「収納」スペースは生活に合わせて使い勝手をどんどん変えていく

住まい選びの際には「収納」をポイントにする人が多い。一般的なマンションは居住空間の8%が収納スペースの場合が多く、この数値を一つの基準として住まい選びをするとスムーズにいく。

しかし、基準通りの「収納スペース」があっても有効に使えなければ、せっかくのスペースがもったいない結果になる。「収納スペース」を単純に目隠しスペース、物入れだと考えるのは間違いだ。どんな風に何を収納するかを間取りや導線と併せて考えると、「収納スペース」は適材適所にあれば十分なはずだ。収納スペースが単なる目隠しスペースにならず、効率的に利用できるのがベストだと思う。

収納量は変わらないが、収納するものはその時その時と変わるものだ。
持ち物が変わればもちろん所有するモノの量が変わるはずなので、その時を見逃さないことが肝心である。例えば、新しい趣味が増えて趣味に関するグッズが増えたとすると、今までの収納スペースでは溢れてしまう。「+(プラス)」はあくまでプラス、容量オーバーにしかならないので、きちんと「=(イコール)」になる事をイメージしてモノの量の調整が必要となる。

収納の量が適正になっても、収納スペースを上手く利用できなければ効率は悪くなる。
そこで今回は、大きくて使い勝手がわからなくて、山積み状態になっている事もちらほら見受けられる「押入れ」のすっきりとした活用例を紹介する。

人前では絶対に開けられない!「押入れ」の扉の向こう

今すぐでも襖をつけて隠したくなる押入れ今すぐでも襖をつけて隠したくなる押入れ

こちらは、「いかにも」という押入れスペース。まさに、「物入れ状態」だ。
友達親子が遊びに来て、子供が押入れの扉を開けそうに…「ちょっと待った!!!」と叫ぶ場面が目に浮かぶ。

上段には布団や衣装ケースが収納され、何からどう取り出して良いかわからない。下段は大きな座卓が入口をふさいでいるので奥の荷物を取り出すには一苦労。うまく収納スペースを利用できていないのが一目瞭然である。
そして、押入れで一番よく見受けられる「ザ・すき間収納」。押入れなどのすき間を見つけて、パズルのように入れたいモノを当てはめていく、「うまく入った!」と自画自賛するものの、その後がどこにしまったかわからなくなるケースが多いので、すき間に詰め込む行為はNGだ。

押入れを変身させる収納グッズとポイント

変身グッズ変身グッズ

押入れは奥行がある為、使用するのが難しくなりがちだが、これをうまく利用できれば押入れ収納もとても便利な場所に早変わりする。

ポイントは使用する収納グッズ。
手前と奥への移動だけではなく、横へのスライドを考えると格段に収納スペースの利用範囲が広がるという点がポイントだ。押入れでは、奥の物が取り出しづらくなる事を懸念して、奥行のある収納グッズを選ぶ傾向に。ただ、そのような考えだと重ねるだけの収納となり、結局は最初の写真にあった「物入れ」状態にしかならない。
その為、手間と奥への移動だけを考えるのではなく、横へのスライドを考えて収納グッズを使用すると、一気に「単なる物入れ」から脱出できる。

また、押入れで使用する収納グッズ、特に衣装ケースはサイズや開け方が様々な種類が混在しがち。混在する分「開け方」の導線を考えたり、サイズがガタガタで無駄なスペースが空いてしまうため、統一感のある無駄なスペースを生まないモノを選ぶのが重要である。

もう開けられても心配なし、あえて「見せる」押入れ収納へ

開けられても大丈夫!開けておきたくなる押入れを目指したい開けられても大丈夫!開けておきたくなる押入れを目指したい

今回は「本棚」を押入れにセッティングしてみた。
本来であれば、大きな本棚をリビングに設置したいところ、リビングスペースがあまり広くないので、モノを置きたくない場合やすでにある本棚がいっぱいになってしまったので新たに本棚が欲しいなぁと思うときには、「押入れ」を本棚と兼用するのも良い。

注意点は「押入れ」は奥行がある為、奥のもの、手前のものはどんなモノを収納したいか考えて、奥か手前かを分別して、収納方法を考えること。

今回は、奥に2段のボックスを2つ設置し、手前にキャスター付きのボックスを置いて、後ろのモノも取りだしやすいように配置した。衣装ケース類は無駄なスペースが無いように、全部統一させて、こちらもキャスター付きに変更する。

棚の容量がたっぷりあるので、余裕が生まれた。
写真では襖を入れていないが、襖を設置して半分開けていても「本棚」として見えるので雑然とした感じは受けない。あえて開けて、通気性もアップできるので一石二鳥となる。
「見える」押入れ収納のできあがりだ。

2013年 09月12日 10時34分