賃貸で暮らす高齢者の割合について

pixta_9006430_S
シニアが賃貸することは珍しくありません

賃貸というと比較的若い人が利用するものというイメージがあるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。

平成25年の土地統計調査の資料(※)によると、東京都内の65歳以上の世帯員がいる世帯205万世帯のうち、約3割の世帯が賃貸で暮らしているとのことで、賃貸で暮らしている高齢者が意外といることがわかります。

さらに詳しく見ていくと、205万世帯のうち高齢者が単身で暮らす世帯は76万世帯もあり、そのうちの46%にあたる35万世帯が賃貸で暮らしているとのことで、高齢者が単身で賃貸を借りるケースというのは決して少なくないことがわかります。
※ 出典:「高齢者の住まいの状況」東京都 平成25年住宅・土地統計調査(確報集計)結果の概要

高齢者が賃貸を選択するケース

高齢者が賃貸に住む理由は、大きくわけて次の2つのケースが考えられます。

1:自宅を購入しなかった
マイホームは、結婚などの節目で購入するケースが多いですが、購入するタイミングや機会がなく、結果的に高齢者になっても賃貸に住み続けているケースもあります。

2:自宅を売却して賃貸に住んでいる
何らかの事情で自宅を売却して賃貸暮らしをしているケースもあります。
例えば、相続対策で生前整理として自宅を売却したり、子供が独立して家が広すぎたりするため、家を売って手頃な賃貸に引越すなどといった場合です。

pixta_7884032_S2
家を売却していたり、そもそも購入していなかったり。ライフスタイルや状況によって事情はさまざまです

高齢者が借りるべき賃貸マンションの条件

高齢者の方が賃貸マンションを探す際には、次のようなポイントに気をつけると良いでしょう。

ポイント1:家族の家から近い
最近では核家族化が進んでおり、両親と子供が別世帯であることが多いため、高齢者のみで賃貸で暮らすというケースが多々あります。万が一体調を崩したり、看病が必要な状況になったりする場合のことを考えると、できる限り家族が近くに住んでいた方が安心でしょう。

ポイント2:医療機関が近い
高齢になると病院に行く回数が増える人が多いです。近所にかかりつけにできる医療機関があると安心です。

ポイント3:階段や段差が少ない
階段や段差などは高齢者にとって生活をする上での障害になることもあります。そのため平屋や、エレベーターがあるマンションもおすすめです。また、可能であればバリアフリーになっているとさらに良いでしょう。

pixta_15701204_S1
万が一のことがあったら家族や救急車が駆けつけることのできる距離が理想です

高齢者が賃貸を借りる場合の流れと注意点について

高齢者の方が賃貸物件を借りる場合も、基本的には通常の部屋探しと同じで、内見、申込、契約、引渡しという流れです。ただし、高齢者の場合は、大家さんや管理会社から入居を断られる場合もあります。高齢者の入居が拒まれる理由には、以下のような事情があります。

1:身体的な懸念
高齢者のみで入居するとなると、“もし部屋のなかで体調を崩してしまったら”といった点が懸念されます。特に高齢者の単身者世帯の場合は、部屋の中で万が一死亡してしまうと、そのまましばらくの間誰も気がつかず、発見された時には遺体の傷みが進んでしまっているというケースもあります。そうなると物件自体の資産価値が著しく低下してしまうため、貸す側としてはそのようなリスクは極力負いたくないのです。

2:金銭的な懸念
高齢者の場合、すでに仕事をリタイアし、主な収入源を年金に依存しているケースもあります。そうなると貸す側としては、“家賃を滞納するのでは”という懸念が発生します。万が一家賃滞納が発生すると、回収することが極めて難しくなることと、簡単には別のところに移ってもらうこともできないため、リスクを回避するために入居を断るケースがあります。

sinia1
通常よりも入居審査のハードルが上がることがあります

高齢者が賃貸を借りる際には、家族の協力が必要
高齢者がスムーズに部屋を借りるためには、身体的なリスクと金銭的なリスクの両方を解消することが重要です。身体的なリスクについては、近所に息子夫婦などが住んでいれば、大家や管理会社も安心してくれます。また金銭的なリスクについては、仕事をしている子供たちが連帯保証人になることで、審査に落ちる確率がかなり抑えられるでしょう。

つまり、高齢者が希望する賃貸物件に入居するためには、子供をはじめ別世帯で暮らす家族の協力がとても重要なのです。

高齢者が利用できる各種制度について

pixta_34620005_S
支援サービスがあるので相談してみましょう

このように、高齢者が賃貸を借りる場合は、通常よりも入居審査のハードルが上がります。そこでそのような問題に直面した高齢者を支援するためのさまざまな制度があります。

家賃債務保証
一般財団法人高齢者住宅財団が行っている居住支援サービスで、高齢者が賃貸物件を借りる際に当該財団が連帯保証人になってくれるという制度です。これにより、入居審査が通りやすくなります。

高齢者向け賃貸住宅
UR賃貸住宅が行っている支援制度で、高齢者向け優良賃貸住宅、高齢者等向け特別設備改善住宅、健康寿命サポート住宅、シルバー住宅など高齢者にとって住みやすい環境と設備を整えた物件を扱っています。もともと高齢者に向けて賃貸しているため、高齢者であることを理由に審査で落ちることはないでしょう。

家族の理解と協力が必要

今後は高齢化がますます進むため、高齢者世帯は増え続け、それとともに賃貸に住む高齢者も増えるでしょう。高齢者が部屋を借りる際には、物件の設備やロケーションはもちろんのこと、家族の近くに住むことも重要です。また、家族と話し合って協力し合うことで入居審査も通りやすくなるでしょう。

●まとめ●
・東京都内は高齢者の単身世帯が意外に多い
・高齢者は入居審査に通りにくい傾向がある
・家族の協力があれば、入居審査が通りやすくなる
・高齢者が賃貸物件を借りる際に利用できる制度がある


シニア・高齢者歓迎の物件を探す全国の賃貸を探す