自分でもどうしていいか分からないのに相談できるの?

好みのインテリアスタイルは?インテリアコーディネーターは、好きな色や素材から求めるイメージを組み立ててくれる<br>© Color Design Firm / mayumi amimura好みのインテリアスタイルは?インテリアコーディネーターは、好きな色や素材から求めるイメージを組み立ててくれる
© Color Design Firm / mayumi amimura

雑誌やTVで、素敵にコーディネートされた室内の写真を目にすることもあるだろう。自分もあのような整った部屋にしてみたい。海外で泊まったホテルのような部屋に住んでみたい。そんな時、ふと誰かに相談できればいいのに…。という思いが浮かぶ。

家を建てるときに相談する建築家がいるように、インテリアにも、実は相談できるプロのコーディネーターがいる。そもそも、何もイメージが固まっていない。自分でもどうしていいのか分からないのに、いったいそれで相談を受けてもらえるものなのか。自分ではまさに何をどうしていいのか分からないという人も多いことだろう。

でも、心配は無用だ。相談は実は早ければ早い方がいい。インテリアのプロの多くは、依頼主の要望を聞き出すことに長けている。会話の中からどんなイメージを求めているのか。好きな色や素材から希望のものをくみ取って、依頼主の求めるイメージを組み立てていく。インテリアのプロに相談するメリットは幾つかあるが、先ず1つ目は、自分でも漠然としていた希望を引き出し、確認しながら少しずつ現実の形にしていってくれることだ。

インテリアコーディネーターに依頼するタイミングは

インテリアコーディネーターに相談するメリットの2つ目は、一戸建ての新築などでも早い段階から相談することで、部屋に収納を付けたり、動線を考慮した間取りにしたり、取り付けるものの内装の仕上げ材などの相談にものってもらえることだ。戸棚や建具、床や壁の提案も受けられ、また動線などを考えた使い勝手のいい部屋の実現に有効だ。

インテリアコーディネーターに依頼するタイミングは、前述のように早ければ早い方がベターだが、実際には建物が建ち、間取りも内装の仕上げも決まってから依頼することが多いだろう。新築物件は建物の竣工検査が終了してからインテリアコーディネーターの仕事になる事も多い。そのような場合は、家具やカーテン、ベッドリネンや小物などの相談をインテリアコーディネーターに依頼しまとめていくこととなる。

ほどんどの物が決まってしまってからの依頼となると、変更したいと思っても、もうできないこともでてくるだろう。全体を上手にコーディネートするには、早い段階から相談し、希望するインテリアのイメージに添うようアドバイスを受けるのがベターだ<br>© Color Design Firm / mayumi amimuraほどんどの物が決まってしまってからの依頼となると、変更したいと思っても、もうできないこともでてくるだろう。全体を上手にコーディネートするには、早い段階から相談し、希望するインテリアのイメージに添うようアドバイスを受けるのがベターだ
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限られた予算のバランスを見て、ここぞというところに集中が可能

バランスいい予算の配分で、効果を上げる手助けにバランスいい予算の配分で、効果を上げる手助けに

メリットの3つ目は、希望に合わせてバランスよく予算の配分ができることだ。

住宅の造りを先行して進めると、あれこれ希望を叶えようとして概ね予算を上回ってしまう。住宅が完成した後にインテリアをどうしようとなっても、予算をオーバーしてしまいなかなか希望のものをすべて揃えるのは難しい。早い段階から相談をスタートすれば、インテリアコーディネーターも、あなたが何を重要に考えているのかを把握することができる。内装の仕上げ材でも同じ価格帯の中から色を合わせた材料でコストを抑え見栄えを確保したり、限られた予算のなかでどこを抑え、どこに集中させるのかなど、バランスを取りよりよい結果になるよう工夫することができる。

なにより、プロの知識が活用できる

プロは製品について幅広く情報を持っている。インテリアの材料には、スタイルを形作ったり、縫製が必要であったりと、加工や仕上げなどのさまざまな知識が必要だ。プロは情報収集のためのネットワークも持っている。施主の希望実現のために、知識やネットワークを活かしたアドバイスが得られる<br>© Color Design Firm / mayumi amimuraプロは製品について幅広く情報を持っている。インテリアの材料には、スタイルを形作ったり、縫製が必要であったりと、加工や仕上げなどのさまざまな知識が必要だ。プロは情報収集のためのネットワークも持っている。施主の希望実現のために、知識やネットワークを活かしたアドバイスが得られる
© Color Design Firm / mayumi amimura

そもそも何を相談したらいいか分からない。なんとなく希望はあるのだけれど、何を揃えればいいのか分からない。そんなお悩みは、言わば当然のように思える。毎日のようにインテリアや設備など、家に関わるものを気にして見ている人は少ない。キッチンの道具や衣類のように、日々買い替えたり情報が豊富なら、新しい製品や長く使われている良品も知ることができる。しかし、インテリアとなると、毎年変えているという人はそう多くはないだろう。

良いものがどこで扱われているのか、インテリアのプロは常に情報を更新して把握している。例えばカーテンやクッションなどのインテリア材料はスタイルや仕上げもポイント。これらは生地からスタイルを決めて縫製を行う。カーテンレールやふさ掛けは、設置する箇所の下地確認が必要で、使い勝手にも関わってくるため、プロの情報を十分に活用して希望のインテリアを実現してほしい。

さまざまな依頼の状況

最近は新築マンションの供給戸数も減少傾向にあり、中古物件をリフォームをしてよりよい住まいをつくろうという人が増えている。リフォームといっても小規模なものから大規模なものまで、ケースもさまざま。大規模な場合はスケルトンリフォームなど、躯体を残して後は全面改装となる場合もある。そのような時は、家具などの移動も必要になり、どこかに住み替えて工事をすることとなるだろう。しかし誰もが住み替えたり家財をどこかに預けられるわけではない。そんな時は住みながらリフォームを進行することとなる。工事の種類にもよるが、持ち物を少しずつまとめて工事ができるよう対応することとなる。工事を担当する建設会社の人とも多少のお付き合いが必要になり、来客された方への気遣いなどの負担も生じることがある。

新築の場合でも、リフォームの場合でも、しなければならない事は沢山ある。コーディネーターが居れば依頼したインテリア用品をいつごろ納品すればいいのか、あるいは、いつまでに発注すれば入居に間に合うのかなどのコントロールも可能だ。手が回らなくて入居時にカーテンが無い。せかされて思い通りの物でないが発注してまった、などといったことを回避する意味でも、誰か相談相手がいるといいだろう。

インテリアコーディネーターに依頼できることと依頼のタイミング、おおまかな関わり方と新築とリフォームでの様子について紹介した。

次回は自分にあったインテリアコーディネーターを探すコツをご紹介しよう。

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