40代、それは貯蓄に差が出るとき。住宅購入は中長期視点がポイント

住宅購入は中長期視点がポイント住宅購入は中長期視点がポイント

企業のライフ&マネープラン研修をしていると、50歳台の研修では必ず、「もっと早く聞きたかった」との感想が出る。それではと、30歳台、40歳台向けに同様の研修を行うと、「忙しいから」と参加者が集まらない。人生80年だと考えれば、40代はちょうどミドル。これまでをふり返り、今後をみつめる、絶好の年代だ。だが、皆忙しい。

マネープランニングは、時間を味方につけるのがてっとり早い。少額であっても毎月着実に積立て、時間をかけて大きな資産に育てていく。「塵も積もれば山となる」作戦である。あなたが40歳ならば60歳までは20年、49歳だとしてもリタイアまでは、たっぷり10年ある。雇用延長となればなおさらだ。「仕事で忙しい」と言うが、その仕事に賭けてしまって、あなたの人生は生涯を通じて安泰なのだろうか。そのような時代はとっくに終わってしまったのかもしれない。忙しいからこそ、仕事があるからこそ、現役だからこそ、その収入を将来のため、住空間の充実のため、上手に活用したい。将来の自分のためには自分で備えるしかないのだ。【40代のマンション購入①】に引き続き、後悔しないためのポイントをお伝えする。

※公開しないポイント①~③については【40代のマンション購入①】後悔しないためのポイント10~人生プラン確認編~を参照下さい

ポイント4:家計を把握しているか

家計は4つの要素で把握する。とくに大切な要素が「収支」だ。家計は4つの要素で把握する。とくに大切な要素が「収支」だ。

マネープランニングのポイントは「3つの知る」だ。その第一番目が「自分を知る」。「自分」とは、すなわち、自分が大切にしていること、将来の夢、ライフ&キャリアプラン、家計、自分のお金である。しかも、今の自分を知るだけでは不十分。将来の自分や将来の自分のお金の動きを知っておく必要がある。現在地点と目標地点がわからなければ、その両者をつなぐプランニングは、やりようがない。戦略はおろか、次の一歩すら、どちらに踏み出していいかがわからないのである。今と将来の自分と自分のお金を知ることが重要だ。

あなたは、自分のお金をどのように把握しているだろうか。自分のお金を知るには、家計簿が基本である。アナログに書き込む昔ながらのタイプもあれば、最近ではアプリが充実している。自分にあったタイプを選択して、継続したい。継続しなければ、お金は増えないし、不安も減らない。家計は、4つの要素、「収入」「支出」「収支」「預貯金等の資産」で把握する。逆に言えば、4要素さえ把握できれば、形はどのようなものでもいい。筆者もエクセルで簡単なオリジナル表を作り、毎日のお金の出入りを記録している。

ポイント5 収支はいくらあるか

4要素のなかで、もっとも大切なのは「収支」。「収支」とは、収入から支出を引き算した、残りの金額である。家計の健康状態がよければ黒字になり、収入よりも支出が多い不健康な家計では、赤字となる。そして、この収支にマネープランニングという戦略を組み込んだ結果が、あなたの「預貯金等の資産」となって現れる。

あなたの資産は今、どのような状況であろうか。しっかりとプラスの資産が積みあがっているだろうか。住宅ローンを利用してマンションを購入すれば、その毎月返済額と管理費等のランニングコストは、この収支から支払われることとなる。収支が3万円では、8万円の住宅ローンは払えない。「いくらの住宅ローンが借りられるか」は、「収支から無理なく払える返済額はいくらか」と同義である。借りられる額が、購入金額に満たなければ、頭金を増額するしかない。頭金は「預貯金等の資産」から拠出される。あなたの資産は今、どこに、どのような形で、いくらになっているであろうか。

ポイント6:貯金はできているか

仮に、預貯金等がなくても悲観することはない。現在の預貯金等の残高は、これまでのあなたとあなたのお金との係り方の結果である。現在、ゼロ円であっても、ふやしたければ今日からふやせばよい、それだけだ。あなたは、まだ40代。時間を味方に付けられるアドバンテージがある。ただし、マネープランニングには、目標や目的が必要である。目指すところや動機がないと、お金はふえないし無駄遣いも減らない。肝に銘じておこう。

自分らしいハッピーマネープランニングに取り組むにあたって明確にしておきたいことは、3つである。それは、「何のために(目的)」「いつ(必要時期)」「いくら(目標額)」。ゆるぎない動機と明確な目標があってこそ、戦略を実行に移す強い意思が生まれるのである。あなたは、何のためにお金が必要であろうか。それはいつ必要で、目標額はいくらなのか。この3つが明確でないと戦略がつくれず、マネープランニングは立てようがない。

マンション購入には初期コストが必要だが、頭金や諸費用等といった現金で支払う必要のあるものは、この「預貯金等の資産」から拠出することとなる。「頭金はゼロ、諸費用は住宅ローンに組み込んで借入れる」このようなプランも条件が整えば可能である。頭金が少なく、諸費用までも借入れれば、当然借入額が増額する。返済できるのか。20年、30年と長期にわたって、無理なく返済し続けられるか。「借りられる」ことよりも「返せるか」ということが、あなたの人生においては重要である。住宅ローンを返済しながら貯金ができる返済プランニングをすすめたい。

ポイント7:贈与の可能性はあるか

少ない自己資金を補う方法が、親からの資金援助である。方法は3つだ。表題の「贈与」、「借入れ」、そして「共有名義」である。いずれも、家庭の事情があり、「親に迷惑はかけたくない」など自分の考えもあろうかと思う。ただ、住宅相談で経験するのは、意外と、「親は子に資金援助をしたいと思っている」ということだ。これまでの「親に話したら贈与してもらえた」という事例では、多くを語らず、ただ援助して欲しい、と言うだけではなく、自分たちの資金計画や返済計画、贈与による互いの効果など、シナリオを書き、きっちりとしたプレゼンテーションが功を奏しているケースがほとんどである。親の側も、贈与する理由が欲しいのではないだろうか。参考にして欲しい。

親子間であっても、親からの贈与は贈与税の対象となる。贈与税は累進課税のため、贈与額が大きくなるほど税率が高くなる。最高税率は平成27年に55%となる予定だ。そのような中、直系尊属による住宅資金等の援助については、特例が多い。正確で役立つ情報を収集し、税制の適用要件を自分と親の場合にあてはめて、活用できるかどうかを考えること。自分たちにメリットがないと、特例も意味はない。なお、子への生前贈与により親の相続対策になることもある。広い視点で効果を検証し、プレゼンテーションしよう。

「後悔しないためのポイント10」は、あと3つ。住宅ローン選びも重要だ。

2014年 02月22日 10時35分