電話による管理会社への問い合わせは面倒!?

LINEで気軽に問い合わせができる「クレヴィア ホットライン」LINEで気軽に問い合わせができる「クレヴィア ホットライン」

マンションに新しく入居した際には、設備の取り扱いやマンション特有の内容などについて管理会社に問い合わせたいようなことが出てくるものだ。

しかし、管理会社への問い合わせはコールセンターなど“電話”を利用するものがほとんどのため、会社勤めの場合などはなかなか思い立った時に電話をするタイミングが取りづらい。ちょっとしたことを聞きたいだけなのに、電話番号を調べて電話をするという行為はなかなか億劫だったりもする。

そんな利用者側の心理を汲んで、マンション居住者からの問い合わせに「LINE」を使って素早く回答してくれるサービスが登場した。伊藤忠のマンションブランド「CREVIA」の新築物件購入者を対象にした「クレヴィア ホットライン」というLINEサービスだ。

このサービスは利用者にどのような利便性を与えてくれるのだろうか? 今回は「CREVIA」の管理会社であり、「クレヴィア ホットライン」を運営する伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社へうかがって、LINEサービスの詳細を取材してきた。

LINEの会話で問い合わせが瞬時に完了

伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社 CRM推進部 カスタマーサポート課長 大串勝寛氏(右)と同社 マンション管理グループ スマート化企画推進部 東日本スマート化推進室 福石太郎氏(左)伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社 CRM推進部 カスタマーサポート課長 大串勝寛氏(右)と同社 マンション管理グループ スマート化企画推進部 東日本スマート化推進室 福石太郎氏(左)

「当社では、管理会社としてこれまでも24時間・365日対応のコールセンター『アイフロント24』というサービスを展開してきました。ただ、カスタマーサービスの向上を考慮した際に、お客様との窓口は“電話”以外にもあるべきと考えていました。コールセンターが24時間対応といっても、家でくつろいでいる時にコールセンターへの電話番号を調べて、電話をかけるという行為にはちょっとしたハードルが存在します。そこでもっと手軽にお客様にお問い合わせやコミュニケーションをとっていただける方法としてLINEの利用を検討したのです」と語るのは、伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社 CRM推進部 カスタマーサポート課長 大串勝寛氏だ。

確かに、電話での問い合わせは、ちょっとしたことであればあるほど「こんなことでわざわざ電話するのも……」という気になる。しかし、そのちょっとしたことでもきちんと情報が得られれば便利なこと、というのは沢山ある。

LINEを利用した「クレヴィア ホットライン」は、これまでコールセンターに寄せられた質問などを体系化し、主に以下の3つのカテゴリーで1対1のQ&Aが可能になるというサービスだ。

① お部屋内の取扱説明書の閲覧
② 飲食店、公共施設、医療機関などマンションの周辺情報
③ ゴミ収集日などの便利情報

利用者がLINE上で上記のような質問をコメントすると、LINE上でコールセンターのキャラクターである「アイちゃん」がリアルタイムで回答してくれるというものだ。

出先からも設備備品の型番を調べられる便利さ

例えばこんなやりとりが可能になる。燃えるゴミの日を調べたいと思ったときには一言「燃えるゴミ」とLINE上に入力すると、すぐさまアイちゃんが収集日を知らせてくれて、詳細情報として居住地域の区役所のURLも返してくれる。

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利用者:「燃えるゴミ」
アイちゃん:収集日は毎週火曜・金曜日です。詳しくはこちらもご覧ください。
        ●●区役所 http://www……………/
利用者:「粗大ゴミ」
アイちゃん:ごみの捨て方にお困りですか?詳しくはこちらをご覧ください。
       ●●区役所 http://www……………/
       ●●区清掃事務局 03-XXXX-XXXX
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医療機関の情報が欲しければ、必要な診療科を入力するだけで、近隣の医療機関を探してくれる。出てきた医療機関名を再度入力すれば、そこの診療日や受付時間、詳細のURLなども答えてくれる。

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利用者:「小児科」
アイちゃん:近隣の小児科の情報です。
      ●●医院
      △△クリニック
      □□小児病院

利用者:「●●医院」
アイちゃん:●●医院の受付時間は10時~16時
      詳しくはこちらをご覧ください。
      ●●医院 http://www……………/
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上記のような情報を探す際、場合によっては検索条件を複数挙げて情報を絞り込んでいかなければならなかったりするが、こちらのサービスであればLINEにワンセンテンス入力するだけで情報が手軽に入手できる。この手軽さは魅力だ。

このほかにも、「お部屋内の設備に関する情報が気軽に入手できるのがこのサービスの便利なところ」と同社 マンション管理グループ スマート化企画推進部 東日本スマート化推進室 福石太郎氏は説明する。

「設備などでは、居住していく間にキッチン周りのパッキンの劣化、レンジフードのフィルター交換など様々な備品の取り替えなどが発生してきます。こうした際にも、いちいち設備のマニュアルを探し出して調べるには手間がかかります。一言LINE上で“レンジフード”といったキーワードを入力しただけで、電子化されたマニュアルが表示されるので、手軽に必要な情報を入手できます」(福石氏)

例えば、出先で思い立ってふらりと量販店に立ち寄ったとしても、「備品の型番が分からない」というのはよくあることだ。こうした時にもこのサービスであれば、すぐさま電子化されたマニュアルから型番を調べることが可能になるという訳だ。

マニュアルなどを調べるのも一言該当設備名を入力すれば、簡単に該当マニュアルの電子データのありかを教えてくれるマニュアルなどを調べるのも一言該当設備名を入力すれば、簡単に該当マニュアルの電子データのありかを教えてくれる

管理会社ならではのサービス拡充を予定

試しに「かわいいね」と入力してみたら、「はずかしいです。でも嬉しいです」という返答が。現在通常会話も目下猛勉強中だというアイちゃん試しに「かわいいね」と入力してみたら、「はずかしいです。でも嬉しいです」という返答が。現在通常会話も目下猛勉強中だというアイちゃん

このLINEサービス「クレヴィア ホットライン」は、2015年3月に入居を開始した新築分譲マンション「クレヴィア原宿」を対象にサービスが開始されている。

「意外だったのは、みなさま、便利な情報以外に通常の会話も楽しまれていることです。そのため、目下アイちゃんは、通常会話も猛勉強中です」(福石氏)

例えば、「さみしい」と一言打ち込んでみると、アイちゃんは「どうしました? 元気を出してください。心配です。。。」といった返答もしてくれる。

「管理会社として、お客様とコミュニケーションを深めるためのチャネルを増やすことができたのは、非常に大きな利点だと思っています。管理会社という性格上、これまでお客様は管理員や管理担当者を通じて、またはコールセンターへ電話をかけて管理会社とコミュニケーションが取れる状況でした。クレヴィアホットラインをご利用いただければ、管理会社をより身近に感じていただけるサービスとして役割を担えるのではないかと思っています」(大串氏)

「LINEのリアルタイム性を生かすという点では、まだまだやれることは沢山あると考えています。お客様の利便性向上につながるような管理会社ならではの情報を提供できるように、現在サービスの拡充を計画しています」(福石氏)

楽しさと実用性を兼ね備えた試み

「さほど時間がかからずに、管理会社ならではのサービスを拡充させていく」というお二人。どんなサービスが出てくるのか楽しみだ。ちなみに、真ん中のキャラクターが「アイちゃん」「さほど時間がかからずに、管理会社ならではのサービスを拡充させていく」というお二人。どんなサービスが出てくるのか楽しみだ。ちなみに、真ん中のキャラクターが「アイちゃん」

今後この「クレヴィア ホットライン」のサービスは新築の「CREVIA」ブランドで展開を検討中だ。

ビジネスの世界でも、もはやメールのやりとりが時にまどろっこしく感じられるほどSNSは浸透している。チャットというリアルタイム性を駆使して1対1の対応が可能になるサービスに目をつけたことは面白い。

これまでLINEの企業利用では、主にマーケティングに活用される例が多かった。しかしこのサービスは、既存顧客のサポートに焦点をあてたことで、単なるコミュニケーションツールとしてのみならず、利用者にとって実用性を兼ね備えたものと言えるのではないだろうか。

管理会社ならではの情報提供を今後も行っていくという「クレヴィア ホットライン」。今後アイちゃんがどんなお知らせをしてくれて、どんな会話をできるようになるのか期待したい。

2015年 06月01日 10時08分