あなたの世帯タイプに合う広さがひと目でわかる
単身、カップル、子育て世帯など暮らし方のタイプ別に、ウォークインクローゼットの広さ目安と収納できるモノの量をシミュレーション形式で整理しました。「なんとなく3畳あれば安心」ではなく、今の持ち物量や今後2~3年の暮らしの変化まで含めて逆算し、自分の世帯にとって過不足のない広さを判断できるようになります。
内見でチェックすべきポイントが明確になる
同じ「2畳のウォークインクローゼット」でも、物件によって通気性や家具との干渉具合、コンセントの有無などは大きく異なります。賃貸は入居後に収納をつくり替えられないからこそ、「思っていたのと違った」と後悔しないよう、内見の段階で確認しておきたい5つのポイントを、具体的なチェックリストの形でまとめました。
広さと家賃のバランスの考え方が身につく
ウォークインクローゼットは広ければ広いほど良いとは限らず、専有面積が増えるぶん家賃とのトレードオフも発生します。収納にどこまで予算をかけるべきか迷っている方、まずは検討しているエリアの相場感をつかみたい方は、▶ LIFULL HOME'Sで家賃相場を調べてみるところから始めてみるのもおすすめです。

「収納さえもっと広ければ、この部屋に決められたのに……」内見の帰り道、そうつぶやいた経験はないでしょうか。

ウォークインクローゼットは、いまや賃貸物件でも珍しくない設備のひとつになりました。衣類をハンガーにかけたまま出し入れでき、コーディネートもしやすいことから、部屋探しの希望条件に挙げる方も増えています。

ただし、ウォークインクローゼットは「あればあるほど嬉しい」という設備ではありません。広さが自分の持ち物量に合っていなければ、生活スペースを圧迫するだけの空間になってしまったり、反対にモノを収納しきれずに部屋のあちこちにあふれてしまったりすることもあります。しかも賃貸の場合、入居してから「もう少し広い収納が欲しかった」と感じても、棚を増設したり間取りそのものを変えたりすることは基本的にできません。

だからこそ、内見の前に「自分の暮らし方なら何畳が目安になるのか」を知っておくことが、部屋選びで後悔しないための近道になります。この記事では、世帯タイプ別の広さシミュレーションと、賃貸ならではの内見チェックポイント、そして家賃とのバランスの考え方まで、具体的な数字とともに整理していきます。
ウォークインクローゼット付の物件を探す

ウォークインクローゼット(WIC)とは、人がその中に立ち入って衣類や小物を選べるだけのスペースを持つ収納のことです。壁に沿ってハンガーパイプが取り付けられた一般的な「クローゼット(CL)」の奥行きが50~60cm程度であるのに対し、ウォークインクローゼットは内部を歩けるだけの通路スペースを確保している点が大きな違いです。

 

クローゼットとウォークインクローゼットそれぞれの特徴やメリット・デメリットをもう少し詳しく知りたい方は、姉妹記事の「クローゼットとウォークインクローゼットの違いとは?メリット・デメリットをご紹介」もあわせて参考にしてみてください。この記事では、賃貸物件で選ぶ際に一番悩みやすい「広さ」に絞って、具体的に掘り下げていきます。

かつては新築の分譲マンションや注文住宅で採用されることが多かったウォークインクローゼットですが、近年は賃貸物件でも標準的な設備として見かける機会が増えました。単身者向けのコンパクトな物件から、ファミリー向けの広い間取りまで、幅広い層に対応する形で普及が進んでいます。

 

背景には、衣替えの手間を減らしたい、来客時にサッと部屋を片付けたいといった暮らし方のニーズの変化があります。在宅で過ごす時間が長くなった方も増え、生活スペースと収納スペースをはっきり分けたいと考える人が増えていることも、普及を後押ししている理由のひとつといえます。

 

間取りで見ると、1LDKや2LDKといったファミリー・カップル向けの部屋の主寝室に設けられるケースが多く、ワンルームや1Kでも、部屋の一角にコンパクトなウォークインクローゼットを備えた物件が徐々に増えてきています。物件検索の条件欄に「ウォークインクローゼット」という項目が用意されているサイトも多く、希望条件のひとつとして定着しつつあるといえるでしょう。

叶えたい条件で賃貸物件を探す

ウォークインクローゼットの最大の魅力は、衣類や小物をまとめて一元管理できることです。ハンガーにかけたまま収納できるため畳む手間が省け、コーディネートもひと目で選びやすくなります。

 

賃貸物件という視点で見ると、もうひとつ見逃せないメリットがあります。それは、部屋にもともと備え付けられた収納が増えるということです。賃貸では、退去時の原状回復を考えると、大きな収納家具を新たに持ち込むことに抵抗を感じる方も少なくありません。ウォークインクローゼットがあれば、タンスやチェストを別途購入しなくても、スーツケースや季節家電、掃除道具といったかさばるものまで収納場所に困りにくくなります。

 

引っ越しのたびに大型家具の運搬や処分を考えなくて済むのも、賃貸暮らしとの相性の良さといえます。転勤や住み替えのサイクルが短い方ほど、部屋に最初から備え付けられている収納の価値は大きく感じられるはずです。

一方で、ウォークインクローゼットには注意しておきたい点もあります。ひとつは、人が歩くスペースの分だけ、同じ床面積でもクローゼット形式の収納に比べて実質的な収納量は少なくなりやすいことです。

 

もうひとつ、賃貸で特に意識しておきたいのが湿気とカビの問題です。ウォークインクローゼットは窓や換気口がない間取りも多く、閉鎖的な空間になりがちです。通気性が悪いまま衣類を詰め込んでしまうと、湿気がこもってカビが発生するリスクが高まります。賃貸の場合、カビによる壁紙や床の傷みは退去時の原状回復費用に関わってくることもあるため、入居後は扉をこまめに開けて換気をする、除湿剤を置く、詰め込みすぎないといった対策を意識しておくと安心です。

おすすめ特集から賃貸を探す

「結局、自分の場合は何畳あればいいのか」。ここが一番知りたいポイントだと思います。衣類の量には個人差がありますが、目安として世帯タイプ別に整理すると、次のようになります。

世帯タイプ広さの目安収納できるものの目安こんな人に向いている
単身・衣類は少なめ1.5畳~2畳普段着中心のハンガー収納+スーツケース1個程度シンプルに衣類だけをまとめたい人
単身・衣類や趣味用品が多め2畳~2.5畳衣類に加えてスポーツ用品や季節家電、カバン類クローゼット内で着替えも完結させたい人
カップル・夫婦2人暮らし2畳~3畳男女それぞれのハンガーパイプと棚将来的にドレッサーも置きたい人
夫婦+子ども1人2.5畳~3畳大人2人分の衣類に加え、子ども服や学用品ファミリークローゼットとして活用したい家庭
夫婦+子ども2人以上3畳~4畳家族全員分の衣類と季節用品をまとめて収納各部屋に収納を分散させず1か所に集約したい家庭

この目安の背景には、世帯人数が増えるほど住まい全体に求められる広さも比例して大きくなるという考え方があります。国土交通省が示す「誘導居住面積水準(都市居住型)」でも、共同住宅における望ましい住戸専用面積は、単身者で40平方メートル、2人世帯で55平方メートル、3人世帯で75平方メートル、4人世帯で95平方メートルとされており、世帯人数が1人増えるごとに必要な面積が大きくなる考え方が採用されています(出典:国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」)。収納スペースも住まい全体の一部である以上、この考え方に沿って世帯規模から逆算すると、極端に広すぎたり狭すぎたりする失敗を避けやすくなります。

 

▶ LIFULL HOME’Sでウォークインクローゼット付きの物件を見てみると、実際の間取り図でどのくらいの広さが一般的なのか、感覚をつかみやすくなります。

表だけではイメージが湧きにくいという方のために、簡単な自己診断リストを用意しました。当てはまる項目が多いほど、目安より少し広めのウォークインクローゼットを検討する余地があります。

  • 衣替えをせず、オールシーズンの服を一度に収納したい
  • スーツケースやゴルフバッグなど、大型の荷物が2つ以上ある
  • 季節家電(扇風機・ヒーターなど)を部屋の外に置きたくない
  • クローゼット内で着替えまで完結させたい
  • 将来的に家族が増える可能性がある

反対に、当てはまる項目が少ない方は、表の目安よりやや控えめな広さでも十分に対応できる可能性があります。広さを追い求めるよりも、生活スペースとのバランスを優先したほうが、結果的に暮らしやすくなるケースも多いためです。

ウォークインクローゼットのある物件を選んだ人から聞かれる後悔には、いくつかの共通パターンがあります。

 

ひとつは、「広さはちょうどよかったはずなのに、奥まで手が届かず結局デッドスペースになった」というケースです。特にコの字型や二列型のウォークインクローゼットは、奥行きがあるぶん、通路を確保しないと出し入れがしづらくなります。

 

もうひとつは、「扉を開けるとベッドや机にぶつかってしまう」という家具レイアウトの問題です。ウォークインクローゼットそのものの広さだけでなく、扉の開閉スペースが他の家具と干渉しないかまで確認しておかないと、実際に住み始めてから配置に悩むことになりかねません。

 

さらに、「収納量を優先して広めのウォークインクローゼットを選んだら、想定より居室が狭く感じた」という声もよく聞かれます。ウォークインクローゼットの面積は専有面積の一部としてカウントされるため、同じ専有面積の物件を比べたときに、収納が広い分だけ居室が狭くなっている場合があります。間取り図を見る際は、居室部分の広さも忘れずにあわせて確認しておきたいところです。

賃貸物件は購入物件と違い、入居後に収納を作り替えることが基本的にできません。だからこそ、内見の段階で次のポイントを確認しておくことをおすすめします。

  1. 窓や換気口の有無:通気性が悪いと湿気がこもりやすいため、窓や換気口がついているか、なければ扉の開閉で十分に空気が入れ替わりそうかを確認する
  2. 扉の開閉スペース:扉を開けた状態でベッドや机など、置きたい家具と干渉しないかをメジャーで確認する
  3. ハンガーパイプの高さと奥行き:手持ちの衣類の丈(コートやワンピースなど)に対して十分な高さがあるかを見ておく
  4. コンセントや照明の有無:クローゼット内で着替えたり、アイロンがけをしたりする予定があるなら、電源や照明の有無で使い勝手が大きく変わる
  5. 他の収納とのバランス:玄関や洗面所などにも収納があるかを確認し、ウォークインクローゼット1か所にすべてを詰め込まなくても済む間取りかどうかを見ておく

内見の際は、これらのポイントとあわせて、実際にメジャーを持参して寸法を測っておくと、入居後に家具や収納用品を購入する際にも役立ちます。

ウォークインクローゼットの広さを検討するうえで、賃貸ならではの視点としてもうひとつ欠かせないのが、家賃とのバランスです。一般的に、専有面積が大きくなるほど家賃も上がる傾向があるため、収納だけを重視して広めのウォークインクローゼットがある物件を選ぶと、居住スペースを圧迫したり、想定より家賃の負担が大きくなったりすることがあります。

 

すべての持ち物をウォークインクローゼットに収めようとするのではなく、頻繁に使うものはウォークインクローゼットに、使用頻度の低い季節用品はトランクルームや実家などの外部収納を併用するという考え方も、家計全体で見ると合理的な選択になることがあります。月々数千円のトランクルーム費用と、ワンサイズ広い部屋を選んだ場合の家賃差を比べてみると、思っていたより収納にかけている固定費の総額が見えてくることもあるでしょう。

広さで迷ったときは、「今の持ち物量」だけでなく「今後2~3年の暮らしの変化」も含めて考えてみることをおすすめします。就職や転勤を控えている単身の方であれば、無理に広い収納を求めず身軽さを優先するのも一つの判断です。一方、結婚や出産など世帯人数が増える見込みがある方は、あらかじめ多少余裕を持たせた広さを選んでおくと、将来的な収納不足を避けやすくなります。

 

どちらの場合も、収納だけを単独で決めるのではなく、駅からの距離や日当たりといった他の希望条件とあわせて優先順位をつけることが、納得のいく部屋選びにつながります。

ウォークインクローゼットの広さは、単身か家族かといった世帯タイプと、実際の持ち物量によって最適解が変わります。「なんとなく広い方が安心」という基準だけで選んでしまうと、家賃だけが上がって使いこなせなかったり、反対に生活スペースが狭くなってしまったりすることもあります。

 

今の部屋の収納に不満を感じているなら、その不満を抱えたまま次の更新のタイミングを迎えてしまうのはもったいないことです。まずは自分の世帯タイプに近い目安を参考にしながら、▶ LIFULL HOME’Sで賃貸物件を見てみるところから、収納にゆとりのある暮らしを具体的にイメージしてみてはいかがでしょうか。

Q1. ウォークインクローゼットがない賃貸物件に、後付けで設置することはできますか?

A. 賃貸物件では、壁や床に大きな工事を伴う後付けは基本的に難しく、原状回復義務の観点からも大家さんや管理会社の許可なく行うことはできません。ただし、突っ張り式のハンガーラックや可動式の収納家具を使えば、ウォークインクローゼットに近い収納スペースを部屋の一角に作ることは可能です。設置を検討する場合は、事前に管理会社へ相談しておくと安心です。

 

Q2. ウォークインクローゼット付きの物件は、家賃が高くなりますか?

A. ウォークインクローゼットの有無だけで単純に家賃が決まるわけではありませんが、専有面積が広くなる分、同じ間取りタイプの中では家賃がやや高めに設定される傾向があります。気になる方は、検討しているエリアの家賃相場と見比べながら、収納の広さと家賃のバランスを確認してみることをおすすめします。

 

Q3. 何畳あれば衣替えが不要になりますか?

A. 目安として、単身であれば2畳前後、夫婦2人であれば2.5畳~3畳程度あると、オールシーズンの衣類を一度にまとめて収納しやすくなります。ただし、収納するアイテムの量や、ハンガーパイプと棚の配置によっても体感は変わるため、内見時に手持ちの衣類量をイメージしながら確認するのがおすすめです。

 

Q4. ウォークインクローゼットのカビは、退去時の原状回復費用に影響しますか?

A. 通常の生活の範囲内で発生した軽微なカビであれば、経年劣化として扱われ、借主の負担にならないケースが一般的です。ただし、換気を怠るなど管理不足が原因で壁紙の張り替えが必要になるほどカビが広がった場合は、借主負担と判断されることもあります。心配な場合は、契約時に原状回復の範囲について管理会社に確認しておくと安心です。

 

関連記事

もう少し詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてお読みください。

更新日: / 公開日:2019.02.18