賃貸物件を探すときには、理想に合った部屋を見つけるとともに、信頼できる不動産会社を選ぶことも大切です。部屋を借りるうえで、不動産会社は物件探しや契約の手続きをしてくれる重要な存在となります。

今回は不動産会社選びで意識しておきたいポイントや注意点について見ていきましょう。

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賃貸物件探しで不動産会社選びが重要な理由

 

まずは、賃貸物件探しで、なぜ不動産会社選びが重要なのかについて解説します。

 

賃貸物件の貸し借りにおける基本的な業務内容は、どの不動産会社でも同じといえます。それでは、不動産会社によって具体的にどんなポイントが違ってくるのでしょうか。

 

もっとも大きな違いは、「仲介手数料」に関するポイントです。

 

仲介手数料は上限金額が法律で決められている一方、下限については決まりがありません。そのため、不動産会社によっては、金額がほかのところより安くなるケースがあります。

 

そのほかの違いとしては、「サービス内容」が挙げられます。

 

たとえば、不動産会社のなかにはオンライン内見やIT重説(オンライン上での重要事項説明)など、現地に行かなくてもさまざまな手続きを行える仕組みを整えているところも多いです。

 

また、意外に見落としてしまいがちなポイントですが、「コミュニケーション能力」も会社によって異なります。

 

不動産会社には、部屋探しをしている人の希望や不安をていねいにくみ取ったり、必要があれば大家さんと交渉をしたりする役割もあります。

 

だからこそ、納得のいく部屋を見つけるためには、きちんとコミュニケーションが図れる担当者を見つけることが重要になるのです。

 

賃貸物件のなかには、1つの物件を複数の不動産会社が取扱っているケースも少なくありません。

 

これは、「レインズ」と呼ばれる不動産会社専用の管理ネットワークにより、全国の不動産会社が同じ物件情報を閲覧できる仕組みになっているためです。

 

すべての物件がレインズに登録されているわけではないため、「どの不動産会社でも扱える物件は同じ」と言い切ることはできませんが、気になっている物件を複数の会社が取扱っている可能性は十分にあります。

 

複数の不動産会社で取扱われている物件は、基本的にどこで契約を結んでも賃料や物件の条件に違いはありません。そのため、不動産会社にこだわってみることも大切です。

不動産会社イメージ

 

不動産会社選びでまず目を向けたいポイントとして「会社の規模」と「営業エリア」が挙げられます。

 

多店舗展開をする大手と、地元に根付いた地域密着型のどちらにも異なる強みがあるので、それぞれの特徴を押さえておきましょう。

 

大手不動産会社の場合は支店が多いため、広い範囲で物件を探せるのが特徴です。

 

また、各種ポイントシステムと連携しているところも多く、仲介手数料に応じてポイントが加算されたり、プレゼントキャンペーンを利用できたりするなどの特典も期待できます。

 

もう一つのメリットは、初期費用のカード払いに対応してもらえるケースが多い点です。大手は決済システムが充実しているので、支払い方法のバリエーションが多く、さまざまなパターンに対応してもらえるのが魅力といえます。

 

地域密着型の不動産会社は、家賃の値下げ交渉などに柔軟に応じてもらいやすいのがメリットです。

 

会社にもよりますが、多くの会社はその地域に根付いて営業を続けているため、物件を所有しているオーナーとも確かな信頼関係を築いているケースが多いです。

 

そのため、通常よりも柔軟に条件を緩和してもらえたり、個別の事情をくみ取った交渉をしてもらえたりすることもあります。

 

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不動産会社を調べる

 

不動産会社を選ぶうえでは、規模や営業エリアだけでなく、ほかにもいくつか目を向けておきたいポイントがあります。

 

ここでは、大きく5つに分けて具体的なポイントを紹介します。

 

営業時間や営業日は会社ごとにバラつきがあるので、自分が動きやすい時間帯に営業しているかどうかをチェックしておきましょう。

 

インターネット上で目当ての部屋を決めていても、不動産会社に足を運ぶと、ほかにも魅力的な候補が見つかるなど、思った以上に時間がかかってしまうことが少なくありません。

 

仕事終わりで足を運ぶなら、夜も営業している不動産会社を見つけておくと安心です。また、ゴールデンウィークなどの連休を利用して部屋探しをする方は、定休日も忘れずにチェックしておきましょう。

 

不動産会社には、見える位置に宅地建物取引業の免許が掲示されています。免許の内容からは、その不動産会社がどのくらいの年数にわたって営業しているかを知ることができます。

 

宅地建物取引業の免許は5年ごとに更新する決まりとなっているため、免許番号のカッコ内に記載された更新回数をとおして、営業年数を計算することが可能なのです。

 

営業年数は必ずしも直接的に不動産会社の質を示すわけではありませんが、長く営業しているなら、それだけその土地での取引経験が豊富であると判断できます。

 

複数の物件をスムーズに見て回るなら、内見時に車を出してもらえるかどうかをチェックすることも大切です。基本的には車を出してもらえるところが多いですが、気になる場合は念のために確認しておきましょう。

 

前述したように、仲介手数料は不動産会社によって異なるので、事前にどのように取扱われているかをチェックしておくことも大切です。

 

仲介手数料は、一般的に家賃を基に金額が決まります。そのため、同じ物件であっても、不動産会社によって初期費用が変わる可能性があるので、いくつか比較してみるのも一つの方法です。

 

インターネットの口コミ情報も、不動産会社の信頼性を見極めるうえで一つの判断材料になります。

 

顧客の評判だけでなく、店舗側からの返答も含めて目をとおしてみると、お店の雰囲気をおおまかに知ることができます。

不動産会社イメージ

 

快適に部屋探しを進めるためには、不動産会社だけでなく、実際にサポートしてくれる担当者の見極めも重要です。

 

以下のポイントに目を向けて、スタッフの力量や人柄をチェックしてみるといいでしょう。

チェックポイント

  • 誠意のある対応かどうか
  • 連絡に対する返答が早いか
  • 物件について詳しいか
  • 希望条件をきちんと把握したうえで、ていねいに物件を探してくれるか
  • よい部分だけでなくデメリットもきちんと説明してくれるか

まずは、基本的な対応をとおして担当者のコミュニケーション能力や姿勢を確認しましょう。そのうえで、物件情報や建築・耐震などに関する知識も仲介業務を行うために重要な資質となります。

 

また、こちらの希望をていねいにくみ取ってくれるか、物件のデメリットにも触れてくれるかといったポイントは、担当者の信頼性を見極めるポイントになります。

 

希望を告げたにもかかわらず、強引に違う物件をすすめてくる人ではなく、親身になってサポートしてくれるような担当者が安心です。

 

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不動産会社選びで意識すべき注意点

 

最後に、不動産会社選びに失敗しないために意識したい注意点を紹介します。

 

「おとり物件」とは、貸し出す予定がないにもかかわらず、顧客を集めるために掲載される物件情報のことです。

 

悪質な場合は情報を改ざんして掲載しているケースもあり、おとり物件を目当てに不動産会社へ足を運んでも、すでに成約済みと伝えられて、そのままほかの物件を紹介されるのが一般的なパターンです。

 

結果として条件に合う物件を紹介してもらえるケースもありますが、目的の物件を借りることはできないため、余計な労力や時間を費やしてしまうのが問題といえます。

 

おとり物件を見極めるのは難しい面もありますが、相場と比べて著しく好条件の物件が掲載されているときには注意する必要があります。

 

物件名が特定できる場合は、ほかの不動産情報ポータルサイトでも調べてみて、条件に食い違いがないか確認してみるといいでしょう。

 

また、すぐに不動産会社へ足を運ぶのではなく、事前に不動産会社に問合せをして、細かな条件を確かめたり、現地で待ち合わせをして内見案内をしてもらう提案を持ちかけたりすると、その物件が本当に存在しているかどうかが明らかになります。

 

急な転勤などで部屋探しに時間がかけられないときでも、いきなり不動産会社に足を運ぶのではなく、なるべく不動産情報サイトなどで情報収集をしてから動くことが大切です。

 

なぜなら、万が一悪質な不動産会社にあたってしまった場合、情報収集が不足していることを理由に、条件の不利な物件を紹介されてしまう可能性もあるためです。

 

仮に悪条件の物件を紹介され、情報収集が不十分であると、自分で見抜くことはできません。そのため、事前に住みたいエリアの物件をいくつか見ておき、少なくとも家賃相場などは調べておけると安心です。

 

また、短時間で納得のいく物件を見つけるには、できるだけ明確に家賃や立地・設備などの条件を設定する必要もあります。

 

事前にインターネットで部屋探しをしておけば、自然と希望の条件や優先順位が固まるので、実際に部屋を紹介してもらったときにもスムーズに判断しやすくなるでしょう。

不動産会社イメージ

 

  • 同じ物件を借りる場合でも、不動産会社によって初期費用に違いが出ることがある
  • オンライン内見やIT重説など、不動産会社によって利用できるサービスは異なる
  • 大手と地域密着型の不動産会社、それぞれの特徴を押さえておこう
  • 不動産会社だけでなく担当者の人柄や力量にも目を向けよう
  • 極端に好条件の物件が見つかったときには、おとり物件の可能性に注意しよう

 

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更新日: / 公開日:2013.11.20