専有面積にバルコニーは含まれない
バルコニーは住戸の外側にある建物の部分で、共用部分にあたります。その住戸の居住者が使える専用使用権は定められていますが、面積の数字には反映されません。
詳しくは、「専有面積にバルコニーは含まれる?」をご覧ください。
実際に使える広さは内法面積で比較する
面積の測り方には、壁の中心線で測る壁芯面積と、壁の内側で測る内法面積の2種類があります。壁芯面積は壁の厚みの一部も含めて計算するため、実際に使える広さを知りたいときは内法面積を確認します。
詳しくは、「専有面積の計算方法“壁芯面積”と“内法面積”の違い」をご覧ください。
国は40m2(平米)程度を上回る住宅の供給を促している
2026(令和8)年3月に閣議決定された住生活基本計画では、今後供給・流通を促していく住宅について“40m2程度を上回る住宅”とする考え方が示されています。ただし、これは一人暮らしに必要な広さを示したものではなく、今後の住宅供給における目安です。
詳しくは、「一人暮らし・二人暮らし・ファミリー、必要な専有面積の目安は?」をご覧ください。

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  1. 専有面積とは?
    1. 専有面積の計算方法“壁芯面積”と“内法面積”の違い
    2. 専有面積の正確な数値を確認する方法
  2. 専有面積にバルコニーやロフトは含まれる?
    1. バルコニーが共用部分扱いになる理由
    2. 専有面積に含まれる場所・含まれない場所
  3. 一人暮らし・二人暮らし・ファミリー、必要な専有面積の目安は?
    1. 【2026年3月更新】国が供給・流通を促す住宅の規模は40m2(平米)程度を上回る
    2. 参考:旧基準〈2021(令和3)年計画〉の世帯人数別の目安
  4. 【宅建士監修】内見・契約前に確認すべき専有面積の注意点
    1. その面積が何を測った数字かを確認する
    2. 専有面積に含まれないスペースがある
    3. バルコニーの使い方は賃貸借契約書と物件のルールで確認する
  5. よくある質問
    1. Q.1 専有面積にバルコニーは含まれますか?
    2. Q.2 専有面積に玄関ポーチや専用庭、メーターボックス(MB)は含まれますか?
    3. Q.3 壁芯面積と内法面積、賃貸物件ではどちらが表記されていますか?
    4. Q.4 ロフトがある部屋は専有面積が広く表示されますか?
    5. Q.5 専有面積の正確な数値はどこで確認できますか?
    6. Q.6 一人暮らしに必要な専有面積の目安は?
    7. Q.7 バルコニー面積は固定資産税や住宅ローン控除に関係しますか?
  6. まとめ:専有面積のルールと必要な部屋の広さを理解して、理想的な物件を見つけよう

物件情報に書かれた専有面積を見て、この広さで足りるだろうかと迷ったことはありませんか。専有面積には、バルコニーやロフトが含まれません。同じ数字でも、実際に使えるスペースは物件ごとに変わります。さらに、面積の測り方には壁芯と内法の2種類があり、資料によって数字が違うこともあります。

 

この記事では、専有面積のルールと世帯人数ごとに必要な広さの目安に加えて、不動産売買の仲介に携わった宅地建物取引士の視点から、内見や契約の前に確認しておきたい点を紹介します。

 

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専有面積は物件の広さを知るうえで、大きなヒントとなります。しかし、専有面積だけで単純に部屋同士の広さを比べることはできません。

 

ここでは、その理由と専有面積の具体的な計算方法について説明していきます。

壁芯面積と内法面積

 

専有面積の計算方法には、壁や柱の厚みの中心線から測った“壁芯(へきしん)面積”と壁の内側の部分だけを測った“内法(うちのり)面積”の2種類があります。

 

床面積の測り方は、建築基準法施行令で“壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積”と定められています。これが壁芯面積です。

 

一方、登記上の床面積は不動産登記規則で定められており、原則として壁や柱の中心線から測ります。ただし、マンションのような区分建物については、壁その他の区画の“内側線”で測ります。これが内法面積です。

 

壁芯面積では、壁の厚みの一部も部屋の面積に含めて計算します。そのため、壁の内側だけを測る内法面積よりも、広い数字になります。物件の実際の生活スペースの広さを確認したい場合は、内法面積をもとに判断するとよいでしょう。

募集資料には、壁芯面積と内法面積のどちらで算出された数字かが明記されていないことがあります。登記上の床面積を自分で確かめる方法を知っておくと、面積の数字を比べるときに役立ちます。

 

登記上の床面積を確かめたいときは、登記事項証明書を取り寄せてみましょう。登記事項証明書とは、登記記録に記録された内容を証明した書面のことです。

 

不動産登記法では、誰でも手数料を納めて交付を請求できると定められています。そのため、その物件の所有者でなくても取得することが可能です。法務局の窓口のほか、郵送やインターネットからも請求でき、物件の所在地を管轄する法務局でなくてもかまいません。

 

ここに記載される床面積は、マンションのような区分建物であれば内法面積です。1m2の100分の1未満は切り捨てて記録されるため、小数点第2位までの数字になります。(2026年9月8日時点)

ロフト

 

結論からいえば、バルコニーは専有面積に含まれません。洗濯物を干したり、物を置いたりと日常的に使う場所ですが、マンションでは共用部分として扱われるためです。

 

分譲マンションのような区分所有建物には、専有部分と共用部分があります。専有部分とは、マンションの各住戸のうち、その部屋の所有者が単独で所有する部分のことです。これに対して、廊下や階段、エントランスなど、専有部分以外の建物の部分を共用部分といいます。

バルコニーは各住戸から直接出入りできますが、部屋の所有者が単独で所有する専有部分ではありません。そのため、マンション全体の共用部分として扱われます。国土交通省が示すマンション標準管理規約でも、バルコニーは共用部分の範囲に挙げられています。

 

ただし、誰でも自由に使えるわけではありません。標準管理規約では、その住戸の区分所有者が専用使用権を持つと定められています。専用使用権とは、共用部分であっても、特定の住戸の人だけが使える権利のことです。たとえば、バルコニーは共用部分ですが、通常はそのバルコニーに面した住戸の人が専用で使えます。賃貸で借りている人も、貸主の専用使用権にもとづいてバルコニーを使えます。

 

一方で、使い方には制限があります。工作物の設置や外観を変える行為を禁じるかどうかは、物件ごとの使用細則で定められます。使用細則とは、管理規約にもとづいて定められる、より細かい生活上のルールのことです。なお、マンション標準管理規約は、あくまで管理規約をつくる際のひな型です。実際のバルコニーの使い方やルールは、それぞれのマンションの管理規約や使用細則によって異なります。

 

また、建物全体を1人や1社のオーナーが所有し、各部屋を貸している賃貸マンションやアパートは、分譲マンションとは仕組みが異なります。区分所有建物ではないため、ここで説明した“専有部分・共用部分・専用使用権”という枠組みは適用されません。バルコニーの使い方は、賃貸借契約書や物件ごとのルールで定められます。(2026年9月8日時点)

専有面積は、専有部分のみの床面積を指した広さです。具体的には、居住スペースのほかにお風呂やトイレ、収納スペース、室内の廊下などが挙げられます。一方、専有面積に含まれない場所は、理由が2つに分かれます。

 

<共用部分にあたるため含まれないもの>

  • バルコニー
  • メーターボックス(ガスメーターなどが入っているスペース)

 

<床面積に算入しない扱いのため含まれないもの>

  • ロフト
  • 屋根裏部屋
  • 床下収納

 

ロフトや屋根裏部屋、床下収納は“小屋裏物置等”と呼ばれ、収納に用途を限るなどの条件を満たすものは階とみなさず、床面積に算入しない取扱いになっています。

 

この取扱いは、建築基準法の条文で直接定められているものではなく、国が示した技術的助言をもとに、各自治体の取扱い基準によって運用されています。そのため、天井までの高さや固定階段の可否など、自治体によって基準が異なる場合があります。なお、技術的助言とは、法令の運用について国が自治体に示す考え方のことです。

 

また、玄関ポーチについては標準管理規約に一律の定めがなく、マンションごとの管理規約によって扱いが決まります。(2026年9月8日時点)

 

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面積の目安

 

では、実際にどのくらいの広さがあれば快適に暮らせるのでしょうか。国は住宅政策の指針として、住宅の規模に関する考え方を示しています。2026(令和8)年3月に新しい方針が示されたため、まずはその内容から見ていきましょう。

住生活基本計画(※)とは、住宅政策の目標や方針をまとめた国の計画のことです。2026(令和8)年3月27日に新しい計画が閣議決定され、2026年度から2035年度までが計画期間となっています。

 

この計画の別紙「住宅性能水準」では、国が今後の住宅ストックを充実させるにあたり、供給や流通を促していく住宅の規模を、40m2程度を上回る住宅としています。住宅ストックとは、すでに建っている住宅も含めた住宅全体のことです。

 

この広さは、都市部で一人暮らしをする人がゆとりを持って暮らせることに加え、2人や3人の世帯などでも生活できることを考えて設定されています。また、前の計画で、単身世帯の目安が25m2以上とされてきたことも踏まえられています。

 

注意しておきたいのは、この40m2が国として供給や流通を促す住宅の規模であり、一人ひとりに必要な面積を定めた基準ではないという点です。世帯人数ごとの具体的な広さを知りたい場合は、前の計画で示されていた目安が参考になります。物件を選ぶ際には、こうした目安も参考にするとよいでしょう。(2026年9月8日時点)

 

※出典:国土交通省「住生活基本計画」

2021(令和3)年3月に閣議決定された前の計画には、世帯人数ごとの面積の目安が示されていました。最低限必要と考えられる広さを示す“最低居住面積水準”と、より豊かな住生活を送るために必要と考えられる広さを示す“誘導居住面積水準”の2つです。いずれも壁芯で計算した住戸専用面積が基準でした。

 

都市部に暮らす場合の目安は、次のとおりです。

 

  • 一人暮らし:25m2~40m2
  • 二人暮らし:30m2~55m2
  • 両親と子ども1人(子どもが3歳から5歳):35m2~65m2
  • 両親と子ども1人(子どもが6歳から9歳):37.5m2~70m2
  • 両親と子ども1人(子どもが10歳以上):40m2~75m2

 

子どもの年齢によって世帯人数の数え方が変わり、3歳未満は0.25人、3歳以上6歳未満は0.5人、6歳以上10歳未満は0.75人として計算します。

 

この計画は現在、国土交通省のウェブサイトに過去の住生活基本計画として掲載されており、世帯人数から広さを考える際の参考になります。(2026年9月8日時点)

専有面積は物件を比べるうえで便利な数字です。ただ、数字だけを見て判断すると、思っていた住み心地と違うことがあります。

 

ここでは、内見や契約の前に確認しておきたい点を3つに絞って紹介します。

同じ部屋でも、資料によって面積の数字が違うことがあります。募集資料や販売図面には壁芯面積が記載されていることが一般的で、登記簿には内法面積が記載されているためです。これは、物件そのものの広さが変わっているわけではなく、面積を算出する際の基準が異なることによるものです。

 

私が不動産売買の仲介に携わっていたときも、登記簿の面積と販売図面の面積が違うことを不安に感じる方は少なくありませんでした。面積の数字が違っていても、まずはどの測り方で算出された面積なのかを確認することが大切です。

バルコニーやメーターボックスは共用部分として、ロフトや床下収納は基準を満たすものが床面積に算入されないものとして、いずれも専有面積に含まれません。同じ専有面積の物件でも、実際に使えるスペースは物件ごとに変わります。

 

物件広告を作成する立場では、バルコニーの面積を専有面積とは別の項目として記載したり、ロフトを建物面積に加えず付加的なスペースとして分けて記載したりしていました。専有面積に含まれないことと、暮らしのなかで使えないことは別の話だからです。

 

たとえば同じ「60m2」の物件でも、広いバルコニーやロフトがある物件とそうでない物件では、暮らしたときの広さの感じ方が変わります。物件を比べるときは、面積の測り方をそろえたうえで、専有面積に含まれないスペースがどれだけあるかも見ておきましょう。

バルコニーは共用部分にあたるため、使い方に制限があります。国土交通省が示すマンション標準管理規約では、専用使用権は通常の用法に従って使用すべきものとされ、工作物の設置や外観を変える行為を禁じるかどうかは、物件ごとの使用細則で定められるとされています。

 

注意しておきたいのは、この情報が借りる側には届きにくいことです。分譲マンションを購入する場合、共用部分に関する規約の定めと、一棟の建物や敷地の一部を特定の人にのみ使用を許す旨の規約の定めは、重要事項説明で説明すべき事項として定められています。

 

重要事項説明とは、契約の前に宅地建物取引士が物件の内容や取引条件を説明する手続きのことです。一方で建物を借りる場合は、この2つが説明すべき事項に含まれていません(宅地建物取引業法施行規則)。

そのため、バルコニーに物を置いてよいか、何を干してよいかといった点は、賃貸借契約書や物件ごとのルールで確認しておきましょう。(2026年9月8日時点)

ここでは、よくある質問について回答します。

含まれません。バルコニーは住戸の外側にある建物の部分で、共用部分にあたるためです。ただし、その住戸の居住者が使える専用使用権が定められているのが一般的で、賃貸で借りている人も使えます。なお、募集資料でバルコニー面積が別に記載されている場合、その数字は専有面積には含まれていません。

メーターボックスは共用部分にあたるため、含まれません。専用庭も、マンション標準管理規約では“一階に面する庭”として専用使用権の対象とされており、専有面積には含まれません。なお、専用庭には、使用料が定められている場合があります。玄関ポーチは標準管理規約に定めがなく、マンションごとの管理規約によって扱いが決まります。

募集資料に、壁芯・内法と明記されていることは多くありません。そのため、表示されている面積がどちらの基準で算出されたものかは、資料を見ただけでは判断できないことがあります。

 

確実なのは、登記上の床面積を確認する方法です。マンションのような区分建物であれば、登記されている床面積は内法面積と決まっています。登記事項証明書を取り寄せれば、確かめられます。気になる場合は、募集を扱う不動産会社に直接たずねるのが早い方法です。

いいえ、広くは表示されません。ロフトは条件を満たすものが“小屋裏物置等”として扱われ、階とみなさず床面積に算入しない取扱いになっているためです。同じ専有面積の物件を比べたときには、ロフトがある部屋のほうが実際に使えるスペースは広くなります。

登記事項証明書で確認できます。不動産登記法では、誰でも交付を請求できると定められており、その物件の所有者でなくても取得できます。また、賃貸借の契約前に行われる重要事項説明では、登記記録に記録された事項が説明の対象に含まれます。

2021(令和3)年の住生活基本計画では、都市部の単身世帯について25m2から40m2が目安として示されていました。2026(令和8)年3月に閣議決定された現在の計画では、国が供給・流通を促していく住宅の規模として40m2程度を上回る住宅とされています。ただし、必要な広さは荷物の量や在宅で過ごす時間によっても変わります。バルコニーやロフトがある物件なら、同じ専有面積でも使えるスペースは広くなります。

固定資産税は建物の所有者が納めるもので、賃貸で借りている人が納めるものではありません。分譲マンションの場合、課税の対象となる床面積は、登記上の専有部分の床面積に、共用部分の床面積を各住戸の広さの割合で割り振って加えたものとされ、登記面積より大きくなります。バルコニー部分がどのように扱われるかについては、物件が所在する市区町村にご確認ください。

 

住宅ローン控除には床面積の要件があります。国税庁は、マンションのように建物を区分して所有する場合、共用部分を除いた専有部分について、壁の内側の線で囲まれた部分の面積で判定するとしています。つまり内法面積です。販売資料の壁芯面積では要件を満たしていても、登記上の内法面積では満たさない場合があるのです。

 

なお、税額の計算や控除を受けられるかどうかは、個別の事情によって変わります。具体的な内容は税務署や税理士など専門家にご確認ください。(2026年9月8日時点)

専有面積は物件を比べるうえで便利な数字です。ただ、その数字が何を測ったものかによって、実際に使える広さの感覚は変わります。気になる物件が見つかったら、面積の基準をそろえたうえで、専有面積に含まれないスペースがどれだけあるかも併せて確かめてみてください。

 

  • 専有面積とは、マンションなどで各住戸の所有者が単独で所有する部分の面積のこと
  • バルコニーやメーターボックスは共用部分にあたるため、専有面積に含まれない
  • ロフトや屋根裏部屋、床下収納は、収納用など一定の基準を満たすと面積に含まれない
  • 面積の測り方には壁芯面積と内法面積があり、資料によって数字が異なる
  • 登記されている床面積は、マンションのような区分建物では内法面積
  • 国が供給・流通を促す住宅の規模は、40m2程度を上回る住宅とされている

 

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更新日: / 公開日:2020.06.05