2100年の天気予報、東京で43.6度?

「最高気温は高知県四万十市で44.9度、名古屋で43.9度、東京でも43.6度…。」
環境省が2018年8月20日に発表した「2100年未来の天気予報」によれば、100年後とは言え、にわかに信じがたい各地の気温が並ぶ。「2100年未来の天気予報」で発表された将来予測は、気象庁「地球温暖化予測情報第9報」※を基に作成された。
※「地球温暖化予測情報第9報」は、現状を上回る温暖化対策を行わなかった場合に、世界の平均気温が21世紀末に最大で4.8℃上昇するというシナリオに基づき作成されている。

さらに、「2100年未来の天気予報」によれば、札幌41℃、仙台42℃、新潟42℃、東京44℃、名古屋44℃、大阪43℃、福岡42℃、高知42℃、那覇39℃と、意外にも全国で比較して那覇の気温が低い。真夏日(最高気温30℃以上)の日数は、那覇で184日(6ヶ月)、 大阪136日(4ヶ月半)、 東京104日(3ヶ月半)、 札幌40日(1ヶ月以上)と続く。100年後とは言わずとも、ここ最近の異常気象に不安を感じている人も多いだろう。

地球温暖化による気温の上昇、水蒸気量の増加により懸念されるのが豪雨や台風などの発生だ。気象庁によれば、全国(アメダス)の1時間降水量50mm以上の平均年間発生回数は、2008~2017年の10年間で約238回。これは、1976~1985年の平均年間発生回数約174回と比較して約1.4倍に増加している。

環境省COOL CHOICE「2100年未来の天気予報」2018年8月20日

気象庁の「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」より、「全国(アメダス)の1時間降水量50mm以上の年間発生回数」を参照して作成<br>https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html気象庁の「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」より、「全国(アメダス)の1時間降水量50mm以上の年間発生回数」を参照して作成
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html

防災気象情報を活用しよう

7月から10月にかけて、毎年日本では台風や大雨が発生している。2018年の台風の発生数は、2018年8月28日現在で21個と、昨年の同時期と比較して多い。連日のように豪雨や台風についてのニュースを目にしていると思うが、あらためて情報収集の方法や防災の備えを振り返りたい。

気象庁は、災害が起こるおそれがある気象現象(注意報級の現象)が予想されるときに「注意報」、「警報」、「特別警報」を段階的に発表している。気象庁は、2013年8月からこの「特別警報」を創設。「東日本大震災」や「伊勢湾台風」など、聞き覚えのある大規模な災害の発生が予想される場合に発表される。近年では、2016年台風第18号(沖縄県の台風)や、2017年7月九州北部豪雨などで発表された。大雨警報が発表されたら、それを補足する「大雨警報(浸水害)の危険度分布」や「洪水警報の危険度分布」を確認し、周辺の危険度の把握をしたい。また、土砂災害が発生する恐れがある区域は、日本全国に約66万区域あると言われている(平成29年度末時点の推計)。日頃からハザードマップで住んでいる地域の洪水や土砂災害の危険性を把握し、土砂災害警戒情報を確認しながら、早めの準備・避難を心がけたい。国土交通省の「川の防災情報」は、リアルタイムの河川水位や雨量等の防災情報がPC、スマートフォンからも確認できるのでこちらも併せて活用したい。


気象庁土砂災害警戒判定メッシュ情報
気象庁大雨警報(浸水害)の危険度分布
気象庁洪水警報の危険度分布
気象庁雨雲の動き(高解像度降水ナウキャスト)
気象警報・注意報 市町村ページURL一覧
国土交通省の「川の防災情報」

気象庁の「特別警報の発表基準」を参照して作成気象庁の「特別警報の発表基準」を参照して作成

風水害に備える

浸水しているなか川辺に様子を見に行くのは非常に危険。気象庁や国土交通省の最新情報を確認して早めに避難しよう浸水しているなか川辺に様子を見に行くのは非常に危険。気象庁や国土交通省の最新情報を確認して早めに避難しよう

台風や大雨の危険性があるときは、雨風が強くなってから屋外で作業をするのは非常に危険なため、早めに屋外の確認、準備をしておきたい。

・飛ばされそうなものは、飛ばないように固定するか、家の中にしまっておく
・窓や雨戸にがたつきがないか確認する。鍵をかけて、必要に応じて補強する
・側溝や排水溝、雨水ますなどが詰まっていると浸水の可能性がある。詰まっていないか確認し、必要な場合は掃除をしておく
また、水に濡らしたくないものや貴重品はなるべく高い所や2階などの安全な場所に移動しておこう。

・非常用品の確認
懐中電灯、ラジオ、救急用品、飲食物、衣類・下着、ティッシュや生理用品などの生活用品、現金、通帳、印鑑、免許証や健康保険証、貴重品など


電気やガス、水道などのライフラインが止まった場合に備えて、飲料水3日分(1人1日3リットルが目安)と、非常食も準備しておきたい。浴槽に水を張って生活用水を確保することも有効だ。窓ガラスが割れたときに備えて、飛散防止フィルムを貼っておく、カーテンやブラインドを下ろすなどもしておこう。

なお、自治体では水害対策に土のうを配布しているところがある。近所に土のうステーションがあるか自治体のホームページを確認してみよう。

暴風雨、都市型水害を体験し学べる本所防災館

都市部では、道路がアスファルトで舗装され水を吸収しにくく保水・遊水機能が低下していることもあり、都市型水害の危険性がある。「本所防災館」は、都市型水害や、暴風雨などの災害を体験しながら学ぶことができる施設だ。水害だけでなく、地震体験や煙体験、消火体験などもでき、応急手当ての方法やAEDを使用する訓練など、幅広い防災知識を身に付けることができる。開館日には防災体験ツアーが開催されており、取材した日は日本だけでなく海外から、親子で参加する人も多く見られた。1時間50分の基本コース、1時間10分のショートコースともに無料で、丁寧に防災館のスタッフが解説してくれる。本所防災館 田村さんによれば、近年は年間11万人程度が来館しているという。

「最近は、大規模な地震災害や西日本の豪雨災害など、自然災害が多く発生しているので、ここでの体験を活かし、備えの大切さを実感していただくとともに、身近な危険の把握など、防災意識と行動力の向上に繋げてほしいです。また、ここでは消火器やAEDの使用体験もできます。30年以内に70%の確率で発生すると言われている首都直下型地震に備えて、特に地震コーナーは、みなさんにぜひ体験していただきたいです。」

本所防災館では、展示や防災シアターの内容などを随時更新。また、親子防災体験や応急手当講習会など、親子で学べるイベントも開催されている。
全国各地で、毎年のように台風や豪雨、地震や噴火など様々な自然災害が発生している。だからこそ、平時から情報収集をし、防災意識を高めていきたいものだ。

本所防災館
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-hjbskan/

本所防災館は無料で体験・見学ができる。本所防災館へ来場の際の駐車場代金も無料。<br>
<画像左上>地震体験コーナー。<br>
<画像右上>消火体験コーナー。大型のスクリーンに火事の風景が映し出され、消火器や屋内消火栓の使い方を覚えることができる。<br>
<画像左下>暴風雨体験コーナー。風水害をもたらすほどの、強風や大雨を体験。小学生は風速10メートルまで
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<画像右下>都市型水害コーナーの水圧ドア体験。地下空間で浸水した場合、水位によりドアがどれくらい開けにくくなるかがわかる。水位20センチでも非常にドアが重く開けにくかった本所防災館は無料で体験・見学ができる。本所防災館へ来場の際の駐車場代金も無料。
<画像左上>地震体験コーナー。
<画像右上>消火体験コーナー。大型のスクリーンに火事の風景が映し出され、消火器や屋内消火栓の使い方を覚えることができる。
<画像左下>暴風雨体験コーナー。風水害をもたらすほどの、強風や大雨を体験。小学生は風速10メートルまで
<画像右下>都市型水害コーナーの水圧ドア体験。地下空間で浸水した場合、水位によりドアがどれくらい開けにくくなるかがわかる。水位20センチでも非常にドアが重く開けにくかった

2018年 09月05日 11時04分