フラット35利用者の平均年齢が4年半ぶりの低下39.8歳に

2015年11月、住宅金融支援機構は「2015年度上半期 フラット35利用者調査」を公表した。2015年4月~9月の期間に申請があったもの(借換え除く)が対象となっており、集計件数は34,179件。フラット35利用者の属性、購入した住宅の概要、所要資金や年収、購入価格などについて調査した。今回はこの調査からフラット35の利用者の年齢、年収、購入価格について紹介する。

フラット35利用者の平均年齢は、2011年度上半期以降、37.9歳から上昇傾向にあり、2013年度下半期には40歳を超えていたが、今回の調査で4年ぶりに低下し39.8歳となった。
利用者の年代別で見ると30歳代の構成比が前回調査と比較し44.4%から45.2%と微増しており、それにより平均年齢が下がったようだ。今回は平均年齢が下がったものの、フラット35利用者の年齢は30歳代後半が最大のボリュームゾーンであることは変化がないようだ。

なお、フラット35利用者の住宅種別の傾向を見ると、2012年度下半期以降、中古住宅(中古戸建、および中古マンション)の利用割合が増加傾向にある。特に、40歳以上の人の中古住宅の利用割合が2012年下半期で「中古マンション」8.5%、「中古戸建」6.3%と合計で14.8%から2015上半期は「中古マンション」13.4%、「中古戸建」10.3%と合計で23.7%となっており、年々拡大している。


住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より参照して作成<br>2006年以降上半期、下半期ごとの利用者年齢推移住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より参照して作成
2006年以降上半期、下半期ごとの利用者年齢推移

平均世帯年収610万円 特にマンションで600万円以上の構成比率高い

フラット35利用者の世帯年収は610万円で、前回の2014年下半期の609万円とほぼ同等の結果となった。2012年以降の3年間の平均年収は607万円で大きな変化はなく推移している。

ただし、住宅種別ごとに年収の構成比を確認してみると、マンションだけ年収600万円以上の割合が大きいことがわかる。

□住宅種別で見た年収600万円以上の割合 
※下のグラフで赤枠になっている部分がマンションの世帯年収600万円以上の割合

注文住宅:34.8%
土地付注文住宅:37.6%
建売住宅:33.7%
マンション:58.0%
中古戸建:23.7%
中古マンション:38.0%

マンション以外の住宅種別では、世帯年収の平均が600万円以上の人の割合がおおむね20~30%程度のところ、マンションのみ58.0%と約6割となっている。
マンションの年収構成比を前回調査と比較すると、600万円以上の割合が50.0%からプラス8.0%と大きく増加したようだ。

全体の平均年収は大きな変動はないように見えるが、住宅種別で比較すると傾向が異なる結果となった。

住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より参照して作成<br>融資区分別の世帯年収住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より参照して作成
融資区分別の世帯年収

東京都のマンション購入価格平均が5,535万円に

では、世帯主年収600万円以上の割合が増加したマンションは、どのくらいの価格で購入されたのだろうか?

マンションの戸当たり購入価額の全国平均は4,231万円と、2014年度上半期の3,782万円から449万円上昇した。最高価格は東京都の5,535万円で、最低価格は山口県の2,501万円だった。
東京都は前回の4,722万円から813万円と大きく価格が上昇している。また全国の平均価格と比較しても東京都のマンション価格が高くなっている。

2015年11月25日に発表された国土交通省の「不動産価格指数(住宅)」8月の調査結果より、現在の不動産価格の状況を見てみよう。
「不動産価格指数(住宅)」は、年間約30万件の住宅・マンションなどの取引価格情報をもとに、全国・ブロック別・都市圏別・都道府県別に不動産価格を指数化したもので、毎月公表されている。
2010年平均を100として比較すると、8月の全国のマンション指数は121.5で、対前年同月比は6.4%の上昇。2013年3月分より 30ヶ月連続でのプラスとなった。住宅総合は105.0で、対前年同月比で2.2%の上昇、住宅地は97.5と対前年同月比マイナス0.2となっている。

東京都の住宅地価格指数を見ると、住宅総合は、112.1(対前年同月比+7.9%)、住宅地は111.9(対前年同月比 +9.8%)、戸建住宅は 97.6(対前年同月比 +2.0%)、マンションは 123.1(対前年同月比 +9.1%)だった。
全国的に見てもマンション価格の上昇はここ2年半ほど継続して発生しているようで、かつ、東京都においてはマンション価格の上昇に加えて住宅地の価格も上昇している。

テレビやニュース、雑誌などで不動産価格の上昇については耳にしたことがある人も多いと思うが、価格の高騰には円安影響による建築資材の値上がり、建設に関わる人材不足からの人件費の上昇、地価の上昇などさまざまな要因がある。

マンション価格が高騰している今、住宅ローンの低金利を活用しないと購入に踏み切れない人も多いのではないだろうか。購入を検討中の人にとっては、これ以上の不動産価格の上昇は避けたいところである。
今後も引き続き不動産価格の変化を注視したい。

国土交通省 不動産価格指数(住宅)を参照して作成<br>2015年8月東京都の調査結果国土交通省 不動産価格指数(住宅)を参照して作成
2015年8月東京都の調査結果

調査概要

調査方法:住宅金融支援機構に提出されたフラット35の借入申込書から集計
調査対象:金融機関から買取りの申請があった債権(借換えに係るものを除く。)で、2015年4月1日から2015年9月30日までに買取りの承認を行ったもののうち集計可能となった34,179件(2015年10月13日現在のデータに基づく)
注文住宅 5,813 件
土地付注文住宅 9,619 件
建売住宅 8,037 件
マンション 4,124 件
中古戸建 2,848 件
中古マンション 3,738 件
計34,179 件

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2015年 12月17日 11時03分