東京大学など難関大学を目指す浪人生のみがターゲット

シェアハウスの多様化の動きがますます加速している。本サイトでも音楽スタジオ付きやゴルフ練習場付きなど数々のコンセプト型シェアハウスを紹介してきたが、ついに予備校機能付きのシェアハウスがオープンする。しかも東京大学など難関大学を目指す浪人生のみをターゲットとしたシェアハウスだ。
「シェアハウス+浪人生」。一般的には結びつきにくい組み合わせだ。「なぜ予備校機能なのか」「なぜ東大なのか」。同シェアハウスを企画し、運営も行う株式会社彩ファクトリー代表の内野 匡裕氏に話を聞いた。

コンセプトは「自分の変化を楽しもう」

1階の間取り。寝室はすべて個室で、広さは5畳から5.5畳1階の間取り。寝室はすべて個室で、広さは5畳から5.5畳

彩ファクトリーは、これまでにも「起業家向け」や「英語漬け」といったビジネスマンの目標達成をコンセプトとしたシェアハウスを企画してきた。それは内野氏自身が大手企業の社員時代に複数のシェアハウスで生活し、フリーランスで働く人など自分とは違う仕事観を持つ人たちと接することで、大きく成長できたからだという。

「弊社の企画するシェアハウスのコンセプトは、“自分の変化を楽しもう”です。独りで自分を変えていくのは大変なことですが、同じ目標を持つ人と一緒に住んでいれば、多彩なインプットを得られますし、何よりも重要なモチベーションのキープが可能となります」(内野氏)

このコンセプトで「起業家向け」や「英語漬け」といった物件を企画し、高評価を得てきた。そこで「これから社会人となる若い人に対して同様のサービスを提供すれば、もっとダイナミックな変化を感じてもらえるのでは?」と企画したのが、東大合格を目指すシェアハウス「TOKYO SHERE 石神井公園」だ。

2015年3月にオープンする同物件は予備校である株式会社合格舎と提携し、同社代表の時田 啓光氏(※)の監修の下、東大をはじめ難関大学合格のための環境を提供する。

※時田 啓光氏…株式会社合格舎代表。偏差値35の高校生を東京大学に現役で合格させ、ほかにも京都大学や国立医学部医学科など最難関大学に合格させた実績を持つ。自身が高校生時には数学の模試で全国1位、さらに生徒にも数学全国1位を達成させた経験を持つ、再現性の高い講師。日本プレゼンテーション協会認定の講師でもあり、研修講師やセミナー講師など現役のプロ同士がプレゼンで競い合う大会の優勝経験もある。

一般的な予備校とは違う徹底した個別指導

予備校機能付きシェアハウスと聞くと、大手予備校の寮と同じように思う人がいるかもしれない。
「一般的な予備校が提供するのは、不特定多数を対象とした均一化された教育です。一方で私たちが提供するのは徹底した個別指導の教育です」(内野氏)

生徒数の上限は14名。この生徒たちに時田氏主導で、毎日全教科の授業を実施していく。“聴きっぱなし”ではなく、学んだ内容を生徒自身にその場で説明・再現してもらうことで理解度を深める方針だ。※一部他の講師が行うこともある。

また、個々の生徒の状況に応じて必要なカリキュラムを週単位で見直しながら、最適な学習環境を用意していく。

カリキュラム例。生徒一人ひとりの目標や進捗度合などに応じて週単位で見直すカリキュラム例。生徒一人ひとりの目標や進捗度合などに応じて週単位で見直す

社会で役立つ本当の頭の良さを育む

さらに同シェアハウスならではのサービスが、社会人との交流会と校外の体験型授業、そして食育だ。

彩ファクトリーが運営する「起業家向け」シェアハウスなどに住む社会人と定期的に交流会を開催。「こんなに生き生きしている人がいるんだ!」「こんな人になりたい!」といった感想を持ってもらうことで、学習へのモチベーションをアップさせるのが狙い。生徒は社会人向けの交流会にも参加可能なので、より深い絆が生まれそうだ。

体験型の授業では、たとえば時田氏が生徒全員をコンビニへ引率し、「ここはどのようなビジネスモデルで収益を上げているのか?」といった投げかけで、実経済を学ぶ。また、定期的に行われるパーティーでは、交代でリーダー役を担当してもらう。ほかの生徒の役割分担などを行うことで、それぞれの強みの発見などリーダーシップの育成を狙う。

食育では、プロの栄養士が指導し、生徒自身が毎日調理をする。バランスの良い食生活を身につけながら「なぜ食事は大事なのか」を理解できるようになる。これによって忙しい社会人になってからも食事を軽視しない習慣が身につく。

「これらはすべて時田先生が提唱する“リビング・ラーニング”という学習方法です。主に欧米で行われていて、知識を詰め込むだけでなく、社会で役立つ本当の頭の良さを育みます」(内野氏)

シェアハウスは「自分を変化させる環境」に

同シェアハウスを取材して感じたのは、「東大合格は通過点」という考え方だ。本当に大事なのは卒業してから社会人として活躍し、日本のリーダー的存在になること。そのための環境がこの「TOKYO SHERE 石神井公園」には用意されているようだ。

従来シェアハウスといえば「賃料を節約できる住まい」というイメージだった。それが「同じ趣味を持つ仲間が集まる住まい」になり、「自己成長を応援する住まい」まで登場するようになった。つまりシェアハウスは単なる住まいではなく、「自分を変化させる環境」という役割も担いつつあるようだ。

「TOKYO SHARE 石神井公園」概要
所在地  :東京都練馬区石神井台5-24
アクセス :西武池袋線「石神井公園駅」徒歩10分
入居開始日:2015年3月下旬
家賃   :79,000円~84,000円
共益費  :10,000円(水光熱費、インターネット込)
初期費用 :50,000円
広さ   :5畳から5.5畳。全個室
      ※個室には、ベッド、机、イス、冷蔵庫付。
対象者  :東京大学をはじめとする難関大学合格を目指す浪人生
入居条件 :予備校である株式会社合格舎との予備校入学契約
      (初期費用100,000円、月額受講料80,000円)

取材協力:彩ファクトリー http://irodorifactory.com/syakujiikouen/

時田氏は授業だけでなく、シェアハウスの生活全体で、社会に役立つ本当の頭の良さを育む時田氏は授業だけでなく、シェアハウスの生活全体で、社会に役立つ本当の頭の良さを育む

2014年 10月20日 11時15分