自分に合ったマンションを選ぼう!

自分にあったマンションを自分にあった方法で見極めて、納得して購入することが重要自分にあったマンションを自分にあった方法で見極めて、納得して購入することが重要

マンション選びの難しさを感じる今日この頃。建築データの流用という購入ビギナーではわからないような事件が発覚し、「どうやって選べば?」と不安を募らせている方もいるだろう。同じマンションを購入する場合であっても、マンションにひと惚れをしてよく調べずに購入するAさんがいるかと思えば、徹底的に調査して購入するBさんもいる。だが万が一にでも、入居後に大規模な自然災害に見舞われれば、マンション自体へのダメージは同じである。かといって、徹底的に調べたいBさんが、何も調べずに購入するかというと決してそうはならない。Bさんにとって調べずに購入するという選択肢はなく、購入を決断することはできないであろう。

重要なことは、自分にあったマンションを自分にあった方法で見極めて納得して購入することである。ましてや、「知っていればこのマンションを選ばなかったのに」という後悔はしたくない。天災はともかく、人災については回避できるリスクは可能な限り回避したい。どのようなリスクがあるのかを知って想定しておくことが大切だ。

自分に合ったマンションを見極める「3つの力」

「自分にぴったりのマンションが選べるかどうか不安」。そのような相談も多い。あなたはどのようにマンションを選び絞り込んでいるのだろうか。マンション選びにはステップがあり、モデルルーム見学や現地見学にもコツがある。それらを総合して特に必要だと筆者が考えるのは、「3つの力」。「3つの力」とは、「観察力」「取材力」そして「想像力」である。ひとつずつみていこう。今回の記事では「観察力」について見てみる。あなたにもきっと備わっている「3つの力」を存分に発揮し、自分にぴったりのマンションを見極めて欲しい。

【観察力】
何を観察するか。それらはもちろんモデルルームや現地。だが、自分にぴったりのマンションを見極めるには、プラスアルファが必要だ。順を追って紹介しよう。

マンションギャラリーのドアを開けると、受付の女性がいるケースが多い。受付の女性の顔を見るのではなく、見て欲しいのは他の来場者だ。一つ屋根の下での住人になるかもしれないし、もしかしたら隣人になるかもしれない。マンションギャラリーのオープン当初は、さほど重要な話ではない。だが、申込や抽選が近づいてくると、マンションギャラリーで一緒になるお客が同マンションの住人となる確率が高まる。客層はどうであろうか。シニアが多い、子育て層が多い、単身者っぽい人が多い、など「3つめの力=想像力」にも重複するが、自分のライフステージに照らして暮らし易さを考えてみることも必要だ。

模型を観よう&モデルルームを観よう

マンションギャラリーの多くは、住戸プランのドアに手をかける前に、マンションの模型やエリア情報のパネル、メニュープランの見本などを見せるケースが多い。中でも重要なのはマンションの模型だ。希望の住戸が決まっていれば、建物のエントランスから当該住戸までの動線がわかる。共用廊下側に部屋の窓が面しているならば、エレベーターからの距離もチェックしたい。エレベーターから遠いほど部屋の前を通る人の数は少なくなる。夜間に響く共用廊下を歩く靴音は意外と気になるものだ。模型を見ると、周辺の建物と位置関係もよくわかる。住戸からの眺望も、住戸外からの他人の視線(1階住戸等)も観ておきたいポイントだ。

■住戸プラン(モデルルーム)
模型で全体を観察したら、モデルルームを訪問する。玄関ドアのノブに手をかけたら「ただいま」と言ってドアを開けよう。扉の向こうはマイホームである。他人の家だと思って見学するのと、自分の家だと思って見学するのとでは、気になるポイントが異なってくるというのだから不思議だ。「ただいま」と自分に声かけることが、脳に「自分の家だと思って見学せよ」との指令になる。

モデルルーム&現地見学の「目的と目標」

ところで、あなたがモデルルームを見学する目的は何だろう。見学したいポイントは明確だろうか。「何となく」「通りかかったから」「モデルルームを見るのが好きだから」。目的や目標が漠然としていれば、自ずと結果も漠然としたものになる。これでは、自分にぴったりのマンションを見極めることは不可能。時間の無駄だ。モデルルーム見学や現地見学の前に、ホームページやチラシ等でマンション情報を収集し、希望条件に適っているかをチェックする。ポイントの高かったマンションに絞ってモデルルームや現地を訪れるようにすれば無駄がなくて良い。

だが、希望条件を多く満たしているマンションもパーフェクトではない。希望条件に合致しない点が出てくる。モデルルームや現地見学の目的の一つは、そのポイントを観て確かめることにある。希望を満たしていないが許容範囲か。購入後の暮らしにどの程度支障が出るのか。そして、絞り込んだマンションを総合的に比較し検討する。以前のコラム「マンションの住戸プランは何で選ぶ?間取り?部屋数?それとも?」で紹介した、「自分らしい住戸プラン選び“5ステップ”」も参考にして欲しい。

■自分らしい住戸プラン選び「5ステップ」
1)自分の希望のライフスタイルを明確にする
 ※ライフスタイルは、中長期で考えよう
2)自分らしいライフスタイルに必要な住空間の条件をピックアップする
3)必要条件・希望条件に優先順位をつける
※その際、購入後に変更できないもの、後で変更すると高コストとなるものを重視しているかを確認しておく。
4)優先する希望条件が販売されているマンションで叶うかどうかをチェックしていく
5)マッチングしそうなマンションをモデルルームや現地にて現物確認

現地を観よう

マンションギャラリーがマンションの建築現場にあるとは限らない。必ず現地は見ること。購入対象となるマンションが絞られてくれば、現地見学は祝祭日だけでなく平日にも訪問したいし、朝や晩の通勤時間帯の様子も観ておきたい。現地見学の際、マンションと最寄駅の間だけ確認する人も多いが、おすすめはマンションを中心にした同心円エリアの見学だ。最寄駅と反対側に、素敵なスポットがあったり、嫌悪施設があったり。マンションの価格には、周辺環境も含まれている。

そして調べておきたいのは、ハザードマップの類。マンションギャラリーに備えられている場合もあるが、行政のホームページなどから確認ができる。横浜のマンション傾斜問題では、マンション下部の堅い地盤まで杭が届いていないことが問題となったが、そもそも基礎地盤が強固であれば、杭基礎は必要ない。東日本大震災の後、古地図に人気が出たが、もともとが河川であったり近くに大きな河川がある地域は地盤が柔らかい可能性が高い。

■見学ノートをつくろう
観察したら是非記録をしておいて欲しい。夏休みの宿題にあった朝顔の観察日記のようなものだ。「2つめの力=取材力」を発揮して入手した情報も併せ、観たこと、聴いたこと、考えたこと、感じたことなどを記録していく。自分にあったマンションを比較検討し絞り込んでいくのに有効である。

次回は、「取材力」「想像力」についてお伝えする。

2015年 12月04日 11時06分