暮らしの場所として、家を再考しよう

よく言われることだが、日本は衣食住の“衣”“食”が成熟し、“住”の成熟が進んでいかない。家を買うのは一生に多くても2回程度であり、いざ買うというときまで消費者の接点が少ないのが一因だろう。また、取引手数料の不透明さや物件情報の囲い込みなど、消費者の目に見えない部分で住宅業界の旧態依然とした風習も残っている。
そして、家探しをする人の多くが、利便性・価格・広さ・間取り・売却時の想定額などの項目に優先順位をつけて、譲れないことと諦めることを決めていく。ともすると、家を選び・買うことが目的になり、住んだ後の暮らしの楽しさまで考えがおよばない。
この時代に、暮らしを紡ぐ場所である「家」の選び方は、利便性・価格・広さ…だけで良いのか――?

ログハウスからはじまり、1986年のブランドスタート以来、販売戸数を伸ばしている「BESS」。「住む」より「楽しむ」というブランドスローガンで、一貫して「楽しい暮らし」を追求し続ける姿勢に、今の家探しのヒントがあるのではないか。BESS広報担当の梶浦武人さんに話を聞いた。

家とは変化し続け、メンテナンスし続けるもの

BESSといえばこれを浮かべる方も多いのでは? 究極の遊びの空間「BESSドーム」BESSといえばこれを浮かべる方も多いのでは? 究極の遊びの空間「BESSドーム」

別荘のイメージが強いログハウスだが、住まいとしても人気があり、BESSでログハウスを建てる人の9割が自宅として購入しているそうだ。

「BESSの年間約1,000棟の販売のうち、半分程度がログハウスです。購入検討者はアウトドアやDIYが好きな方が多いですね。ログハウスは天然の素材を多く使っているので、住んでいくとひび割れがおきますし、節も避けられません。外壁の塗り替えなど定期的なメンテナンスも必要です。自然の恵みをもたらしてくれる一方で、手を入れ続ける必要があることも知っておく必要があります」
一般的な木造住宅の約3倍の木をつかうログハウスは、伐採後も呼吸が続くという木の性質上、住んでからも収縮・膨張が続く。2~3年は『セトリング』という沈み込みでひび割れが入ることもある。これらは設計時に計算され構造や強度に影響はないが、知っておきたい事実である。

梁に向いている材・大黒柱になりそうな太い木など、かつての木造住宅は木の性質を見極めてつくっていた。だが、新建材の発達によって日本の新築は、ひびや節の無い均一な空間が当たり前になった。
BESSのログハウスは、現代の“ぴかぴかな”住まい観を持っている消費者では住みこなせないかもしれない――。

時間とともに価値と楽しさの上がる家

販売方法も独特だ。今回うかがったのは、東京・代官山の一等地に建つBESS単独住宅展示場。郊外立地で各住宅メーカーの家が並び、担当者が付く従来の住宅展示場のイメージとは違い、受付後は自由に見学する。

「展示場はBESSならではの暮らしかたのテーマパークと捉えています。来場者がリラックスした時間をすごしながら、BESSの遊び心やセンスを実際に体感していただく場と考えています。一部の展示場では、モデルハウスの貸切体験も行っています。現在は、全国43ヶ所(2015年1月時点)に展示場を置いています」

一点、地域によってログハウス建設の制限があるので気をつけたい。防火地域に指定されている土地では、住宅・建築物は耐火建築物または準耐火建築物にする必要がある。また準防火地域では、外壁や軒裏を防火構造にすることが必要である。一般的な住居地域で防火地域に指定されている土地は限られるが、住宅密集地や駅前立地は防火地域の場合があるので注意が必要だ。

「家は新築のときがいちばん価値が高く、年数とともに目減りするという考え方があります。でも、BESSの家はとことん使って住む人といっしょに年を重ねていくことで価値が上がる、と感じていただける人に合っていると思います」

BESS展示場では、建てた後の暮らしを体感してもらうため、自由に見学できるようにしているBESS展示場では、建てた後の暮らしを体感してもらうため、自由に見学できるようにしている

築1400年でも現存。「太い無垢材」の本当の実力

では、ログハウスの耐震・耐火・耐久性はどうか?

「欧州では築300年超のログハウスがあり、日本では築1400年の奈良県の正倉院がログハウスと同じ構造です。木は伐採後ゆるやかに強度が増して数百年のあいだ、その強度はほとんど変わることがないと言われています。また、ログハウスは、ログ(木材)を横積みした壁そのものが制振装置になっています。地震に対してログがずれながら摩擦力を発揮して建物全体で地震力を吸収するため、地震に強いのです。太い無垢の木は、燃えても表面に炭の層ができて空気の供給を遮断するため、燃焼が内側に及ぶ前に火が消えることが多く耐火性にも優れています」
また、伐採後も呼吸を続ける木は湿度調整に優れているため、太い無垢材を使用した壁そのものが自然の断熱材となって、高い断熱効果と蓄熱性を持つそうだ。

さらに、太い無垢の木は暮らしに遊び心をもたらす効果もある。
「どっしりした柱や梁にブランコをつけたり、棚や長押を造作したりと、DIYを楽しまれています。傷つくし、変化するという木材の特性を理解していただいているので、新築でもおおらかに暮らしている方が多いように思いますね」

ログハウス購入者は、新築を傷つけないように神経質に生活するのではなく、家を自分たち好みに手を入れ続けて“楽しい暮らし”を実現しているようだ。

左上:飾らず自然体で暮らせる「カントリーログハウス[ウォームテイスト]」 右上:暮らす人の個性を自由に表現できる「カントリーログハウス[クールテイスト]」 左下:シャープな三角屋根がきりりとした印象の新世代ログハウス「G-LOG」 右下:国産杉でつくった四季の移ろいを楽しむ家「あきつログハウス 季感の家」左上:飾らず自然体で暮らせる「カントリーログハウス[ウォームテイスト]」 右上:暮らす人の個性を自由に表現できる「カントリーログハウス[クールテイスト]」 左下:シャープな三角屋根がきりりとした印象の新世代ログハウス「G-LOG」 右下:国産杉でつくった四季の移ろいを楽しむ家「あきつログハウス 季感の家」

“明日の暮らし”が家族にとって楽しい家

住まいに手を入れ続け、経年変化を楽観的に考えるBESSの住まいと暮らしかたには、利便性・価格・広さ・間取り・将来の不動産価値…にこだわるあまり、“家を買うこと”が目的になってしまう家探しの姿はなかった。住まい探しの際にはぜひ、目に見える機能や金額だけでなく、その家に住んだら“明日の暮らし”が家族にとって楽しいものになるかどうかを想像してほしい。

「実は、購入したあとも展示場に足を運ばれる方が多いんです。展示場のインテリアを参考にしたり、薪ストーブについて情報交換をしたり…購入者どうしが共通の趣味でつながっています」
住まい購入をきっかけに友人と趣味が増える。そこから広がるコミュニティは、暮らしに新しい楽しさと刺激を与えてくれそうだ。

“衣”“食”が進化するなかで、“住”の探し方は長いあいだ変化してこなかった。だが、価値観が多様化した今、スペックの高さだけが良い家とは限らなくなってきた。家族にとって楽しくて安らげる家で暮らすために、「家とはこう探すもの」という固定観念を一度リセットしてみてはどうだろうか。

左上:天井からハンモックを吊るせるのは、丈夫な梁があるからこそ 右上:デッキはもうひとつのリビング。BBQやガーデニングが楽しめる 左下:ログハウスには「薪ストーブ」が似合う。BESSでは購入者の約6割が薪ストーブを設置するそう 右下:庭やウッドデッキに設置できるBESSガジェットの恐竜の置物 ※一部期間限定対象ガジェット左上:天井からハンモックを吊るせるのは、丈夫な梁があるからこそ 右上:デッキはもうひとつのリビング。BBQやガーデニングが楽しめる 左下:ログハウスには「薪ストーブ」が似合う。BESSでは購入者の約6割が薪ストーブを設置するそう 右下:庭やウッドデッキに設置できるBESSガジェットの恐竜の置物 ※一部期間限定対象ガジェット

2015年 03月02日 11時08分