昭和の暮らしを感じられる施設を紹介

昭和レトロの定番、メロンソーダにアイスクリームを浮かべた「クリームソーダ」昭和レトロの定番、メロンソーダにアイスクリームを浮かべた「クリームソーダ」

昭和30年代の発展著しい東京の姿と、そこに生きる人々の人間模様が丁寧かつ温かく描写された映画が公開され話題となったのが2005年。その前後には、純喫茶や駄菓子、レコードといった昭和のノスタルジーに注目した昭和レトロブームが起こった。昭和を知っている人々にとっては懐かしいものとして、昭和を知らない人々にとっては新鮮なものとして人気を呼んだようだ。

しかし、一口に昭和といっても、六十余年にわたるその歴史の中で、世界恐慌から太平洋戦争に至る昭和初期、大衆消費社会が幕を開けた高度経済成長期、バブル経済に沸き、女性の社会進出も進んだ1980年代と、社会の姿は大きく変化している。

暮らしの風景も同様にその時々で大きく異なる。白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫の家電3品目が「三種の神器」と喧伝されて一定の普及を見せると、すぐにカラーテレビ (Color television)・クーラー (Cooler)・自動車 (Car)の新・三種の神器が現れるなど、右肩上がりの経済を背景に人々の暮らしの水準はにわかに、そしてとめどなく向上した。

平成を経て令和となった今、街並みや家庭から昭和の名残は徐々に失われている。一方で、その懐かしい風景や暮らしを記憶・記録にとどめようと、博物館や資料館といった形で、保管や再現を試みる施設も生まれている。2000年代のブームからはや20年。今度はZ世代を中心に再び昭和レトロがトレンドとなっているという。
本稿では、昭和の暮らしを感じられる施設を取材した記事をピックアップする。ゴールデンウィークの初日、4月29日は昭和の日だ。懐かしい昭和、あるいは新鮮な昭和に思いをはせ、訪れてみてはいかがだろうか。

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