賃貸アパートやマンションで支払うお金には、家賃のほかに、共益費や管理費といった項目があります。しかし、その金額は物件によって異なり、場合によっては支払いの必要がない物件もあります。
そもそも、共益費や管理費とは何のために支払い、何に使われているのでしょうか? ここではそんな共益費や管理費ついて、2つの違いや支払いの必要性、費用相場などを解説していきます。
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共益費って何?管理費との違い
共益費と管理費、なぜ似たような言葉が2つもあるのでしょうか。その内容について見ていきましょう。
管理費との違いについて
共益費も管理費も表現が異なるだけで、どちらも建物の維持・メンテナンスを行うための費用。アパートやマンションの管理を続けるために、きちんと支払う必要があります。
ただ、家賃や共益費を滞納した場合、共益費は優先的に返済がされるように法律上(民法第306条の1)で定められていますが、管理費は法律上で定められてはいないので、滞納して問題になっている人もいます。
共益費は何に使われているのか
共益費は具体的に、共用部分のメンテナンスや修繕、清掃などの費用にあてられます。なお、共用部分とは、玄関ホールや廊下、階段、エレベーターなどのことで、入居者の専有部分である部屋以外の箇所を指します。
共益費が活用される場面は、共用廊下の電気の付け替えや電気代、エレベーターの保守点検など多岐にわたります。
共益費の相場
ここからは、そんな共益費の相場について詳しく見ていきましょう。
共益費にも相場がある
共益費の相場は一般的に家賃の5~10%くらいと覚えておきましょう。安すぎたり、高すぎたりする場合は共用部分の管理についてどのように行っているか、あらかじめ不動産会社に確認するといいかもしれません。
また、内見時に、自分の目で共有部分をチェックすることも重要です。きちんと清掃がされているか、修繕が必要な箇所を放置していないかなど一通り見ておくといいでしょう。
ただし、相場は建物の築年数や共用部分の広さなどによっても前後します。あくまで目安として覚えておき、相場に左右されすぎないように注意しましょう。
フリーレント物件でも共益費は必要
フリーレント物件とは、入居してから数週間から数ヶ月という一定期間、家賃が無料になる物件のことです。
なぜフリーレント物件があるのかというと、家賃を一定期間免除することで入居希望者が集まりやすくなり、物件の空室期間を短くできるためです。しかし、家賃が免除されている期間も、一般的に共益費はかかるので注意しましょう。
シェアハウスは共益費が高めに設定されている
シェアハウスは、キッチンやバスルーム、リビングなど、共用での利用部分が通常の賃貸物件と比べて多くなります。
そのため、家賃はお手頃でも、共益費は通常の物件よりも高くなってしまいがち。また、設備やサービスが充実していることから、高めに設定されていることもあります。
共用部分でかかる光熱費の請求は、共益費に含まれている場合と、分けて請求される場合があります。共益費と分けて請求される場合、共用部分で使用する設備の光熱費を毎月計算して、一部を実費で負担するようなケースもあります。
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共益費なしの物件に住むことの注意点
共益費なしの物件はある?
賃貸物件情報を掲載している、『LIFULL HOME’S』などの不動産情報ポータルサイトでは、共益費や管理費の記載がない、または0円で記載されている物件があります。しかし、記載がないからといって、建物のメンテナンスや修繕が全くされないわけではありません。
記載がない物件の場合、基本的に家賃に共益費が含まれています。もともと、共益費は家賃の一部と考えられており、請求を分けなくてはならないという決まりはありません。
共益費が家賃に含まれる物件は、初期費用が高くなる可能性が
初期費用に含まれる「敷金・礼金」「仲介手数料」は、一般的に家賃何ヶ月分というように設定されます。そのため、共益費が家賃に含まれていると、別で請求される場合と比較し、共益費分だけ多く支払わなくてはなりません。
共益費が家賃に含まれる物件でお得なケースも
共益費が家賃に含まれている物件でも、周辺エリアの家賃と共益費の合計額と比べて同程度なら、共益費を別で支払う必要がない分お得といえるでしょう。ただし、初期費用が割高になってしまうため、しっかり比較検討しましょう。
敷金礼金0(ゼロ・なし)物件
共益費は建物の維持管理に必要! 家賃との合計額で比較しよう

共益費も考慮して物件を見比べましょう
共益費は、明確な使用目的は定められてないものの、建物のメンテナンスや修繕に必要な毎月支払わなくてはならない費用です。
また、共益費が家賃に含まれているのか、それとも家賃と別で設定されているのかは、物件によって異なります。物件の費用を見比べる際は、共益費と家賃の合算額で比較するといいでしょう。
共益費が家賃に含まれている物件では、初期費用が高くなりがちなのでこの点も考慮して検討しましょう。
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更新日: / 公開日:2019.03.12










