｢ロフト｣｢テラスハウス｣との違い

メゾネットに似た間取りとして、中2階の空間にハシゴで昇り降りする｢ロフト付き物件｣があります。

ロフト部分を寝室や書斎などとして使用する人もいますが、法律上の分類では居室ではなく｢小屋裏収納｣とされる空間です。

建築基準法によりロフトの天井は1.4m以下とするよう定められているため、居室と同等の使い勝手を期待するのは難しいでしょう。

さらにもうひとつのメゾネットに似た間取りが｢テラスハウス｣です。

テラスハウスとは法律では「長屋」と呼ばれる建物で、一戸建てが横に何軒か連なった形態をしており、隣り合う世帯同士で壁を共有しています。

それぞれの玄関が1階にあるため、隣家に接する壁以外は廊下・外階段・エントランスなどの共有部がありません。

不動産情報サイトなどでは、メゾネットタイプのアパートとテラスハウスは混同して使用されていることが多いようです。

混同しがちな、メゾネット・テラスハウス・ロフト

メゾネットはこんな人におすすめ

 生活スペースとプライベートスペースを分けたい人

メゾネットは、部屋の目的をはっきりと区別して使用したい人におすすめです。

例えば下の階をリビング・ダイニング、上の階を寝室として使用すれば、来客にプライベートな空間を見られずに済みます。

在宅で仕事をする人も、仕事をする場と生活の場の切り替えがしやすいでしょう。また、上下階でインテリアのテイストを変えることもできます。

一戸建て感覚で集合住宅に住みたい人

できれば一戸建てに住みたいけれど予算上難しい、という人にもメゾネットはおすすめです。

都心部や最寄り駅に近いエリアでは、一戸建ての賃貸住宅の供給量が少ない傾向があり、あっても家賃が高額なことが多いです。

メゾネットタイプの集合住宅を選べば、限られた予算のなかで一戸建て感覚の住戸に暮らすことが可能です。

おしゃれな部屋に住みたい人

メゾネットは内階段によって縦方向に空間のひろがりを演出することが可能なため、吹き抜けやらせん階段などを取り入れたデザイナーズ物件が多い傾向があります。

ゆったりとした空間でおしゃれな暮らしをしたい人、インテリアにこだわりがある人におすすめです。

おしゃれに暮らせるかも…

物件を探す

メゾネット物件

メゾネットのデメリット

冷暖房の効率が悪い

部屋の一部が吹き抜けになっているタイプのメゾネットでは、冷暖房の効率が悪いです。

特に暖かい空気は上に昇る性質があるため、暖房を付けてもなかなか部屋が温まらないことがあります。

吹き抜けのメゾネットでは、エアコンだけではなく床暖房やホットカーペットなどの併用がおすすめです。

生活動線がコンパクトにならない

メゾネットは、フラットタイプの間取りに比べて生活動線が長くなりがちです。

例えば、洗濯機置き場と物干しスペースが違う階にある場合、洗濯物を持って階段を昇り降りする必要があります。

また、キッチンが上階にある間取りの場合には、購入した食料品を階段で運ばなければいけません。朝の忙しい時間は、上階に忘れ物を取りに行くのは大変です。

生活動線を確認するためには、実際に家事を行うことを想像しながら間取り図上に線を引いてみると良いでしょう。

洗濯物を持って階段を行ったり来たり…

有効面積が減る

メゾネットには内階段があるぶん、居住スペースとして使用できる面積が減ります。

特に見た目を重視したデザイナーズ物件では、階段下収納がないことも多いです。空間を無駄なく使用したい人には不向きかもしれません。

メゾネットの生活騒音について

メゾネットでの生活騒音の響きやすさはどうなっているのでしょうか。2階建てアパートのメゾネットでは、上下に部屋がないため床と天井からの生活騒音が気になりなりにくいです。

壁側からの騒音は、フラットタイプの物件と同様のため、隣家と接する壁に収納が配置された間取りの物件を選ぶと生活音が聞こえにくくなります。

階段を勢い良く昇り降りする音は周囲に響きやすいので、注意したいポイントです。

生活騒音の伝わりやすさは、メゾネットかどうかというよりも建物の構造の種類によるものが大きいです。

静かな生活環境を重視する人には、RC(鉄筋コンクリート)やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)の建物をおすすめします。

生活騒音は実際に住んでみて初めて気付くことが多いので入居前の見極めが難しいのですが、内覧時に隣家の音が聞こえやすいと感じた物件は、避けた方が賢明でしょう。

物件を探す

メゾネット物件