年末といえば大掃除。だが外壁や塀までやる?

北側のサイディング外壁。築5年を過ぎた頃から緑色のコケが目立つようになってきた北側のサイディング外壁。築5年を過ぎた頃から緑色のコケが目立つようになってきた

いよいよ年末が近づいてきた。師走になると大掃除で、てんやわんやとなる家庭が多いのではないだろうか。年に1度の大掃除ならば普段なかなか手を出せないお風呂の隅やキッチンの換気扇などをきれいさっぱりしたいところ。だが、家の外壁や塀までピカピカにするケースは珍しいだろう。
「素人が外壁を掃除できるのか?」。そう思う人もいるかもしれない。しかし、実は簡単にピカピカにする方法があるのだ。

住宅の外壁材としてもっともポピュラーなのはサイディングだろう。そのなかでも窯業系や金属系など様々な素材がある。また外構の塀はブロックやモルタルなどが多い。これらはどれもコケや雨だれ、排気ガスなどで汚れてしまうのは同じ。立地条件によって差はあるが、新築から3~4年も経てば黒ずみが目立ってくるはずだ。
このような汚れを一般的な家庭にある道具で落とすには次のものを用意する。

・ホース
・バケツ
・中性洗剤
・カビ取りスプレー
・ブラシ(たわしよりも柔らかいもの)

まず、ホースで水を掛け、泥や木の葉など大きな汚れやゴミをある程度落とす。次に中性洗剤をバケツのなかで10倍前後に薄めて柔らかいブラシでこする。後はホースで洗剤を洗い流す。
これでも落ちないコケやカビ系の汚れは、カビ取り剤をかけ、数分待ってから柔らかいブラシでこすり落とす。最後はホースでカビ取り剤を洗い流す。
ここで気をつけたいのは、力を入れ過ぎないでこすることだ。あまり力強くすると塗装がはがれたり、素材自体を削ってしまう可能性がある。

これで外壁や塀はかなりきれいになるはずだ。しかし、この掃除の仕方では手の届く範囲しかできない。さらに時間がかかるのもネック。そこで役立つのが家庭用高圧洗浄機だ。

高圧洗浄機は水圧とホースの長さで選ぶ

高圧洗浄機とは、ノズルから高圧な水を出して様々な汚れを落とす装置。洗車場などで利用した人も多いだろう。ホームセンターや通販サイトなどでは、コンパクトな家庭用の製品が販売されている。価格は1万円前後から。
価格による違いは、おもに水圧と延長ホースや洗車ブラシなどの付属品の数だ。高圧洗浄機は水圧で汚れを落とす。だから水圧は高ければ高いほど便利だ。掃除するものによっては圧が強すぎると壊れてしまうものもあるが、ほとんどの製品は強弱の調整ができるので問題ない。水圧はカタログなどに「吐出圧力」として表記されている。単位は「MPa(メガパスカル)」。外壁など高い場所を洗浄するなら7Mpaはほしい。
また、ホースの長さも重要だ。建物の大きさにもよるが、総2階で面積120m2程度の家のまわりを洗浄するとすれば10m以上は必要。これだけあれば本体を庭先に置いてホースを伸ばした状態で2階のバルコニーも掃除でき、さらにクルマの洗浄もスムーズに行えるはずだ。

まるで筆で塗り替えるように一瞬にして汚れが落ちる

道路と車庫をつなぐ乗り上げブロックを高圧洗浄機で清掃。まるで筆で塗り替えるようにきれいになっていく道路と車庫をつなぐ乗り上げブロックを高圧洗浄機で清掃。まるで筆で塗り替えるようにきれいになっていく

では、高圧洗浄機がどれだけ便利か実際に検証したので紹介しよう。利用したのは通販で購入した1万5,000円程度の製品(タイトル横の写真の黄色い製品とは異なる)。水圧は7.5Mpaで、ホースの長さは12m。
使用する際は、散水栓などの水道と電源コンセントが必要。本体にそれらをつなぎ、電源のスイッチを入れると凄まじいモーター音がする。掃除機の比ではない大きさなので、利用する時間帯などには注意が必要だ。

まず、道路と車庫をつなぐ乗り上げブロックで試してみる。するとあまりの洗浄力に驚いた。左右にノズルを振ると、一発で汚れが落ちていく。ブロック1個当たりの洗浄時間は十数秒。まるで筆で色を塗り替えていくようだ。見る見るうちに明るい色になっていく。新築から5年ほど掃除していなかったが、こんなに汚れていたとは思わなかった。

建物北側のコケ汚れも一発洗浄

左:洗浄前。緑のコケがびっしり付いている。右:洗浄後。水圧をさっとかけるだけでピカピカに左:洗浄前。緑のコケがびっしり付いている。右:洗浄後。水圧をさっとかけるだけでピカピカに

続いて建物の外壁。北側は日が当たらないので白い壁が、コケで緑色になっていた。しかし、こちらも一発で洗浄。水が当たったところは、残らず真っ白になっていった。
また、12mのホースの長さも威力を発揮。1階面積約60m2に対してさすがに一周は回れないが、半周ずつ行えば周囲すべてを掃除することができた。どれだけきれいになったかは右の写真で確認してほしい。
ただし、きれいになるのは水が出るノズルから50cm程度まで。それ以上になると水圧が足りずに汚れが残ってしまった。2階部分の壁や窓には脚立などが必要だ。

凄まじい水圧ゆえに家を傷めることも

高圧洗浄機を利用するうえで注意したいことはほかにもある。まず、高圧ゆえに外壁の塗装やサイディングのつなぎ目にあるシーリング材を削ってしまう可能性があることだ。また、バルコニーの裏側や軒天にある通気口に水を入れてしまうと、建物内に湿気がこもって構造材などを傷める心配もある。実際に筆者は、モルタル仕上げの塀と屋上の防水シートを傷つけてしまった。前述したようにマメに水圧を調節しながら使用しなければならない。

また、作業する際の服装にも気をつけたい。とにかく水が跳ねかえるのだ。気づくと汚れと水で全身どろどろ。冬季ならば暖かい格好のうえにレインスーツを着て、できれば目にスキーなどのゴーグルをつけた方がいいだろう。

とはいえ、高圧洗浄機を利用すれば手で行うよりも数倍楽に、しかもきれいに外壁・塀を掃除できることは間違いない。ぜひオススメしたい。

高圧ゆえに屋上のシート防水を破損。洗浄後のブロック塀の下にもモルタルのカスが砂粒のように散らばっていた高圧ゆえに屋上のシート防水を破損。洗浄後のブロック塀の下にもモルタルのカスが砂粒のように散らばっていた

2014年 12月26日 11時06分