移住相談件数が3万件を超える

認定NPO法人ふるさと回帰支援センターは、2018年2月28日に「移住希望地域ランキング2017」を発表した。
ふるさと回帰支援センターは、「ふるさと暮らし情報センター」(東京都千代田区)を運営し、全国約850地域と連携、UIJターンなどの地方移住を支援している。センターへの来場者を対象にアンケートを実施し、毎年結果を発表している。

発表によれば、センターへの来訪者・問合せ数は昨年より大幅に増加。2016年の2万6,426件から、2017年は33,165件と26%増加、3万件を突破した。背景には、地方移住促進に積極的な自治体の増加があるようだ。移住相談会やセミナーは、昨年の418回から485回に増加。東京交通会館で開催されるセンターとの共催イベントでは、500人を超える来場がある人気の県もあるようだ。自治体が移住促進に積極的に取り組んでいる状況が窺える。

認定NPO法人ふるさと回帰支援センター「移住希望地域ランキング2017」より<br>『【暦年】来訪者・問い合わせ数の推移(東京:2008〜2017年)』を参照して作成認定NPO法人ふるさと回帰支援センター「移住希望地域ランキング2017」より
『【暦年】来訪者・問い合わせ数の推移(東京:2008〜2017年)』を参照して作成

移住希望地域は?1位長野県、2位山梨県、3位静岡県

ふるさと回帰支援センター(東京)に相談や来訪、セミナー参加などをした人のうち、最も人気の移住希望地はどこだったのだろうか?(新たに移住相談カードを作成した人が対象。複数回答可)

1位は長野県、2位は山梨県、3位は静岡県という結果となった。長野県は昨年の2位から1位に返り咲き、3位静岡県と4位広島県は昨年と同じ順位をキープした。広島県は2014年は18位、2015年に6位に上昇、2016年以降は4位を保ち、人気の移住先として定着しているようだ。広島県の移住促進の取組みは、LIFULL HOME'S PRESSでも取材しているが、移住促進の情報サイト『HIROBIRO.』の運営、昨年3月には『ひろしま空き家バンク みんと』を立ち上げ、情報発信や空き家と移住希望者とのマッチングなどに力を入れている。

昨年の8位から5位に上昇したのが新潟県である。年代別の移住希望地ランキングでは、20代以下で新潟県が1位にランクイン。新潟県の相談者の6割が20~30代と若い世代が多く、かつ、Uターン希望が4割を占める。若い世代に興味を持ってもらえるセミナーを企画・開催したことが結果に繋がったようである。

昨年の19位から8位と大幅に順位を上げたのが福島県だ。福島県は、昨年と比較してUターン希望者と、30代の相談割合が増加。富山県も昨年の15位から10位に上昇。就職相談員の配置など、体制を強化している。
移住希望先をUIJターンなどのパターン別に見ると、Iターンでは人気の移住先1位が長野県、Jターンは山梨県、Uターンは新潟県、孫ターンは長野県であった。(孫ターン:祖父母が住む田舎へ子育て世代が移住すること)

ふるさと回帰支援センター(東京)移住希望地ランキング2017年<br>
※1月から12月までの1年間に新たに移住相談カードを作成した人が対象ふるさと回帰支援センター(東京)移住希望地ランキング2017年
※1月から12月までの1年間に新たに移住相談カードを作成した人が対象

地方都市への移住希望増加

移住の条件に「就労の場があること」を挙げる人が最も多いことから、今後の移住促進は、さらに積極的な就職相談や就労支援がカギになりそうだ移住の条件に「就労の場があること」を挙げる人が最も多いことから、今後の移住促進は、さらに積極的な就職相談や就労支援がカギになりそうだ

年々相談数が増加するなか、センター利用者の年代にも変化がみられる。
2008年には20代の利用者割合が4%だったが、2017年には21.4%に増加。30代は、12%から28.9%に増加している。2017年の利用者の割合は、20代と30代を合わせると50.3%と5割を占める。ここ10年ほどで、地方移住はリタイア後の話ではなく、若年層にも定着してきていることが分かる。

移住の条件は「就労の場があること」を挙げる人が最も多く60.8%。昨年の47.7%から大きく増加している。希望する地域型は、「地方都市」を希望する人が49.9%から64.1%に増加した。「農村」は31.4%から26.5%に減少、同様に「山村」や「漁村」なども減少している。Uターン希望の20代が増え、さらにその81.9%が地方都市を希望していることが背景としてあるようだ。

ふるさと回帰支援センターでは、自治体の移住セミナーが活発に開催されている。専属の移住相談員を配置する自治体もあり、直接就職や移住について相談することができる。移住したいけれど具体的にまだ地域が決まっていない人も、パンフレットや資料が常備されているので、まずはセンターに訪れてみて情報収集をしてみるのもよいかもしれない。

調査概要

調査対象:ふるさと回帰支援センター(ふるさと暮らし情報センター東京)利用者、共催セミナーなど参加者
調査⼿法:ふるさと回帰支援センター来場者(移住相談、相談会・セミナー参加者など)へのアンケート
調査時期:2017年1月5日~12月24日
回答数 :8,498件

配信元ページを見る

2018年 04月14日 11時00分