「断捨離」「ミニマリスト」…ブームに流されない。大事なのはその本質

ブームに流されない整理収納とは?ブームに流されない整理収納とは?

年末になるとやはり、掃除や捨てることに注目が集まりやすい。
今年は従来から話題の「断捨離」に加えて「ミニマリスト」というワードも耳にするようになった。『来年こそ「ミニマリスト」目指そう!!』と意気込む方もいるのではないだろうか。
「断捨離」はモノへの執着を捨てることが最大のコンセプトになっており、「ミニマリスト」は物を持たないという暮らしのスタイルである。どちらも共通点はモノに関わり、モノの縛りから自分を解放するイメージであること。解放とはつまり、「モノを手放す」ことだ。

流行に乗って自分の生活を見直すというのは悪いことだと思わない。それが自分の背中を押してくれることもあるだろう。理想の自分像だって描きやすくなる。
しかし気を付けたいのは、これらが一過性で取り組むものではないということだろう。本質を理解しなければ続けることはできず、次のブームが生まれればそれに流されるだけという繰り返しになりかねない。
必要なのは流行に乗ることではなく、”モノの減らし方”についての自分なりのルールや基準を設けること。この基準がぶれたとたん、整理がうまくいかなくなってしまうのである。

さて、実際に取り掛かるとしても単にモノを減らせばいいというわけではない。何に注意すればよいだろう?
まずは自分の生活の中で大切なものは何かをきちんと理解すること。あまり考えずにモノを捨てた結果、捨てなければよかったと後悔したり、不自由を感じて余計なストレスを抱えたりすることだって考えられる。本来、整理はモノの分別をきちんと行い、自分にとって大切なものを理解し把握することから始まる。

モノを持つことは管理すること

モノを持つことは管理することモノを持つことは管理すること

モノを持つということは、所有・管理するものが増えるということ。
例えば、仕事で多くの業務を同時に進行する場面があったとしよう。それがもし自分の手に負えないほどの数だとしたら…。ひとつずつ、無駄をなくして、慎重に進行していくことが必要だ。管理ができなければパンクすることは目に見えている。
整理だって同じこと。すべてのモノがうまく循環してまわるように、必要な分だけを持つことで管理がしやすくなるだろう。

だが持つだけでもいけない。もし手持ちのモノが生き物だったとしたら、置きっぱなしにできるだろうか?様子を伺ったり、メンテナンスをしたりと手を掛けるのではないだろうか。それと同じことで、モノがモノとして使用されなくなれば生きていることにはならない。生きるように心配りをしなければならない。

なによりモノのやっかいなところは賞味期限がないところである。食べ物のようにわかりやすく賞味期限が書いてあるならば、捨てる基準もわかりやすいのに…と思うだろう。その賞味期限を自分基準で決めること、つまり「自己管理」こそが整理の難しい点である。モノが増えれば増えるほど、賞味期限を決めなければいけないものが増えていくからだ。
また、モノの賞味期限を自分で決めているつもりでも、それが”決めたつもり””わかっているフリ”になってはいけない。「痩せたら着る」「流行はまた繰り返される」「いつか使うかもしれない」…こんなルールでは確定された日が見えてこないので、賞味期限にはなっていない。もし「痩せたら着る」というルールを決めたのであれば、「○月○日までに○キロ痩せる」という具体的な目標を決めよう。これがモノの賞味期限になるのである。

モノと向き合う感覚を改めると、「モノを持つ」という意味を理解し、整理する基準が生まれてくることだろう。

大掃除は段取りから!

大掃除を始める前に整理をしよう大掃除を始める前に整理をしよう

具体的な年末の大掃除について考えていこう。
大掃除はその名の通り掃除である。掃除と整理収納は別物であり、整理収納ができたうえで、ようやく掃除に取り掛かれるということを覚えておきたい。

掃除の前に確認することは2つ。「年内のゴミ収集日」と「自分の部屋の間取り」である。間取りはイメージしやすくするためにも手書きで書き出しておく。準備ができたらゴミの収集日を考慮し、間取り図を元にどこから着手すべきか作戦を練っていこう。

どこから掃除をするのかが決まれば整理開始。
はじめは片付けやすい化粧品や文房具などから手をつけることをオススメしたい。

最初に「今使っている」「使っていない」というグルーピングから始めよう。自分のモノを把握することが大切。ここで、先にお話しした賞味期限のルールが生きてくる。
まず、布や新聞紙を広げて、整理したい場所のモノを全て出す。次に「今使っている」「使っていない」を基準に2種類に分け、実際に「今使っている」ものを確認する。実際に必要なものはそんなに多くはないことが分かるはずだ。「使っていない」ものは全て手放しても良いが、少し心残りなモノは「心残りモノ」としてキープしよう。

モノが減った段階で「収納」について考える。
収納の基本は「取り出しやすく、戻しやすい」である。取り出しにくいとストレスを感じ、戻しにくいと片付けができなくなり、出しっぱなしの原因になる。また、モノが把握しづらい収納になると、探す時間を無駄にしたり、新たに購入してしまったりと悪循環を生みやすい。ただしキレイに収納することだけにこだわると、取り出しにくくわかりづらい収納になりがちなので気をつけよう。
モノの数が適切になれば必然とキレイに見えてくる。そのうえ、戻しやすい収納にすることで周辺も常にキレイな状態を保つことができるので、収納するための無駄のない動作を考えておこう。

このように整理整頓がなされたうえで行われた掃除は、モノを移動させる作業が減ってスムーズに進むはずだ。動作が多いことがストレスになっているとは、案外気づきにくいものである。

年末年始の「爆買い」には要注意

せっかく整理したのに、バーゲンの誘惑には要注意せっかく整理したのに、バーゲンの誘惑には要注意

今年は新語・流行語大賞にも選ばれた「爆買い」というインバウンド効果が注目されたが、年末年始は日本でも消費パワーが増大する時期だろう。
せっかく大掃除を始めたこの時期に、街を歩いて気になるのは”バーゲン”の文字。近頃は外出せずともメールマガジンなどからもバーゲンの誘いがくる。そんなお買い得情報に弱い方は多いはず。
流行りのミニマリストを目指していた人だって、いざ買い物となるとそんな自分を忘れやすい。買い物をしてから思い出し、がっかりする光景だって目に浮かぶ。無理にミニマリストを目指す必要はない。自分の基準を持って、ストレスのない生活を心がけるに留めておくほうがよいだろう。

また、せっかく大掃除のために整理収納を始めたのにも関わらず、「隙間埋めたい症候群」を発症する人も多い。整理した場所に隙間ができると、モノで埋めたくなってしまうのである。
モノだって心や時間の使い方と同じ。パンパンになると疲れたり、しんどくなったりとストレスを感じるもの。あまり押し込まず、必要かどうかをきちんと判断できるように、自分流の見極める力を持てるようになっておこう。

差し迫る年末はいろいろなことを整理し始めたくなる時期。心地よく暮らすための整理収納であることを心がけ、気持ちの良い年始を迎えたいものだ。

2015年 12月26日 11時00分