睡眠に関する悩みを持つ人は少なくない

睡眠は脳や身体の休息に欠かせないものだ。しかしコロナ禍発生以降、新しい生活様式の定着が求められ、そのことになかなか慣れることができずぐっすりと眠れない人も多いのではないだろうか。

コロナ禍の前から睡眠に関する悩みを持つ人は少なくない。厚生労働省が調査をしたところ20歳以上男性の32.3%、女性の38.9%が「日中に眠気を感じている」と回答している。また、70歳以上の女性で「夜間、睡眠途中に目が覚めて困った」と回答した人は32.6%もいた。睡眠を妨げる要因として20歳代では「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」、30~40歳代の男性では「仕事」。30歳代女性では「育児」を回答した割合が最も高い(令和元年国民健康・栄養調査)。

これらを背景に厚生労働省は、心身の健康と睡眠をテーマとしたWebコンテンツ「睡眠の質を上げてカラダもココロも健やかに」を公開している。

睡眠の役割は疲労回復だけではない

同コンテンツでは、「睡眠と健康の深い関係」をテーマとしてスタンフォード大学医学部精神科教授の西野精治氏と東京慈恵会医科大学客員教授の千葉伸太郎氏が対談を行っている。また、厚生労働省の「いきいき健康大使」に任命されているバルセロナ・アトランタ両オリンピック女子マラソンメダリスト有森裕子氏とシンガーソングライターの平原綾香氏が、睡眠に関するエピソードや心地よい睡眠のための工夫などをまとめた記事も公開している。

西野氏と千葉氏の対談は、最新の睡眠に関するデータなどを交えており非常に説得力がある。たとえば次のようなことが語られている。

「なぜ睡眠の“質”が重要視されるのか」
1950年代まで睡眠は「疲労や眠気を解消するためのもの」と認識されていた。しかし最近は「記憶の定着」「ホルモンバランスや自律神経の調整」「免疫力向上」「脳の老廃物の除去」などさまざまな役割があることが明らかになっている。また、子どもの発育にも影響があり、入眠後の深い睡眠であるノンレム睡眠時に成長ホルモンの分泌が高まる。

「日本人の睡眠時間は減少傾向」
NHK放送文化研究所が定期的に行っている「国民生活時間調査」によると、日本人の1960年代の平均睡眠時間は8時間13分だった。それが2015年には7時間15分に減少している。この一つの原因には就寝時間が遅くなっていることがある。大人の睡眠時間が短くなると、子どもの睡眠時間も短くなることが考えられる。

Webコンテンツ「睡眠の質を上げてカラダもココロも健やかに」では、睡眠のスペシャリストや著名人が、良質な睡眠の解説や実践方法、アドバイスなどを紹介しているWebコンテンツ「睡眠の質を上げてカラダもココロも健やかに」では、睡眠のスペシャリストや著名人が、良質な睡眠の解説や実践方法、アドバイスなどを紹介している

良い眠りのために生活習慣の改善を

さらに同コンテンツでは「いきいき健康大使」の有森裕子氏が「睡眠が大切」と感じた経験などを語っている。マラソン選手時代は自分自身で「大丈夫」と納得できる睡眠時間を確保できないと「最高のパフォーマンスが出せないんじゃないか」と不安になって、それが結果に出たこともあったそうだ。現在は睡眠の2時間前からはスマートフォンをできるだけ触らない、シリアスなストーリーやバイオレンスシーンの多い映画は寝る前に見ないといったことを意識しているという。

また、同じく「いきいき健康大使」の平原綾香氏は大学時代に睡眠の大切さを実感したそうだ。大学生のときに歌手としてデビューし、仕事と宿題に追われる毎日が続く中でいつも風邪をひいている状態になってしまった。そんなときに母親から「早寝早起きを心がけると風邪をひきにくくなる」といったアドバイスをもらって実行したところ本当に風邪をひかなくなり、宿題の効率もアップした。

このように睡眠の質が仕事や勉強の効率に直結することは間違いない事実のようだ。誰にでも「この生活習慣を変えたらもっとぐっすり眠れるはず」と思い当たることはあるはずだ。Webコンテンツ「睡眠の質を上げてカラダもココロも健やかに」の閲覧をきっかけに、質の良い睡眠をとるための生活習慣改善に取り組んでみたらいかがだろう。
厚生労働省「睡眠の質を上げてカラダもココロも健やかに」

質の良い睡眠は誰にとっても必要不可欠。よく眠れない日々が続いていても「そのうち何とかしよう」と思っているのであれば、いつの間にか仕事や健康に悪影響が出るかもしれない。この機会に改善を試みよう質の良い睡眠は誰にとっても必要不可欠。よく眠れない日々が続いていても「そのうち何とかしよう」と思っているのであれば、いつの間にか仕事や健康に悪影響が出るかもしれない。この機会に改善を試みよう

2020年 12月06日 11時00分