年神さまをむかえるための行事であった「煤払い（すす払い）」が大掃除の起源
そもそも大掃除は、年神さま（歳徳神（としとくじん）とも呼ばれる神をむかえるための「煤払い」が起源そろそろ年末が近づいて、大掃除の時期となってきた。気持ちよく正月を迎えるにあたり、住まいを掃除することが、今では季節の行事のようになっている。
そもそも大掃除は、神事の「煤払い（すすはらい）」に端を発しており、年神さま（歳徳神（としとくじん）とも呼ばれる神をまつるための宗教的な行事であった。年神さまの「年」は稲の実りのことで、穀物神を指す。本居宣長は「登志とは穀のことなり、其は神の御霊以て、田に成して、天皇に寄奉賜ふゆえに云り、田より寄すと云こころにて、穀を登志とはいうなり」と述べている。新しい年の五穀の豊作を約束してくれる神）をまつる準備が「煤払い（すすはらい）」であった。江戸時代には江戸城のすす払い日は12月13日と決まっていたようで、その時期にならって庶民もすす払いを行うことが多くなったようだ。
「煤払い（すすはらい）」と同意の「煤掃」は俳句の冬の季語にもなっており、正岡子規は「煤掃の埃しづまる葉蘭哉（大掃除ですすを掃ったら、葉蘭が埃まみれになりました）」と詠んでおり、子規も大掃除を行っていたことがわかり、興味深い。
現代では、13日から大掃除を始める…というのはなかなか難しく、仕事納めをしてから家族一緒に大掃除をする家庭が多いだろう。あらためて、新たな年が豊かなものになるように、年神さまをむかえることを意識して大掃除をしてみてはいかがだろうか？
HOME'S PRESSの記事の中で、年末の大掃除や片づけのポイント、重曹や高圧洗浄機を使った便利な掃除について、掃除代行などプロに任せた場合の記事等をまとめてみた。
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