、やはりショールームのアドバイザーを活用していただくことで、商品の特徴、他社との違いなどをより深く知ることができると思います」と話す。いずれのメーカーでも、多くの場合、予約制でアドバイザーから詳細な説明を受けることができる。家づくりの進行状況に合わせ、積極的に利用したい。

最近では、ホームページでも商品紹介の内容を充実させているメーカーも多い。しかし、家づくりの中では、実際の商品を確認できるショールームを活用することは必須だ。気になる商品やアイテムなどがあれば、事前にホームページやカタログでチェックし、ショールームで詳細を確認するなど、上手に使い分けることで効率的に進めることが可能だろう。

■取材協力
クリナップ・キッチンタウン・横浜
http://cleanup.jp/showroom/info/kanto/yokohama.shtml

(右上)空間提案コーナー近くにある明るい雰囲気の打ち合わせコーナー。 (右下)クリナップで扱う、システムバス(6セット)や洗面化粧台(7セット)のコーナーもあるので、キッチンと合わせ水回りをトータルで検討できる。 (左上)キッチンシミュレーター/加熱機器(ガスコンロやIHクッキングヒーター)やシンクの位置、カウンタートップの奥行や作業スペースの広さなどを画像が映し出され表現されるので、わが家のプランを具体的に確認することが可能。吊戸棚のバリエーションなども設置され、細かく確認することができる。 (左下)キッチンスタジオ/ふたつの最新キッチンが設置されている(右上)空間提案コーナー近くにある明るい雰囲気の打ち合わせコーナー。 (右下)クリナップで扱う、システムバス(6セット)や洗面化粧台(7セット)のコーナーもあるので、キッチンと合わせ水回りをトータルで検討できる。 (左上)キッチンシミュレーター/加熱機器(ガスコンロやIHクッキングヒーター)やシンクの位置、カウンタートップの奥行や作業スペースの広さなどを画像が映し出され表現されるので、わが家のプランを具体的に確認することが可能。吊戸棚のバリエーションなども設置され、細かく確認することができる。 (左下)キッチンスタジオ/ふたつの最新キッチンが設置されている

2019年 09月07日 11時00分